メン・イン・ブラック:インターナショナル(MIB4)のネタバレ解説・考察まとめ
『メン・イン・ブラック:インターナショナル』とは、2019年のアメリカのSFアクション映画。『メン・イン・ブラック』シリーズの4作目であり、前作の『メン・イン・ブラック3』から7年ぶりの作品である。監督はF・ゲイリー・グレイ、脚本はアート・マーカムとマット・ホロウェイが務めた。エージェントH(クリス・ヘムズワース)と、エージェントM(テッサ・トンプソン)が主人公である。エイリアン撃退用の武器を扱い、MIB内部に潜むスパイと宇宙人から地球を守るミッションに挑む。
ロンドン支部への帰還と疑い
エージェントHとMは、晴れてロンドン支部へと戻り、紫の原石をハイTに受け渡した。安全に保管されるはずだった兵器のはずだったが、何かがおかしい。紫の原石を入れたスーツケースをチェックしに行く2人だが、その時にはすでに兵器は消えていた。誰が持ち出したのかは分からない。そして、ザ・ツインズがハイヴに侵食されていたというデータも既に削除されていた。機密ファイルの削除権限をもつのはハイTしかおらず、姿を見せなくなったハイTを、Mはスパイと疑い始める。ハイTと親子同然だったエージェントHは信じられず、真相を確かめるためハイヴが以前出現したエッフェル塔へと向かう。
エッフェル塔再び
ハイTはエッフェル塔に向かったと思われ、エージェントHとMはハイTの後を追った。移動手段の超高速スーパーカーの中で、ハイヴがエッフェル塔にアクセスしているとの情報が入る。ハイTとは親子のような関係だったエージェントHは未だに信じられない様子だ。エージェントMは、次第にハイTがハイヴに侵食されていたのではないかと疑いだし、Hに「どうやってハイヴを倒したの?」と質問を投げかける。Hは何度聞いても「知恵と拳銃1丁で倒した」とだけ答える。エージェントHも、自身がおかしいことに気がついた。Hは、3年前にハイヴを倒していたのではなく、ハイヴによってDNAを侵食されたハイTによりニューラライズされていたのだ。
エッフェル塔にたどり着いた2人は、DNAを侵食されハイヴによって操られたハイTを発見した。ハイTは姿もハイヴへと変貌し、兵器(紫の原石)を持って時空に逃げようとする。2人は戦い、エージェントHは姿は変わってもまだハイTの心が残っているのではないかと、必死に話しかける。もうダメかと思われたとき、ハイTの心を一瞬だけ取り戻したハイヴは紫の原石を手放す。手放された兵器を使ってハイヴをやっつけることができた。エッフェル塔の外に出ると、エージェントOがMとHを迎えに来ていた。エージェントMは晴れて見習い期間を終了し、ニューラライザーを手にした。エージェントHは、ロンドン支局の次なる局長見習いとして訓練を始めることになった。2人には別々の道が待っているが、ハッピーエンドの物語である。
メン・イン・ブラック:インターナショナル』の登場人物・キャラクター
MIBエージェント
エージェントM/モーリー(演:テッサ・トンプソン)
声:今田美桜(日本のグラビアアイドル・タレント)
テッサ・トンプソンが演じるエージェントMは、MIBが本部をおくNYに本籍をおくエージェントであり、この物語の主人公である。幼いころにエイリアンと、それを追ってきたMIBエージェントの正体をつきとめるべく、生涯を捧げてきた。頭脳明晰で、MIBのシステムにハッキングし、一般人でありながらMIBのNY本部に侵入することに成功する。その頭脳とやる気が買われ、エージェントOの命により晴れてエージェント見習いとなった。ロンドン支局で見かけたエージェントHに一目惚れし、ハイTの命を受けて任務を遂行するペアとなる。
エージェントH(演:クリス・ヘムズワース)
声:杉田智和(ジェジョの奇妙な冒険のジョセフ・ジョースターの声も担当している。)
クリス・ヘムズワースが演じるエージェントHは、MIBロンドン支局所属のエージェントである。上官のハイTに命じられ、NY本部より派遣されたエージェントMとペアを組む。かつて「知恵と銃1丁だけで」ハイヴを倒した伝説のエージェント。
エージェントMは新人のエージェントで、この任務が初の仕事となるため、エージェントHはペアでありながら、先輩の立場として任務につく。エージェントHの問題は、無類の女好きで遊び人であること。以前に長年付き合っていた彼女を失ってから、性格が変わり、任務に対しても横柄な態度を取るようになっていた。エージェントMとの任務を通じて、過去を整理し、成長していく。ピンチのときにはエージェントならではの勘が働くようで、重要なときに役に立つ男前でもある。エージェントMと行動をともにするうちに、男として、人間としても成長していく模様も見どころの1つである。
エージェントO(演:エマ・トンプソン)
声:高島雅羅(『新・エースをねらえ!』滝みちる、『宇宙戦艦ヤマト2』アンドロコインダー役の担当をしている。)
