神威がくぽ(VOCALOID)の徹底解説まとめ
神威がくぽ(かむい がくぽ)とは、DTMなどのソフトウェアの開発・販売等を行っている会社「インターネット」から発売されている音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID(通称:ボカロ)』に対応したボーカル音源として生まれた。正式名称は『がくっぽいど』。神威がくぽはキャラクター名である。歌手のGACKT(がくと)の声をもとに制作された。インターネット社初のボカロソフトおよびキャラクターでもある。
『がくっぽいど』シリーズ、3つ目のソフト。発売日は2015年4月30日である。ヤマハの音声合成システム『VOCALOID3』の後継機にあたる『VOCALOID4』に対応するソフトとして制作された。
『VOCALOID3 がくっぽいど』の際に誕生した歌声ライブラリ「POWER」「WHISPER」と、オリジナルボイスである「NATIVE」の3種類を『VOCALOID4』用に再調整し直したソフトとなっており、『VOCALOID4』に備えられた機能「グロウル(「ダミ声」「悪声」「がなり声」といった声のこと。 日本では「デスボイス」と言われる事もある)」や「クロスシンセシス(2つの異なる歌声を一緒に使う事ができる機能)」を使用しての歌唱制作が可能となっている。
発売当初は『VOCALOID3 がくっぽいど』同様個別パッケージで発売され、後に3種類全てを同梱したパッケージ『がくっぽいど COMPLETE』が発売された。また『VOCALOID4 Editor(『VOCALOID4』を用いて歌声制作を行う為に必要なソフトウェア)』が同梱されたスターターパック版の発売も行なわれた。
キャラクター的な外見は『VOCALOID3 神威がくぽ』の頃と変わりない。
神威がくぽの活動経歴
ボカロには、様々なライブ・フェスイベントが存在する。この項目に記載されているもの以外にも、企業が関わる大きなイベントからボカロPやファンによる個人主催でのイベント・ライブ等が多く開催されている。
THE VOC@LOiD M@STER
『THE VOC@LOiD M@STER(略称:ボーマス)』は、同人イベント情報サイトのケットコムにより都内を中心に開催されているボカロ専門の同人即売会である。
名前の由来は、人気アイドル育成ゲーム『THE IDOLM@STER』をもじってつけられた。元は2007年11月に複数のジャンルの同人オンリーイベント『スキマフェスティバル』内で開催されていたイベントの1つであった。その後、単独開催を定期的に行うようになり、2012年からは株式会社ドワンゴ主催の『ニコニコ超会議』内でも行われるようになった。
ボカロPや歌い手、弾いてみた等のボカロ関連の動画をあげているユーザー達による同人音楽CDの販売に加え、ボカロファンによる同人誌やグッズの販売、コスプレといったものも行われている。関連企業の出店も行われており、2010年2月に行われたボーマスでは会場内にステージを設け、参加者によるライブを行うイベント『Live Special』も行われた。
がくっぽいどコンテスト
ニコニコ動画にて開催された、神威がくぽの楽曲コンテスト。神威がくぽのボイスのもとである音声提供者・GACKTに、ユーザーが作った楽曲を聴いてもらう事をテーマに行なわれたコンテストである。
楽曲の募集期間は2009年6月12日~8月31日。その後、GACKT自身による優秀賞等の選考が行なわれた。結果については、ニコニコ動画にて、同年12月15日に生放送という形で発表された。
応募総曲数は255曲。その中から、GACKTが「曲として特にクオリティが良い」「VOCALOIDの特性を生かした歌」に当てはまる楽曲を選抜し、そこからさらに「作曲・アレンジ共に丁寧な曲作りが成されている作品」「歌詞が琴線に触れた作品」「意表をつく展開があった作品」「自分が歌ってみたら曲に新たな息吹を吹き込む事が出来そうな作品」「パーフェクトじゃないけど作曲者としての未来を感じさせてくれそうな作品」などの細かな選抜理由をもとに優秀作品を10曲選んだという。
ボーカロイド歌謡祭2013(春)〜初音ミクから生まれた新たな音楽の世界〜
フジテレビ系列の深夜帯のテレビ枠にて、不定期に放送されていたボカロ専門の音楽番組である。ニコニコ動画を運営するドワンゴとフジテレビが提携する形で放送が行なわれた。ボカロに注目した番組となっており、ボカロに親しみのある人からそうでない人にも、誰もが均等にボカロについて触れられるような番組を目標に制作されていた。配信媒体を超えた放送企画の実現に注力した番組企画ともなっており、番組を通じてデジタルコンテンツと実写映像との関係性が発展していく契機を見据えていた事も明かされている。
