城戸玲司(女神異聞録ペルソナ・P1)の徹底解説・考察まとめ
レイジ/城戸玲司(きど れいじ)とは、株式会社アトラスのジュブナイルRPGシリーズ『ペルソナ』の1作目に登場するキャラクターである。P1主人公/ピアスの少年のクラスメイト。物語が始まる半年前に転入してきた無口な転校生。物語展開が2パターン存在する『女神異聞録ペルソナ』において、「セベク編」と呼ばれる物語の隠しキャラとなっている。御影町で起きる異変について探るP1主人公達と出会った事をきっかけに、ペルソナ使いに覚醒する。異変の犯人である神取鷹久(かんどり たかひさ)に個人的な恨みを持っている。
1979年8月18日、神取家当主の妾の子としてレイジはこの世に生を受ける。妾の子ではあったが、幼少期は父もレイジと母の様子を見にか、共に過ごす事が多かった模様。だが暴力的な言動を取る事が多く、母に手を出すのは日常茶飯事であったらしい。
しかしレイジが高校生になる頃に、母親は父親に捨てられてしまう。レイジは母と2人きり新しい生活を送る為、御影町に越す事になる。その先でレイジは、御影町内にある高校「聖エルミン学園」に転入。だが、父の一件で人を信じる事が出来なくなった為か、誰にも心を開こうとはせず、クラス内では浮いた存在になってしまう。それでもレイジは周囲と馴れ合うつもりはなく、1人孤独な日々を送っていく。
転入から半年後、御影町を大事件が襲う
レイジが御影町に越してきてから半年、御影町全体を揺るがす大事件が起こる。突然、街中に大量の悪魔が現れるようになったのである。さらに町の周囲に不思議な結界が張られてしまったらしく、町の外への行き来が不可能になってしまう。
突然の現状に荒れる御影町内。しかしその事件とは別に、レイジはある情報を入手していた。それは御影町にある会社「佐伯エレクトロニクス&バイオロジカル&エネルギー・コーポレーション(通称:セベク社)」の支社の社長に、かの神取家の者が就いているという話だった。名前は神取鷹久、レイジの父親の本妻の息子であり、レイジにとっての異母兄弟であった。
レイジは母の復讐を果たす為、1人単身で神取がいるセベク社へ乗り込む。その頃、神取は「神になる」という自分の願望を叶える為、多くの科学者を使い「デヴァ・システム」と呼ばれるシステムを開発していた。現実世界とは異なる世界の「御影町」に行く事ができるデヴァ・システム。そのシステムを神取に使われたレイジは、復讐を果たす事ができないまま異世界の「御影町」へ飛ばしてしまう。
P1主人公達との合流、ペルソナ使いへの覚醒
異世界の「御影町」に飛ばされたレイジは、神取への復讐を果たす為、なんとかしてこの世界から脱出しようと考え始める。するとそんなレイジの前に、同じように異世界の「御影町」に飛ばされてきたP1主人公達が現れる。実はレイジが神取に異世界へ飛ばされたその後、御影町で起きている異変の原因が神取にある事を突き止めたP1主人公達が神取のもとにやってきていたのである。そうしてそこで、デヴァ・システムを使い異世界の「御影町」へ行こうとしていた神取に巻き込まれる形で、この世界にやってきていたのである。
P1主人公達の話によりこの世界のどこかに神取がいる事を知ったレイジは、「神取を追っている」というP1主人公達とと共に行動をした方が、自分の目的(神取への復讐)が達成しやすいのではないか、と考え彼らと共に行動をする事を決める。さらにP1主人公達と出会った瞬間、自分達を襲ってきた悪魔との戦闘により、レイジのペルソナ使いとしての能力が覚醒。ペルソナ使いとしての力も共に手に入れる事になる。
次第に「仲間」に対する態度が変化していくレイジ
