ジンベエ（ONE PIECE）の徹底解説・考察まとめ

魚人たちの解放のために戦い続けるも、世界政府の軍事力は強大で、焼け石に水をかけるような抵抗を続けることしかできなかった。そんな折、四皇の筆頭である白ひげがリュウグウ王国のある魚人島を自身の縄張りとし、「この国の者に手を出せば白ひげ海賊団が相手となる」旨を世界中に宣言する。白ひげは自身にも部下にも堅気の人間には一切手を出させないことを徹底しており、事実上世界最大級の海賊団の完全な保護下に入ることとなった。
これによりリュウグウ王国の魚人たちは奴隷の立場から解放され、ジンベエの戦いは1つの節目を迎える。タイガーから受け継いだ悲願を果たしてくれた白ひげに感謝し、その後は独自の勢力を保ちつつ彼のために力を振るう。

メラメラの実の能力者であるポートガス・D・エースが、白ひげを討ち取って名を挙げようと彼の海賊団に押しかけてきた時は、「お前ごとき白ひげが出るまでもない」と自身が相手をしている。
壮絶な戦いの末に互いに力尽きるも、ここに白ひげが顔を出す。白ひげとの交流で彼の懐の深さと人柄に感じ入ったエースは彼の部下となり、頭角を表していく。ジンベエはそんなエースとの間に友誼を結び、白ひげ海賊団のメンバーの中でも特に親しい間柄となっていった。

アーロンとの別離

白ひげ海賊団に協力しつつ、タイヨウの海賊団としても活動を続けていたある日、世界政府から王下七武海への参加を打診される。これは同盟者の立場にあるジンベエを切り離すことで白ひげ海賊団の弱体化を図ろうという意図もあっての提案だったが、インペルダウンに捕らわれたままのアーロンを気に掛けていたこともあり、彼の解放を条件にこれを引き受ける。
しかし解放してもらったアーロンは「世界政府の犬に成り下がった」とジンベエを糾弾し、そのまま喧嘩別れすることとなる。ジンベエはアーロンが人間への恨みを捨てられていないことを察し、「もしタイガーの名を辱めるようなことをしたら自分が許さない」と別れ際に告げている。

アーロンは自分を上回る力を持つジンベエを警戒してはいたが、タイガーの復讐を諦めることもなく、魚人の仲間たちと共に独自の海賊団を結成して活動を開始。思うままに罪無き人々を蹂躙する。一方で「自分がやっていることを知ればジンベエは絶対に止めに来る」と考え、世界政府の人間に金を握らせることで自分の悪事を揉み消していた。
結局ジンベエがアーロンの所業を知ったのは、彼がルフィに敗れて再び捕らえられた後のことだった。ジンベエは弟分を止められなかったことを悔やみつつ、結果として自分の代わりにそれを成してくれたルフィに感謝するようになる。

マリンフォード頂上戦争

アーロンが再び捕らえられてからしばらくして、今度はエースが捕らえられ、世界政府の最大軍事力である海軍の下に送られる。海軍は彼を海軍本部のあるマリンフォードで公開処刑することを大々的に発表するが、これを知ったジンベエは頑強に抵抗。友を見捨てておけないというのもあるが、「エースを処刑しようとすれば、部下を愛する白ひげが必ず本気でマリンフォードを襲撃し、下手をすれば海軍が全滅する」というのがその理由だった。
取り押さえられた末に王下七武海から除籍され、インペルダウンに送り込まれるジンベエだったが、ここにエースの義弟でもあるルフィが現れる。彼と共に脱獄し、一足早くマリンフォードへと護送されたエースを追いかける。この際アーロンを止めてくれたことについて詫びと感謝の言葉をルフィにかけているが、それを誇るでも驕るでもない彼の態度に好感を抱く。

