ふしぎ遊戯(玄武開伝)のネタバレ解説・考察まとめ

『ふしぎ遊戯 玄武開伝』とは、渡瀬悠宇による漫画、及びそれを原作とするメディアミックス作品で、前作『ふしぎ遊戯』で語られた玄武の巫女と七星士の活躍を紡ぐ物語である。大正時代の女学生・奥田多喜子は、嫌っていた父が訳した書物・四神天地書に吸い込まれる。本の中に広がる異世界で玄武の巫女となった多喜子は、巫女を守る七星士と共に玄武の召喚を目指す。玄武を祀りながら巫女と七星士を不吉と見なす北甲国皇帝一族、北甲国を狙う倶東国の軍勢との戦いの中、多喜子は巫女としての使命に目覚めていく。

CV:小野健一

年齢:28歳
誕生日:1月4日
身長:184㎝
血液型:A型

女宿が兄のように慕う従者。アユラ妃の忠臣・タウル(CV:上別府仁資)の息子で、父と共に誕生直後から女宿を守ってきた。父タウルが追っ手に討たれた後、逃亡生活に疲れて女宿を裏切りそうになったことがある。その後は、女宿の幸福を誰よりも願い守ってきた。
幼い頃の女宿に、一度口にすればその匂いを忘れず、匂いで互いの位置が分かるトカの実を与えていた。倶東国軍に捕まった多喜子にもトカの実を与え、女宿に居場所を教えさせる。自身は倶東国兵士に「女宿をおびき出す」と言って多喜子を逃がし、兵士たちを足止めする。剣に貫かれ最終的には鎧に仕込んだ火薬に自ら火をつけ、女宿の眼前で自爆した。自暴自棄ではなく、女宿が愛する人と仲間を得たことへの安心感、自分の幸福を得てほしいとの気持ちからであった。

テムダン=ロウン

CV:中井和哉

年齢:33歳
誕生日:11月12日
身長:178㎝
血液型:O型

女宿の父。先帝の第一皇子として国中から祝福を受けて生まれたが、玄武七星士・テグの出現の後、死に至る病が元で次期皇帝の座を実弟のテギルに奪われる。妻・アユラとの間に生まれた子が玄武七星士である上、「父である王を殺す」との予言が出た為すべてに絶望し、我が子・女宿の殺害を部下に命じた。後に、ハーガスに女宿の討伐を命じる。
テムダン派の臣下が弟・テギルを捕らえた際は、自身の前で痛めつけた挙げ句殺させた。テギルの持っていた地下迷宮の鍵(皇帝の印)を奪い、帝位に就いた。多喜子から、「息子に殺されるという予言は嘘だ」と聞き、血を吐いた彼女の死期が近いと悟って二人で話をする。
帝位を継いだのは、弟への復讐だけではなく国を救う為であった。調査の結果、北甲国が間もなく永久凍土と化すことを突き止めたテムダンは、国宝である星命石と引き換えに北甲国の民を倶東国に受け入れさせるとの盟約を倶東国将軍の玻慧と交わしていた。
「私が玄武を呼び出し、北甲国に春を呼び戻す」「この国は、私にとって第二の故郷」という多喜子の言葉や、死を前にしながらも見せた揺るがぬ強さ、17年間自分を恨み続けながらも手を下さなかった女宿の「下らぬ予言など俺の手で終わらせる」との言葉に心を動かされる。
テギルの重臣の投げた小剣で致命傷を負い、女宿に北甲国皇帝の地位と未来を託して息を引き取る。死の直前、女宿に妻の面影を見い出し、我が子の誕生や、志を継いでくれることを心待ちにしていた過去を思い出していた。「リムド」の名は、テムダン王が願いを込めてつけたものである。
全てを失う前は、臣下が不吉に感じていた巫女や七星士の伝説を肯定的にとらえ、西廊国から迎えた妻を単なる政略結婚ではなく、共に人生を歩む配偶者として迎えるなど朗らかで穏やかな人物であった。

