アーニャ・フォージャー（SPY×FAMILY）とは【徹底解説・考察まとめ】

イーデン校で抜き打ちの持ち物チェックがあり、こっそりダミアンを庇おうとしたアーニャは自分だけ雷をもらうこととなってしまい、これを知ったロイドは卒倒する。しかし倒れている間に死別した友人たちの夢を見たロイドは、ダミアンを庇った結果の雷だという話を聞いて、アーニャに「友達は大切にしなさい」と優しく告げるのだった。
アーニャが2つ目の雷を取ったことは学校でもそれなりに話題になっており、スクールバスを待つ中でヘンダーソンからも気遣われることとなる。すでに雷をもらってしまったことをまったく気にしていなかったアーニャは、元気に「早く星をたくさんとって皇帝の学徒になりたい」と意気込む。ヘンダーソンはそれが容易な道ではないことを諭し、日々の積み重ねが大事だと彼女に言い聞かせる。

父のため、世界平和のため、改めて星の獲得を強く意識したアーニャは、家に帰るなりロイドに「勉強を教えてほしい」と頼み込む。勉強嫌いのアーニャからの突然の申し出に、ロイドは「まさかまた雷をもらったのでは」と青い顔をして倒れ込むのだった。

イーデン校バスジャック事件

その後オペレーション＜梟＞は遅々として進まず、ロイドは内心で「進め方に問題があるのではないか」と焦るようになる。超能力でこれを知ったアーニャは、なんとか彼の力になろうとダミアンと仲良くなろうと努力するものの、まだ幼い彼女に複雑な家庭で生きてきた彼の心の機微は理解できず空回りが続く。
そんなある日、イーデン校の1年生は社会科見学に出掛けることとなる。恐竜の骨がみられると男子生徒たちが盛り上がる中、アーニャは「どうすればダミアンと仲良くなれるのか」とあれこれ思案していた。一方のダミアンも、「何を考えているのか知らないが、この間の借りを返しておいた方がいいのだろうか」と、自分の周囲でウロチョロしているアーニャのことを気にかけていた。

しかし彼らの乗るバスは、極左組織「赤いサーカス」の幹部ビリー・スクワイアに目をつけられており、運転手もアーニャたちが乗り込んだ時点で彼の手下と入れ替わっていた。首尾よくバスジャックを果たしたビリーは、人質となった生徒たちに銃を突き付けて自分に従うよう脅す。
彼らがバスを「バーベル宮殿公園」という場所に向かわせようとしていることを超能力で突き止めたアーニャは、ダミアンやベッキーと協力してこの情報を記したメモを窓の外に放り投げる。しかし「この女の子が何かした」ことに目敏く気付いたビリーの怒りを買い、爆弾つきの首輪を嵌められてしまう。次に誰かが不審な行動を取ればアーニャの首を吹き飛ばすと容赦なく告げるビリーを前に、アーニャを含めた生徒たちは自分の間近に“死”が迫っていることを思い知らされて青ざめる。

しかしこの爆弾は偽物で、単に生徒たちをおとなしくさせるために持ち出したものだった。超能力でビリーの思考を読んだアーニャは安堵するも、彼女を案じたダミアンが「爆弾を自分に付け替えろ」と言い出す。ビリーはこれに従わず、ダミアンにも偽物の爆弾をくくりつける。恐怖に震えるダミアンをアーニャが慰める中、メモの情報を得た警察が到着。ジャックされたバスを包囲する。
ビリーたち犯人グループはなお抵抗し、生徒たちを人質にバスに立て籠る。「子供たちと犯人に水と食料を届ける」役を買って出たヘンリーが、怪我人を解放するようビリーたちに要求し、代わりに自分が人質としてバスに残る。見知った大人が来てくれたことに子供たちが安堵する中、首元の爆弾が偽物であることを知るアーニャは「ちょうどはらへった」と図太いところを見せ、「なんという胆力だ」とヘンリーを驚かせる。

この頃、アーニャの危機を知ったユーリも「あの娘に何かあれば姉が悲しむ」と奮起し、ビリーたちがジャックしたもう一台のバスの解放に成功。これを知った警察は一気に解決しようと目論み、バスへの強行突入の準備を進める。一方、別働隊の壊滅を知ったビリーたちは、「いよいよとなれば自分たちごと爆弾で何もかも吹き飛ばしてやる」と息巻いていた。
今事態が動けば全員爆発に巻き込まれてしまう。そう察したアーニャは、自分がなんとかするしかないと覚悟を決めてビリーたちの前に歩み出る。

