巌窟王(アニメ・漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『巌窟王(がんくつおう)』とは、MEDIA FACTORY、GDHにより作成された『モンテ・クリスト伯』を原作とする日本のSFアニメである。全24話のこの物語は原作の復讐劇をベースとしつつ、舞台を19世紀ヨーロッパの舞台から仮想未来のパリへと変え、月旅行や宇宙船、有人操縦式兵器などを登場させることにより、近未来的な映像作品へと昇華させた。また、物語は復讐する者から復讐される者、彼らの子供達へと視線を交えていき、けして一方的にならない復讐の在り方を描いている。

CV:中原麻衣
ルナの盗賊ルイジ・ヴァンパ一味の一人。アルべールを誘い、仲間と共に誘拐して身代金を迫った。可憐な容姿で小悪魔的に振る舞うが、その一方で必要以上の暴力には忌避感を抱いており、拷問されようとしていたアルべールを仲間から庇ったりと根っからの悪人ではない面も持っている。少女のように見えるが男性であり、そのことにアルベールもショックを受けていた。

『巌窟王』の用語

月面都市・ルナ

月面都市。名の通り月面に作られた都市であり、毎年カーニバルが開催される。

有人操縦式兵器。人型をしており、決闘などの際に使われる。

『巌窟王』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

巌窟王「我が名は巌窟王。私は、いつも、お前とともにある。」

巌窟王からエドモン・ダンテスへの台詞。これにより、エドモン・ダンテスはモンテ・クリスト伯爵と成り果てる。
以下がその全文である。

「叫べ、我が名を。求めよ、我が魂。我が名は巌窟王。私は、いつも、お前とともにある」

アルベール「人の命より大事なものってなんなんだよ! 自分をどんなに正当化したって、人殺しは人殺しじゃないか!」

アルベールからモンテ・クリスト伯爵とフェルナンに向けた科白。彼ら二人の因縁を前に、悲しむ少年の心を描く。
以下がその全文である。

「伯爵が、これ以上、関係ない人間を傷つけてまでほしいものってなんなんだよ! 母さんやエデさんを殺してまでほしいものってなんなんだよ! 人の命より大事なものってなんなんだよ! 自分をどんなに正当化したって、人殺しは人殺しじゃないか! 伯爵も、父さんも、そうやって逃げてるだけじゃないかよ! そうやって意地を張り合って、自分をだまし続けてるだけじゃないか!」

フランツ「お前に出会えて、本当に幸せだった。」

フランツからアルベールへのバースデーメッセージ。この遺言こそが、アルベールの成長を促す心の支えとなる。
以下がその全文である。

「親愛なるアルベールへ
誕生日おめでとう。君がこれを読む時は、おそらく俺はもうそばにはいないだろう。だからプレゼントの代わりに聞いてほしい。
アルベール、いいか、決して誰も恨むな。
俺、思うんだ。愛する気持ちも、憎む気持ちも、最初は人を思う気持ちから生まれたんだって。
悲しいことに、思いはときとして相手に届かず、愛が憎しみに姿を変えることもあるだろう。
そんなときは子供のころを思い出してほしい。傷ついても傷ついても、まっすぐにしか愛せなかったあのころを。
どうか、生き続けてくれアルベール。傷つくことを恐れず、まっすぐに人を愛して。
お前に出会えて、本当に幸せだった。

フランツ・デピネー 永遠にアルベールの、心とともに。」

モンテ・クリスト伯「待て、しかして希望せよ。」

モンテ・クリスト伯爵からアルベールへの科白。この言葉こそが物語の始まりであり、また幕引きでもある。

『巌窟王』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

挿入曲

本編中にはピョートル・チャイコフスキーの『マンフレッド交響曲』がしばしば用いられている。
ユージェニーはピアニスト志望ということで、作中でもしばしばピアノを演奏している。
オペラ座でのコンサートで演奏しているのは、セルゲイ・ラフマニノフの『ピアノ協奏曲第2番』第1楽章で、それまでの幕でもピアノの独奏パートを練習で弾いている。
アンコールで演奏しているのはロベルト・シューマンの『トロイメライ』である。

パッケージ

本作のDVDには隠しメニューが存在しており、背景やBGMが変わるだけでなく、そこからチャプターをすると冒頭の語りが巌窟王のフランス語からモンテ・クリスト伯爵の日本語になる。

『巌窟王』の主題歌・挿入歌

OP(オープニング):『We Were Lovers』

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@mikeko-5512

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