雨取千佳(ワールドトリガー)の徹底解説・考察まとめ
雨取千佳(あまとり ちか)は、『ワールドトリガー』の主人公の一人で、ボーダー玉狛支部所属B級三雲隊隊員のスナイパー。
実際の年齢は中学2年生だが、小学生に間違われるほど小柄な少女。非常におとなしく、常に自分より他人のことを気遣う優しい性格。「トリオン」と呼ばれる生体エネルギーの量が異常に豊富で、これを目当てに異世界からの侵略者・近界民に身柄を狙われる。幼馴染にして本作の主人公の一人である三雲修や、同じく主人公の一人である空閑遊真との交流を経て、人として戦士として成長していく。
雨取千佳の概要
雨取千佳(あまとり ちか)は、葦原大介の描く少年漫画『ワールドトリガー』の主人公の一人。界境防衛機関ボーダー玉狛支部に所属する隊員である。ポジションは狙撃手(スナイパー)。
ボーダーが戦うための武器・トリガーを使うのに必要不可欠なトリオン能力に優れている。その能力はボーダー隊員の中でトップクラスで、他者から羨望を集めるレベルだ。しかしこの才能のせいで千佳は、幼いころから近界民(ネイバー)に狙われることになる。近界民や近界(ネイバーフッド)の存在が公になる前は、千佳が化け物(近界の兵器・トリオン兵)に襲われても誰も信じてくれなかった。それを唯一信じてくれたのが、小学生の時の友人春川青葉(はるかわ あおば)である。しかし青葉はある日突然行方不明になった。近界民に攫われたものと考えられている。自分のせいで友達が攫われ、そして自分の兄・雨取麟児(あまとり りんじ)は千佳が一人で怯える状況を打破しようとして行方不明となった。自身のせいで大事な人達を失った千佳は心に大きな傷を抱え、他者に頼ることを怖がるようになる。
中学生2年生の冬、千佳は麟児が家庭教師をしていて兼ねてから親交のあった、『ワールドトリガー』の主人公の一人・三雲修(みくも おさむ)を通じて、近界からやってきた、同じく『ワールドトリガー』の主人公の一人・空閑遊真(くが ゆうま)と出会う。それをきっかけに千佳は自分で近界に麟児や青葉を助けに行く決意を固め、ボーダーに入隊。近界へ行くことができるボーダーの精鋭・遠征選抜部隊に選ばれるために三雲、空閑と共に部隊を結成し、B級ランク戦の上位成績を収めるために奮闘する。途中、近界の軍事国家アフトクラトルの戦士ヒュースを部隊に加え、見事B級上位入りを果たした。
雨取千佳のプロフィール・人物像
誕生日:2月11日
血液型:A型
年齢:14歳
身長:140㎝
星座:かえる座
職業:中学生
好きなもの:小動物、白いご飯、子供、働くこと
家族:父、母、兄
ポジション:狙撃手(スナイパー)
CV:田村奈央
実際の年齢は中学二年生だが、小学生に間違われるほどの小柄な体格と、描くたびに大きくなる(作者談)アホ毛が特徴。作中随所で小動物的に可愛がられており、美少女という設定の模様。
非常におとなしく、常に自分より他人のことを気遣う。この性質にはあるトラウマが大きく関わっている。作中には「トリオン」と呼ばれる生体エネルギーが存在し、千佳は幼少期から莫大なトリオン量を誇っていた。しかしこれが原因で異世界からの侵略者である近界民(ネイバー)に目を付けられ、彼らの第一次大規模侵攻以前から身柄を狙われていた。
だが、その頃はまだ近界民の知識が周知されていなかったため、周囲の人間は皆千佳を遠巻きにしていた。そんな中でも、彼女が「何か」(近界民)に狙われていたことを信じてくれたのが小学生の頃の友達、春川青葉(はるかわ あおば)である。だが、春川青葉はある日突然行方不明になってしまう(恐らく近界民の手によるものと思われる)。さらに、本編開始のおよそ半年前に、兄である雨取麟児(あまとりりんじ)も行方不明になってしまっており、誰かに助けを求めることがトラウマになってしまっている。
このトラウマが千佳の、良く言えば自分より他人のことを気遣う、悪く言えば自分の危険を省みないある種破滅的な性質を形作ったのだと思われる。そんな千佳であるが、兄が家庭教師をしていたことから親交がある、幼馴染にして本作の主人公の一人である三雲修や、同じく主人公の一人である空閑遊真との触れ合いの中でその性格は段々と改善を見せている。
性格は粘り強く、こつこつと真面目に訓練をこなす努力型。先述した通り自己犠牲的な側面がとても強い。人間関係においてはあまり強く自己主張をすることはなく、皆に可愛がられている。だが、兄のことや自分の強く見据える目標に対しては頑固な面も見せる。自己主張をしないということは、あまり本音で話せていないということと表裏一体でもあり、実際作中で胸の内を吐露した際には大きな動揺を見せながら、自分でも意識していなかった本当の気持ちを初めて自覚したような形になった。
戦闘面においては、それまでのボーダー隊員の最高値の記録の3倍を誇るトリオン量を存分に活かした狙撃手ないし砲撃手として活躍する(この「3倍」という数値も正確に計測できているわけではなく、実際はもっと多い)。使用武器はトリオン量によって破壊力が変動する大型銃・アイビス。本来であれば狙撃銃なのだが、千佳が使うと地形すら変える大砲と化す。そんな尋常ではないトリオン量から、他隊員からは「玉狛のトリオン怪獣(モンスター)」「砲台」といった二つ名で呼ばれる。
雨取千佳の装備・トリガー能力