アーニャなりに必死に知恵を絞った交渉はとんちんかんなものだったが、相手の思考を読んで咄嗟に紡いだその言葉は、期せずしてビリーが過去に失った娘の言葉と似通ったものになっていた。娘が自分のことを誇りに思いながら死んでいったことを思い出したビリーは、「娘と同じ志を持つ者を殺すことはできない」と闘志を失い、警察に投降。なお足掻く赤いサーカスのメンバーも制圧され、事件は無事に解決する。
その後人質にされた子供たちの親が次々に現場へと駆け付け、我が子の無事を涙ながらに喜ぶ。アーニャも大急ぎでやってきたヨルに抱き締められながら泣いていたが、少し遅れてやってきたメリンダがダミアンに対して見せた「心から彼の無事を喜び、同時に“この子さえいなければ”と本気で疎ましがる」という胸の内を垣間見て目を疑う。幼いアーニャにとって、愛憎が同居するそれは理解の範疇を超えた不可思議なものだった。

事件の際に見せた勇気と冷静さを評価されたアーニャ、ダミアン、ベッキー、ビルの4人は、学園から星を授与され、それぞれにこれを誇る。特に2つ目の星を獲得したアーニャは、“ダブルスターライトアーニャ”と称して調子づく。同級生たちからも尊敬の眼差しを向けられたアーニャは、これに浮かれて「強くなるために家で特訓している」とホラを吹き始め、ベッキーから「また始まった」と呆れられる。ダミアンからも「いい気になるな」と釘を刺されるも、畳みかけるように悪口を言われて思わず涙すると彼から「ごめん」と謝られ、意図しないところで“仲良し計画”は少しだけ進展するのだった。

名犬勝負

ロイドと一緒にボンドの散歩に出掛けたアーニャは、そこでいかにも俊敏そうな大型犬を連れた女性と出会う。実はこの女性はロイドのスパイとしての上司であるシルヴィアという人物で、この散歩もロイドと彼女の暗号を用いた情報交換の場なのだった。アーニャはカモフラージュのために連れてこられたに過ぎなかったが、超能力で2人の思考を読んで“本物のスパイ活動”に胸躍らせる。
情報交換を終えてシルヴィアが立ち去ろうとすると、アーニャはもっと彼女の思考を読みたいと考えて、「ボンドとシルヴィアの犬のどちらが優れているか勝負したい」と言い出す。犬好きのふりをするために、また若干の負けん気を発揮してシルヴィアはこれを受けて立ち、結果は引き分け。シルヴィアはアーニャに「また遊ぼう」と告げて去っていくのだった。

ダミアンとの茶会

バスジャック事件の際にアーニャから気遣われたことを「大きな借り」と認識したダミアンは、これを返そうとメリンダからの贈り物の高級お菓子を彼女にプレゼントしようと考える。しかし「誰かに渡すところを見られたら恥ずかしい、誤解されるかもしれない」とも考えたダミアンは、アーニャと2人きりになれる状況を作ろうとして空回りを繰り返す。超能力でダミアンの意図を見抜いて早くお菓子が欲しいアーニャ、そのダミアンを心配してこっそり尾行するエミールとユーイン、おもしろがってこれに続くベッキーらが事態を引っ掻き回すも、最終的にお菓子は「学校への持ち込み禁止の品である」とヘンリーに没収されてしまう。
しかしこれがダミアンからアーニャへの贈り物であることを察したヘンリーは、2人に「騒ぎを起こした罰」として反省文を書かせた上で茶会に誘う。ここでヘンリーは没収したお菓子をアーニャたちに出し、それとなく2人に和解を促す。これで貸し借り無しだと言い切るダミアンだったが、今回の騒動の中でアーニャに抱き着かれたことを思い出して赤面し、その感情の動きを超能力で感じ取ったアーニャも同調。ヘンリーに呆れた目で眺められつつ、結局アーニャとダミアンはこれまで同様にケンカ友達のような間柄に落ち着くのだった。

ジーじじとバーばば

ヨルと一緒にボンドの散歩に出掛けたアーニャは、今日引っ越してきたばかりで新居への帰り道が分からず困っている老人と出会う。超能力でそれを知ったアーニャは、好奇心もあって老人に話しかけ、成り行きで一緒に家を探すこととなる。
この老人はジークムント・オーセンという名で、ファージャー家の暮らしているマンションの新しい住人だった。アーニャたちがマンションに辿り着いた時には、ちょうどロイドがジークムントの妻であるバーバラの引越しの手伝いをしているところだった。オーセン夫妻はフォージャー家の隣の部屋に入るらしく、アーニャたちの親切に心から感謝する一方、老いてなお仲睦まじい様を見せる。アーニャは早速彼らに「ジーじじ」と「バーばば」とあだ名をつけて、子供ならではの遠慮のなさで積極的に関わっていく。

