ベルサイユのばら（ベルばら）のネタバレ解説・考察まとめ
『ベルサイユのばら』とは、池田理代子原作の漫画作品である。通称「ベルばら」。1972年から1973年にかけて、『週刊マーガレット』（集英社）で連載された。フランス王妃マリー・アントワネット、男装の麗人オスカル、スウェーデンの貴族フェルゼンの三人を中心に、ルイ15世末期からアントワネット処刑の頃までを描いている。1974年に宝塚歌劇団でミュージカル版が上映されると、続々とテレビアニメ化・劇場版アニメ化され、爆発的な人気となった。発行部数2,000万部を突破するなど、愛され続ける作品である。
マリー・アントワネットのフランスでの教育係。マリー・アントワネットがオーストリアからフランスへ引き渡された時、ノアイユ伯爵夫人を見て安心から泣きついた。しきたりに厳しく、マリー・アントワネットからは「エチケット夫人」と呼ばれたこともある。
メルシー伯爵（フロリモント・クロード・ド・メルシー・アルジャント）
マリー・アントワネットの母のマリア・テレジアが、自らの代わりにマリー・アントワネットの様子を見てくるようにフランスへ派遣した駐仏オーストリア大使。実在した人物である。デュ・バリー伯爵夫人との確執でフランスとオーストリアの関係が悪化することを懸念したり、ポリニャック伯爵夫人に盲目になるマリー・アントワネットをとがめたりした。だが彼の忠実な助言が、マリー・アントワネットの耳に届く事はほとんどなかった。『ベルサイユのばら』作中では、途中から登場しなくなる。だがフェルゼンなどの登場人物台詞から、マリー・アントワネットの傍に居た事が窺える。
オスカルをとりまく人々
アラン・ド・ソワソン
フランス衛兵隊所属の青年。衛兵隊第1班の班長である。貴族であるにもかかわらず平民よりも貧しい生活を送っており、それ故に大貴族にコンプレックスを抱いていた。溺愛していた妹・ディアンヌが婚約相手の貴族に裏切られ自殺した為、より一層貴族への憎悪を膨らませていく。またかつては少尉であったが、当時の隊長がディアンヌに手を出そうとした為にあごの骨を砕いてしまい、以後兵卒に甘んじている。
血の気の多い青年で、オスカルが隊長としてフランス衛兵隊に転属してきた当初も「女の命令なんざきけるか」と強く反発する。反抗的な態度を続けていたが、ディアンヌの死後は態度を改める。さらに次第にオスカルの事を女性としても慕うようになる。
フランス革命の出動前日までは困惑していたが、オスカルが直接指揮を執ると知ると「あなたの指揮なら」と革命に参戦する事を決意。最後までオスカルの傍で戦った。
ジェローデル
近衛隊所属でかつてオスカルの部下であった青年。階級は少佐。近衛隊時代よりオスカルを女性として慕っており、のちに縁談相手として名乗りを上げた。
オスカルに優しく愛を囁くも、彼女のアンドレに対する想いを知り自ら身を引いた。
ベルナール・シャトレ
パリの新聞記者。実在したジャーナリストのカミーユ・デムーランをモデルとした架空のキャラクターである。貴族の愛人であった平民の母を持ち、幼い頃は父・母と共に裕福に暮らしていた。だが正妻とのトラブルにより、5歳で屋敷を追い出される。母親と共にセーヌ川へ身を投げるも、未遂に終わる。以来貴族を恨むようになり、貴族から宝石類を盗む義賊「黒い騎士」となる。黒い騎士としてオスカルに捕まった際に負傷し、ジャルジェ家でしばらくの間療養する事になる。そこで出会ったロザリーと恋に落ち、結婚を機に盗賊を廃業。本業の新聞記者として民衆達を鼓舞し、新たな国家体制づくりに奔走した。
ジャルジェ将軍（レニエ・ド・ジャルジェ）
オスカルの父であり、代々フランス王室に使える由緒正しきジャルジェ家の当主。娘ばかり生まれる状況に苛立ち、最終的に末娘・オスカルを男として育てて自分の跡取りにすることを決める。根っからの王制派であり、オスカルが謀反人として軍務証書を取り上げられた時には、自らオスカルを討とうとした程である。
オスカルの身を案じて、彼女のフランス衛兵隊への勤務が決まった際は、あらかじめアンドレを入隊させて護衛に当たらせていた。その一方でオスカルの腕前は信用しており、とある晩餐会においてオスカルが決闘寸前という事態になっても「射撃も剣も十分に仕込んである」と言い止めるそぶりすら見せなかった。しかし次第にフランス情勢が不安定になってくると、オスカルを普通の女性として育てなかったことを後悔し始める。真っ先に戦火の中最前線へ向かう娘を止める為、彼女に縁談を持ちかける。だがそれが、オスカルを悩ませる羽目となる。オスカルの死後は、貴族達が力を失っていく国王達のもとを去ってもなお逃亡計画を立てるなど、最後まで国王達に忠誠を尽くしていた。
ジャルジェ伯爵夫人
オスカルの母。物静かで穏やかな性格の人物で、男として育った娘オスカルをいつも温かく見守っていた。結婚をさせようとするジャルジェ将軍の意図が分からず、苦しむオスカルに親としての情を優しく語りかけもした。
デュ・バリー伯爵夫人とマリー・アントワネットが宮廷で対立していた時に、どちらの侍女になるか選択を迫られた事がある。結果的にはマリー・アントワネットの側につき、デュ・バリー伯爵夫人の怒りを買い、殺人の容疑をかけられそうになる。。ロザリーがジャルジェ家へ来た際は、オスカルの乳母でアンドレの祖母であるばあやと一緒に、ロザリーを着飾っていた。
