聖剣伝説2(SECRET of MANA)のネタバレ解説・考察まとめ
『聖剣伝説2』とは、1993年にスーパーファミコン用ソフトとして発売されたアクションRPG。
「モーションバトル」や「リングコマンド」といった新たなシステムを搭載した意欲作で、音楽においても評価が高く、この後のシリーズ化に繋がった作品である。
主人公ランディは、偶然聖剣を引き抜いてしまい、旅の途中で出会った仲間たちと共に世界を支える「マナ」を巡る帝国との争いに巻き込まれていく。
ヴァンドール帝国
ヴァンドール皇帝の治める帝国。
元は平和な国家だったが、15年前、タスマニカ共和国に侵攻し戦争を仕掛けて敗北した際、ヴァンドール皇帝が魔界と契約したことから変わり始めた。
世界征服を企み、軍事力を強化するため、国民に重い税を課している。そのため帝国領土内では今の皇帝に異を唱えるレジスタンスが組織された。
さらに皇帝は戦闘に参加させるため魔界より魔物を呼び出している。
皇帝は、邪魔なパンドーラ王国とタスマニカ共和国を倒すためにより強力な力を手に入れようと、世界中のマナの神殿にあるマナの種子の封印を解き、マナの要塞を復活させようと企む。
首都のノースタウン、サウスタウン、帝国古代遺跡寺院、黄金島、ゴールドシティーなどの領土を持つ。
『聖剣伝説2』のあらすじ・ストーリー
プロローグ
はるか昔、マナの力を使った文明が地上に栄えていた。
やがて人々は、マナの力を戦争に利用するようになり、マナの要塞と呼ばれる巨大な船を生んだ。
あまりに強大なその力は、神々の怒りにふれ、神獣が地上へとつかわされた。
要塞と神獣の激しい戦いは、世界を炎と毒で包み、地上からマナが失われていった。
その時、聖剣を携えた勇者によって要塞は落とされ、神獣も人々の前から姿を消した。
戦争によって文明は失われたが、世界には再び平和が戻った。
時は流れ、歴史は繰り返す……
村の伝説
動乱の中、人々はその剣を携えた勇者を待つ
その剣は世の平定をとり戻すためにのみ真の力を現すという
エクスカリバーや草薙など呼び名を変え
あまたの物語や伝承の中に語り継がれるその剣
その名をマナの剣という
聖剣を手に
田舎のポトス村に住む弱気な少年ランディは、ある日探検に出かけた先で、滝の下の川の中州に刺さっていた剣を見つける。
するとどこからか声が聞こえ、その声に導かれるままにランディはその剣を引き抜いてしまう。
ランディが村へ戻ると、村は魔物に襲われていた。
ランディはなんとか魔物を倒すが、彼が手に持っていた剣を見て、村人たちは驚く。
その剣はこの村の守り神で、決して引き抜いてはいけないものだったのだ。
そしてランディが剣を引き抜いたせいで魔物が村を襲ったのだと村人たちが言い出し、ランディがいるとまた魔物がやってくるのではないかと危機感をあらわにした。
ランディは幼いころ母親に連れられてこの村にやってきたが、すぐに母親は行方不明となり、村長に面倒を見てもらっていた。
元々よそ者だったこともあって村人たちの不安と不満はランディに向けられた。
村長も村人たちの追及を抑えられず、これまで面倒を見てきたランディを仕方なく村から追放することにした。
ランディは村にいたジェマという旅人から、ランディが手にしたものが、世界の危険が迫ったときに勇者だけが引き抜ける伝説の聖剣であることを聞く。
自分は勇者ではないし、望んで聖剣を手にしたわけではないため、ランディはジェマに聖剣を押しつけようとする。
ジェマはそれを拒否し、今の聖剣は封印されて力を失っており、取り戻させることができるのは引き抜いたランディだけだと言う。
ジェマは聖剣を手にした以上、その責任を果たせとばかりにランディに、まずは水の神殿の巫女ルサ・ルカに会えと助言する。
聖剣に力を取り戻せ
1人村を後にしたランディは、ジェマから聞いた水の神殿へ向かう。
水の神殿の前に兵士たちがおり、その1人に話しかけると、彼はディラックという名でこれから西にある妖魔の森へ行くと言う。
水の神殿の中に入ると、ジェマがいた。
彼はタスマニカ共和国の騎士で、水の神殿の巫女ルサ・ルカのところへランディを案内してくれた。
ルサ・ルカはランディに語り掛ける。
聖剣は本来なら真の勇者にしか引き抜けないものであり、普通の少年であるランディが引き抜けたのは世界からマナが減少したためだろうという。
