ふしぎ遊戯(ふし遊)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『ふしぎ遊戯』とは渡瀬悠宇による少女漫画であり、後にアニメ化された作品である。中学3年生の夕城美朱は突然『四神天地書』という本の中に吸い込まれて、本の中の主人公となる。美朱は紅南国を守る朱雀の巫女になるが、親友の本郷唯は倶東国を守る青龍の巫女となってしまう。美朱は朱雀に、唯は青龍に願いを叶えてもらうために2人は戦う。巫女を守る存在の七星士の名言は、感動と共感を与えた。

『ふしぎ遊戯』の概要

『ふしぎ遊戯』とは、渡瀬悠宇(わたせゆう)による少女漫画である。主人公の夕城美朱(ゆうきみあか)が、朱雀の巫女として活躍する恋愛ファンタジー作品。『少女コミック』にて、1992年から1996年まで連載された。その後テレビアニメ化され、テレビ東京で1995年4月から1996年3月まで放送されている。またアニメだけではなく、ゲームや舞台・ミュージカルにも展開された。
『ふしぎ遊戯』が完結すると、続編となる『ふしぎ遊戯 玄武開伝』が2003年から2013年まで連載される。この作品は玄武の巫女が主人公であり、『ふしぎ遊戯』の登場人物は出て来ず、時代も過去となっている。しかし『ふしぎ遊戯』は玄武の巫女について触れているので、『ふしぎ遊戯 玄武開伝』を読むと玄武の巫女がどのように活躍したのかを知ることができる。
『ふしぎ遊戯』の主人公である夕城美朱は、図書館で『四神天地書』という本を見つけ、本の中に吸い込まれてしまう。美朱は本の主人公となり、朱雀の巫女となる。そして朱雀七星士と共に、朱雀を守護神とする紅南国(こうなんこく)を守るために青龍七星士と戦う物語である。
本の中に吸い込まれた美朱は、元の世界に戻るため朱雀の巫女となって本の外へ出る方法を探す。そして本の外へ出ることができたのだが、美朱と入れ替わりに親友の本郷唯(ほんごうゆい)が本の中へ入ってしまう。唯は男達に襲われ、美朱に助けを求めるが、その声は美朱には届かなかった。唯は自分を助けてくれなかった美朱を恨み、青龍七星士の心宿(なかご)はそんな唯の気持ちを利用し、美朱と唯が敵対するように仕向ける。そして美朱に仕返しをするため、唯は青龍の巫女となる。美朱は唯を助けるため、そして愛する朱雀七星士の鬼宿に会うために再び本の中へ入る。唯とは戦いたくないため、美朱は唯に一緒に来るように説得するが、唯は耳を貸さなかった。美朱は朱雀を、唯は青龍を召喚するために必要な神座宝(しんざほう)を手に入れるために七星士と共に戦う。命をかけた戦いで七星士も倒れていった。そしてついに唯は神座宝を手に入れ、青龍を召喚する。青龍と巫女が交わることで願いを3つ叶えることができるのだが、巫女とは実は生贄であり、唯は2つ目の願いを叶えた後に青龍に喰われてしまう。唯は自分が心宿に利用されていたことを知り、青龍に喰われる前に美朱に全てを託す。美朱は朱雀を召喚し、無事に唯を取り返した。美朱は強い心を持ったため、朱雀に喰われることはなかった。そして最後の青龍七星士・心宿を倒し、平和が訪れたのだった。戦いが終わった後鬼宿は消えてしまうが、美朱達の世界に転生し、美朱と再会したところでアニメは終了した。
明るく一途な美朱と、美朱守るために戦う朱雀七星士、美朱達の前に立ちはだかる唯や青龍七星士の名言は、多くのファンの心を掴み、共感を呼んだ。

夕城 美朱(ゆうき みあか)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「あたしは朱雀の巫女なんだから」

このシーンの後に美朱は決意を新たにし、朱雀の巫女としての使命を果たすため、七星士と共に旅に出る。

朱雀七星士が揃い、いよいよ朱雀を呼び出す儀式が始まる。しかし儀式は失敗してしまう。それは朱雀七星士だと思っていた張宿(ちりこ)が偽物で、青龍七星士の1人、亢宿(あみぼし)だったからだ。朱雀の巻物を燃やしてしまったため、もう朱雀を呼び出すことはできない。自分の使命を果たすことができずに悔し涙を流す夕城美朱の前に、四神天地書の世界を見守っている天帝である太一君(たいいつくん)が現れる。太一君は朱雀を呼び出す方法は他にもあるが、とても辛い試練となることを美朱に告げるが、美朱は「やります、今まで傷ついた人、励ましてくれた人のためにも。あたしは朱雀の巫女なんだから」と言い放つのだった。様々な経験を経て、美朱が巫女として成長したことが分かるセリフである。