エージェントOは、旧作より引き続き登場するキャラクターである。監督・脚本・俳優陣が変わった今作品では、前作からの登場人物は貴重な存在であり、ファンにとっても嬉しい選出であった。エマ・トンプソンが演じるエージェントOは、MIBのNY本部を取り仕切るエリート上官である。前前作では、主人公のエージェントと恋仲にあった出来事や、エージェントの死去した際、本部で開かれたお別れのスピーチでのエイリアン語での挨拶など、影の主要人物として人気を集めている。本作品でも、エージェントMの才能に気づき、疑わしい動きをつづけるロンドン支局に彼女を送り込む決定をするなど、物語の根幹を担う。
ハイT(演:リーアム・ニーソン)
声:磯部勉(ハリソン・フォード、メル・ギブソン・チョウ・ユンファの吹き替えを主に担当している。)
リーアム・ニーソン演じるハイTは、MIBロンドン支局の上官であり、エージェントHの上司である。
エージェントC (演:レイフ・スポール)
声:上田燿司(『スポンジボブ』のボブ役、『チキチキマシン猛レース』のケンケンとモンスター役をつとめている。)
MIBロンドン支局在籍のエージェントで、エージェントHの同僚であり。ハイTの部下である。エージェントHとハイTが親密な関係(お互いのことを、血のつながらない親子と思っている)を築いていることにヤキモチを焼いていた。エージェントHとMが、紫の原石を得たことをハイTに報告しなかったことを不審に思い、2人をスパイだとしてモロッコに捜索班を配備する。2人を疑う異様な熱に対して、ハイTはエージェントCがスパイではないか、と疑うようになる。
フランク(演:パグ犬)
英語声:ティム・ブラニー
日本語声:玄田哲章(アーノルド・シュワルツネッガーの吹き替えを主に担当している。)
フランクは、シリーズ第一作目より登場するパグ犬で、毒舌キャラが人気となっている。隠れたファンの多いキャラクターであるが、今作品での登場は一度のみ。モリーが一般人としてMIBのNY本部に侵入しようとした際に、それに気がついた番犬としての役割を果たした。
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目次 - Contents
- 『メン・イン・ブラック:インターナショナル』の概要
- 『メン・イン・ブラック:インターナショナル』のあらすじ・ストーリー
- ストーリー序盤
- モリーがエージェントMになるまで
- ロンドン編
- エージェントMとエージェントHペアの初仕事
- マラケシュ編
- 紫の原石の正体
- 新しい仲間
- 砂漠と兵器の威力
- ナポリ編
- 要塞への侵入
- モリーとの再会
- ザ・ツインズの再来と帰還
- ロンドン支部への帰還と疑い
- エッフェル塔再び
- メン・イン・ブラック:インターナショナル』の登場人物・キャラクター
- MIBエージェント
- エージェントM/モーリー(演:テッサ・トンプソン)
- エージェントH(演:クリス・ヘムズワース)
- エージェントO(演:エマ・トンプソン)
- ハイT(演:リーアム・ニーソン)
- エージェントC (演:レイフ・スポール)
- フランク(演:パグ犬)
- エイリアン
- ヴァンガス
- ポーニィ(演:クメイル・ナンジアニ)
- リザ・スタヴロス (演:レベッカ・ファーガソン)
- ザ・ツインズ (演:ロラン・ブルジョワ&ラリー・ブルジョワ)
- ナサール
- バサム
- ルカ・ブラージ
- 『メン・イン・ブラック:インターナショナル』の用語
- MIB
- エージェント
- ニューラライズ
- ニューラライザー
- ゼフォス
- ハイヴ
- 『メン・イン・ブラック:インターナショナル』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 紫の原石の威力
- ハイTが自我を取り戻す
- ポーニィが女王(エージェントM)を救出
- ハイT「大事なときには、宇宙が我々を導いてくれるものだ」
- エージェントM(モリー:MIB入職前の名前)「私はあなたたちを見つけた」
- エージェントM「 " 遊び人風”と”世界一痛い男”は紙一重」
- エージェントM「 本当に敵かも」
- 『メン・イン・ブラック:インターナショナル』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- キュートな毒舌エイリアン・ポーニィは俳優がCG化
- 自由の女神が持つ松明はニューラライザー
- 人気パグ犬エイリアンのフランクが再登場
- MIBエージェントはハミルトンの腕時計を着用
- 『メン・イン・ブラック:インターナショナル』の主題歌・挿入歌
- 主題歌: Fargie「ロンドン・ブリッジ(London Brigde)」
- 挿入歌 :プリンス「Sex Shooter」
- 挿入歌: アンダーソン・パーク「Bubblin」
- 挿入歌 :スティーヴ・アオキ, クリス・レイク & Tujamo「Boneless」
- 挿入歌 :Sean Combs「Diddy Rock (feat. Timbaland, Twista & Shawnna)」