里中千枝(ペルソナ4)の徹底解説・考察まとめ

里中千枝(さとなか ちえ)とは、株式会社アトラスのジュブナイルRPGシリーズ『ペルソナ』の4作目に登場するキャラクターである。『ペルソナ4』の舞台である八十稲羽市内にある、八十神高校に通う女子生徒。自他共に認める、大の肉好き女子高生。「テレビの中」に落とされた親友、天城雪子(あまぎ ゆきこ)を助けに向かった先で、ペルソナ使いに覚醒。その後、八十稲羽市内で起きる連続殺人事件の捜査を独自で行っていたP4主人公達「自称特別捜査隊(略:特捜隊)」のメンバーとなり、事件の真相を探る事になる。

千枝の「認めたくない姿」から生まれた「影の千枝」が暴走した際の姿。

城の中へ入った千枝達は、とある広間で雪子の声を聞くことになる。「雪子という名前が嫌い」「旅館の跡継ぎである事以外の価値が自分にはない」「赤が似合うと千枝が言ってくれたのが嬉しかった」「だから千枝が大事」「自分にはないものを全て持っている千枝が羨ましい」といった事を告げてくる声に呆然とする千枝。知らなかった親友の想いを前に、動揺しているとそこへ「影の千枝」が現れる。
「影」はその本人が「認めたくない姿」から生まれる存在。影の千枝は、千枝達に向かって「雪子が卑屈な目で見てくるのが嬉しかった」という驚きの言葉を告げてくる。「見た目も中身も、全てにおいて雪子に劣る自分」「でもそんな自分より勝ってる筈の雪子が、自分を羨ましがっている」「それが嬉しい」「だから雪子は大事な“トモダチ”なのだ」と言い次ぐ影の言葉に戸惑う千枝。しかし思い当たるところがあったのか、言葉に窮してしまう。結果、逆上した千枝は影の言葉を否定。「アンタなんか自分じゃない」と怒鳴り返す。すると存在を否定された影が暴走を開始。P4主人公と陽介は、千枝を守る為戦闘を開始することになる。

結果、なんとか影の千枝の暴走を収める事に成功したP4主人公と陽介。しかし千枝は未だに影の言葉を受け入れられないようで、影を否定しようとする。だがそれを陽介が制止する。実は以前の事件の際、陽介も千枝と同じように影の自分と対峙していたのだ。P4主人公に背中を押して貰う形で影を受けれいた陽介は、影をペルソナに転生させ、ペルソナ使いとして覚醒するに至ったのであった。
陽介、それからP4主人公に励まされた千枝は、影と向き合い受け入れる。その結果、陽介同様に影がペルソナへ転生。P4主人公、陽介同様にペルソナ使いに覚醒する事となった。

明かされる親友の「本音」

ダンジョン最奥にやってきた千枝達の前で、雪子の「認めたくない思い」を吐き出す影の雪子。

ペルソナ使いに覚醒した千枝は、雪子を救う為にP4主人公、陽介と共にダンジョンの最奥へ向かう。そこには雪子本人だけではなく、雪子の「認めたくない姿」から生まれた「影の雪子」も居た。やってきた千枝達に影の雪子は、「本当は旅館の跡継ぎなんてクソくらえ」「どこか遠いところへ行きたい」「その為の王子様が欲しい」「千枝は自分を守ってくれるけど、遠くへは連れてってはくれない」「千枝じゃダメ」といった事を告げてくる。それを聞いた雪子は、影の言葉を否定。結果、千枝の時同様に影が暴走してしまう。

雪子の本音を知った千枝は衝撃を受けるも、親友として彼女が抱えているもの全部を受け止めると決める。そうしてP4主人公達と共に、影の雪子との戦闘を開始。結果として、影の雪子の暴走を抑える事に成功する。戦闘を終えた千枝は、雪子に「雪子が悩んでいた事に気づかないでいて、ごめん」と謝る。そうして自分が胸の内で抱いていた雪子に対する想いを告白する。お互いがお互いに相手を羨んでいたのだという事に気づいた雪子は、自分の影と向き合い、「認めたくない自分の姿」を認める。その結果、雪子の影がペルソナへ転生。千枝達同様にペルソナ使いに覚醒する事になる。
そうして後日、改めてペルソナ使いとして千枝と雪子は、P4主人公達の特捜隊に加わる。親友が巻き込まれる事となった怪奇殺人事件の真相を探る事になるのだった。

増える特捜隊の仲間達、大きな進展が起きる11月

「テレビの中」に拐われたP4主人公の従姉妹、堂島菜々子(どうじま ななこ)を助けに向かう、特捜隊の面々。

ペルソナ使いとしての力を駆使しながら事件の捜査を行っていく内に、次第に特捜隊には千枝達と同じく、ペルソナ使いに覚醒した仲間達が集い始めるようになる。特捜隊結成から3ヶ月が経った7月には、一度事件の容疑者が逮捕されたが、10月頃、後に特捜隊メンバーとなる少年探偵「白鐘直斗(しろがね なおと)」の身を挺した囮捜査により真犯人は捕まっていない事が判明してしまう。しかしその後、事件の捜査が大きく進展することはないままに時間は過ぎ、季節は秋から冬に移り変わってしまう。