ジンベエの予想した通り、エースの公開処刑の直前に白ひげ海賊団がマリンフォードを襲撃。海軍が総力を挙げてこれを迎え撃つ中、ジンベエもルフィと共にここに乱入。エースを救出することには成功するも、離脱する最中にルフィを庇って彼は死亡し、白ひげもまた部下たちを逃がすために命を落とす。
白ひげ海賊団との戦いで海軍も甚大な被害を受け、ジンベエはルフィを回収してなんとか戦場を脱出。義兄を助けられなかったと絶望するルフィを「お前にはまだ残っているものがある」と激励し、仲間と共にもう1度立ち上がる勇気を与える。

この時ルフィから「仲間にならないか」と誘われるが、白ひげ亡き後のリュウグウ王国が気がかりだったこともあり、いったん断っている。

ビッグ・マム海賊団との抗争

白ひげ海賊団の壊滅後、リュウグウ王国を縄張りとしたのは、同じく四皇のビッグ・マムことシャーロット・リンリンだった。これにより魚人たちは引き続き奴隷としての立場からは無縁となったが、ビッグ・マムに収める高額な税に苦しめられる。
それでもジンベエはビッグ・マムを「故郷を守ってくれる恩人」と捉え、彼女が集めている謎の碑文ポーネグリフを海底から引き揚げて献上している。しかしやがてルフィたち麦わら海賊団がリュウグウ王国へとやってくると、もはやビッグ・マムへの恩は返し終えたと判断。以後は自分たちタイヨウの海賊団と麦わら海賊団でリュウグウ王国を守ることを決意し、再び仲間に誘ってくれたルフィに「その前にけじめをつけさせてほしい」と言葉を返して、ビッグ・マムの下へと向かう。

ジンベエと彼の海賊団の力を買っていたビッグ・マムは、彼が離れることを断固拒否して「部下100人の命を差し出すかお前がここで死ぬか」と脅してくる。ここにルフィたち麦わら海賊団も現れ、彼らと共にビッグ・マム海賊団と交戦。その高い実力を発揮するばかりか、同じくビッグ・マム海賊団からの離反を考えていたカポネ・ベッジ率いるファイアタンク海賊団との同盟を取り持つなど、キーマンとして活躍した。
ビッグ・マムそのものの打倒には失敗するものの、ジンベエはルフィたちと協力して彼女の海賊団に大きなダメージを与えた上で逃走。なお追撃してくるビッグ・マム海賊団の足止めのため、ジンベエは「もしまた会うことがあったら、その時にまだ自分を仲間にしてくれるつもりがあるなら、ぜひとも一味に加えてほしい」旨をルフィたちに告げて、タイヨウの海賊団の仲間たちとと共にその場に残る。ルフィは彼の心意気を汲んで「ワノ国で待つ、必ず来い」と伝えて去っている。

麦わら海賊団9人目の仲間

ビッグ・マム海賊団の足止めに成功し、離脱にも成功したジンベエは、ルフィとの約束のため仲間と別れてワノ国を目指す。この際、同じく生き残ったタイヨウの海賊団の仲間たちが開いた盛大な送別会に参加し、彼らから快く送り出されている。
先んじてワノ国にやってきた麦わら海賊団は、同国を支配していた四皇カイドウ率いる百獣海賊団と交戦。ワノ国の抵抗勢力や同じくカイドウに反旗を翻した海賊たちとの同盟を頼みに戦い続けるも、ルフィを追って現れたビッグ・マム海賊団がカイドウたちと手を組んだことで劣勢に追い込まれる。

ジンベエはワノ国の争乱が佳境に至ったところで同国に到着し、そのすさまじい力を縦横に振るってルフィたちを援護。麦わら海賊団9人目の仲間として正式に迎え入れられ、彼らの勝利に多大な貢献を果たす。
ジンベエの活躍もあってルフィがカイドウを撃破し、ビッグ・マムも麦わら海賊団の同盟者たちの前に倒れる。この武功をもってルフィは新たな四皇へと上り詰め、ジンベエは麦わら海賊団の操舵主として新たな冒険に繰り出していく。