理由はわからないが、聖剣は最後の力を使ってランディを選んだのだという。そしてその結果、マナのバランスが崩れてモンスターが暴れ出したのだ。
世界からマナが減少した原因はヴァンドール帝国にあり、彼らは「マナの要塞」を復活させようと暗躍しているらしい。
マナの要塞とは、神話の時代に作られた大量のマナを動力として稼動する恐ろしい兵器であり、神々の怒りと聖剣の勇者によって海の底へと沈んだと言われている。
そのマナの要塞が復活すれば、世界からマナは消え、滅亡しかねないという。
ルサ・ルカは帝国の動向についてジェマに調査を命じた。
ルサ・ルカは、ランディに聖剣を扱うに相応しい勇気ある人間になるように言う。
そしてその聖剣で世界を救ってほしいと言い、今の聖剣は力を失っており、聖剣に力を取り戻させてくれと頼む。
聖剣の力を元に戻すためには世界各地に点在する8つの神殿を巡り、神殿の祭壇にあるマナの種子から聖剣に力をもらう必要がある。
また、ルサ・ルカは、ドワーフに聖剣を鍛えなおしてもらうようにとも助言する。
旅の途中、ランディはパンドーラ王国の大臣の娘・プリムと出会う。
パンドーラ王国では人々が生気を抜かれておかしくなっているという事件が起こっていた。
プリムにはディラックという恋人がいたが、他の男とお見合いをさせられそうになって家を飛び出したのだった。
プリムは魔物討伐に出かけたままのディラックを探してランディと一緒に旅をすることになり、仲間となる。
ドワーフの村では妖精族の生き残りのポポイが仲間になる。
ポポイは洪水で流されてドワーフの村に流れ着いたのだが、故郷の場所を忘れており、いつか帰る日のために見せ物小屋で働いていたのだ。
ドワーフの村長からマナの種子の力があれば記憶を戻せるかもしれないと聞き、ポポイはランディに同行する。
またこの村ではドワーフのワッツに聖剣を鍛えてもらった。
ディラックを追って
ランディたちは魔女討伐に向かったディラックを追って妖魔の森へ向かう。
森の奥には魔女エリニースの城があり、討伐に向かった兵士たちが囚われていた。
その兵士たちもパンドーラ王国の人々のように生気を抜かれていた。
ディラックを探すランディたちだったが、一歩遅く、エリニースは帝国の四天王の1人で魔法騎士タナトスの命令により、ディラックをパンドーラの古代遺跡へ転送してしまっていた。
エリニースによれば、タナトスはヴァンドール帝国を内部から支配しようと画策しているらしい。
ランディたちが追い詰めるとエリニースは勘弁してくれと謝る。
エリニースは既に魔力を失っており、魔力維持のためにタナトスから薬草をもらっていた。
その対価としてパンドーラ王国の人々に術をかけて生気を失わせていたのだ。
その上でヴァンドール帝国は、パンドーラ王国に攻め込むという計画を立てていた。
ランディたちはエリニースを解放し、城を後にする。
ディラックを追って古代遺跡へ向かうランディたち。
古代遺跡の入り口でプリムは友達のパメラが遺跡に入っていくのを目撃する。
後を追うと、遺跡内は生気を吸い取られた兵士たちがウロウロしており、その中にジェマもいた。
遺跡の奥にいくとヴァンドール帝国のタナトスがいた。
タナトスの仕掛けた罠を破ったランディたちを見て、タナトスはランディが聖剣の持ち主であることを知る。
タナトスはパメラとディラックの生気を抜いて操り人形のようにしてしまっていたが、ディラックがなかなか術にかからなかったことに興味を持った。
そしてタナトスはパメラとディラックを伴い、もうじきマナの要塞が復活すると言い残してその場を去って行った。
タナトスが去ると、遺跡内の生気を抜かれていた兵士たちやジェマは元に戻っていた。
パンドーラ王国に戻ると、王国内の人々も元に戻っており、ランディはパンドーラ王から聖剣の勇者と認められる。
マナの種子と精霊
ルサ・ルカからランディたちに水の神殿に戻るよう要請があった。
ルサ・ルカによれば、水の神殿のマナの種子が何者かに盗まれてしまったのだという。それでランディたちに犯人を見つけ出してマナの種子を取り戻してほしいと依頼してきたのだ。
ランディたちは犯人を突き止める。
犯人は、世界征服を企てる「スコーピオン団」と名乗る盗賊団であった。
