アルスラーン戦記「黒衣の騎士・ダリューン」の過保護な名言/迷言まとめ‐その概要に迫る

●第15話「シンドゥラの黒豹」

アルスラーンの胸に引っ掛かっていたのは、亡きバフマン老とジャスワントの言葉でした。
”自分は、王家の子ではないのだろう。しかし、何者なのか分からない…”
得体の知れぬ不安に駆られ、気落ちするアルスラーンの言葉を遮ったダリューンは、力強く口を開きます。

『殿下のご正体は、このダリューンが存じております』
『殿下はこのダリューンにとって、何よりも大事な主君でいらっしゃいます。それではいけませんか、殿下？』

ダリューンが忠誠を誓ったのは、王家でもなく王族でもなく”アルスラーン”という個人であり、それに出生の是非など関係無かったのです。

『私はアルスラーン殿下の臣下。殿下のご命令がない限り、どの様な御用もお引き受けできぬ』

●第17話「神前決闘」

神前決闘の代理人を引き受けてはくれまいか？とラジェンドラに申し込まれたダリューンは、

『私はアルスラーン殿下の臣下。殿下のご命令がない限り、どの様な御用もお引き受けできぬ』

と一蹴。アルスラーンの忠実な臣下である事を、シンドゥラ人達に再確認させます。
その証拠に直後、アルスラーンを介してラジェンドラと同じ事を頼まれた際には、こう口にするのでした。

『殿下、何を気を使っておられるのです。殿下の命とあらば！』

ダリューンは跪き、快く承ります。
この対比が、アルスラーンに対する忠誠心を際立たせました。
本人の言葉を借りて言うのなら、ラジェンドラからの要求は「迷惑」。
しかし、同じ内容でもアルスラーンの命令とあらば「進んで引き受ける」のです。

『ですが殿下、あなたはあなたです。父上の考えまで継ぐ必要はありません』

●第18話「ふたたび河をこえて」

奇襲作戦を仕掛けて来たラジェンドラを返り討ちにし、2年の不可侵条約を結ばせてシンドゥラに帰したアルスラーンは、どうしてもあの御仁（ラジエンドラ)を憎む事が出来ないのだ、と言います。詰まるところ、恩を仇で返すような人間にも非情に接する事が出来なかったのです。
ダリューンはアルスラーンの側に立ち、静かに口を開きます。

『アンドラゴラス王なら許しはしなかったでしょう。』
『ですが殿下、あなたはあなたです。父上の考えまで継ぐ必要はありません』

『あなたの家臣で良かった』

●第24話「決戦」

聖マヌエル城の守備を突破し、ヒルメスと対峙するアルスラーンにも、今や背負うものがありました。
皆の思いの為、国民の為…。自らが王位を継ぐ事を宣言します。
その言葉に激昂し、斬り掛からんとするヒルメスの刃を防いだダリューンは、振り向き様にアルスラーンへ忠誠に満ちた目を向け、力強く口にします。

『あなたの家臣で良かった』

【まとめ】ダリューンの言動は頼もしい反面…

とにかく主君と仰ぐアルスラーンの言動は何でも感心要素にしてしまうのが、ダリューンというキャラクターなんですね。あのナルサスでさえ、そんなダリューンの姿が可笑しくて堪らなくなる事があるぐらいですから…。

一連の言動は、アルスラーンへの忠誠心からくる物でもあり、見方によっては心酔でもあるのでしょう。
まぁ、度が過ぎるとタダの「過保護」となってしまう訳ですが、ダリューンが生み出す名言（迷言)からは、彼らの間に築かれた強固な絆を感じざるを得ません。
今後もアルスラーンに対するダリューンの忠誠心は増すばかりでしょうし、新たな名言（迷言）が飛び出す事にも期待したいところです。

人間を超えたダリューンの姿はこちらから見ることが出来ます

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