アーニャとネームプレート

アニメのキャラクターが自分の部屋にネームプレートをかけているのを見たアーニャは、「自分もやってみたい」と言い出す。しかしこの時、アーニャはプレートに「ANIA」と彫り込んでしまい、ロイドから「お前の名前の綴りは“ANYA"だろう」と指摘される。アーニャはこれに何かを思い出し、ベッドで物思いに耽るのだった。

イーデン校の期末テスト

イーデン校の期末テストの日が迫ってくる。これは後期のクラス分けの指標にもなるため、「ダミアンと仲良くなる」というプランBのためにもアーニャは気合を入れる。しかしロイドはアーニャの成績から見て「通常の手段では望むような点を取ることは不可能だろう」と早々に諦め、何か別の手は使えないかと頭を抱えていた。
そんな折、ふとしたことからアーニャがテスト勉強に苦戦していることを知ったジークムントが、元大学教授としての杵柄を発揮。アーニャに「勉強することの楽しさ」を教え、特に古語の知識量に関してはロイドも「行けるのではないか」との手応えを得るほどになる。

果たしてアーニャは古語のテストでは学年2位の好成績を取り、新たな星を獲得。しかし同時に数学のテストでは赤点を取ってしまい、雷も同時に獲得する。喜び半分、ガッカリ半分な結果となった今回の試験だったが、フォージャー家の人々やジークムントはアーニャの成長を喜び、「この成功と失敗は必ずアーニャ自身の力になる」と彼女を励ます。一方、ジークムントの指導で学力を上げたとはいえ、アーニャが古語に対しては特異な才能を発揮したことを訝しんだロイドは、「この子はかつて古語を日常的に使う特殊な環境にいたのではないか」と考え始める。
この時の星の授与式で、アーニャは初めてダミアンの兄であるデミトリアスと対面。6つの科目で星を獲得したデミトリアスは掛け値なしの秀才ではあったが、「父のことも弟のことも分からない。どうでもいい」と考えて思考を閉ざす歪な精神の持ち主だった。

スキー場の殺人未遂事件

「スキーをしてみたい」というアーニャの望みを叶えるため、フォージャー家の面々はスキー場へと繰り出す。吹雪に見舞われたアーニャたちは、ペンションに飛び入りで宿泊することとなるも、ここで宿泊客が何者かに刺された状態で発見されるという事件が発生する。
吹雪に閉ざされたペンションで、次々と被害者が出そうな雰囲気の中、医療技術を持つロイドがあっさり刺された者を治療。アーニャが超能力で犯人を突き止め、両親を誘導してそれを突き止めさせたことで、事件はあっさりと解決するのだった。

イーデン校のダンスパーティー

イーデン校でダンスパーティーが開催される。学年が上がるごとにクラスや寮を交えた交流が増えていくため、それに慣れさせることを目的に1年生から参加するのが義務であるらしく、アーニャは「これをきっかけにダミアンと仲良くして、父のプランBの力になろう」と意気込む。
肝心のダミアンは相変わらず「自分が庶民の女なんかと付き合うか」と突き放した態度を取ろうとするが、バスジャック事件で活躍したアーニャに惹かれる男子は意外と多く、「自分のダンスパートナーになってほしい」との誘いが相次ぐ。ダミアンがこれに密かな焦りを見せる中、アーニャはなお「ダミアンと踊りたい」と宣言。ダミアン狙いの女子たちが「1度断られたのに生意気だ」と憤慨する中、エミールとユーインは「ダミアンと踊りたいなら自分たちの選考会を突破してみせろ」と言い出す。

アーニャ・フォージャーの能力

他人の心を読む能力

ある組織の実験によって偶然身についた超能力。他人の心の声を聞いたり、心の中に思い浮かべた映像を見たりすることができる。能力は人間以外の動物にも有効。
しかし能力のオンオフを自分で制御することはできず、絶え間なく心の声が流れ込んでくる人混みが苦手。また、新月の日には「エクリプス」という現象が起き他人の心を読む力が使えなくなる。

「星を掴む光の矢（すたーきゃっちあろー）」「希望を届ける光の矢（らいじんぐほーぷ）」