ブラック・スワン（映画）のネタバレ解説・考察まとめ

ニナ「感じたわ。完璧を。私は完璧だった」

主役を奪おうとするリリーと格闘の末、リリーを刺殺し、ニナは黒鳥を完璧に踊る。だが、白鳥の衣装に着替えるために戻った楽屋で自分の腹から血が出ていることに気づき、ニナの演技に感激したリリーが楽屋を訪れたことで、刺したリリーは幻覚で実際には自分を刺していた事実を知り驚愕する。それでも舞台に上がったニナは白鳥が自殺するシーンも完璧にこなし、マットに横たわり「感じたわ。完璧を。私は完璧だった」と呟く。ニナの視界は真っ白になっていく。
ラスト、ニナがどうなったのかははっきり描かれていないがおそらく死んだのであろうと推測される。精神が崩壊していきながらも、主役として完璧に『白鳥の湖』を演じきったニナ。意識が朦朧とし画面が白くなっていく場面はニナが燃え尽きたことを象徴している。

『ブラックスワン』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話

ニナの携帯のエリカからの着信音は『白鳥の湖』

作中で何度もニナの携帯に母のエリカから電話がかかってくるが、その着信音は『白鳥の湖』である。

ナタリー・ポートマン、撮影中からベンジャミン・ミルピエとセックスしていたことを暴露

ナタリー・ポートマンと共演した振付師のベンジャミン・ミルピエは『ブラックスワン』撮影時から交際しており、ナタリーは2011年に男児を出産。2012年にはベンジャミン・ミルピエと結婚式を挙げている。

2011年のゴールデングローブ賞授賞式で、ドラマ部門『ブラック・スワン』の主演女優賞を手にしたナタリー・ポートマンは婚約、妊娠、さらにはアカデミー賞受賞も確実と囁かれていたため、興奮もあってかベンジャミン・ミルピエとは撮影中からセックスしていたと暴露した。
映画の中で『二ナと寝てないのか？』って聞かれて『寝てない（寝る気もない）』って答えてるベンジャミン・ミルピエだが実際のところはタリー・ポートマンと寝たがっていたと大胆かつリアルなジョークを炸裂した。

今も二人はラブラブで結婚8周年の際には結婚式写真をインスタグラムに投稿した。

ABTのダンサーのサラ・レーンとのダンス・ダブル論争

バレエが見どころでもある本作はナタリー・ポートマンのダンスダブル（代役）をアメリカン・バレエ・シアターのソリスト、サラ・レーンが務めた。
ナタリー・ポートマンは役作りのために9キロ減量し、撮影の1年以上も前から、ニューヨーク・シティ・バレエの元ダンサー、マリー・ヘレン・バウアーズの指導のもと、本物のバレリーナさながらのトレーニングに励んだ。
ナタリーは幼い頃からバレエを習ったことのある経験者ではあったが、役作りのためには更なる練習が必要で1日8時間のトレーニングを週6日続けた。

しかし、「体全部が映ったショットで、ナタリー本人が踊っているのは5％。そのほかのショットはすべて私」とサラ・レーンが米エンターテインメント・ウィークリー誌に告白。ダンス・ダブル論争となった。これに対しダーレン・アロノフスキー監督は、「全部で139あるダンスショットのうち、ナタリー・ポートマンが踊った未加工のものは111ある。サラ・レーンのものが28だ。計算するとつまり80％はナタリーということになる」と反論し、「ダンスダブルを使用したのはワイドショットで、1秒にも満たない。2つほど複雑な長いダンスシーンがあり、そこは顔だけ（ナタリーに）差し替えた。そうだとしても、時間的には90％以上がナタリー本人だ」と断言した。
ベンジャミン・ミルピエも「サラ・レーンは映画でフットワークとフェッテ、スタジオでのダイアゴナルを1回やっているだけ。映画の85％はナタリーが踊っている」と擁護している。
サラ・レーンは自分の名前がエキストラ扱いでクレジットされていないことに不満を持っており、雑誌に告白したものと思われる。

『ブラックスワン』の主題歌・挿入歌

OP（オープニング）： クリント・マンセル『 Nina's Dream』

ED（エンディング）：クリント・マンセル『 A Swan Song (For Nina)』

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