超時空要塞マクロス(MACROSS)のネタバレ解説・考察まとめ

『超時空要塞マクロス』とは、タツノコプロ・アニメフレンド制作の日本のロボットアニメ。 1982年10月から毎日放送(MBS)製作、TBS系列で放送された「超時空シリーズ」および「マクロスシリーズ」の第1作目である。飛行機好きのごく普通の少年・一条輝が、突如襲来してきた異星人との戦いの中でリン・ミンメイと早瀬未沙という2人の女性との恋をし、友情に生き、成長していく物語である。歌と文化と異星人との戦いを軸に、輝、ミンメイ、未沙の三角関係など、様々な人間模様が描かれている。

ラプラミズ

CV:鳳芳野
女性兵士のみで編成されたゼントラーディ軍ボドル基幹艦隊直衛艦隊司令。 有能な指揮官で、ブリタイ・クリダニクと同格にあたる。
ボドル基幹艦隊の地球総攻撃の際、文化に汚染されたとみなされ艦隊ごと消去されるであろうとブリタイに警告され、ともに地球(マクロス)側について参戦する。

終戦後はカムジン・クラヴシェラ率いる反乱一派に加わる。 以前は見下していたカムジンと親密な仲になり、性格もかなり変化する。 戦闘の際にはみずからもグラージ、クァドラン・ローに搭乗してかつての部下ミリア率いるVF-1バルキリー隊やデストロイド隊と交戦。 最終的には1500m級中型砲艦でマクロス・シティを強襲。 特攻でマクロスを大破させるも戦艦は大破、カムジンと運命をともにする。

ワレラ・ナンテス、ロリー・ドセル、コンダ・ブロムコ

CV:鈴木勝美(ワレラ・ナンテス)、CV:藤井つとむ(ロリー・ドセル)、CV:目黒裕一(コンダ・ブロムコ)

第67グリマル級分岐艦隊司令部第8強行偵察部隊、コードネーム「青い風」に所属する兵士。 太った兵士がワレラ、背の低い兵士がロリー、背が高く長髪の兵士がコンダ。 偵察艇ケルカリアにてマクロスへの偵察任務で出撃した際、艦内で行われていた「ミス・マクロス」コンテストの放送を傍受し、地球の文化に触れた最初のゼントラーディ人となる。

のちに志願してマイクローン調査員となりマクロスに潜入した彼らは、文化の虜になっていく。 一度は帰還するものの、その際にミンメイ人形をはじめとする文化の産物を持ち帰り、上層部に無断で同僚兵士らに披露したことによって多くの兵士たちが文化に目覚めるきっかけを作った。 ついにはふたたびマイクローン化して集団脱走し、マクロスに亡命する。 いわばゼントラーディに文化を植え付けた立役者である。
戦後はマクロス・シティに住み、クリーニング屋やおもちゃ屋などの職を転々としながら私設ミンメイ親衛隊を結成、応援し続けている。 いつのまにかブリッジ三人娘(ヴァネッサ、キム、シャミー)と仲良くなった。

3人の名前をつなげて読むと「ワレラロリコンダ(我らロリコンだ)」となる。

ボドルザー

CV:市川治
ゼントラーディ軍第118基幹艦隊(ボドル基幹艦隊)司令長官。 乗艦は基幹艦隊旗艦フルブス・バレンス42101 。 ブリタイ・クリダニク率いる第67グリマル級分岐艦隊、ラプラミズ率いる基幹艦隊直衛艦隊などを含む総勢約500万隻の艦を統率する。

捕虜とした輝たちが「文化」について知っていたので、地球人類がプロトカルチャーではないかという疑念を抱く。 マクロスに放ったスパイからの報告とブリタイ、ラプラミズ艦隊のマクロスとの同盟締結という事態により、地球人類がプロトカルチャーであると断定。 このままゼントラーディ軍がプロトカルチャーの文化に汚染されることを恐れ、基幹艦隊全軍を挙げてブリタイ、ラプラミズ両艦隊もろとも地球人類を抹殺することを決定する。
地球の周囲全域にデフォールドした基幹艦隊の一斉砲撃により地球の全生命体の99%を死滅させることに成功するが、マクロス・ブリタイ艦隊同盟軍のリン・ミンメイ作戦により基幹艦隊の戦力は大きく低下、マクロスの反応弾一斉掃射を受け死亡。