大きな事件が起きたのは11月。一連の事件の犯人である男、生田目太郎(なまため たろう)が、P4主人公の従姉妹にあたる堂島菜々子(どうじま ななこ)をテレビの中へ誘拐する事件が発生する。生田目は、連続殺人事件最初の被害者であった山野真由美と不倫をしていた市議会議員秘書だった。しかし不倫がバレた事で秘書を解雇。現在は失職中の身の男だった。テレビの中に連れ去られた菜々子を救出する為にテレビの中へ向かう千枝達特捜隊。そこで、彼女を捕らえていた生田目も捕まえる形で、なんとか菜々子の救出に成功する。衰弱状態になっていた菜々子は病院へ搬送されることになったが、治療の甲斐も虚しく、その心臓は止まってしまう。

悲しみに打ちひしがれる千枝と特捜隊の面々。そこで彼らは生田目に報復をする為、彼をテレビの中へ落とすか落とさないか、という話し合いを始める。だが一連の事件の真相に何か違和感を感じていたP4主人公は、彼を落とさない事を決める。するとそこへ、菜々子が息を吹き返した事を病院の看護師が告げに来る。菜々子が一命を取り留めた事で落ち着きを取り戻した特捜隊は、改めて事件の真相について話し合いをすることにする。するとその結果、1人の怪しい人物がその姿を浮き彫りにさせる。その人物の名は「足立透(あだち とおる)」。八十稲羽市警察署所属の警察であり、主人公の叔父で菜々子の父でもある「堂島遼太郎(どうじま りょうたろう)」の部下にあたる男だった。

事件の真犯人「足立透」との戦闘

「テレビの中」に逃げ込んだ足立を追いかける特捜隊の面々。

特捜隊の事件の元凶が自分である事を知られた足立はテレビの中へ逃げる。無論、特捜隊も彼のあとを追ってテレビの中へ向かう。するとそこにあったのは、足立が生み出したダンジョン「禍津稲羽市」だった。

「禍津稲羽市」を攻略し、その最奥に居る足立と対峙する千枝達、特捜隊。そこで足立から語られたのは、この事件のきっかけが「現実への鬱憤晴らし」だった事を知る。実は足立には、東京という大都会から八十稲羽市という田舎に左遷される形でやってきた、という過去があった。「社会」という名の現実に嫌気がさしていた足立は、その鬱憤晴らしとして一連の事件が起きるように裏で操作をしていたのである。
「現実なんて、基本は退屈で辛いだけ」という足立に、特捜隊の面々は「そんなことはない」と言い返す。千枝も自分の弱さや親友の本音と向き合った経験、さらに特捜隊のメンバーとして仲間と築き上げてきた絆を胸に足立と向き合う。そんな特捜隊の「青さ」に苛立った足立は、自身のペルソナ「マガツイザナギ」を使って特捜隊への攻撃を始める。足立と特捜隊の戦闘が幕を開けることになる。

結果として無事に足立を倒すことができた陽介達は、彼を連れて現実世界に戻る。そうして足立は現実世界で逮捕される形で、事件は収束を見せることとなる。

別れの3月、明かされた本当の「黒幕」

本当の「黒幕」との戦いに挑みに行く特捜隊の面々。

事件収束からしばらく。陽介達特捜隊の面々は、平和な日常を送る。
しかし3月、P4主人公が都会の下に帰るのが近づいたその日、P4主人公は未だ一連の事件に対して拭えない「違和感」を持っているままだった。それは千枝を含めた他の特捜隊のメンバー達も同じで、再び集まり事件についての話し合いをすることになる。
その結果、千枝達特捜隊はこの事件に「イザナミ」という名の神に近しい存在が全ての原因である事を知る。足立や自分達の持つテレビの中に入れる力、「マヨナカテレビ」という存在そのものといった、事件に関わる全ての事柄がこのイザナミが生み出したものであることを知った特捜隊は、イザナミに最後の戦いを挑みに行く。

しかし、神に近しい存在であるイザナミに千枝達が敵うことはなく、一度はその力を前に敗れてしまう。それでもこれまで仲間と築き上げてきた絆を手にP4主人公が新たなペルソナの力を手にして立ち上がった事で、イザナミに勝利する。こうして、なんとか事態を収束し、本当の意味で事件は終わりを見せるのだった。

後日談:『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』追加エピソード

前列真ん中の女性が千枝。

事件解決の後、千枝は八十神高校の3年生に進級。『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』で描かれる後日談では、以前よりも少し髪を伸ばし、ショートヘアからボブヘアに髪型を変えた千枝の姿が描かれている。さらに着ている服も女性らしさを感じられるものとなっており、活発なスポーツ女子のような姿をしていた本編よりもさらに女性らしさに磨きがかかった風貌へと成長している事がよくわかるものとなっている。