『ボーカロイド歌謡祭2013(春)〜初音ミクから生まれた新たな音楽の世界〜』は、その第1弾として放送された番組となっており、ボカロ文化全般を総合的に取り上げた番組構成で放送が行なわれた。その中には、ドワンゴが開発したバーチャルライブを用いたライブ映像も存在し、神威がくぽはそのライブに出演するボカロの1人として、その姿を初めて地上波に映す事となった。さらにライブステージには、神威がくぽのボイスのもととなった歌手のGACKTも現れ、2人は初の共演を果たした。ボカロキャラクターが楽曲制作者(ボカロP)と共演を果たすものは数多くあるが、ボイスの提供者である人物と共演をはたす事はそうそうにない。まさに奇跡の共演だったといえるだろう。
SPACE DIVE!! 2020
2020年から始動した、ボカロ・GUMIのイベントプロジェクト『SPACE DIVE!! 2020』。神威がくぽと同じインターネット社発のボカロであるGUMIが、2019年に誕生10周年目を迎えた事をきっかけに開始された企画となっている。
イベントのテーマは「新たな次代へのダイブ」。内容としては、GUMIの楽曲のみを集めたコンピレーションアルバム『SPACE DIVE!! 2020』の発売に加え、無観客配信型ライブ『SPACE DIVE !! 2020 -GUMI 10th anniversary LIVE-』の開催が行われた。このライブ『SPACE DIVE !! 2020 -GUMI 10th anniversary LIVE-』に、神威がくぽがスペシャルゲストとして出演した。
スペシャルゲストは神威がくぽ以外にも、GUMIと神威がくぽと同じくインターネット社発のボカロ・音街ウナもおり、リアルのステージの上に設置された、透過スクリーンに3人の姿を映し出す形でライブが行なわれた。これにより画面越しに視聴する観客からは、神威がくぽ達が立体的な姿でステージの上に立っているような光景を目にする事が可能となった。
ステージには神威がくぽ達以外にもGUMIの代表的な楽曲を生み出してきたボカロP 164、蝶々P、buzzG、YMの4人が演奏者としてステージの上に登場し、バーチャルとリアルが見事に融合したライブとして大盛況した。
神威がくぽWebオンリー『がくフェス』
神威がくぽオンリーの同人即売会。「Webオンリー」という言葉からわかるように、Web上にて開催された即売会である。2020年、2021年の7月頃に開催が行われており、神威がくぽを使用した楽曲を扱ったCDやイラスト集などの同人誌、さらにはグッズ、コスプレ等の企画・展示・頒布を行うイベントとなっている。開催場所は2020年と2021年で異なり、2020年は主催者が作りあげた専用の企画サイトで、2021年はオンライン即売会サービスサイトである「pictSQUARE」で行われた。オンラインイベントである為、地方などの距離に関わらずに誰でも簡単に参加が可能という、ファンには嬉しいイベントとなった。
なお、当日発売されたものは発売元であるサークルによってはイベント後日、各自のサイトや「とらのあな」に「BOOTH」などの各書店・通販サイトでの販売も開始された模様。
神威がくぽのプロフィール・人物像
年齢:不明
身長:不明
体重:不明
発売日:2008年7月31日。
ボイス:GACKT
ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID』シリーズを使って作りあげられた音声合成ソフト。ボイスのもととなっている音源を提供しているのは、歌手のGACKTである。
初期デザインを担当したのは漫画家の三浦建太郎(代表作:『ベルセルク』)。「電脳和装」をコンセプトに仕上げられた衣装を身に着けた、侍風の青年キャラクターに仕上がっている。紫色の長髪が特徴的なキャラクターとなっており、その為かモチーフカラーとして紫色をあげられる事が多い。手には音楽の「楽」の字が書かれた扇子を持っており、腰には刀が差してある。また刀には「楽刀・美振(がくとう・みぶり)」という名であり、その刀にある紋様(刃文)で音を発するという設定が存在する。持ち主が相手に向かって美しく刃を振り下ろす事により、相手の体にあるビート感を刺激し、相手を感化したり、音楽を共に楽しんだりする事ができる、武器というよりは「楽器」として制作された刀だという。歌唱を担当するボカロである神威がくぽが武器を持っている事に対する抵抗感をユーザー達から減らす為の設定である模様。刀の銘である「美振」の由来は、ヤマハの電子楽器『Miburi』から来ている。
なお、一見すると単純に着物風の衣装を身にまとっただけの青年に仕上がっているが、胸の飾りや足元などの細かいパーツは軍服を意識して制作された事が明らかにされている。