マロン・グラッセ（ばあや）
ジャルジェ家に使えるオスカルの乳母で、アンドレの祖母。ジャルジェ将軍がオスカルを男として育てると決めた時も立ち会い、真っ先に反対した。オスカルを女性として扱う数少ない人物で、いつオスカルが女性として生きたいと言ってもいいようにドレスを作り続けていた。三部会開催の声が強まる中、体調を崩し以後はベッドに伏せがちになる。心から愛していたオスカルと孫のアンドレの戦死した事を知ると、後を追うように息を引き取った。
首飾り事件の関係者
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目次 - Contents
- 『ベルサイユのばら』の概要
- 『ベルサイユのばら』のあらすじ・ストーリー
- 小さな王太子妃編
- ポリニャック伯爵夫人編
- 首飾り事件編
- 黒い騎士編
- フランス衛兵隊編
- オスカルとアンドレ編
- 三部会編
- フランス革命編
- 革命終結編
- 『ベルサイユのばら』の登場人物・キャラクター
- メインキャラクター
- マリー・アントワネット
- ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン
- オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ
- アンドレ・グランディエ
- ロザリー・ラ・モリエール
- マリー・アントワネットをとりまく人々
- ルイ16世（ルイ・オーギュスト・カペー）
- ルイ15世
- オルレアン公（ルイ・フィリップ2世）
- マリー・テレーズ（マリー・テレーズ・ド・フランス）
- ルイ・ジョゼフ（ルイ・ジョゼフ・グザビエ）
- ルイ・シャルル
- マリア・テレジア
- デュ・バリー伯爵夫人（デュ・バリー夫人／マリ＝ジャンヌ・ベキュー）
- ポリニャック伯爵夫人（マルティーヌ・ガブリエル・ド・ポリニャック）
- シャルロット・ド・ポリニャック
- ノアイユ伯爵夫人
- メルシー伯爵（フロリモント・クロード・ド・メルシー・アルジャント）
- オスカルをとりまく人々
- アラン・ド・ソワソン
- ジェローデル
- ベルナール・シャトレ
- ジャルジェ将軍（レニエ・ド・ジャルジェ）
- ジャルジェ伯爵夫人
- マロン・グラッセ（ばあや）
- 首飾り事件の関係者
- ジャンヌ・バロア・ド・ラ・モット
- ニコラス・ド・ラ・モット
- べメール
- ローアン大司教（ルイ・ド・ローアン大司教）
- オリバ（ニコル・ド・オリバ）
- レトー
- その他のキャラクター
- ラ・モリエール
- ブーレンビリエ侯爵夫人
- ローズ・ベルタン
- ピエールぼうや
- ソフィア
- サン・レミー男爵
- ディアンヌ・ド・ソワソン
- ルイ・アントワーヌ・レオン・フロレル・ド・サン・ジュスト
- マクシミリアン・ド・ロベスピエール
- ラ・ファイエット侯爵
- ミラボー伯爵
- ド・ギーシュ公爵
- ドルーエ
- ブイエ将軍
- 『ベルサイユのばら』の用語
- 王室の建造物
- ベルサイユ宮殿
- プチ・トリアノン
- パレ・ロワイヤル
- バスティーユ牢獄
- その他の建造物・家系
- ルイ・ル・グラン学院
- 高等法院
- バロア家
- 事件
- 首飾り事件
- 黒い騎士事件
- 『ベルサイユのばら』の名言・名セリフ／名シーン・名場面
- マリー・アントワネット「きょうはべルサイユはたいへんな人ですこと」
- オスカル「妃殿下はただいまここで妃殿下に恋している20万の人々をごらんになっているのでございます」
- ポリニャック伯爵夫人「もんくがあったらいつでもベルサイユへいらっしゃい！」
- オスカル「わたしの春風……！！」
- アンドレ「そのショコラが熱くなかったのをさいわいに思え！！」
- オスカル「フ…ランス……ばんざ…い…！」
- 『ベルサイユのばら』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話
- 男性社会への反発から生まれたオスカルというキャラクター
- オスカルの死後は10話で終わらせなければならなかった
- 連載中に絵の勉強
- 『ルパン三世』とのコラボレーション
- テレビアニメ版を見ていない原作者
- オスカルのドレスについて
- ロザリーが着ていたドレスは本来はオスカルのもの
- 学生たちによるオスカルのドレスの再現
- マリー・アントワネットの髪色の変化
- 『ベルサイユのばら』の主題歌・挿入歌
- OP（オープニング）：鈴木宏子「薔薇は美しく散る」
- ED（エンディング）：鈴木宏子「愛の光と影」
- 挿入曲・イメージソング：鈴木宏子「私はとらわれびと」
- 挿入曲・イメージソング：鈴木宏子, 田島令子「愛ゆえの哀しみ」
- 挿入曲・イメージソング：ブラウニー「MAGICAL ROSE」
- 挿入曲・イメージソング：ブラウニー「星になるふたり (C'est Toi)」