ベルサイユのばら(ベルばら)のネタバレ解説・考察まとめ
『ベルサイユのばら』とは、池田理代子原作の漫画作品である。通称「ベルばら」。1972年から1973年にかけて、『週刊マーガレット』(集英社)で連載された。フランス王妃マリー・アントワネット、男装の麗人オスカル、スウェーデンの貴族フェルゼンの三人を中心に、ルイ15世末期からアントワネット処刑の頃までを描いている。1974年に宝塚歌劇団でミュージカル版が上映されると、続々とテレビアニメ化・劇場版アニメ化され、爆発的な人気となった。発行部数2,000万部を突破するなど、愛され続ける作品である。
テレビアニメ版を見ていない原作者
連載開始30年記念を祝して2002年10月に発刊された『ベルサイユのばら大事典』に掲載されたインタビューによると、作者の池田理代子はテレビアニメ版のビデオを購入をしていたが、目が疲れるという理由で全編を通して見たことがない。原作とアニメでは多数の変更点があったが、とりわけ池田が気に入っていたアランがアニメ最終話で農夫となり平穏に暮らした事実を人づてに聞いて驚いていた。
オスカルのドレスについて
ロザリーが着ていたドレスは本来はオスカルのもの
舞踏会に参加するためロザリーが着ていたドレスやコルセット、パニエなどのものは本来ばあやがオスカルのために用意していたものである。
男として育て上げられたオスカルを憂い、いつかの日に備えてしつこくドレスを作っていたばあやだが、期せずしてロザリーが着用することとなった。
作中で明記されていないが、ロザリーとオスカルは6歳ほど年が離れている上に、貴族で軍人として訓練を受けたオスカルと食べるものもろくになかったロザリーとでは身体の発育状況も異なっていると思われるため、ロザリーが着ているものはばあやが過去に作り保管していたものであることが窺える。
学生たちによるオスカルのドレスの再現
2007年より行われた「永遠のベルばら展」にてオスカルのドレスを再現したものが展示された。東京都にある文化服装学院の服飾専門科オートクチュール専攻に所属する学生たちによって、作者の池田理代子監修のもと再現されたドレスの作品名は「生涯ただ一度のドレス」である。
マリー・アントワネットの髪色の変化
作品中には「アントワネットの髪が一晩で白髪になった」との描写があるが、史実ではそういった文献は見当たらない。元々銀に近い髪色だったのが、牢獄内の埃でよりそう見えたのではないかという説が濃厚となっている。
『ベルサイユのばら』の主題歌・挿入歌
OP(オープニング):鈴木宏子「薔薇は美しく散る」
テレビアニメ『ベルサイユのばら』のOP。作詞家の山上路夫(やまがみ みちお)が作詞を担当し、キーボディストでアレンジャーでもある作曲家の馬飼野康二(まかいの こうじ)が作曲・編曲を担当した。歌唱は声優としても活躍している女性歌手鈴木宏子が務めた。
1979年11月1日に、LPレコードが発売された。レーベルはキティレコード。ジャケットイラストは、アニメのキャラクターデザインを務めた荒木伸吾が担当し、オリジナルイラストを描き下ろした。
後にBGMを収めたCDアルバム『ベルサイユのばら 薔薇は美しく散る オリジナル・サウンドトラック&名場面音楽集』がリリースされ、本楽曲のフルバージョンとテレビバージョン、そのどちらもが収録された。2016年には、ユニバーサルミュージックより『ベルサイユのばら 音楽集 [完全版]』が発売されている。
なお本楽曲は、2011年10月に放送を開始したTBSの深夜番組『私の何がイケないの?』のOPに使用された。
ED(エンディング):鈴木宏子「愛の光と影」
テレビアニメ『ベルサイユのばら』のED。OPの「薔薇は美しく散る」同様に、作詞家の山上路夫が作詞を担当し、キーボディストでアレンジャーでもある作曲家の馬飼野康二が作曲・編曲を担当した。歌唱もOP同様に声優兼歌手の鈴木宏子が務めている。
1979年11月1日に発売された、「薔薇は美しく散る」のLPレコードのカップリング曲として収録された。その後、「薔薇は美しく散る」と共にBGMを収めたCDアルバム『ベルサイユのばら 薔薇は美しく散る オリジナル・サウンドトラック&名場面音楽集』に収録される。1枚のCDでフルバージョンとテレビバージョン、両方の視聴が可能となった。テレビアニメ放送初期は、楽曲尾最後にアンドレの台詞も流されていた。だが22話以降は台詞がなくなり、曲だけとなった。