また、千枝のコミュニティ「戦車」のランクをあげると、千枝が将来「警察」に就く事を決めるシーンを見る事ができる。この事から後日談時点では、千枝が警察になる為に勉強中である事が推測できる。さらにこの追加エピソードの前日談であり、『ペルソナ4』本編後の時間軸を舞台に描かれる『ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ』でも警察になる為の勉強に身を費やしている千枝の姿が描かれており、夢に向かって突き進んでいる最中である事がわかるものとなっている。

里中千枝の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「考えるな、感じるんだ…ってね」

トレーディングカードゲーム「ヴァイスシュヴァルツ」にて発売された千枝のカード。カード内に記載されるキャラクターの代表的なセリフとして、このセリフが使用されている。

千枝を代表するセリフの1つ。
元ネタは、千枝の大好きな世界的カンフースター、ブルース・リーが映画『燃えよドラゴン』で口にしたセリフ。千枝のカンフー好きな性格を表現したセリフであり、ここぞ、という重要な時や、何か大きな局面に立たされた時によく口にするセリフとなっている。
その印象の強さや元ネタの知名度から、千枝を語る上では絶対に外せない彼女を代表するセリフとなっている。

「肉を食べなさい、肉を」

『ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ』のPVにて、千枝が口にしたセリフ。
『ペルソナ4』作中でも度々「肉」と連呼を続け、千枝=肉好きキャラと強い印象をファンの中に植え付けてきた千枝。その事から、ファンの間では里中千枝というキャラクターを語る上で「肉」という要素は絶対的に外せないものとなっており、その様は一種のアイデンティティと化していると言ってもいいだろう。
そんな彼女のアイデンティティを全面的に押し出したこのセリフとなっている。千枝というキャラクターのイメージを一瞬で掴む事ができるセリフだといえる。

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堂島遼太郎(ペルソナ4)の徹底解説・考察まとめ

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堂島遼太郎(どうじま りょうたろう)とは、株式会社アトラスのジュブナイルRPGシリーズ『ペルソナ』の4作目に登場するキャラクターである。本作の舞台「八十稲羽市」(やそいなばし)の警察署に勤める刑事であり、主人公であるP4主人公の叔父にあたる人物。P4主人公の両親が1年間海外出張をする事が決まった為、その間彼の面倒を見る事になる。生真面目で不器用だが、反面情に厚く、根は非情に優しい性格をしている。部下の足立透(あだち とおる)と共に、八十稲羽市で起きている怪奇連続殺人事件の捜査をしている。

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【ペルソナ3・P3】アイギスに秘められた記憶と事件の真実・結末のネタバレ解説・考察まとめ

【ペルソナ3・P3】アイギスに秘められた記憶と事件の真実・結末のネタバレ解説・考察まとめ

ATLUSの人気RPGシリーズ「ペルソナ」の三作目にて、主人公らと行動を共にする美女・アイギス。機械の体でありながら、主人公を守るという使命のみを頼りに戦い続ける。人と触れ合うことによって心を、そして秘められた「記憶」を取り戻した彼女が、戦いの中で下した決断とたどり着いた真実について解説する。

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ペルソナシリーズの音楽・BGMまとめ

ペルソナシリーズの音楽・BGMまとめ

『ペルソナ』とは、株式会社アトラスより発売されているジュブナイルRPGシリーズである。全世界累計売上本数が1300万本越えの大人気ゲームとなっている。その人気の理由の1つにあるのが、ゲーム本編を彩る楽曲達の存在がある。魅力的な楽曲で多くのファンの心を掴んでいったペルソナの音楽は、人気が高まった結果両国国技館を舞台にライブを行ったり、リズムゲームまで発売するまでに至っている。ペルソナの魅力を語る上で外せない要点である。

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高難度!ペルソナ4 ザ・ゴールデンのRISKYに対する反応・感想まとめ【P4G】

高難度!ペルソナ4 ザ・ゴールデンのRISKYに対する反応・感想まとめ【P4G】

『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』では「HARD」の上に「RISKY」という難易度が存在する。「RISKY」は途中で難易度の変更が不可能で、敵に与えるダメージの減少、敵から受けるダメージの増加などの仕様がある。その中でもプレイヤーを特に苦しめるのは取得経験値や取得金の激減。これらの仕様に苦戦するプレイヤーの反応・感想をまとめた。

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ペルソナQのRISKYをP3主人公でクリアするためのコツ・注意点まとめ【シャドウ オブ ザ ラビリンス】

ペルソナQのRISKYをP3主人公でクリアするためのコツ・注意点まとめ【シャドウ オブ ザ ラビリンス】

『ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス』の難易度RISKYは、他の難易度とは異なりリーダーが倒れるとゲームオーバーになってしまう。『ペルソナ3』の主人公は『ペルソナ4』の主人公と比べて耐性面で劣っており、相手を即死させるムド系の「闇属性」を弱点としている。そのため『ペルソナ3』の主人公をリーダーにしている場合、RISKYでは慎重な立ち回りが求められる。

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