BLUE GIANT(ブルージャイアント)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『BLUE GIANT』とは、2013年から『ビッグコミックスピリッツ』において連載されている石塚真一による漫画である。ジャズを題材とする本作品は、世界一のサックスプレーヤーを目指す高校生・宮本大が、仙台、東京、ドイツと拠点を移しながら一歩ずつその階段を上っていく様が描かれている。本作には、「お前の音は人を圧倒できるんだ」、「オレはウマくてもヘタでも感動できればいい」など、ジャズだけでなく、音楽に携わっている人には特に心に響くであろうさまざまな名言・名セリフが登場する。

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クリス・ウィーバー「いつか世界一になる奴と、知り合えたらステキだなって。な…普通だろ。」

「いつか世界一になる奴と、知り合えたらステキだなって。な…普通だろ。」とは、なぜ知り合ったばかりの自分にそんなに親切にしてくれるのか、と大に問われたクリスがこともなげにこたえた一言。
ドイツに来て以降言語の壁、そして人種の壁からいくつもの苦労に直面する大は、偶然入った喫茶店で出会ったクリスに住むところから演奏場所探しまで手伝ってもらう。そのことで特に恩を着せたりしようとしないクリスのことを大が不思議に思うシーン。単に大への慈善ということではなくて、あくまで自分の人生にとってステキなことだから、と受け流すクリスの大人なロマンチズムを感じさせる一言になっている。

宮本大「お前の本番は、いつでも今日じゃなくて明日なのか?」

出典: stat.ameba.jp

宮本大が単身ドイツに渡り、現地でスカウトしたメンバーたちと「NUMBER FIVE」を組み、演奏旅行を繰り広げる第2部『BLUE GIANT SUPREME』。
大のライバルであるアーネスト・ハーグリーブスは、自分のキャリアを計算してステージを選んでいる。そんなアーネストに対して、大は「毎日ステージに立つべきだ」と言い、「お前の本番は、いつでも今日じゃなくて明日なのか?」と言い放ったのだった。大とアーネストという、やがて互いを認め合う二人の意地と意地とがぶつかり合うシーンである。

ラファエル・ボヌー「いいよ。セッションなら、断る理由はない。だが、特定の誰かとは組まない。オレは色んな奴らと演奏し続けるんだ。人脈は停滞させない。」

ラファエル・ボヌーは、第2部『BLUE GIANT SUPREME』にて登場したフランス出身のドラム・パーカッショニスト。どのバンドにも属さずサポートやセッションを転々とこなしている彼の「いいよ。セッションなら、断る理由はない。だが、特定の誰かとは組まない。オレは色んな奴らと演奏し続けるんだ。人脈は停滞させない。」というセリフからは、自由を重んじる彼の哲学やスタンスが伝わってくる。

ガブリエル・ベール「失敗ってのは良い学びだって 誰かが言ってたな。なあスポック。ガンジーだったかな?」

「失敗ってのは良い学びだって 誰かが言ってたな。なあスポック。ガンジーだったかな?」とは、彼らのマネージャー兼運転手であるガブリエル・ベールのセリフである。愛犬のスポックに向けて言っているようで、実は自らに言い聞かせている。

宮本大「オレは行くんだ。」

NUMBER FIVEにとって、最大の舞台となったノースシーフェスティバルを前に、大はバンドの解散を提案。上り調子にあったバンドのメンバーは勿論抵抗するが、そんな彼らに大は「ノースシーで最高の演奏をしたら解散、そうでなければ継続」という条件を提示する。
そうして迎えたステージ当日、彼らは互いの考えることを手に取るように理解し、最高のステージを披露する。そして彼らを引っ張る大は音で意思表示をし、その背中で「オレは行くんだ。」と語るのであった。
大の「この先へ」という強い想いを受け止めたメンバーたちはもちろん、このライブを目の当たりにした観客らも皆、一様に涙するのであった。

ハンナとブルーノの交際を知って衝撃を受ける大

ノースシーフェスティバルへの出演を終え、NUMBER FIVEは北欧のノルウェーで最後のライブを敢行した。ライブ後、ホテルのラウンジでラファエルと2人で話し合い、彼の口から「大抜きでNUNUMBER FIVEを継続したい」という意思を聞いた大は感動。その勢いでハンナとブルーノを呼びに行き、4人で飲み交わそうとする大に向かってラファエルが言ったのは「ハンナはブルーノの部屋にいる」という衝撃の一言だった。
ラファエルいわく「結構前から」2人が男女関係に発展していることに全く気付いていなかった大は衝撃を受け、ラファエルは「気づいていなかったのか」と呆れる。大は優れたバンドマスターではあったものの、音楽のこと以外では最後の最後まで鈍感なままだった。

宮本大「こんなに遠くまで来たぞ。」

たった一人でドイツを訪れ、苦労の末にバンドを組み、クリスやボリス、ガブリエルという素晴らしい友人、そしてアーニーというライバルにも出会った大。彼のヨーロッパの旅の終着地点となったのは、北欧のノルウェー。大自然を見下ろす大の傍らには、彼と道を共にしてきた最高のバンドメンバーが寄り添っていた。
ヨーロッパ中をツアーで周り、沢山の人々に自らの音と希望を届けてきた大は、自らの旅を振り返り「この5人で、こんなに遠くまで来たぞ。」という一言でそれを締め括る。
しかし大は彼らと別れる道を選び、留まることなく新たなスタートを切るのであった。
ちなみにNUMBER FIVEのバンドメンバーは大を入れて4人だが、ここには彼らのツアーをサポートしてくれたガブリエルも入れての「5人」である。ガブリエルも多くの時間を共にし、かけがえのない友情を築いた、5人目のNUMBER FIVEなのだ。

『BLUE GIANT EXPLORER』(ブルージャイアント エクスプローラー)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

ジェイソン「笑いさえすればもう一回、いや…何度だってチャレンジできるんだ。」

大の車をヒッチハイクした旅するスケーター、ジェイソン。何かと不慣れな大のエージェントを買って出てくれた彼だが、大の先行きのため、サンディエゴで道を分かつことを決意する。サンディエゴに入り、スケートパークで大に「勝手に帰っていい」と伝えたジェイソンだが、大は彼がスケートをしているところを見てからだ、と言い張った。
ジェイソンは意気揚々と滑り出し、大技を決めようとするも失敗。何度も挑戦し、何度も失敗を繰り返す彼は、心の中では大に向かって「笑いさえすればもう一回、いや…何度だってチャレンジできるんだ。」とメッセージを投げかけていた。彼らが築いてきた友情と、飄々としているように見せたジェイソンの熱い人間性が垣間見れる名シーンである。

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