未来島エッグヘッドにて

ワノ国を出港した麦わらの一味は次の島を目指す。しかし途中トラブルがあり、ルフィとチョッパーが海に投げ出されてしまった。ジンベエはルフィ達を助けるために海に飛び込む。その時他のメンバーとははぐれてしまった。ジンベエはルフィ、チョッパー、そして海で溺れかかっていた”最悪の世代”の紅一点ジュエリー・ボニーを助けて島に上陸。そこは麦わらの一味の次の目標地点である未来島エッグヘッドだった。エッグヘッドは世界政府に雇われている天才科学者Dr.ベガパンクの研究所がある島だ。ボニーはベガパンクに用があるらしく、この島にやってきたらしい。成り行きでジンベエ、ルフィ、チョッパー、ボニーは行動を共にし、エッグヘッドの島内へと進んだ。そこは近未来感溢れるSFチックな島で、見たこともない発明品だらけだった。そこで出会ったのがベガパンクの分身「猫（サテライト）」の1人「暴（アトラス）」だった。

その後、ジンベエ達は「猫（サテライト）」達から「本体（ステラ）」と呼ばれるベガパンク本人に出会う。麦わらの一味の船長ルフィは、ベガパンクから自分をこのエッグヘッドから逃がしてほしいと依頼された。世界政府が禁じている”空白の100年”の研究をしていたことがバレ、ベガパンクは世界政府に雇われながら世界政府に命を狙われているのだ。ルフィはそれを快諾。一味のメンバーであるジンベエもそれに尽力した。

しかし事は想像を超えて大きくなり、エッグヘッドには海軍艦隊と海軍本部大将・黄猿（本名：ボルサリーノ）と世界政府最高意思決定機関「五老星」のジェイガルシア・サターン聖までやってきた。海軍の総攻撃「バスターコール」も発動され、エッグヘッドには大混乱が起きる。そんな中ジンベエは一味全員がベガパンク達と脱出できるように奔走する。

ジンベエ達は自分達を迎えに来た巨人族で構成された巨兵海賊団の援護を受けて無事にエッグヘッドを脱出。巨人族の島エルバフに向けて出港するのだった。

ジンベエの関連人物・キャラクター

モンキー・D・ルフィ

海賊王を目指す少年。自分も知らなかったアーロンの凶行を止めてくれた人物。
インペルダウンで初めて出会い、その人柄と巨大な器に好感を抱く。彼から再三「仲間にならないか」と誘われるが、他にどうしても優先すべきことや通すべき筋があったため、なかなかそれに応えられずにいた。

モンキー・D・ルフィ（ONE PIECE）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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モンキー・D・ルフィとは、『週刊少年ジャンプ』の大人気海賊漫画『ONE PIECE』の登場人物であり、主人公。左目の下にある傷と麦わら帽子がトレードマーク。「麦わらのルフィ」という異名を持つ。悪魔の実「ゴムゴムの実」の能力者で、全身が伸び縮みするゴム人間である。
海賊王ゴール・D・ロジャーが残した「ひとつなぎの財宝（ワンピース）」を手に入れて海賊王になるという夢を叶えるために17歳で海に出た。そして愉快な仲間達と共に大海原を冒険するのだった。

フィッシャー・タイガー

奴隷解放のために戦い続けた魚人の英雄。自身もかつては奴隷であり、人間にも優しい者はたくさんいることを頭では理解しながらも、どうしても憎悪を捨てられずにいた。
その志や生き様はジンベエにも大きな影響を与え、彼の下で多くを学び、やがて彼の結成したタイヨウの海賊団と「憎悪を未来に引き継がせることなく、リュウグウ王国と奴隷解放のために戦い続ける」という姿勢を受け継ぐこととなる。

フィッシャー・タイガー（ONE PIECE）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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フィッシャー・タイガーとは漫画『ONE PIECE』に登場するキャラクターであり、「天竜人の奴隷を解放した偉人」とされたタイの魚人である。マリージョアに単独で乗り込み、ハンコック3姉妹などの人間や魚人・人魚の奴隷たちを差別なく解放した。初代「タイヨウの海賊団」船長。人間の少女コアラを故郷へ送り届ける様頼まれ、無事に到着したが島民の通報によって海軍の襲撃を受け瀕死の重傷を負う。死の間際数年間天竜人の奴隷だったことを明かし、人間の血液を体内に入れることを拒んで死亡した。