超時空要塞マクロス(MACROSS)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『超時空要塞マクロス』とは、タツノコプロ・アニメフレンド制作の日本のロボットアニメ。 1982年10月から毎日放送(MBS)製作、TBS系列で放送された「超時空シリーズ」および「マクロスシリーズ」の第1作目である。飛行機好きのごく普通の少年・一条輝が、突如襲来してきた異星人との戦いの中でリン・ミンメイと早瀬未沙という2人の女性との恋をし、友情に生き、成長していく物語である。歌と文化と異星人との戦いを軸に、輝、ミンメイ、未沙の三角関係など、様々な人間模様が描かれている。

ゼントラーディ人がマイクローン(地球人クラスの体)になるための装置。 クローン装置を応用したもので、対象の肉体を原子分解して巨大化も縮小化も可能だが、そのプロセスや巨大化、縮小化した後の肉体の原子はどうなるのかなどは全く不明。
写真では、輝と未沙がいる場所にある小さな空間にマイクローン化したワレラ達三人の影が見える。

工場衛星

ゼントラーディ軍の兵器・兵士を自動生産する巨大プラント。 プロトカルチャー時代より銀河系各地で無数の施設が稼動しているが、監察軍との戦闘で生産技術ごと失われた例も多い。 サイズは兵士製造クラスで全長約5Km、戦艦建造クラスで全長約50km、基幹司令艦建造クラスだと全長約500kmにも達する。 さらに銀河系オリオン腕内には工場衛星自体を生産するマザープラントも存在するといわれる。
劇中に登場する工場衛星はブリタイ艦ほか、艦隊規模を収納可能な艦隊旗艦に匹敵するサイズではあるが、フォールドシステムを装備しているので単独でのフォールド航行も可能である。
のちの宇宙移民計画にも活用され、きわめて短期間に大量の移民艦艇を生産することが可能となる。
なお、兵器や兵士などの材料の調達や輸送方法などは全く不明である。

ゼントラーディ

プロトカルチャーによって生み出された戦闘民族。
紀元前50万年代、ゼントラーディ側と監察側に分裂して戦争を始めたプロトカルチャーが、代理戦争の道具として作った人造人間である。 身長は基本的に地球人の約五倍。 遺伝子操作のため戦闘力耐久力に特化し、ブリタイのように短時間なら生身のままで真空で生きられるタイプもいる。 反乱防止策として男女を隔離したり、知能は地球人の小学生レベル以上は成長しないようになっている。寿命は不明である。 エキセドルなどの記録参謀やボドルザーなどの司令クラスになれば、プロトカルチャーなどの重要な情報に触れる機会が多々あるのに、知識のみを増やして知性を成長させないようにできる理屈も不明。
工場衛星の兵士用生産プラントから生まれるクローン人間だが、ミリアがマックスとの間に子供をもうけた理屈は不明なままである。

『超時空要塞マクロス』時点で公開された年表では、分裂戦争の開始がプロトカルチャー暦(P.C.)3000年で、P.C.25000年にプロトカルチャーが全滅したとされ、その詳細は記されていない。 プロトカルチャー滅亡後マクロスを通じて地球人と接触するまで彼らは、自らをゼントラーディ軍、監察軍と思い込み、戦闘しか知らない民族として戦い続けてきたことになる。

プロトカルチャー

遙か太古の時代に宇宙を席巻した超文明を持つ古代人の総称。
理由は不明だがゼントラーディ軍、監察軍に分かれて星間戦争を起こし、後の時代にOTMと呼ばれる技術によって戦闘用の超兵器や人造人間(巨人族)を生み出して代理戦争を繰り広げる。 自らが生み出した人造人間によって滅ぼされたとされるが、詳細な記録は残されていない。 地球人がプロトカルチャーの末裔かもしれないとみられているが、確実な証拠はない。

ダイダロスアタック

第6話のサブタイトルにもなっている、マクロスの必殺技。

マクロス右舷にドッキングポートに接合された超大型強襲揚陸艦ダイダロスの艦首にマクロス所属のデストロイド部隊を配置したうえで、ダイダロス艦首にピンポイントバリアを集中した状態で敵艦に突入させ、敵艦内部でダイダロス艦首の揚陸用ランプを開放し、デストロイド部隊が一斉射撃を行い目標を内部から破壊する。 当初のピンポイントバリアがマクロス全体を防御できないことから、全体をカバーできなければ一極集中すればいい、と未沙がとっさに思い付いた技である。
ボドル基幹艦隊との最終決戦においてはダイダロスアタックの発展形で、マクロス自体を旗艦内に特攻させ全方位攻撃を仕掛ける「マクロスアタック」が実行された。

ちなみに、左舷に接合されたプロメテウスにもプロメテウスアタックをさせようという設定はあったが実現はされなかった。

監察軍

ゼントラーディ軍とともに50万年もの間、生活のための戦争を繰り広げてきた勢力。 マクロスを地球に落としてゼントラーディ軍へのブービートラップとしたのは彼らである。
本来の設定では作品中にきちんとした形で登場する予定だったが数々のスケジュール調整のため最終的には名前だけの存在になってしまい、なぜ地球にマクロスを落としたのかという理由も不明なままである。 それでも作品中では今でも監察軍は宇宙のどこかで闘っているという形跡だけは存在し、彼らがいつ再び地球に攻めてくるのかという恐怖は最終回まで拭えない。

南アタリア島

小笠原諸島の南端に位置する島。1999年7月、外宇宙から飛来した異星人(監察軍)の巨大宇宙船が落下し、その衝撃で島の半分が吹き飛んだ。 落着艦は統合政府主導でSDF-1マクロスへと改修される。
2009年2月のマクロス進宙式の日にマクロス内のブービートラップが発動、それに反応したゼントラーディ軍の攻撃を回避するためマクロスはフォールドするが、島と周辺海域ごと冥王星付近まで移動する結果となった。 島の住民は全員マクロスに避難するが、最終的に島と周辺海域がどうなったかは不明である。

地球統合政府

アラスカのグランドキャノン施設内に置かれた対異星人戦略決定機関。 早瀬未沙の父、早瀬提督はその重鎮のひとり。 衛星軌道上からの攻撃も想定した地下施設だったが、ボドル基幹艦隊の猛爆により全滅する。

ミンメイ人形

マクロス艦内で売られるミンメイグッズの代表格。
大きさは地球製の着せ替え人形程度。 この写真では描写されていないが、背中のスイッチを上下することで曲の切り替えができる。

ゼントラーディスパイ三人組が同僚たちに「文化」の一環としてみせびらかすと瞬く間に噂は広まりミンメイの歌を聞きたいと願う兵士が続出、マクロスへの亡命者が多数生まれた。 ブリタイ艦隊がマクロスと共同作戦をとるきっかけとなったガジェットである。

板野サーカス

作中の専門用語ではないが、メカ作監板野一郎が生み出したマクロスの売りである派手な戦闘シーンの総称。
おびただしい数の爆発光、戦艦の壁が水膨れのようにボコボコ膨らむ描写やパイロットなどの残酷な死亡描写、飛行機やミサイルなどを追いかけるカメラの複雑で自由な動き、特にミサイル乱射シーンは板野サーカスの代名詞とも言える。
ロックオンした標的へ一直線ではなく、複雑かつ立体的な軌道で迫る無数のミサイルが画面上に飛び交い、臨場感を与える。 板野サーカスのミサイルは、縦横無尽にたなびく白煙の航跡から通称「納豆ミサイル」と呼ばれる。

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