彼らはマナの種子を動力にしたロボットを起動させてランディたちに挑むが、倒されてマナの種子を奪い返されてしまい、逃げ出す。
ルサ・ルカの元へ戻ると、ルサ・ルカはヴァンドール帝国の四天王の1人ゲシュタールに囚われてしまっていた。
彼女の身柄と引き換えに、ランディたちはせっかく取り戻したマナの種子を渡してしまう。
目的を果たしたゲシュタールは撤退していった。
ルサ・ルカはランディに、聖剣を持つにふさわしい勇者になるために賢者ジャッハを訪ねるよう助言するが、この時点ではジャッハの居場所がわからなかった。
神殿への旅を再開したランディたちは、途中で立ち寄ったモーグリの村でポポイの記憶が戻り、ポポイは妖精族の村への帰り方を思い出す。
ランディたちが妖精族の村にたどり着いた時、村は襲撃され廃墟となっていた。
村の奥にある風の神殿に族長だけが生き残っており、話を聞くと、ヴァンドール帝国がマナの種子を奪うために襲撃してきたのだという。
族長は視力を失い、村の人々がどうなったのかわからないという。
ポポイは村の人々がきっとどこかに逃げているんだと信じることにした。
族長はヴァンドール帝国がマナの種子の封印を解き、悪魔を蘇らせようとしていると言い、このままでは世界からマナが無くなると言う。そしてマナと共に生きる妖精族は、マナの消失とともに滅びる、と語る。
ポポイはマナを守って仲間を探し出す決意をする。
族長は、ランディたちにマタンゴ王国へ行くよう助言する。
そこにはいにしえの白い竜がいて、マナを守ろうとしているランディたちの力になってくれるという。
ランディたちはマタンゴ王国で、親を亡くしたフラミーという空飛ぶ白い竜の子供を保護する。
マタンゴ王国の王トリュフォーに相談すると、一時王が面倒見てくれることになり、ランディたちはフラミーを預けて旅を続ける。
ランディたちはマナの種子を狙うヴァンドール帝国の四天王の攻撃やスコーピオン団を退けながら各地の神殿を巡る。
神殿を守護する精霊を助けて精霊から魔法の力を得ることに成功し、マナの種子から聖剣に力をもらう。
帝国へ
ランディたちは敵であるヴァンドール帝国の動向を探るため、帝国内へと潜入する。
帝国のサウスタウンに入ったランディたちは、タスマニカ共和国のスパイでジェマの知り合いだというマリクトという老婆から、皇帝のやり方に異議を唱え、抵抗を続けるレジスタンスの存在を知り、ノースタウンにあるレジスタンスのアジトのことを聞く。
レジスタンスのアジトにたどり着いたランディたちは、リーダーのクリスと知り合い、ディラックらしき人物が北東にある帝国古代遺跡寺院で人々の生気を抜いているという情報を得る。
ランディたちが帝国古代遺跡寺院に行くと、入口にパメラがいた。
パメラはディラックのことが好きで、プリムがディラックとのことばかり話すのが気に入らなかったと言う。
そしてパメラはここでディラックと暮らすんだと言い、プリムには渡さない、と高笑いする。
激高したプリムがパメラに平手打ちをくらわすと、パメラは倒れてしまう。
ランディたちはパメラをクリスに預け、帝国古代遺跡寺院に乗り込む。
帝国古代遺跡寺院の奥にいたディラックはタナトスに操られており、恋人であるプリムを手にかけ気を失わせてしまい、奥の部屋にいるタナトスの元に転送する。
だがランディの一喝によりディラックは正気を取り戻す。
ディラックの導きにより、ランディたちが奥の部屋にいるタナトスの元に行くと、タナトスはプリムに死神を取りつかせ彼女を操ろうとしていた(死神が取り付いた状態とは戦闘不能になる状態異常のこと)。
だがディラックがプリムに力を注ぎこみ、死神を追い払って、プリムを正気にさせた。
タナトスはディラックの力を再認識し、彼を再び手に入れ、共に姿を消してしまった。
レジスタンスのアジトに戻ると、クリスから皇帝が和解を申し入れてきたということを知る。
皇帝城で和平のための話し合いが行われるという。
クリスとレジスタンスたちは先に城に向かい、ランディたちも後を追う。
だがそれは罠だった。
まんまと誘い出されたレジスタンスたち諸共、ランディたちも城の牢に囚われてしまう。
ランディたちは帝国兵に牢から出され、見せしめのために魔物のいる穴に落とされてしまう。
魔物を倒し、牢に戻ったランディたちは囚われていたレジスタンスたちを助け、2手に分かれて脱出する。
