マルモイ ことばあつめ(韓国映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『マルモイ ことばあつめ』とは、2020年に日本で公開された韓国映画である。監督・脚本はオム・ユナで、第二次世界大戦中の朝鮮で実際に起きた「朝鮮語学会事件」をもとに制作された。日本統治下の朝鮮半島にある京城で貧しい暮らしをしていたキム・パンスは、ひょんなことから朝鮮語の辞書を編纂する朝鮮語学会の代表、リュ・ジョンファンと出会う。反目し合う2人だったが、さまざまな朝鮮語を集めるにつれ同志として固い絆で結ばれていく。この作品は、民族の誇りを胸に賢明に生きる人々を描いた物語となっている。

吹き替えは御子神孝次。
朝鮮語学会メンバーの一人。もともと作家として活動しており、その一環として朝鮮語の保存に尽力している。作家仲間が日本におもねることになったのに憤り、酒に酔って国民総力朝鮮連盟に汚物をまき散らそうとする。パンスが朝鮮語学会で働くことについては、初めから賛成の立場だった。パンスとジョンファンがたびたび衝突するのを、愉快そうな表情で眺めていることが多い。

パク・フン(演:キム・テフン)

吹き替えは庄司然。
朝鮮語学会メンバーの一人。もともとの職業は記者で、学会の中でも渉外役をかってでることが多い。不正に厳しい清廉潔白な人物。ムンダン書房地下の存在が上田にばれた際、刑務所にいた経験があるパンスが情報を横流ししたのではと疑っていた。

ク・ジャヨン(演:キム・ソニョン)

吹き替えは笹島かほる。
朝鮮語学会メンバーの一人。その時唯一の女性メンバーということもあって、学会内では母親役・女房役といった立ち位置。夫も学会に所属しているが、朝鮮総督府に捕まって刑務所に収容されている。何かと衝突するジョンファンとパンスの橋渡し役になることが多い。朝鮮語の存在価値や辞典を作る意義についてパンスに諭したり、識字テストの勉強をみてあげていた。

ミン・ウチョル(演:ミン・ジヌン)

吹き替えは水野駿太郎。
朝鮮語学会メンバーの一人。その時の学会内で一番年下。妻も学会に所属しているが、朝鮮総督府に捕まって刑務所に収容されていた。上田に騙され妻を釈放することを条件に学会の情報を横流ししていたが、妻はすでに刑務所内で死亡しており遺体も処分されていた。自分が流した情報によってガプインが死亡したことをひどく悔やんでおり、しばらく学会に顔を出さない期間があった。

朝鮮語学会に敵対する人物

リュ・ワンテク(演:ソン・ヨンチャン)

ジョンファンの父で、ドクジンが通う京城第一中学校の理事長。かつては朝鮮語の教師として教鞭をふるい、周囲の人にも慕われた人物だった。息子のジョンファンは、そんなワンテクの影響で朝鮮語学会の代表になるほどである。しかし朝鮮の日本統治が始まってからは朝鮮総督府に従うようになり、ジョンファンとも顔を合わせるたびに衝突している。公聴会を止めようとする上田に激高され、脚を拳銃で撃たれる。

上田(演:ホ・ソンデ)

朝鮮総督府の軍人。日本統治下の朝鮮を強固な結束にするため、強引な手段もいとわず行動する。日本名への改名や日本語教育が進められる朝鮮において、不必要な朝鮮語の辞典を作ろうとする朝鮮語学会を目の敵にしている。しかし京城第一中学校の理事長であるワンテクの息子・ジョンファンには安易に手を出せず、公聴会で他の学会メンバーとともに一網打尽に逮捕しようと目論んでいた。

パンスの周辺人物

キム・ドクジン(演:チョ・ヒョンド)

画像右の眼鏡の少年がドクジン

パンスの息子で、京城第一中学校に通っている。パンスが納入日に学費を用意できなかったため、退学させられそうになる。また、パンスが朝鮮語学会で働き始めたことで学校内での立場が悪くなり、キム家で唯一創氏改名をした。パンスが朝鮮語の辞典作りにのめりこんでいくことを良く思っておらず、家族に対して次第にぎこちない態度をとるようになる。

成人したドクジン(演:キム・ドンヨン)

成長したパンスの息子。パンスの死後、教師となってスンヒとともに釜山に移り住んでいる。ジョンファンが出来上がった辞典を持ってきた際、スンヒとパンスからの手紙を読んで涙する。

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