ラルゥ（呪術廻戦）とは【徹底解説・考察まとめ】

ラルゥのプロフィール・人物像

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CV：速水奨

ラルゥとは『呪術廻戦』および前日譚『呪術廻戦 0 東京都立呪術高等専門学校』に登場するキャラクターであり、夏油傑に与する一派に属する呪詛師である。常に半裸で前髪をカチューシャでオールバックにした髪型をしており、女性のような口調で喋る。アジトでスマホをいじる菜々子によりかかられても特に文句を言う事もない穏やかな性格だが、方針の違いから揉めだした夏油一派を一喝するような一面も持っている。年齢は『呪術廻戦公式ファンブック』によると夏油と同い年であると明言されている。

出自や素性は作中では明確にされていないが、「夏油傑を王にしたいだけだ」との発言があることから、夏油傑の人柄に惹かれて協力をしていたことがうかがえる。また夏油一派に対しては家族のような感情を抱いており、「私たちは家族、いつかどこかでまた一緒にご飯を食べるのよ」と離れ行く仲間に餞別の言葉を残した。
夏油一派がそれぞれの考えで進むことを決めた後は、「渋谷事変」に突如現れた特級術師の九十九由基（つくもゆき）と接触し、九十九に協力していることが明かされている。

ラルゥの呪術・能力

夏油一派が解散した後に特級術師九十九由基と接触していることが判明している。偽夏油／加茂憲倫／羂索と虎杖らの戦いの場に突如現れた九十九は、内心「ラルゥが動く時間を稼がないとね」と考えて時間稼ぎをしていた。

術式：心身掌握（ハートキャッチ）

呪力によって巨大な腕を具現化させ、術式対象を「つかむ」術式。この腕は呪力を使えばいくらでも作り直すことが可能だが、ダメージを受けるとその10分の1がラルゥの腕に直接返ってくる形となっている。

こっちを向いて（キューティーハニー）

心身掌握の持つもう1つの効果。術式で1度でも掌握した相手であれば、掌を向けることで意識を強制的に自分に向けさせる。
サポートとしては強力な術式だが、事実上「攻撃を自分に引き付ける」ことにもなるため、相手の実力によっては非常に危険。なお、術式の効果中は、相手の瞳がハートマークになる。

大声による気合

揉めている夏油一派の仲裁の為大声と気合でその場を収めている。普段穏やかな性格のラルゥが怒気を見せた貴重なシーンであるが、その後のメンバー達が戦いを止めている点から、それなりに高い実力を保持していることがうかがえる。

ラルゥの来歴・活躍

東京・京都百鬼夜行の宣戦布告

「非術師のいない世界」を理想とする呪詛士・夏油傑に与する一派の一員であるラルゥは、呪霊による大規模テロ「東京・京都百鬼夜行」の宣戦布告をしに呪術高専東京校に向かった夏油に同行していた。常に半裸のラルゥはともに行動していた双子の呪詛士の片割れ・菜々子に「あんた寒くないの？」と呆れ気味に問われるが、生意気な菜々子の口調に対して特に反応を示すこともなく穏やかに聞き流す。
「東京・京都百鬼夜行」が行われた当日、東京にて足止め好意を行っていた菜々子と美々子、ミゲル、指示を出していた菅田の参戦は確認されているが、祢木とラルゥの姿は見えなかった。
夏油が「東京・京都百鬼夜行」にて五条にとどめを刺されて死亡した後、夏油一派は離散して以降消息不明となった。

夏油一派の解散

「東京・京都百鬼夜行」にて消息不明となっていた夏油に与する一派は、ミゲルのみ不在だったが、全員生存していた。そしてに五条悟に殺されたはずの夏油が、肉体を乗り換える術式を保持している偽夏油／加茂憲倫／羂索に乗っ取られ「渋谷事変」を引き起こしていることが発覚する。羂索は千年以上前に存在していた呪術師で、明治初期の呪詛師「加茂憲倫」の肉体を経て「偽夏油」として復活していたのだった。
夏油の「非術師のいない世界を創る」という理想を受け継ぎ実現させたいと考える菅田と祢木に対し、菜々子と美々子は「大好きな人の肉体、ゾンビみてーに玩ばれて黙ってられるか」と反発する。菅田の「いい加減大人になりなさい！」という言葉に反抗した奈々子は菅田に術式を向けるが、その時ラルゥは大声を発し戦いを収めた。
「傑ちゃんが一番望んでいないのは私たちが傷つけあうことよ。ここでお別れしましょう」と穏やかに話し出したラルゥに、菜々子は「ラルゥはどうすんのよ」と尋ねる。するとラルゥは「どちらにもつかないわ。私はミゲルちゃんと同じく、傑ちゃんを王にしたかっただけ」と答える。
そして「私たちは家族。いつかまた、一緒にご飯を食べるのよ」というラルゥの言葉を残し、夏油一派はそれぞれの道を歩みだしたのだった。

九十九由基への協力

夏油一派の解散を宣言した後のラルゥの行動は明確になっていないが、特級術師の九十九由基（つくもゆき）と接触した可能性があることが示唆されている。偽夏油／加茂憲倫／羂索と虎杖らの交戦する現場に突如現れた九十九は、偽夏油／加茂憲倫／羂索と対峙しながら「ラルゥが動く時間を稼がないとね」と内心で呟いていた。

ミゲルの説得

偽夏油の正体は、1000年前から暗躍していた羂索（けんじゃく）という術師だった。夏油の遺骸を奪って己の新たな肉体とした羂索は、史上最強の呪霊・両面宿儺（りょうめんすくな）と互いを利用し合うようにしながら様々な事件を起こし、日本は壊滅状態に追い込まれる。
日本の呪術師たちが「羂索と宿儺を倒す」ことを目的に力を結集していくが、現代最強の術師とされる五条悟（ごじょう さとる）ですらも「宿儺と正面から戦って勝つのは難しい」と判断していた。そこで彼は「まず自分が最初に宿儺と戦って勝てばそれでよし、負けるとしても可能な限り相手の力を消耗させる。その後で残った術師が波状攻撃をかけて宿儺を倒す」という計画を立て、この遂行のために夏油一派の生き残りの術師たちにも協力を仰ぐ。

ラルゥはこれを承諾するも、仲間内でも夏油に次ぐ実力者だったミゲルは「夏油のためならいざ知らず、どうして自分が日本のために命を懸けなければならないのか」と五条の依頼を拒む。ミゲルほどの術師の力を借りられるかどうかは作戦の成否に関わる重要な要素だったこともあり、ラルゥは自ら彼を説得。「夏油のためではなく、志半ばで散った夏油を弔うために一緒に戦おう」と言葉をかける。
王と認めた男の弔いのためであればとミゲルは重たい腰を上げるも、「宿儺と戦うのであれば五条との戦いで十分に弱っていて、呪術の奥義たる領域展開が使えない間だけ」との条件をつけてくるのだった。

弔いのための戦い