アイゼン（葬送のフリーレン）の徹底解説・考察まとめ

アイゼン（葬送のフリーレン）の概要

アイゼンとは、原作：山田鐘人、作画：アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。
小柄ながら屈強な体と人間の数倍の寿命を持つドワーフの戦士で、勇者ヒンメルと共に魔王討伐を果たした英雄の1人。竜に噛みつかれても無傷という非常識なほど頑強な体と、ダイアモンドすら握り潰すと豪語する怪力が持ち味。

若い頃は故郷を見捨てて逃げ出すなど戦士として未熟な面も多かったが、ヒンメルと共に旅立つ頃には戦士として絶頂に近い状態にあった。
魔王討伐を果たした後は故郷に戻り、老衰によってヒンメルが死ぬのを見届ける。その後シュタルクという少年と出会い、その戦士としての才能に驚きつつ師となって彼を導いた。

アイゼン（葬送のフリーレン）のプロフィール・人物像

CV：上田燿司

困っている人を見付けるたびにいくらでも寄り道するヒンメルに「こんなことをしている暇があるのか」と指摘するなど、一行のメンバーの中では比較的常識人よりの立場にある。一方で綺麗な花畑を見て仲間と一緒にはしゃぐなど、意外とノリのいい性格。
好物はすっぱい葡萄。意外と料理が得意で、ヒンメルたちと旅をしていた時には、仲間が誕生日を迎えるたびに大きなハンバーグを作って振る舞っている。

ヒンメルに対しては、当初はその判断に疑問を感じることもあったが、やがて偉大な勇者として敬意を抱いていった。ヒンメルの葬儀に参加した後は、「こんな時に勇者ヒンメルならどうしたか」を自身の判断基準とするようになり、彼の雄姿や旅の様子を弟子のシュタルクに語っている。
そのシュタルクに対しては、戦士として自身を超えるほどの才能に大きな期待をかけている。しかしその潜在能力を知るからこそ「怖い」とも感じており、ケンカの最中に殴りつけて逃げられる結果となった。

アイゼン（葬送のフリーレン）の魔法・能力

魔法は一切使えない生粋の戦士。小柄だが恐るべき頑強さと腕力の持ち主で、全盛期の彼は魔族たちの間でも「最強の戦士」だと恐れられていた。
リーチの差を埋めるためか、巨大な戦斧を得物にしている。身体能力自体が非常に高く、アニメ版では足を素早く動かすことで水面を走り抜ける様を披露した。

アイゼン（葬送のフリーレン）の来歴・活躍

寡黙で弱気なドワーフの戦士

小柄だが屈強な肉体と人間の数倍の寿命を持つドワーフとして生まれる。しかし戦争か魔族の襲撃か故郷が襲われる事態に見舞われ、家族や仲間を見捨てて1人逃げ出す。本人はこれを恥じ、後で故郷に戻って家族を弔いつつ、2度と大切な人を見捨てない心身の強さを手に入れようと戦士としての修行に励む。
戦士として大成した頃、勇者ヒンメルと出会う。彼は長年人類全体の脅威として君臨し、魔族を率いていくつもの国や村を滅ぼした魔王を討伐するための旅を始めたところで、優秀な仲間を探していた。経緯は不明ながらヒンメルの誘いに応じ、僧侶ハイターに次ぐ2人目の仲間となる。

その後さらにエルフの魔法使いフリーレンを仲間に加え、10年にも及ぶ魔王討伐の旅を続けていく。困っている人がいると知ればいくらでも寄り道してこれを助けるヒンメルの判断に「そんなことをしている余裕があるのか」と疑問を感じることもあったが、1人でも多くの人を当たり前に救おうとする彼の姿勢に次第に感化され、「あの男こそ真の勇者だ」と考えるようになっていった。
腐敗の賢老クヴァール、魔王軍の幹部「七崩賢」の断頭台のアウラや不死なるベーゼといった強敵と戦い、これを切り抜け、戦士として勇者一行の仲間としてさらに研鑽を積む。やがて大陸の北の果てにある魔王城へと辿り着き、死闘の末に魔王を撃破。魔王の脅威から世界を救うことに成功する。

勇者ヒンメルの死

人間たちの王都に赴き、魔王を討伐したことを国王に報告。この地に住む民から盛大な歓待を受ける。この時は50年に1度の半世紀流星が夜空を彩っており、「50年後にもう1度集まってこれを見よう」と決めてヒンメルたちと別れ、故郷へと戻っていく。
時は流れて50年後、約束を果たすために再び王都へ向かう。この頃には戦士としては衰えており、以前ほどには戦えない状態になっていた。自分以上に老いた人間の仲間たち、まったく姿の変わらないフリーレンたちと共に半世紀流星を楽しんだ後、老衰によって大往生を遂げたヒンメルの葬儀に参加する。この時、フリーレンが「人間がすぐに死んでしまうことは分かっていたのに、どうして自分はヒンメルのことをもっとよく知ろうとしなかったのだろう」と涙するのを見て、ハイターと共に彼女を慰めている。

ヒンメルの葬儀が終わって王都を旅立つ際、「自分は魔法使いだから、前衛がいると旅がしやすい」とフリーレンに誘われるも、もう現役でいられる歳ではないと言ってこれを断る。一方で自分と人間との寿命の差で再び嘆くこともあるのではないかとフリーレンを案じ、同じことを考えたハイターと文通して「そうなる前に仲間としてできることをしてやろう」と画策する。

