長ぐつをはいたネコ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『長ぐつをはいたネコ』は、2011年に公開されたドリームワークス・アニメーション製作によるコンピュータアニメーション映画である。ジャンルはアドベンチャー、アクション、コメディ、ファンタジー映画に分類される。長ぐつをはいたネコとキティの真剣さの中に面白さが混ぜ込まれているダンス対決は魅力の1つである。長ぐつをはいたネコは幼少期にハンプティ・アレクサンダー・ダンプティと魔法の豆を探していた。中々見つからない為もう諦めていたが、魔法の豆が実際に存在する事を知る。そして、魔法の種を探す旅に出たのだった。

フィリピンの南レイテ州に位置する町である。プスとハンプティ・アレクサンダー・ダンプティの故郷。2人はこの町の孤児院で育った。

魔法の豆

魔法の豆を手に入れ喜んでいるシーン。左からキティ・フワフワーテ、ハンプティ・アレクサンダー・ダンプティ、プス。

ある場所に植えると蔓が天空まで伸び、巨人の住む城に辿り着くという伝説がある。全部で数は3つで、ジャックとジルが持っていた。元々はマメノキの所有物であったが、ハンプティ・アレクサンダー・ダンプティに盗まれ、ジャックとジルの手に渡ってしまった。

金の卵

金の卵を産むガチョウ。

金のガチョウの雛が生む金の卵は、手に入れられれば一生安泰と言われるほどの価値がある。だが、とても重たい為運ぶのは容易では無い。

『長ぐつをはいたネコ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

プス「俺は女性とは争わない主義だ」

ダンスバトルをしているシーン。左からキティ・フワフワーテ、プス。

「俺は女性とは争わない主義だ」というプスのセリフである。
プスは黒装束を見に纏ったキティ・フワフワーテとダンスバトルをしている時、中々決着がつかない為近くにあったギターで殴ってしまった。怒ったキティ・フワフワーテはマスクを外し、プスを怒鳴りつけた。プスはキティ・フワフワーテがマスクを外して初めて女性だと知ったので、慌てふためいた。
普段は喧嘩っ早いプスが、女性には優しいという格好良さが伝わるセリフとなっている。

キティ・フワフワーテ「私がここまで来たのは、黄金よりも大事なものがあるって貴方が気付かせてくれたからよ」

脱獄しようとしているシーン。左からプス、キティ・フワフワーテ。

「私がここまで来たのは、黄金よりも大事なものがあるって貴方が気付かせてくれたからよ」というキティ・フワフワーテのセリフである。キティ・フワフワーテはハンプティ・アレクサンダー・ダンプティと手を組み、プスを騙して金の卵を手に入れた。これまで、稼ぎが全てだと思っていたキティ・フワフワーテは、プスと出会い共に旅をしていく中で考え方が変わっていった。
大切なのはお金などではなくピンチの時に助けてくれる存在の人であり、愛する人であるという事を教えてくれるセリフとなっている。

プス「正しい事をするのに遅いなんて無い」

ハンプティ・アレクサンダー・ダンプティが、町に母親ガチョウが来るのを待ちわびているシーン。

「正しい事をするのに遅いなんて無い」というプスのセリフである。
ハンプティ・アレクサンダー・ダンプティはプスと町の人々への復讐を企んでいた。金の卵を生むガチョウの雛を人質にし、母親ガチョウに町を襲わせようとしていたのである。プスはハンプティ・アレクサンダー・ダンプティを説得し、一緒に町を救おうと提案した。ハンプティ・アレクサンダー・ダンプティは取り返しのつかない事をしてしまったと後悔し諦めかけたが、プスのこの一言で町を救う為に立ち上がった。
人はいつでも変わろうと思えば変わることができるという事を教えてくれるセリフとなっている。

『長ぐつをはいたネコ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

異例の2人同時に挑んだプレスコ

左からサルマ・ハエック、アントニオ・バンデラス。

ドリームワークス・アニメーションが映画製作で採用しているプレスコとは、先に音声を収録しそれに合わせて画を製作していく方法で、完璧に音声と動作を画に合致させ、映画のクオリティを高めるために、レコーディング時は一人の声優で行うのが通例となっている。
『長ぐつをはいたネコ』で2人同時にプレスコに挑んだのは、アントニオ・バンデラスとサルマ・ハエックである。2人の初共演は1995年に公開されたラテン復讐劇『デスペラード』で、今回8年ぶりの共演となった。だが、ブランクを感じさせない息の合った演技で、クールで伊達男なプスと彼が一目惚れするセクシーなキティのロマンスを魅力たっぷりに演じている。

『長ぐつをはいたネコ』が誕生したきっかけは『マスク・オブ・ゾロ』

『長ぐつをはいたネコ』は、『マスク・オブ・ゾロ』に出演するバンデラスが民衆を守るヒーローのゾロの要素が散りばめられている。イニシャルの「Z」を刻むゾロに対し、プスは『長ぐつをはいたネコ(Puss In Boots)』のイニシャル「P」を刻んでいる。プスが夕日を背に馬の背中に立つシーンは、馬にまたがったゾロが剣を高々と掲げる場面を意識して製作されている。

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