本来のラスボスは監察軍でなければいけなかったのが、制作スケジュールの都合で監察軍そのものの存在がなかったことにされたため、ボドルザーがすべての元凶にされてしまった感は否めない。

『超時空要塞マクロス』の用語

OTM(オーバーテクノロジー・オブ・マクロス)

太古の異星人プロトカルチャー文明の遺産。 現代の地球文明をはるかに凌駕するため、詳細なシステムや動力源などは一切不明。 以下にその一例をあげる。

マクロス

正式艦名はSDF-1 MACROSS(Super Dimension Fortress=超時空要塞)。

作品のタイトルとなっているメインメカで、同作品のおもな舞台となる全長約1,200mの巨大宇宙戦艦。
作品世界における西暦1999年に地球に落着し、きたるべき星間戦争に備え統合政府を樹立した地球人の手で10年の歳月をかけ改修された。
2009年に当該艦の敵対勢力である巨人型異星人ゼントラーディと交戦状態に陥り、南アタリア島の民間人を巻き込んで宇宙を航行することになる。 艦長は地球統合軍准将、ブルーノ・J・グローバル。

のちに海軍の航空母艦プロメテウス、強襲揚陸艦ダイダロスと接合し、戦艦から人型形態に変形(トランスフォーメーション)を行うように改修される。 戦艦形態は要塞艦 、人型形態は強攻型 と呼ばれる。
異星人の戦艦であるため、通常エンジン航行でも冥王星から地球までを一年で移動できる。

重力制御システム

人工的に重力を発生・制御する技術。 マクロスなどの巨大戦艦を浮上させたり、艦内の居住空間や戦闘機の管制システムの調整など多様に使われる。

フォールド航法

空間歪曲型ワープの一種である超時空航行技術でスペース・フォールドとも呼ばれる。
原理的には重力制御により宇宙空間を折り畳み (= fold) 現座標と目的座標を隣り合わせることで、フォールド装置の周辺空間ごと転移する。 このため、フォールドしようとする艦艇などに掴まるか近くに寄っていれば、フォールド機能を持っていなくてもその物体や生命体も移動できる。 マクロスのそばにあった南アタリア島が、周辺海域や大気、住民ごとフォールドできたのはそれが理由である。
フォールド空間への突入をフォールド、戻ってくるのをデフォールドという。

反応兵器(反応弾)

従来の核兵器をOTMを用いて改良し、おもに宇宙空間での威力を向上させたもの。 起爆原料となる放射性物質も半減期の極めて短いものが使用されている。 30メートル長の対艦大型ミサイルから、宇宙戦闘機搭載の迎撃小型ミサイル、デストロイド火器用の弾頭まで様々なタイプがある。
なお、修理や改良などの知識(概念)を持たないゼントラーディ人にとって、反応兵器は得体のしれない武器であったようだ。

ピンポイントバリア・全方位バリア

フォールドシステム焼失後に残されたエネルギーを集めて、マクロス技師長が開発したバリア。
初めのうちはエネルギーがマクロス全体を覆うほどの量ではなかったため3つの円状のバリアを作り、三人の専門オペレーターがトラックボールを使って各個移動させ、防御するというシステム。 あまりにも非効率的だったため、バリアが初めて使用された戦闘では大量のミサイルを完全に防御できなかった。 だが、その使えなさそうなピンポイントバリアから未沙が考えたダイダロス・アタックは、今後もマクロスの必殺技として活躍することになる。

マクロスのような巨大戦艦上を、たった3つの小さなバリアーがあちこち移動する光景を見たゼントラーディ士官は「小馬鹿にしおって!」と憤慨した直後、そのバリアーを応用したダイダロス・アタックで死亡することになる。
ちなみにピンポイントバリアギャルズと呼ばれるオペレーター三人には、パナップ 、ポッキー、メイという名前がついている。

後に改良され、マクロス全体を包囲できる全方位バリアとなるが最初の起動実験は失敗し、周辺市街と柿崎達バルキリーパイロットを失うという大惨事を引き起こした。 それでもなお改良を施した結果、バリアを張ってもマクロス内部にダメージを受けることはなくなり、マクロスアタックの肝である、全方位攻撃の後、誘爆からマクロスをバリアで守るという戦法を生み出した。

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