P1主人公達と共に異世界の「御影町」からの脱出、そして神取を追いかける事になったレイジ。しかしあくまでも利害の一致から一緒にいるだけからか、P1主人公達に対する態度は冷たく、戦闘への協力はするがそれ以外の事には全く手を貸そうともしない有様だった。
だが「友達」や「仲間」を町で起きる異変から助ける為に命賭けで悪魔達と戦うP1主人公達を見ている内に、次第にその心境に変化が生まれていく。父の事もあり他者を信じられなくなっていたレイジだったが、P1主人公達のように本気で誰かの為に動ける人間もいるのだと知った彼は、少しずつP1主人公達に心を開いていくようになる。
だがそれでも神取への復讐心だけは無くす事はできず、P1主人公達に心を開く傍らで、神取への憎しみは増し続けていた。
神取との遭遇、爆発するレイジの怒り
異世界の「御影町」の創造主だという少女、まいから借りたアイテムを手に、神取が隠れ待つダンジョン「マナの城」へ向かう事になるレイジ達。ダンジョンを攻略し、その最奥に居る神取と対峙したレイジは、今までの憎しみ、神取家への怒りを爆発させてしまう。そこで初めて神取とレイジの間にある因縁を知ったP1主人公達は驚く事になる。
だが神取の方は、そんな彼らの様子などを気に留めた風はなく、まいの片割れであり自分の事をパパと慕う少女、あきにレイジを黙らせるように命令する。あきは自分の力を使い、レイジに攻撃を繰り出す。不意を突かれたレイジは、攻撃を受け膝をついてしまう。
その後、神取は自分の願望を叶える最終段階に入る為、異世界の「御影町」からレイジ達が暮らしていた御影町の方へと帰っていく。追いかけようとしたレイジ達だったが、あきが召喚した悪魔に邪魔をされ、神取を取り逃がしてしまう。
園村麻希の母親との出会い、元の御影町への帰還
神取を追いかける為、元の御影町へ戻る方法を模索するレイジ達。そこで昔から神隠しの噂がある「幽霊屋敷」に何かヒントがあるのではないか、という結論に至る。
幽霊屋敷へ向かったレイジ達は、そこで自分達の仲間の1人、園村麻希(そのむら まき)の母親と遭遇する。この麻希の母親は、現在レイジ達と同行している麻希の母親ではなかった。実は現在レイジ達と同行している麻希は、レイジ達の住む世界の麻希ではなく、この異世界の「御影町」に住む麻希だったのである。
異世界の「御影町」の麻希曰く、自分には母親はいないとのこと。つまりレイジ達が遭遇した麻希の母親は、レイジの達が住む世界の麻希の母親だった。しかし異世界の事など何も知らない麻希の母親は、自分の娘が無事であった事に安堵し、麻希に駆け寄る。麻希とP1主人公達は、麻希の母親に自分達が置かれている現状を説明し、この麻希が彼女の娘の「麻希」ではないことを伝える。
現状を知った麻希の母親は、自分ならなんとか異世界に行く為の機械を扱えるかもしれない、という事をレイジ達に告げる。実は麻希の母親は、セベク社の社員だったのだ。神取が危険な研究をしている事に気づいた彼女は、それを阻止しようとしていたのだが、神取に気づかれ邪魔される。その結果、この世界に飛ばされてきてしまったようだった。
麻希の母の助け借りて、元の御影町へ帰る事になるP1主人公達。しかし機械をいじる人間が必要である事から、麻希の母親は1人この異世界に残る事を選ぶ。自分の娘の為に身体を張る彼女を見たレイジは、そこに自分を愛してくれている母親の面影を見ながら、P1主人公達と共に元の世界へ帰還する。
神取との戦い
元の御影町に戻ったレイジ達は、神取がいるダンジョン「御影遺跡」をどうにか攻略し、最奥で自分達が来るのを待っていた神取と対峙する。
