ベルサイユのばら(ベルばら)のネタバレ解説・考察まとめ

『ベルサイユのばら』とは、池田理代子原作の漫画作品である。通称「ベルばら」。1972年から1973年にかけて、『週刊マーガレット』(集英社)で連載された。フランス王妃マリー・アントワネット、男装の麗人オスカル、スウェーデンの貴族フェルゼンの三人を中心に、ルイ15世末期からアントワネット処刑の頃までを描いている。1974年に宝塚歌劇団でミュージカル版が上映されると、続々とテレビアニメ化・劇場版アニメ化され、爆発的な人気となった。発行部数2,000万部を突破するなど、愛され続ける作品である。

ミラボー伯爵

実在した貴族・オノーレ・ミラボーをモデルに制作された人物。作品中の序盤では酒と女遊びに溺れたどうしようもない放蕩児として登場し、パリの下町でロザリーをナンパしたこともある。その際、ロザリーから平手打ちを食らっていた。
三部会では貴族でありながら平民代表として立候補し、民衆の人気を集めた。全ての身分が手を組み戦おう、と提案したロベスピエールに賛同する。だが、革命が進むにつれ王室へ寝返った。フランス革命時は革命派を完全に裏切り、王室側についていた。1791年4月に急死する。

ド・ギーシュ公爵

ポリニャック伯爵夫人が自分たちの権力を強めるため、11歳のシャルロットと結婚させようとした相手。少女趣味があり、シャルロットが亡くなってからはロザリーとの結婚を心待ちにしていた。

ドルーエ

ヴァレンヌの宿駅長であり、熱心な革命家。国王一家が逃亡を計画した「ヴァレンヌ逃亡事件」では、いち早く変装した国王一家を見抜き、パリへ報告した。

ブイエ将軍

フランス衛兵隊の司令長官。オスカルの父ジャルジェ将軍とは不仲。
国王一家の逃亡計画ではフェルゼンの指摘を一笑に付し国境付近の村々に騎兵隊を配置していたが、これが村人たちの不信感を抱き撤退を余儀なくされてしまう。騎兵隊と合流できなかった一家はヴァレンヌで正体がバレてしまい、パリへ帰還する馬車を見て作戦の失敗を悟って退却した。

『ベルサイユのばら』の用語

王室の建造物

ベルサイユ宮殿

1682年(17世紀)、当時の国王であったルイ14世が建てた宮殿。何度も増築を繰り返して作り上げた王族の居城であり、当時の政治の中心地でもあった。広大な土地には王族だけでなく、大貴族達の居住空間も用意されている。高い芸術性を誇るフランス式の庭園は当時から一般市民にも開放され、絶対王政の象徴的な建造物ともなった。体面や礼儀作法がとても厳しい場所であり、『ベルサイユのばら』作中においては、オーストリアで自由に暮らしていたマリー・アントワネットにとって非常に窮屈な場として描かれている。またベルサイユ宮殿で暮らすには多額の出費を伴うため当初ポリニャック伯夫人は宮殿で暮らしていなかったが、彼女をいたく気に入ったアントワネットはポリニャック伯夫人を傍に置くため多額の予算を組ませることとなった。
フランス革命後もナポレオン1世により増築され、1837年にフランス歴史博物館に改装された。1979年、世界文化遺産に登録。1995年に国の管轄となり、現在も人気の観光スポットとして色褪せない魅力を誇っている。

プチ・トリアノン

出典: www.mapple.net

ベルサイユ宮殿の庭園にある離宮の一つ。ルイ15世が愛人の為に建てた、小さな宮殿である。後に、ルイ16世からマリー・アントワネットに贈られた。巨額の税金を使いイギリス式の牧歌的な田園風景が作られたこの離宮は、マリー・アントワネットが最も愛した場所と言われている。宮廷の窮屈な暮らしからの逃避場所として利用してもいた。女王としての義務を放棄してこの離宮に移り住み、ポリニャック伯夫人を始めとしたお気に入りの人間しか立ち入らせなかった。この為に平素から、宮殿に出入りしていた貴族達の反感を買う事となった。

パレ・ロワイヤル

出典: world-study.com

ルイ14世が幼少期を過ごした場所であり、ルイ16世の時代には国王の従兄弟オルレアン公爵の居城となった。オルレアン公爵は王家の人間でありながら国王夫妻をよく思わず、パレ・ロワイヤルは国王に不満を持つ平民たちの溜まり場として開放。黒い騎士の活動拠点にもなっていた。テュイルリー広場の目と鼻の先に位置し、フランス革命の中心地となる。

バスティーユ牢獄

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