CLAYMORE(クレイモア)のネタバレ解説・考察まとめ
『CLAYMORE(クレイモア)』とは、八木教広原作のダークファンタジー漫画である。中世ヨーロッパ的な世界を舞台に、半人半妖の女戦士たちが妖魔や覚醒者などの人外の存在と戦う姿が描かれている。主人公クレアの成長や女戦士たちの生き様などバトルシーン以外にも見どころが多く、美麗な女戦士や覚醒者のデザインの素晴らしさが評価されている。壮大な世界観と重厚なストーリーが上手くまとめられており、非常に読み応えのある作品となっている。
深淵喰い
北の戦乱時に組織を襲った覚醒者の血肉を使って生み出された、対深淵用の生物兵器。目と口は縫い閉じられており、妖気を発さないように改造されている。また、精神共有の技術が応用され、自我を全て取り除かれている。対象への強烈な飢餓感のみを植え付けられており、対象を与えられるとその妖気が消滅するまで追跡を続ける。頭を破壊されない限り、驚異的なスピードで再生することが可能。対象を追跡する際は11体で行動し、そのうちの6体が倒されると組織に戻るように組み込まれている。戦闘の経験を他の深淵食いと共有することが可能で、倒せば倒すほどに強くなる厄介な相手。対象でなくとも急に動くものに反応して攻撃を仕掛ける。ルシエラとイースレイが戦った跡地で、組織の回収部隊がイースレイの肉片を回収。その肉片を使いイースレイを対象だと認識した深淵喰いは対象を追い、南の地を徘徊していた。デネヴとヘレンとの戦闘でイースレイが妖気を使ったことで居場所を突き止め、戦いに乱入。11体中5体が潰されるが、それ以上イースレイが深淵喰いを倒すことができず、残った6体がイースレイを喰らい尽くした。イースレイ消滅後は対象をリフルに変更。アリシア、ベスの案内役として西の地へ向かう。リフルを追い込むものの、ルシエラとラファエラの融合体から発射された断片をベスが受けたことで、アリシアが暴走。そのまま暴走したアリシアによって全滅させられた。
聖都ラボナ
大陸の中央部に属する、聖都と呼ばれる巨大な都市。多くの人々が行き交うにぎやかな場所だが、妖の類を一切排除しており、クレイモアもその掟の例外ではない。クレアが妖魔討伐をしたことで以前に比べて規制が緩和されている。ラボナを守る兵士たちも対妖魔の訓練を受けており、覚醒者が現れた際には住民を守るために身を挺して戦った。
スタフ
大陸の極東の地で、組織の本拠地。人里とは隔たれており、組織の周辺には妖魔や獣が徘徊する荒野がある。
ピエタ
大陸の北の中で最南端に位置する町。北の地から南へ向かうにはこの町を通らなければならないことから、かつては「始まりの町」と呼ばれていた。しかし北の戦乱で住民は避難し、激しい戦闘で人が住めないほどに荒廃してしまう。そのため、北の戦乱以降は「終わりの町ピエタ」と呼ばれるようになった。
『CLAYMORE』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
ラキの決意
ラボナの任務で無理な状態から妖力解放をして限界を超えてしまったクレア。人の意識があるうちに、人として死にたいと願う。必死で自分を押さえるクレアに抱きつき、ラキは「クレアが死ぬなら自分も一緒にいくよ」と涙を流しながら告げるのだ。ラキにとってクレアは自分を妖魔から救い、孤独からも救ってくれた恩人。人に忌み嫌われながらも人の側でありたいと願い、妖魔と戦う彼女を見てきたからこそ、自分を救ってくれた彼女を支えていきたいと思うようになる。ラキは妖魔のような姿になりかけているクレアを恐れず、本心を告げる。少年の想いは届き、暴走していた妖気が収まるとクレアは人の姿に戻っていた。
テレサ「生きる意味を見つけた…これからはこいつのために生きてみる事にするよ」
心を許せる友を持たず、ただ淡々と任務をこなす日々を送ってきたテレサ。しかしクレアとの旅で人間らしい穏やかな時間を過ごし、クレアと心を通わせ、幸せを願うようになる。クレアを守るために山賊一味を皆殺しにしたことで粛清対象となったテレサは、一度は死を受け入れようとするが、心の底でクレアと生きたいと望んでいたことに気が付く。粛清に挑む戦士たちを斬り伏せた後、彼女の口から出たのが、「生きる意味を見つけた…これからはこいつのために生きてみる事にするよ」という言葉だった。戦士として生きるのではなく、自分を必要とするクレアと共に人間らしく暮らすことを選んだのだ。その穏やかな表情から、テレサの変化が見て取れる。