アユラ

女宿の母。西廊国から国同士の友好の為に嫁いできた。いわば政略結婚だったが、婚儀の際テムダン王から「末永く支え合い続けて行こう」と声を掛けられ仲睦まじい夫婦関係を築いていた。
皇子を産んで亡くなったとされていたが、実際には生きており、皇族の霊を祀る廟で伏せていた。女宿の胸に一瞬浮かんだ字が七星士の証かもしれないと息子の身を案じ、忠臣のタウラとソルエンの親子に生まれたばかりの女宿を託した。テムダン王の崩御の後女宿と再会し、その成長を喜ぶ。倶東国との決戦前に、七星士たちに多喜子との結婚を勧められた女宿の背中を押した。

テギル=ロウン

テムダンの弟で、女宿の叔父。子供は皆娘ばかりで後継ぎに恵まれない。性格はわがままかつ自己中心的であり、圧政を敷いている為北甲国は内乱が絶えない状態であった。テムダンへの劣等感が強く、その名を口にされるのを嫌っている。
17年前、玄武七星士の出現や、兄の発病を機に妬み続けてきたテムダンから皇位継承権を奪った。テグの力に目をつけ、ハーガスを盾にして長年宮中に幽閉し、自分を守らせてきた。
テムダン派の者たちによるクーデターの報告を受け、地下に幽閉していたテグに七星士や反乱軍を抑えるように命じるが、もはやテギルに従う意味はないと知ったテグから拒絶される。テグが本気で自分を殺そうとしているのを悟り、宮殿に戻るも反乱軍に捕らえられ、兄の前に引き据えられてなぶり殺しにされた。

フィルカ / エフィンルカ=ロウン

テギルの娘で、皇女。女宿とはいとこ同士に当たる。女として生まれ、政略気婚の道具としても役に立たないと父から言われていた為に家出をし、皇女・エフィンルカ=ロウンではなく北甲国民のフィルカとして星護族と共に巫女と七星士の出現を待っていた。倶東国兵士との戦いで負傷した女宿を介抱する。
かつて、重傷を負ったハーガスを保護したことがあり、互いに想い合いながらも口には出さなかった。
テグとハーガスを会わせる為に一時は父帝の暗殺さえ計画したが、本心では父の暗殺などしたくはない普通の少女であり、「自分たちが何とかする」との多喜子の言葉に涙した。当初、テムダンからは倶東国との和平交渉の為の人質とされるところであったが、帝位がテムダンから女宿へと継承された為身の安全が保障された。
玄武召喚の儀式が始まってからは、倶東国の軍勢から玄武の巫女を守る為、星護族と共に武装して前線に立つ。
戦の終結後はテグや星護族と共に、皇帝に即位した女宿の補佐の為に各地を巡ることとなった。

アンルウ

CV:川澄綾子

見かけは幼い少女だが、歴代の巫師(みこし)の中でもトップクラスの力を誇る巫尊師(みこそんし)。精霊と通じ合うことができる他、遠く離れた者に強い思念波を送ることもできる。巫女討伐隊に玄武の召喚が成されたことを思念波で送り、帰るよう促している。
人間に迫害されてきた壁宿を慈しみ、守っていた。倶東国兵士による奇襲に遭った際、多喜子たちに壁宿と力を増幅させる首飾りを託して亡くなる。

ボラーテ

CV:さとうあい

虚宿の母。七星士を災いを呼ぶ者ではなくいずれ現れる巫女を守り、共に国を救う存在だと信じて多喜子や虚宿を強く励ます。
1年前、斗宿の力で傷つけられたが、故意ではないことを見抜いていた為、斗宿を恨んではいなかった。

アイラ=チェン

CV:矢作紗友里

斗宿の妹で、虚宿とは幼馴染み。虚宿の能力で凍り付いてしまう。斗宿からは死んでいると見なされていたが、多喜子により生きていることが分かり、蘇生する。目覚めた後は虚宿の故郷に身を寄せる。

巫大師(みこたいし)

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