ぬらりひょんの孫(ぬら孫)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ぬらりひょんの孫』とは、椎橋寛によって、『週刊少年ジャンプ』(集英社)で2008年から2012年まで連載されていた、妖怪任侠漫画である。妖怪の総大将・ぬらりひょんの血を継ぐ奴良リクオは、一見普通の男の子だが、祖父のような立派な妖怪の首領(ドン)になることに憧れを抱いている。現代の日本を舞台に、各地の妖怪同士が死闘を繰り広げる妖怪任侠活劇となっている。

CV:福山潤 / 喜多村英梨(幼少期)
関東最大の任侠妖怪組織「奴良組」3代目若頭から総大将となる。序盤は小学3年生(9歳)から始まるが、その数年後の中学1年生(12歳)になってからの物語となる。大妖怪ぬらりひょんの孫で、母親が人間、父親が妖怪のクウォーター。奴良家の本家で祖父であるぬらりひょんと奴良組の妖怪たちと暮らしており、妖怪たちからは「若」や「リクオ様」と呼ばれている。妖怪の血を4分の1しか継いでいないことから、1日の4分の1しか妖怪になれない。そのため、昼は人間として中学校に通っており、夜は妖怪として生活している。
夜の妖怪として過ごしている時のことを昼の人間に戻ったリクオは覚えていない。妖怪のリクオは総大将を目指しているが、昼の人間のリクオはクラスメイトに嫌われるのを恐れて妖怪と生活していることはひた隠しにしている。しかし、様々な戦いを経て、少しずつ妖怪の血が覚醒。昼の人間であるリクオも夜のことを覚えていられるようになり、人間のリクオも3代目総大将を継ぐことを目指すようになる。そこで、3代目総大将の候補となるが、元々祖父の百鬼夜行であったためリクオではうまくまとめられない。そこで自分の百鬼夜行を作ることを決意し、様々な戦いの中で少しずつ自分の百鬼夜行を拡大していき、立派な総大将となる。
武器は祢々切丸(ねねきりまる)という妖刀。元々は祖母である珱姫が護身刀として持っていたもので、陰陽師の念を込めた退魔刀である。妖を斬るごとに力をつけるようにできている。斬られた所から畏れが抜け出てしまう能力がある。昔は祢々切丸を奪い合って抗争が起きる程だった。リクオはつららや首無たちと祢々切丸を使ってすいか割りをしていた時に誤ってつららが人間の時のリクオを斬ってしまった。しかし妖怪だけを斬る妖刀である祢々切丸では人間のリクオは傷を負わなかった。そこで、人間のリクオにはちょうどいい護身刀だとしてぬらりひょんからもらい受けた。

ぬらりひょん

出典: comic-bunko.com

CV:大塚周夫 / 遊佐浩二(若かりし頃)
奴良組初代総大将。息子で2代目の奴良鯉伴が早逝した後、リクオの3代目就任まで総大将を務めている。若かりし頃はしもべに百の妖怪を従え、「闇の世界の主」と呼ばれていた。イタズラ好きで無銭飲食が得意。四百年前に魑魅魍魎の主を根ざし、猛者の集う京へ乗り込んで珱姫と出会う。生き肝信仰である羽衣狐に珱姫が連れ去られたことをきっかけに京妖怪と抗争となり、羽衣狐に勝利をおさめ魑魅魍魎の主となった。その後、人である珱姫を妻に迎えた。

珱姫(ようひめ)

出典: comic-bunko.com

リクオの祖母であり、ぬらりひょんの妻。京の公家屋敷の人間の娘で、不治の病でも治すと言われる不思議な力を持っている。そのせいで、妖怪たちから珱姫の生き肝を食らうことで力を増大させることができると信じられていることから生き肝を常に狙われており、陰陽師を護衛として雇っている。その陰陽師から護身刀として持たされたものが現在リクオが使用している妖刀・祢々切丸(ねねきりまる)だった。珱姫本人は善意で人を救っているが、その力を父親から金もうけの道具として使われているため、外の世界を知らない。絶世の美女だという噂を聞いて現れたぬらりひょんと出会い、求婚を受ける。そんな時に珱姫の生き肝を狙った羽衣狐にとらえられ、ぬらりひょんに救出された後に、妻になった。

奴良 鯉伴(ぬら りはん)

出典: comic-bunko.com

CV: 藤原啓治
リクオの父。ぬらりひょんと珱姫の血を受け継ぐ半分人間、半分妖怪の身でありながら、奴良組の全盛期を築き上げた。自由奔放で遊び人。ふらりといなくなってしまうため、側近たちも手を焼く人物だった。人間社会でも「鯉さん」と呼ばれ親しまれていた。
人間たちを襲う「百物語組」を壊滅に追いやり、百物語組の幹部だった黒田坊を仲間に引き入れた。百鬼夜行の業「鬼纏(まとい)」を開発した。
しかし、これによって敵勢力の強い恨みを買ってしまい、百物語組首領・山ン本五郎左衛門と安倍晴明らによって殺害された。

山吹 乙女(やまぶき おとめ)

CV:能登麻美子
鯉伴の元妻。珱姫もまだ生きている時代に鯉伴の元へ嫁いできた。おしとやかで美しい妖。羽衣狐に子が成せない呪いをかけられている。50年経っても子が成せないことを呪いとは知らない乙女は自分のせいだと思い込み、山吹を一枝と古歌を残して姿を消し、枯れるように乙女はこの世から消えた。その後、山吹乙女は晴明の反魂の術により蘇り、山ン本五郎左衛門の幻術により、偽りの記憶を入れられて鯉伴と再会を果たす。鯉伴が乙女の残した古歌を詠むと同時に乙女が摘んでいた山吹の花束が刃へと変わり、鯉伴を手にかけ、すべての記憶を取り戻した乙女は羽衣狐へと変貌する。

奴良 若菜(ぬら わかな)

CV: 水野理紗
リクオの母であり、鯉伴の妻。人間であるために、鯉伴の子を産むことができた。本作での出番は少なくあまり取り上げられない。悪霊に憑りつかれた家の娘で鯉伴に助けられたことがある。性格は明るくマイペース。奴良家本家に住んでいる。

奴良組

氷麗(つらら)

出典: comic-bunko.com

CV:堀江由衣
雪女。リクオの世話係兼側近の一人。リクオを危険から守るため、人間に化けて同じ学校に通っている。人間時の名前は「及川氷麗(おいかわつらら)」。学校では学年で5本の指に入る程の美少女とされている。リクオに対して心配性で抜けているところがあるが、明るく優しい性格。リクオに好意を抱いており、他の女性に対して嫉妬する場面もよく見られる。愛嬌がよく面倒見もいいが、おっちょこちょいな一面を持つ。奴良組幹部が頼りないリクオを蔑ろにする中で、常に彼の味方となり共に戦ってきた。
氷や冷気を操る畏を持つ。得意技は吐息による吹雪で敵を凍り付かせる。後にリクオとは七分三分の盃を交わすこととなる。
京都決戦後は幹部格に昇格し、側近頭となった。同時に、かき氷用の器の付喪神達と「つらら組」を結成、組長となる。

雪麗(せつら)

CV:堀江由衣
氷麗の母。雪女でぬらりひょんの百鬼夜行の一員。ぬらりひょんの唇を狙っている。

青田坊(あおたぼう)

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