背負った過去に決着をつけ、新たな道を「切り拓いた」逆刃刀
和月伸宏氏による作品。
1994年から、1999年まで「週刊少年ジャンプ」に連載され、単行本28巻が刊行。
明治維新時に「人斬り抜刀斎」として恐れられた、一人の剣客。
その噂は、明治維新後も消えることなく広まっていた。
ある時、とある道場で、「人斬り抜刀斎」を名乗る道場破りを倒したのが、本物の「人斬り抜刀斎」こと、緋村剣心。
本編は、剣心と仲間たちとの出会い、そして、剣心の過去を清算する旅へと続いていく。
明治維新期の実在の人物と、空想たる「緋村剣心」がうまく噛み合った構成となっており、少年誌掲載ながら、歴史に興味を持つ女性をも読者層に取り入れ、幅広い年代から支持を得る作品となった。
その人気は作品終了後も止まることなく、単発続編やアニメ、実写映画化されて、よりその知名度を広めることとなった。
本作は、「主人公が過去を清算する」ことで、主人公にとってはハッピーエンドと呼べる終末となっており、同時に、仲間たちもそれぞれの道を歩き始める、いわば「終わりが始まり」となっている。
故に、作品終了後も多くの支持を集め、メディアミックス的な、多方面への広がりを生んでいると思われる。
単行本も、後に「完全版」として、読み切りを含む全22巻、さらに小説版の発売など、完結後もアップデートが続いている作品である。