挿入曲・イメージソング:鈴木宏子「私はとらわれびと」
テレビアニメ『ベルサイユのばら』の挿入曲でありイメージソング。OPとEDでも作曲・編曲を務めた馬飼野康二が作曲した。歌唱もOP・ED同様に、声優兼女性歌手の鈴木宏子が務める。作詞のみ、OP・EDとは別の作詞家・来生えつこが担当している。
切ない歌詞でありながらも、ポップス風の明るい曲調が特徴の1曲。
挿入曲・イメージソング:鈴木宏子, 田島令子「愛ゆえの哀しみ」
Related Articles関連記事
ベルサイユのばら(ベルばら)の恋愛関係・カップル・カップリング・夫婦・恋人まとめ
『ベルサイユのばら(ベルばら)』とは、池田理代子による漫画である。1972年から漫画雑誌『週刊マーガレット』で連載され、アニメや宝塚歌劇団による舞台、映画などが展開された。フランス・パリを舞台に、時代が革命へと突き進んでいく中でフランス王妃マリー・アントワネットと「男装の麗人」オスカルらの人生を描く。史実に基づくマリー・アントワネットの恋模様や、オスカルをめぐる恋の駆け引きが見どころである。
Read Article
ベルサイユのばら(ベルばら)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ
『ベルサイユのばら』とは、池田理代子が描いた少女漫画で、1770年から17789年頃のフランスを舞台とした物語である。週刊マーガレットで連載以来、少女たちを中心に人気に火が付き、アニメ化や宝塚化などを果たした。 ロマンチックな恋のセリフや、時代の波に飲まれながらも必死に生き抜こうとする格好良いセリフの数々は、読者に長年愛され続けている。
Read Article
40年ぶりに新しいオスカル様に会える!「ベルサイユのばら」が再始動
『ベルサイユのばら』は、池田理代子によって描かれた国民的ともいっていいほど有名な少女マンガです。フランス王妃マリー・アントワネットとフェルゼンの恋と、男装の麗人オスカルとその恋人アンドレの悲劇的な運命は日本だけでなく、世界中の少女たちの涙を誘いました。40年以上も前に連載が終了していた「ベルばら」ですが、2014年から今年にかけて再び新作が発表され、マンガ界に衝撃を与えました。
Read Article
懐かしすぎる!「ガンバと仲間たち」が3DCGで映画化決定したのでまとめてみた
TVアニメで放映されたのが1975年、それから2度の映画化をされてなお愛され続ける「ガンバの冒険」。今回3回目の映画化では素晴らしくスタイリッシュなガンバになっています。過去作と合わせてまとめました。
Read Article
今年で25周年の1991年のアニメ作品10本
今年2016年は、「きんぎょ注意報!」「新世紀GPXサイバーフォーミュラ」などの作品の、25周年、四半世紀にあたる。1991年は、サンライズのロボットアニメが活況な年だった。エルドランシリーズの「ライジンオー」、勇者シリーズの「ファイバード」のほか、ガンダムシリーズも「F91」「0083」が競い合うかのように作られた。そんな時代を代表する、10本の作品を選んでみた。
Read Article
山下毅雄のアニメソング・特撮ソング
現在も新作が作られている「ルパン三世」。ルパン三世のテーマと言うと、第2シリーズ以降の大野雄二の曲が一般的には有名であるが、第1シリーズの山下毅雄の哀愁感のある曲も捨てがたい魅力がある。その他、山下毅雄の作曲した、アニメソング、特撮ソングの代表的なものを紹介したい。
Read Article
渡辺岳夫のアニソンの世界
アニメの顔とも言える、オープニングテーマのアニソン。アニメ創成期の作曲家の一人として、忘れてはいけないのが渡辺岳夫だ。1989年に56歳という若さで亡くなった渡辺岳夫だが、その楽曲はアニメ作品として残っていくことだろう。
Read Article
タグ - Tags
目次 - Contents
- 『ベルサイユのばら』の概要
- 『ベルサイユのばら』のあらすじ・ストーリー
- 小さな王太子妃編
- ポリニャック伯爵夫人編
- 首飾り事件編