主にメイントリガーとして使用するのは、大型銃・アイビス。その莫大なトリオン量で砲撃と見紛う狙撃を行う。サブトリガーとしては、バッグワームやシールドを使っている。
また、香取隊、柿崎隊との対戦では、メイントリガーにライトニング、サブトリガーに「鉛弾」を組み合わせて使っている。この組み合わせは、トリオン量に応じて弾速が上がるライトニングの特性が、シールドを貫通し相手に強制的に重石を付けられるが弾速が遅いという「鉛弾」の短所を打ち消し、本来なら有り得ない「弾速の速い鉛弾」という悪夢を対戦相手に見せる凶悪な組み合わせである。また、トリオン量に応じて弾の威力が変わるアイビスで「鉛弾」を撃った場合、千佳のトリオン量だともはや重石ではなく相手を「浮かせる」代物になっている。こちらは実践で使える物ではないが、ハウンドと「鉛弾」の併用もしており、本来であれば熟練者向けの「鉛弾」に対して大変柔軟なアプローチをしている。
ROUND7、8では銃手用のトリガーであるメテオラも使用しているが、こちらも絶大な破壊力のある超大型爆弾のような威力になっており、まさに「玉狛のトリオン怪獣」の面目躍如と言えるだろう。
また、千佳には狙撃手としては致命的な「人を撃てない」という弱点がある。だが、その弱点を補って余りあるトリオン量と未熟ながらも確かな技術で戦闘においては大きな活躍を見せる。
アイビス
狙撃手(スナイパー)用のトリガーの中で最も重厚なタイプ。千佳が主に使用する武器である。対戦車ライフルを模したトリガーであり、対大型近界民用に威力が高められている。その分弾速が遅く当てにくいとされている。使用者のトリオン能力が大きいほど威力が増す。
千佳のメイントリガーにセットされており、実践で主に使用しているトリガーだ。
イーグレット
狙撃手(スナイパー)用のトリガーの中で最もスタンダードなトリガー。射程距離を重視した万能タイプで、これ1本で大体OKと言われるほど扱いやすい。使用者のトリオン能力が高いほど射程距離が伸びるようになっている。
B級ランク戦開始時、千佳のメイントリガーにセットされていた。しかし実践で使われたところは描かれていない。
ライトニング
狙撃手(スナイパー)用のトリガーの中で最も威力が低いトリガー。鋭角的でシュッとしたデザインになっている。スコープが着いておらず、照準を合わせる時は小型モニターを使用。威力は低いが弾速がその分速く、敵に当てやすい。使用者のトリオン能力が高ければ高いほど、弾速が速くなるようになっている。
千佳のメイントリガーにセットされている。本編では、B級影浦隊の狙撃手・絵馬ユズル(えま ゆずる)の提案で、オプショントリガーの鉛弾(レッドバレット)をつけて使用する場面が描かれた。
シールド
防御用のトリガーで、ほぼ全てのボーダー隊員がトリガーにセットしている。シールドの形は自由に設定することができ、防御範囲を小さくするほど耐久力が上がる。遠距離にいる味方に発生させることも可能。使用者のトリオン能力が高ければ高いほど、強固なものになる。
千佳のサブトリガーにセットされている。
バッグワーム
レーダーに映らないようにするためのマント型のオプショントリガー。自身の居場所を悟られると不利になる狙撃手(スナイパー)が主にセットしている。その他、攻撃手(アタッカー)や万能手(オールラウンダー)が奇襲をかける時などにも使用する。使用している間は徐々にトリオン能力を消費するため、バッグワームを使用がほぼ必須の狙撃手は長期戦になると不利になる場合が多い。
千佳のサブトリガーにセットされている。
鉛弾(レッドバレット)
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目次 - Contents
- 雨取千佳の概要
- 雨取千佳のプロフィール・人物像
- 雨取千佳の装備・トリガー能力
- アイビス
- イーグレット
- ライトニング
- シールド
- バッグワーム
- 鉛弾(レッドバレット)
- 追尾弾(ハウンド)
- 炸裂弾(メテオラ)
- 雨取千佳の来歴・活躍
- ボーダー入隊前
- 狙撃手としての適性
- 第二次大規模侵攻
- B級ランク戦
- トラウマとの対峙
- 雨取千佳の関連人物・キャラクター
- 通常部隊メンバー
- 三雲修(みくも おさむ)
- 空閑遊真(くが ゆうま)
- ヒュース
- 宇佐美栞(うさみ しおり)
- 遠征選抜試験部隊メンバー
- 二宮匡貴(にのみや まさたか)
- 絵馬ユズル(えま ゆずる)
- 東春秋(あずま はるあき)
- 加賀美倫(かがみ りん)
- その他
- 木崎レイジ(きざき れいじ)
- 夏目出穂(なつめ いずほ)
- 雨取麟児(あまとり りんじ)
- 春川青葉(はるかわ あおば)
- 雨取千佳の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 兄・麟児と友達・春川青葉を助けるという固い決意
- アイビスでボーダー本部に風穴を開ける
- 自身の胸の内を吐露
- 一撃確殺
- 雨取千佳の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 小柄な体格に見合わぬ大食漢
- 少しずつアホ毛が大きくなっている