動画サイト等に投稿されている個人で作られたボカロ曲のMVにおいては、衣装や髪型が大幅に変更されている場合があるが、髪色や瞳の色を残したりと、神威がくぽである事がわかるように意識されたアレンジが行なわれている。
身長・体重・年齢・生年月日などの細かいプロフィールは存在しない。この理由について、インターネット社からの公式的な発言はない。だが、初音ミク等の他のボカロ達も神威がくぽ同様に細かいプロフィールがない為、その風潮に合わせての制作かと推測される。なお初音ミク等のボカロ達のプロフィールが存在しない事に関しては、キャラクターを色付けしすぎないことを考慮されている事から、このような設定になったといわれている。初音ミク、神威がくぽ達ボカロはあくまでもDTMソフトの1種である為、楽曲を作るプロデューサー(ボカロP)の作風に合わせて歌い方にも差が出たりする。それを考慮した上での設定だと考えられる。
神威がくぽのディスコグラフィー
ボカロ音楽には、数多くのCDが存在している。この項目に記載されているもの以外にも、企業からリリースされたメジャーアルバムからボカロP等の神威がくぽユーザーによる同人CDが多く販売されている。
『EXIT TUNESボカロ』コンピシリーズ
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目次 - Contents
- 神威がくぽの概要
- 神威がくぽの歴史
- 2008年、神威がくぽ誕生
- 発売から5日で投稿曲数が200を超える
- 後続シリーズの登場、ソフトウェアとしての発展
- 「キャラクター」としての様々なメディア展開
- 神威がくぽのソフト一覧
- がくっぽいど(VOCALOID2版)
- VOCALOID3 がくっぽいど
- VOCALOID4 がくっぽいど
- 神威がくぽの活動経歴
- THE VOC@LOiD M@STER
- がくっぽいどコンテスト
- ボーカロイド歌謡祭2013(春)〜初音ミクから生まれた新たな音楽の世界〜
- SPACE DIVE!! 2020
- 神威がくぽWebオンリー『がくフェス』
- 神威がくぽのプロフィール・人物像
- 神威がくぽのディスコグラフィー
- 『EXIT TUNESボカロ』コンピシリーズ
- 『EXIT TUNES PRESENTS Vocalonexus feat.初音ミク』
- 『EXIT TUNES PRESENTS Vocalonation feat.初音ミク』
- 『EXIT TUNES PRESENTS Vocalocluster feat.初音ミク』
- 『EXIT TUNES PRESENTS Vocalodream feat.初音ミク』
- 『EXIT TUNES PRESENTS Vocaloconnection feat.初音ミク』
- 『EXIT TUNES PRESENTS Vocalosensation feat.初音ミク』
- 『EXIT TUNES PRESENTS Vocalofuture feat.初音ミク』
- 『EXIT TUNES PRESENTS Vocalospace feat.初音ミク』
- 『EXIT TUNES PRESENTS がくぽ』コンピシリーズ
- 『EXIT TUNES PRESENTS Vocalofantasy feat.初音ミク』
- 『EXIT TUNES PRESENTS Vocalocreation feat.初音ミク』
- 『EXIT TUNES PRESENTS Vocaloseasons feat.初音ミク Winter』
- 『EXIT TUNES PRESENTS Vocaloseasons feat.初音ミク Spring』
- 『EXIT TUNES PRESENTS Vocalostream feat.初音ミク』
- 『EXIT TUNES PRESENTS がくぽ』コンピシリーズ
- 『EXIT TUNES PRESENTS 煌百花繚乱舞踏会 feat.神威がくぽ from がくっぽいど』
- 『EXIT TUNES PRESENTS 煌千紫万紅大雅宴 feat.神威がくぽ from がくっぽいど』
- 『神威夢奏』
- 『がくっぽいどV3リリース記念コンピ』
- 神威がくぽの代表曲
- ダンシング☆サムライ
- 喪失モノクローム
- 流転吟遊
- 神威がくぽのミュージックビデオ(MV/PV)
- ggrks
- ヴェノマノア公の狂気
- 迷走ラプソディ
- 神威がくぽの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- いくつもの「デザイン案」が存在していた神威がくぽ
- 発売前から決まっていた神威がくぽの「アイテム」