- 黒い騎士編
- フランス衛兵隊編
- オスカルとアンドレ編
- 三部会編
- フランス革命編
- 革命終結編
- 『ベルサイユのばら』の登場人物・キャラクター
- メインキャラクター
- マリー・アントワネット
- ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン
- オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ
- アンドレ・グランディエ
- ロザリー・ラ・モリエール
- マリー・アントワネットをとりまく人々
- ルイ16世(ルイ・オーギュスト・カペー)
- ルイ15世
- オルレアン公(ルイ・フィリップ2世)
- マリー・テレーズ(マリー・テレーズ・ド・フランス)
- ルイ・ジョゼフ(ルイ・ジョゼフ・グザビエ)
- ルイ・シャルル
- マリア・テレジア
- デュ・バリー伯爵夫人(デュ・バリー夫人/マリ=ジャンヌ・ベキュー)
- ポリニャック伯爵夫人(マルティーヌ・ガブリエル・ド・ポリニャック)
- シャルロット・ド・ポリニャック
- ノアイユ伯爵夫人
- メルシー伯爵(フロリモント・クロード・ド・メルシー・アルジャント)
- オスカルをとりまく人々
- アラン・ド・ソワソン
- ジェローデル
- ベルナール・シャトレ
- ジャルジェ将軍(レニエ・ド・ジャルジェ)
- ジャルジェ伯爵夫人
- マロン・グラッセ(ばあや)
- 首飾り事件の関係者
- ジャンヌ・バロア・ド・ラ・モット
- ニコラス・ド・ラ・モット
- べメール
- ローアン大司教(ルイ・ド・ローアン大司教)
- オリバ(ニコル・ド・オリバ)
- レトー
- その他のキャラクター
- ラ・モリエール
- ブーレンビリエ侯爵夫人
- ローズ・ベルタン
- ピエールぼうや
- ソフィア
- サン・レミー男爵
- ディアンヌ・ド・ソワソン
- ルイ・アントワーヌ・レオン・フロレル・ド・サン・ジュスト
- マクシミリアン・ド・ロベスピエール
- ラ・ファイエット侯爵
- ミラボー伯爵
- ド・ギーシュ公爵
- ドルーエ
- ブイエ将軍
- 『ベルサイユのばら』の用語
- 王室の建造物
- ベルサイユ宮殿
- プチ・トリアノン
- パレ・ロワイヤル
- バスティーユ牢獄
- その他の建造物・家系
- ルイ・ル・グラン学院
- 高等法院
- バロア家
- 事件
- 首飾り事件
- 黒い騎士事件
- 『ベルサイユのばら』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- マリー・アントワネット「きょうはべルサイユはたいへんな人ですこと」
- オスカル「妃殿下はただいまここで妃殿下に恋している20万の人々をごらんになっているのでございます」
- ポリニャック伯爵夫人「もんくがあったらいつでもベルサイユへいらっしゃい!」
- オスカル「わたしの春風……!!」
- アンドレ「そのショコラが熱くなかったのをさいわいに思え!!」
- オスカル「フ…ランス……ばんざ…い…!」
- 『ベルサイユのばら』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 男性社会への反発から生まれたオスカルというキャラクター
- オスカルの死後は10話で終わらせなければならなかった
- 連載中に絵の勉強
- 『ルパン三世』とのコラボレーション
- テレビアニメ版を見ていない原作者
- オスカルのドレスについて
- ロザリーが着ていたドレスは本来はオスカルのもの
- 学生たちによるオスカルのドレスの再現
- マリー・アントワネットの髪色の変化
- 『ベルサイユのばら』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):鈴木宏子「薔薇は美しく散る」
- ED(エンディング):鈴木宏子「愛の光と影」
- 挿入曲・イメージソング:鈴木宏子「私はとらわれびと」
- 挿入曲・イメージソング:鈴木宏子, 田島令子「愛ゆえの哀しみ」
- 挿入曲・イメージソング:ブラウニー「MAGICAL ROSE」
- 挿入曲・イメージソング:ブラウニー「星になるふたり (C'est Toi)」