イレーネからの餞別
戦いで右腕を失ったクレアに稽古をつけ、自らの右腕を切り落として差し出したイレーネ。攻撃型の戦士であるため、失った腕を再生するにはかなりの時間を要する。また腕を再生できたとしても、以前のような威力の高速剣を使うことはできない。イレーネはそれを承知で、自分の思いと右腕をクレアに託したのだ。「餞別だ 持っていけ」という彼女の言葉には、強大な力を持つ右腕は戦いから逃げた自分ではなく、困難や絶望が待ち受けていても果敢に立ち向かっていくクレアにこそ必要だという思いが込められている。
クレアの高速剣
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目次 - Contents
- 『CLAYMORE』の概要
- 『CLAYMORE』のあらすじ・ストーリー
- 銀眼の魔女
- テレサとクレア
- 覚醒者との戦い
- 北の戦乱
- 7年後
- 組織との決着
- プリシラとの最終決戦
- 『CLAYMORE』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- クレア
- ラキ
- 組織の戦士
- ミリア
- デネヴ
- ヘレン
- シンシア
- タバサ
- ユマ
- アリシア
- ベス
- ガラテア
- オフィーリア
- ラファエラ
- フローラ
- ジーン
- ウンディーネ
- ベロニカ
- エレナ
- 組織の戦士(旧時代)
- テレサ
- イレーネ
- ソフィア
- ノエル
- 組織の戦士(新時代)
- オードリー
- ミアータ
- レイチェル
- ルネ
- アナスタシア
- ディートリヒ
- ニーナ
- ラフテラ
- クラリス
- 組織の人間
- リムト
- ルヴル
- ダーエ
- オルセ
- 深淵の者
- リフル
- イースレイ
- ルシエラ
- 深淵を超える者
- プリシラ
- ルシエラとラファエラの融合体
- 西の深淵に近い別の何か
- 甦ったかつてのナンバー1(新たなる深淵の者)
- ヒステリア
- カサンドラ
- ロクサーヌ
- その他の覚醒者
- ダフ
- リガルド
- アガサ
- オクタビア
- エウロパ
- クロノス
- ラーズ
- ローズマリー
- ヒルダ
- 聖都ラボナの住人
- ヴィンセント司祭
- シド
- ガーク
- 『CLAYMORE』の用語
- 妖魔
- クレイモア
- 妖力解放
- 妖気を消す薬
- 黒の書
- 印
- ナンバー
- 組織
- 戦火の大陸
- アサラカム
- 覚醒者
- 半覚醒
- 北の戦乱
- 深淵喰い
- 聖都ラボナ
- スタフ
- ピエタ
- 『CLAYMORE』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ラキの決意
- テレサ「生きる意味を見つけた…これからはこいつのために生きてみる事にするよ」
- イレーネからの餞別
- クレアの高速剣
- ジーンの恩返し
- 仲間の遺志を胸に
- ミリアの願い
- ミリア「人の血にまみれるのは 私の手だけでいい」
- クラリスの消滅
- 『CLAYMORE』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 名前の由来は西洋美術
- 妖魔討伐の仕組み
- 「特殊体」クレア
- 戦士の手術痕
- 四肢接続のリミット
- 男の戦士時代
- 5つの番外編
- 双子の女神
- 小さな女の子を捕食しないプリシラ
- リフルとダフの関係
- 責任感から覚醒したイースレイ
- 『CLAYMORE』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):ナイトメア「レゾンデートル」
- ED(エンディング):小坂りゆ「断罪の花~Guilty Sky~」