しかし向き合った神取の様子は、異世界の「御影町」にいた頃とは異なっていた。どこか意気消沈した様を見せる神取に戸惑うレイジ達。すると神取はレイジ達に「どうして生きるのか」という問いかけをしてくる。実は「神になる」という野望を叶え、誰もが自分に従う力を手に入れる事ができた神取だったが、自分の野望が全て叶ってしまった事で逆に自分の「したい事」を失い、生きる気力を失ってしまっていたのである。
予想外の神取の姿に動揺するレイジ。しかし神取からの問いかけに、P1主人公達が「そんなことはわからない」、「それでも悔いなく生き続けたい」、ときっぱりと言い返した事で、自分の本来の目的を思い出す。その時、自分の現状を否定するかのようなP1主人公達の言葉に逆上した神取が、レイジ達に攻撃を仕掛けてくる。その神取を前に、レイジは自分の復讐を果たす為、そしてこれまで共に戦ってきたP1主人公達「仲間」を守る為に神取との戦闘を開始する。
明かされた衝撃の事実
激闘の末、なんとか神取を倒す事に成功するレイジ達。しかしようやく母の復讐を果たす事が出来たというのに、レイジが覚えたのは達成感ではなく「虚しさ」だった。
「虚しさ」の理由がわからないまま困惑するレイジ。だがその時、息も絶え絶えな状態の神取から驚きの真実が明かされる。それは異世界の「御影町」が、全てレイジ達の住む世界の麻希によって作られた、彼女の幻想郷のような場所であったという事実だった。
神取曰く、デヴァ・システムが完成したのは、今から一月前のこと。しかしそれよりも以前から麻希とシステムの波長が、霊的にシンクロしていたのだという。実はレイジ達の世界に住む麻希は、病弱だった事もあり、聖エルミン学園に入学してからその殆どの時間を病院で過ごしている状態にあった。病院には、麻希の友人達がやってきてくれていたりしたが、それでも普通の高校生としての日々を過ごしたかった麻希にとって、元気に学校に通う彼らは憎い存在であり、同時に羨む存在でもあった。
その結果、いつからか彼女は、自分の心の中に、自分が理想とする世界や自分の姿を思い描くようになっていく。そんな彼女の強い理想から生まれた世界が、デヴァ・システムの波長とシンクロし、生まれてしまった世界が、異世界の「御影町」。この世界の創造主だという2人の少女、まいとあきも、麻希の心から生まれた存在だったのである。
全てを知った麻希は、予想外の事に取り乱し、その場から逃げ出してしまう。混乱するレイジ達だったが、「麻希は孤独だった」、「彼女は本当の自分の心を知る必要がある」と神取が彼らに告げる。そうして最期に「そうしなければ、自分の二の舞になるだろう」と言い遺すと、そのままレイジ達の目の前で息を引き取ったのだった。
麻希の「心」の救出
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目次 - Contents
- レイジ/城戸玲司の概要
- レイジ/城戸玲司のプロフィール・人物像
- レイジ/城戸玲司のペルソナ能力
- ブレス
- ツインスラッシュ
- バルザック
- エイハ
- クイッカ
- マカジャマ
- 東衝破
- レイジ/城戸玲司の来歴・活躍
- 1979年8月18日、神取家当主の妾の子として生まれる
- 転入から半年後、御影町を大事件が襲う
- P1主人公達との合流、ペルソナ使いへの覚醒
- 次第に「仲間」に対する態度が変化していくレイジ
- 神取との遭遇、爆発するレイジの怒り
- 園村麻希の母親との出会い、元の御影町への帰還
- 神取との戦い
- 明かされた衝撃の事実
- 麻希の「心」の救出
- 後日談:卒業式
- レイジ/城戸玲司の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「手と手を合わせ、しあわせ…パワーだ…」
- 「お袋もコイツらも俺が守る。てめぇをブッ殺してな」
- 「逃げるんじゃねぇ!逃げるのは簡単なんだよ…」