聖剣伝説2(SECRET of MANA)のネタバレ解説・考察まとめ

『聖剣伝説2』とは、1993年にスーパーファミコン用ソフトとして発売されたアクションRPG。
「モーションバトル」や「リングコマンド」といった新たなシステムを搭載した意欲作で、音楽においても評価が高く、この後のシリーズ化に繋がった作品である。
主人公ランディは、偶然聖剣を引き抜いてしまい、旅の途中で出会った仲間たちと共に世界を支える「マナ」を巡る帝国との争いに巻き込まれていく。

任天堂のWii、WiiUのバーチャルコンソールにて、SFC版の『聖剣伝説2』がオリジナルのまま配信されている。
ニンテンドーeショップにてダウンロード販売している。

また、2017年6月1日に発売されたニンテンドーSWITCHソフト『聖剣伝説コレクション』にもSFCオリジナル版が収録されている。

フル3Dリメイク版『聖剣伝説2 SECRET of MANA』

2018年2月15日に3Dでフルリメイクした『聖剣伝説2 SECRET of MANA』PC版・PS4版・Vita版が発売された。
内容に大きな変更はないが、現代のプレイヤーに親切な操作感になっている。
大きな変更は主に3D化されたグラフィックとそれに伴う演出の追加である。

その他の主な変更点は以下の通り。
ランディ、ポポイ、プリムやNPCの会話が音声付きとなった。
評価の高かった音楽も、オリジナル版に加え、アレンジ版も搭載されている。
戦闘の際、仲間はAIが自動で攻撃を行うのだが、このAIの性能もアップしており、周囲にいるモンスターに集中攻撃したり、別々に攻撃させることも可能となった。
使用頻度の高いアイテムや武器・魔法を2つまでボタンに登録できる、ショートカットコマンド機能が追加された。
自動でセーブされるオートセーブが実装された。
ミニマップが表示されるようになった。
ダウンロードコンテンツとして、スペシャルコスチュームや壁紙が得られる他、細かな不具合などの修正も行われる。

また、SFC版で好評だった3人プレイも今作では可能となっている。
PS4版とWindows版では人数分のコントローラーを用意すれば、オフラインで最大3人同時プレイが可能である。
PS Vita版では、本体を持ち寄ってアドホック通信を使えば、最大3人での同時プレイが可能となっている。

『聖剣伝説2』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

バグ問題

『聖剣伝説2』はバグが多いことでも有名である。
特にボス戦後、進行不可バグの発生が確認され、大問題になった。
その内容は、ボスを倒した後の爆発アニメーションの最中にセレクトボタンを押すと、その場所から出られなくなり、ゲーム進行不可となってしまうというもの。
こうなると前のセーブデータからやり直さなければならない。
実はこの現象はテストプレイ時から起こっていたのだが、既にマスターバージョンが納品されてしまった後であり、製造が始まってしまっていたため、止められなかった。
当時のロムカセット製造には約1か月の期間がかかってしまうため、マスターバージョンを差し替えとなるとテストプレイからやり直さざるをえず、発売が3か月以上延期されてしまうことになってしまう。
『聖剣伝説2』は初回だけでも70万本という本数が受注されていたため、延期となるとこの受注も1から取り直さねばならず、その損失は非常に大きいものとなってしまう。
また、このバグの再現度も低いのではないかという認識の甘さもあり、当時の上層部は発売に踏み切った。
しかし、蓋を開けてみればこのバグでのクレームで毎日電話が鳴りやまないという状況になってしまい、異例の注意喚起を発表することになった。
これを契機に、同社はテストプレイの人数を大幅に増やし、バグ対策強化を図るようになった。

『FFIV』が元ネタではない

『聖剣伝説2』が、開発中止になったもう1つの『ファイナルファンタジーIV』の原案だったという話が伝わっている。
しかしそのような事実はなく、『聖剣伝説2』は最初からそのままの作品として開発されている。
そもそも『FF4』の開発チームは開発1部が担当しており、『聖剣伝説2』は開発3部が担当し、開発1部の企画が開発3部に流れるといういうことはあり得ない。
それ以前に『FF4』の企画案で開発中止になったものなどないので、この話はデタラメである。
また、『クロノ・トリガー』として発売される予定だった作品という話もあるが、これも違う。

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