行く手を警備兵に阻まれ、ランディたちはいつの間にか城の玉座にたどり着く。
そこには皇帝と四天王たちが待ち構えていた。
皇帝はランディを聖剣の持ち主と知り、ここで始末しようとするが、四天王の1人であるゲシュタールが皇帝に願い出て1人でランディたちを相手にする。
皇帝たちはこの場をゲシュタールに任せ、マナの種子の力を手に入れるために各地の神殿へと向かうために去って行った。
ランディたちは皇帝城の上層でゲシュタールを倒すが、彼は死ぬ前に悔し紛れに城に火をかける。
逃げ場を失って絶体絶命のランディたち。
そこへ現れたのは、フラミーに乗ってやってきたマタンゴ王トリュフォーだった。
フラミーに乗ったトリュフォーは、ランディたちをフラミーに乗せ、そのまま飛び去ってヴァンドール帝国を後にする。
トリュフォーによれば、フラミーは子供だったが、突然成長し、トリュフォーを乗せてここまで飛んできたのだという。
トリュフォーは、フラミーが自分を助けてくれたランディたちを親だと思っていて、その親の危機を悟って駆けつけたのかもしれないと言い、フラミーを呼び出すアイテムをくれる。
賢者を求めて
トリュフォーからの情報で、賢者ジャッハがマンテン山にいると知り、ランディたちはジャッハに会いに行く。
賢者ジャッハは、帝国が復活させようとしているマナの要塞の所在を知っているという。
だがジャッハは出かけていて不在だった。オウムのような姿をしたジャッハの弟子のジーコがジャッハの行方を教えてくれる。
ジーコの言う通りにジャッハの後を追って闇の神殿や月の神殿、タスマニカ共和国に行き、それぞれの問題を解決する。
再びジーコの元へ戻ると賢者ジャッハが姿を現し、ランディに勇者の試練を与える。
見事試練をクリアしたランディがジャッハの元へ戻ると、ジャッハの姿はなく、弟子のジーコしかいない。
実はジーコこそがジャッハであり、ランディたちが見たジャッハの姿はジーコが作り出した幻影だったのだ。
ジャッハはランディたちの成長のために嘘をつき、あちこちへと行かせてその様子を見守っていたのだった。
試練をクリアしたランディたちをジーコは勇者と認め、マナの要塞の場所を教えてくれた。
サンゴ礁の小島にある木のマナの神殿の地下に、海底に沈んだ大陸があり、その大陸にマナの要塞があるのだという。
そして帝国はその海底の大陸を浮上させようとしているという。
マナの聖域とマナの木の秘密
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目次 - Contents
- 『聖剣伝説2』の概要
- 『聖剣伝説2』の用語
- マナ
- マナの木
- マナの種子
- 精霊
- ウンディーネ
- ノーム
- サラマンダー
- ジン
- ウィル・オ・ウィスプ
- シェイド
- ルナ
- ドリアード
- マナの剣
- マナの要塞
- ポトス村
- パンドーラ王国
- マタンゴ王国
- タスマニカ共和国
- ヴァンドール帝国
- 『聖剣伝説2』のあらすじ・ストーリー
- プロローグ
- 聖剣を手に
- 聖剣に力を取り戻せ
- ディラックを追って
- マナの種子と精霊
- 帝国へ
- 賢者を求めて
- マナの聖域とマナの木の秘密
- マナの要塞へ、最終決戦
- 『聖剣伝説2』の登場人物・キャラクター
- ランディ
- プリム
- ポポイ
- ルサ・ルカ
- ディラック
- パメラ
- クリス
- フラミー
- ジェマ
- スコーピオン団
- セリン
- 賢者ジャッハとジーコ
- ニキータ
- ワッツ
- ヴァンドール皇帝
- シーク
- ゲシュタール
- ファウナッハ
- タナトス
- 神獣
- 『聖剣伝説2』のゲームシステム
- モーションバトル
- リングコマンド
- 魔法
- 熟練度
- 大砲屋
- 宝箱
- 『聖剣伝説2』のサウンド
- 他機種への移植
- 携帯電話アプリ版
- スマートフォン版
- Wii・Wii U・ニンテンドーSWITCH
- フル3Dリメイク版『聖剣伝説2 SECRET of MANA』
- 『聖剣伝説2』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- バグ問題
- 『FFIV』が元ネタではない