弟子との出会いとケンカ別れ

ヒンメルの死からしばらくした頃、シュタルクという人間の少年と出会う。シュタルクは戦士の一族の出身だったが生来臆病な気質で、故郷が魔物の群れに襲われた際、兄に逃がされる形で1人ここから脱出した過去を持っていた。幼い身で「戦士なのに戦えなかった、兄と故郷を見殺しにした」と後悔と絶望に苛まれるシュタルクを見たアイゼンは、自分もかつて同じことをして苦しんだことを思い出し、「ヒンメルならきっとこの少年に手を差し伸べただろう」との想いもあって彼を引き取り弟子として育て始める。
そのシュタルクは、臆病な一方で戦士として規格外の才能の持ち主でもあった。彼を鍛える中でその自分をも超える素質に気付いたアイゼンは、「成長すればとんでもない戦士になる」と期待し、己の技術と知識の全てをシュタルクに叩き込んでいく。

しかし、「優しかった兄と故郷を見殺しにして逃げた」という罪悪感はシュタルクの中からなかなか抜けず、これが原因で自己評価も上がらず、シュタルクはいざという時に戦うこともできない臆病な少年のままだった。アイゼンはなんとか彼を奮起させようと説得を続けるが、ある時ついに口論になってシュタルクに面と向かって歯向かわれる。
これを見たアイゼンは、シュタルクを脅威に感じて咄嗟に本気で殴りつけてしまう。「師匠に見放された、もうここにはいられない」と勘違いしたシュタルクはアイゼンの下を飛び出し、そのまま行方をくらましてしまう。アイゼンは咄嗟に本気で弟子を殴ってしまったことを深く恥じる一方、現役を退いたとはいえ魔王討伐を果たした英雄の1人である自分に“恐怖”を感じさせたシュタルクの恐るべき才能に改めて感服する。

フリーレンとの再会

シュタルクとケンカ別れする少し前、ずっと手紙で連絡を取り合っていたハイターが死去。この頃には2人は「フリーレンの力になれるとしたら、彼女の師である伝説の大魔法使いフランメくらいだろう」との意見で決着し、フランメの手記があるという遺跡の場所を割り出していた。
ハイターの死から数年後、フリーレンが弟子のフェルンという少女を伴って来訪。アイゼンは彼女たちを割り出した遺跡の場所へと導き、首尾よくフリーレンにフランメの手記を読ませる。そこには「北の果てにある“魂の眠る地”（オレオール）に行けば、死者と話をすることができる」との内容が記されており、「そこならヒンメルともう1度話せるのではないか」と考えたフリーレンはこれを新たな旅の目的地に設定する。

フリーレンがフェルンを連れて旅立っていく際、彼女たちが北へと向かうことを察したアイゼンは、彼女たちの向かう先の村でシュタルクを拾っていってほしいと伝える。アイゼンの下を飛び出したシュタルクは、あてもなく旅を続けた末に、竜に襲われたその村を1人で守り続けていた。
「フリーレンたちに同行すればシュタルクの修行にもなるし、彼女たちの旅にもきっと役立つ」と考えたアイゼンは、愛弟子をかつての仲間であるフリーレンに託し、その出立を見送るのだった。

アイゼン（葬送のフリーレン）の関連人物・キャラクター

ヒンメル

かつて魔王を討伐した勇者。やや自己陶酔的な面はあるものの、清廉潔白にして慈悲の心に満ち溢れた、英雄にふさわしい高潔な人物。
経緯は不明ながら、アイゼンはヒンメルに誘われて彼の魔王討伐の旅に参加している。困っている人がいると知ればいくらでも寄り道していく彼の冒険スタイルに当初は呆れていたが、次第にその真っ直ぐな志を尊敬するようになっていった。

ヒンメル（葬送のフリーレン）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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ヒンメルとは、原作：山田鐘人、作画：アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。僧侶ハイター、戦士アイゼン、そしてエルフの魔法使いフリーレンと共に魔王を討伐した勇者。この冒険は物語の本筋からすると過去の出来事で、ヒンメル自身は第1話で老衰により死亡する。
ポーズにこだわった銅像を各地に残すなどナルシスト的なところもあるが、困っている人を見掛ければ旅の途中だろうと助けて回る善良にして高潔な人物。フリーレンには好意と憧れの混じった感情を抱いていたが、それを明かさぬまま息を引き取った。

フリーレン

1000年の時を生きるエルフの魔法使い。魔王討伐を果たした英雄の1人。冷静沈着で淡泊な性格だが、ヒンメルやアイゼンとの旅の中で次第に他者への共感や優しさを身に着けていった。
アイゼンは勇者一行の中ではヒンメルたち人間と彼らより圧倒的に長寿なフリーレンの間に立つ存在であり、時折“異種族の時間間隔”について意見や同意を求められている。アイゼン自身はフリーレンの時間経過をまるで気にしない生き方には良い顔をしておらず、もっと人と交流することを勧めている。

フリーレン（葬送のフリーレン主人公）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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フリーレンとは、原作：山田鐘人、作画：アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。物語の主人公であり、かつて勇者ヒンメルや仲間たちと共に魔王を倒して世界に平和をもたらした魔法使い。見た目は幼いが、エルフと呼ばれる長命種の存在で、年齢は1000歳を超えている。
冷静沈着で感情の起伏に乏しい。魔法使いとしては最上位クラスの実力者で、多くの魔族を葬ったことから「葬送のフリーレン」の異名を持つ。勇者ヒンメルの葬儀の際、自分が彼のことを何も知らないことに愕然とし、人間を知るための旅に出る。