機動警察パトレイバー(PATLABOR)のネタバレ解説・考察まとめ

『機動警察パトレイバー』は、1988年にリリースされたオリジナルビデオアニメーション(OVA)と『少年サンデー』誌上での漫画版の連載開始から始まった、メディアミックス・コンテンツの先駆け的タイトルである。作業用のロボットが需要により暮らしの日常の風景にまで普及した1999年の東京が舞台で、主人公の新米女性警官・泉野明(いずみ のあ)が同僚の仲間たちと共に悪戦苦闘しながら、警察に導入されたロボット部隊の搭乗者のひとりとして日々巻き起こる事件と出来事の数々に立ち向かう様を描いた物語。

いずも計画

四菱における宇宙用レイバー開発計画。
だが、四菱の上層部が主要な労働力たる外国人労働者をないがしろにしすぎるあまりに、反発を招いてしまっている。

『機動警察パトレイバー』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

野明「あたしのアルファンスが~」

イングラムの操縦席に収まる野明。

愛機を猫のように可愛がる野明は、犯罪レイバーの阻止という職務があるにも関わらず、機体に傷が付く事を嫌う。
しかし職務放棄する訳にもいかず、しぶしぶ格闘戦に及ぶのだが、当然そうすると機体は傷だらけになる。
劇中序盤、野明はたびたびこのような叫びをあげる。

しかし作品も後半になると、このような学生気分が消えて、泣き言を言わなくなる。
野明が警察官として、また人間としても成長している姿を、垣間見られるのだ。

太田「往生せいやあ!」

いつも全力の太田。

粗暴でハッピートリガーの太田は、機体に傷が付く事さえ嫌う野明とは正反対に、自機の頭や腕や脚がたとえ何度破壊されようとも一向に気にしない。
それだけではない。
本来は「よほどの事態」でなければ使用がためらわれるイングラムの装備を平然と使う。
「37mmリボルバーカノン」という、巨大な拳銃型の大砲だ。
これを出撃のたび、首都東京で全弾発射するのである。このセリフは、まさにリボルバーカノン発射に嬉々とする太田の叫びだ。

当然、彼に対する市民の評価は最悪である。

後藤「みんなで幸せになろうよ」

とぼけた顔をして考える事はなかなかに悪辣な後藤。

後藤喜一は警視庁きっての策士である。
自分の所属する隊、すなわち第二小隊そのものが「うまい具合」に稼働するのに必要ならば、時として味方をも欺き、自らの引き立て役に利用する。
その目論見は部下達も気がつくのだが、咎められても後藤はどこ吹く風でこのセリフを吐くのだ。
どこまで本気で、どこから茶目っ気を見せているのか解らない、後藤の魅力が詰まったセリフでもある。

『機動警察パトレイバー』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

元ネタの『ウルトラシリーズ』とそのパロディ

特車二課の設定は非常にリアリティ溢れるものだが、実はその設定の源流には『ウルトラマン』や『ウルトラセブン』に登場する、科学特捜隊やウルトラ警備隊という意外なまでのモチーフがある。
実際に、新OVAでは『ウルトラシリーズ』のパロディがあるほどだ。
その内容は非常に凝ったもので、特車隊員の見た夢という設定ながら、特車二課メンバーが地球の平和を守る特殊部隊「CLAT」として存在し、宇宙人イングラマンと共に侵略者ウツミー星人と戦う話をまるごと1話作ってしまう(しかも円谷プロに協力してもらって)という、一種の暴挙をやらかしている。

実物大イングラムが制作された

実写版の制作にあたっては、CG制作費用の節約という名目で実物大のイングラムが制作された。
その説の真偽の程は定かでないが、作品の宣伝塔として全国津々浦々をトレーラーに乗せられた実物大イングラムが移動していき、そして時々ジャッキアップされてその全貌を見せたのは事実である。

『機動警察パトレイバー』の主題歌・挿入歌

OP(オープニング):笠原弘子『未来派Lovers』(初期OVA版1 - 6)

OP(オープニング):仁藤優子『そのままの君でいて』(テレビ版1 - 34)

OP(オープニング):川井憲次『ヘヴィ・アーマー』(機動警察パトレイバー the Movie)

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