モンスター・ホテル2(Hotel Transylvania 2)のネタバレ解説・考察まとめ

『モンスター・ホテル2』(Hotel Transylvania 2)とは、アメリカで2015年、日本で2016年に公開されたアニメ映画である。2012年公開の人気作『モンスター・ホテル』(Hotel Transylvania)の続編。監督は前作に引き続きゲンディ・タルタコフスキー、制作はソニー・ピクチャーズ アニメーションが手がけている。 人間との共存が進む「ホテル・トランシルバニア」を舞台に、ヴァンパイアのメイヴィスと人間のジョナサンの間に生まれた息子・デニスを巡る家族の物語が描かれる。

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モンスター・ブートキャンプ

ドラキュラが、デニスの“モンスターらしさ”を引き出すために連れて行く訓練場。
厳しい訓練メニューを経て牙を生やすなど「モンスターの才能を覚醒」させること。

ヴァンパイアとしての成長の象徴。
デニスに牙が生えるかどうかが、ヴァンパイアとしての“資質”や誇りに直結しており、ドラキュラやヴラッドにとって重要な関心事。

『モンスター・ホテル2』(Hotel Transylvania 2)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

ドラキュラ伯爵「あの子はまだ子どもだ。なのに、誰かにならなきゃいけないのか?」

孫のデニスが、人間として生きるのか、モンスターとして力を持つのかで周囲から期待や圧力を受け続ける中、ドラキュラ自身もモンスターの力を持たなければ一人前ではないと信じ込み、無意識にデニスへその価値観を押しつけていた。
しかし、デニスが苦しみながらも自分らしさを失いかけている姿を目の当たりにした時、ドラキュラは初めて立ち止まり、「あの子はまだ子どもだ。なのに、誰かにならなきゃいけないのか?」と口にする。そこには「大人の都合や伝統に縛られるのではなく、まだ幼いデニスには自由に成長する権利がある」という気づきが込められている。

メイヴィス・ドラキュラ「モンスターか人間かなんて関係ない。私は、デニス自身を信じたいの」

ドラキュラがデニスをモンスターに育てようと奔走する中で、メイヴィスが「モンスターか人間かなんて関係ない。私は、デニス自身を信じたいの」と伝える。
混血の息子が“どちら側か”に縛られるのではなく、そのままの個性で生きることを認めたいという母親の愛。

ジョナサン・ロホラン「彼はハーフだ。だけど彼は、誰よりも私たちの家族だ!」

人間のジョナサンが父親としての強さを示す大きな瞬間である。
ヴラッドが、デニスが“モンスターらしさ”を発揮しないことに苛立ち、孫を受け入れようとしないシーン。そこでジョナサンは、「彼はハーフだ。だけど彼は、誰よりも私たちの家族だ!」と自分が人間でありながらモンスター一家に加わった立場を踏まえつつ、「血筋」や「純粋さ」に縛られた考えを否定する。

『モンスター・ホテル2』(Hotel Transylvania 2)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

豪華声優陣は実はお笑い仲間

英語版キャストのアダム・サンドラー(ドラキュラ)を中心に、ケヴィン・ジェームズ(フランケン)、デヴィッド・スペード(グリフィン)など、ハリウッドのコメディ俳優仲間で固めたキャスティング。
彼らはプライベートでも親交があり、アドリブを交えた掛け合いがそのまま生かされているシーンもある。

監督が替わって演出のトーンも変化

前作の監督ゲンディ・タルタコフスキーは当初降板していたが、制作側の強い要望で復帰。
結果、前作よりもテンポをさらに速め、ギャグと感動のバランスを強化する演出に仕上げた。

劇中ゲーム風演出は監督の趣味

デニスの妄想や、アクションシーンで一部ゲームのようなカメラワークや効果音が使用されているのは、監督ゲンディの「アニメ×ゲーム表現」への愛が反映されたもの。

ジョナサンのDJシーンは実は声優の得意技

ジョナサン役のアンディ・サムバーグは、音楽コメディユニット「The Lonely Island」のメンバー。
彼のラップやDJパフォーマンスがキャラクターに反映され、DJジョニーの設定が生まれたという裏話も。

デニスの好きな「ケーキー」はアメリカで一部ファンにカルト人気

ケーキーは映画内の子供番組キャラだが、予想外に人気を博し、ファンアートやぬいぐるみも作られ、制作陣も驚いた。

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