「負けない、絶対に負けない!青龍を封印する!!」

青龍の巫女であり、親友の本郷唯(ほんごうゆい)の3つ目の願いにより、封印されていた朱雀の力が解放された。美朱の兄、夕城奎介(ゆうきけいすけ)の呼び掛けにより、本の中から朱雀七星士の翼宿(たすき)と井宿(ちちり)が現れ、死んだはずの柳宿(ぬりこ)、星宿(ほとほり)、張宿、軫宿(みつかけ)も美朱の前に集う。朱雀の力が解放されても青龍七星士・心宿(なかご)の圧倒的な力により、朱雀七星士・鬼宿(たまほめ)はやられてしまう。張宿の言葉により、美朱は青龍を封印することを決意する。弱った身体と、朱雀に1つ目の願いを叶えてもらったばかりの美朱は、次の願いを叶えてもらったら朱雀に喰われてしまうかもしれない。それでも美朱は「負けない、絶対に負けない!青龍を封印する!!」と叫び、朱雀に青龍を封印することを願うのだった。美朱の強い決意が伝わるセリフである。そして美朱は朱雀に喰われることはなかった。

「この本は魔導書なんかでも、危険な本でもなかったよ。今まで読んだどの本よりも、素晴らしい本だったよ」

心宿との戦いで建物は倒れ、街はめちゃめちゃになってしまった。朱雀の神通力を使った美朱の最後の願いは、「この世界を元通りにしてほしい」だった。そして朱雀七星士は消えてしまう。最後に『四神天地書』だけが残り、美朱は奎介に「お兄ちゃん、この本は魔導書なんかでも、危険な本でもなかったよ。今まで読んだどの本よりも、素晴らしい本だったよ」と話すのだった。離れないと誓った鬼宿も消えてしまい、美朱は涙を流す。朱雀の巫女になって辛い事や苦しい事がたくさんあった。それでもかけがえのない仲間と過ごした時間は、美朱にとって素晴らしい宝物となった。そんな思いが伝わる感動的なセリフである。

本郷 唯(ほんごう ゆい)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「たかが本の中の人間のくせに!」

北甲国(ほっかんこく)で唯と鬼宿が出会う。美朱と戦うことをやめるように鬼宿は唯を説得するが、唯は聞く耳を持たない。敵なのに唯のことを気遣う鬼宿に我慢ならず、唯は思わず「たかが本の中の人間のくせに!」と叫んでしまう。当然鬼宿は唯の言っている意味が分からない。唯のこの言葉は、鬼宿の心にずっと残るのだった。後に鬼宿は唯の言っている意味を理解することになる。それは美朱と共に本の中から出た来たからだ。自分が誰かに作られた存在だと知り、愕然とする鬼宿。それでもそんな自分を愛してくれた美朱を、ますます愛おしいと思うのだった。

「同じ高校に行きたかったけど、バイバイ」

心宿は唯に自分を神にするよう、青龍に願うように迫る。唯は言うことを聞かないが、美朱を攻撃して青龍を呼び出すように唯を追い詰める。美朱は自分が殺されても青龍を呼び出してはいけないと言うが、唯は「もう疲れちゃった。同じ高校に行きたかったけど、バイバイ」と言い、青龍を呼び出すのだった。全てを悟り、美朱の言葉に耳を貸さなかった事を後悔しても、もう遅い。唯の悲しさが伝わるセリフである。しかし唯は最後の願いで封印していた朱雀を解放することを願ったのだった。

鬼宿(たまほめ)/琮 鬼宿(そう きしゅく)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「俺は美朱が好きです。だからたとえ誰であろうと渡さない」

美朱が自分との距離をとろうとしているため、鬼宿は美朱に訳を問い詰める。その場面を皇帝・星宿に見られ、鬼宿は星宿に剣を向けられる。「申し開きがあるなら聞こうか?最もどんな言い訳を述べても許しはしないが」という星宿の言葉に鬼宿は、「言い訳などいたしません。ただこれだけは言わせてください。俺は美朱が好きです。だからたとえ誰であろうと渡さない」と宣言するのだった。たとえ相手が皇帝であっても怯まない、鬼宿の美朱への強い思いが伝わるセリフである。

「いいか、美朱。朱雀を呼び出すその時まで俺は七星士としてお前を守り抜く。だけど朱雀が現れたら、その時は必ずお前を世界一幸せな花嫁にしてやる」

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