「ニノなら抱ける」？二宮和也の“人たらし”伝説！【処世術】

人たらしとの呼び声が高いニノこと嵐の二宮和也

脚本家・監督編

演技派との評価を受ける二宮さんには、脚本家・監督からのラブコールも。

蜷川幸雄

蜷川さんに「お前は日本のリバー・フェニックスだ」と言われた二宮さん。醤油顔ばりばりの自分をつかまえて何を言っているんだろうと思いつつ「そういえば、舞台で演じたクリス（スタンドバイミー）は、映画版では彼が演じてたんだよな～」と言うと「そうだろう！」と得意げにされたそう。

二宮さんの猫背を初めて「哀愁があって良い」と褒めてくださったのは蜷川さん。

「青の炎」の舞台挨拶に出ていく裏側を撮ったVTRでは、二人が仲好く談笑しながら歩いている姿が収められていました。まるでおじいちゃんと孫のよう。

「青の炎」のインタビューにて。

同じく「青の炎」インタビュー。厳しいことで知られる演出家さんですが、二宮さんはそんな蜷川監督に関して「優しいので、僕からも話しかけやすいです」と。

蜷川さん演出の、松本さん主演舞台「白夜の女騎士（ワルキューレ）」を観に行った際、蜷川さんに「お前と舞台をやりたい」と言われた二宮さん。

舞台観劇に行き蜷川さんと久しぶりの再会を果たした時のエピソード。ラジオで語っていました。

倉本聰

「優しい時間」での二宮さんの演技力を買い、二宮さん主演でと考え「拝啓、父上様」を書き上げた。

ジャニーズ事務所が日本アカデミー賞などの賞レースに参加しないのを知り、「お前がブルーリボン賞をとらないのはおかしい」といって青いリボンを二宮さんにプレゼントした。

ちなみに倉本さんのような大物の脚本の台詞を変えるのはご法度のはずですが、二宮さんはそれすらも変えて演技。それでも次のお話が来るあたりが、倉本さんが二宮さんを認めたという証ですね。

二宮さん24歳の誕生日に、倉本さんから手紙（FAX）を贈られる。

ラジオで紹介。以下に、その全文を載せました。

ニノ、君はどうしてそんなにさわやかなんだろう？ご両親のおかげに違いない。
ニノ、君はどうしてそんなに明るいんだろう？ご家族のおかげに違いない。
ニノ、君はどうして子供達から愛されるんだろう？精神年齢が同じだと思われているからに違いない。
ニノ、君はどうして若い女性にモテるんだろう？危険な感じがしないからに違いない。
ニノ、君はどうしてクリントイーストウッドをはじめ、年配者に好かれるんだろう？馴れ馴れしくて図々しいからだ。
ニノ、君はどうしてあんなに自然なリラックスした芝居ができるんだろう？人を人とも思っていないからに決まっている。
ニノ、君はどうして黙っていると深い悲しみの中にいるように見えるんだろう？深く考えても無駄だという事をどっかでちゃっかり認識していて、結局何も考えていないからだろう。
ニノ、君はどうして清潔感があるんだろう？きっと隠れて不潔な事を上手にいっぱいやってきたからに違いない。
それでいいんだよ。そうやって正直になんとなくのんびり俺の歳まで早く老けておいで。哲学的じいさんになっていくと思うぜ。
倉本聰

クリント・イーストウッド

「青の炎」とオーディションのVTRを見て「稀有な才能の持ち主」と評し、二宮さんを西郷役に採用。年齢設定など脚本を一部変更した。

当初、二宮さんは「硫黄島からの手紙」のオーディションを（加瀬亮くんが演じている）清水役として受けに行きました。

ベルリン国際映画祭にて。記者から二宮和也をなぜ起用したか？と聞かれ「他の役柄を希望していたが、オーディションで会った途端、この役は彼しかできないと直感した」と返答。

その流れで二宮さんに話を振るも、二宮さんは聞いていなかったようで「…へっ、あ、ごめんなさい」と返答。それを記者が「きみは観客なのかい？」とからかうと、クリント・イーストウッド監督は「ほら、こういうところが彼を起用した理由だよ」と答えて会場を爆笑の渦で包んだ。