ブラッククローバー(ブラクロ)の金色の夜明けまとめ

『ブラッククローバー』は『週刊少年ジャンプ』で連載される田畠裕基のファンタジー漫画である。魔力が重視される世界で、魔力のない少年アスタが魔法使いの頂点である「魔法帝」を目指す姿が描かれる。
「金色の夜明け」は魔法帝直属の戦闘特化型魔導士軍団「魔法騎士団」の1つで、「最強の騎士団」と名高い。団員は貴族のエリートばかりだが、アスタの幼馴染のユノは下民出身でありながら高い実力を示したことで「金色の夜明け」に入団した。

ダヴィド・スワロー

「ダイス魔法」というギャンブル性の高い魔法を使用する魔法騎士。叙勲式でユノが一等上級魔法騎士に昇格したことで、「次期副団長候補はユノなのでは」と発言していた。

ミッション・任務

アレクドラを助けるウィリアム

アレクドラは数年前の任務で死を覚悟したことがあった。敵の伏兵にあい、逃げるうちに奥深くの洞窟に来てしまったことがあったのだ。それを助けたのが団長のウィリアム・ヴァンジャンスだった。それ以降、アレクドラはウィリアムに魔導書を捧げると誓い、金色の夜明けが最強の団であり続けるよう邁進することになる。

「魔宮」探索

金色の夜明けの任務が初めて描かれたのが、「魔宮」探索。魔宮(ダンジョン)は過去の人間達が遺した、遺物が眠る場所であり、ちょうどクローバー王国とダイヤモンド王国の境あたりに新たな魔宮が出現したことで、ユノ、クラウス、ミモザの3人に探索任務が与えられた。この任務にはアスタをはじめとする黒の暴牛も参加しており、当初は功績を競いあっていた。しかしダイヤモンド王国の魔導士が現れたことで状況が一変。2つの騎士団は力を合わせることに。ユノたちは苦戦しながらも、ダイヤモンド王国の魔導士たちを撃退する。この戦いでユノは魔宮の宝物殿に眠っていた巻物から風属性の精霊シルフを得た。しかしこの時点ではユノは有り余るその力を制御できていなかった。また当初、クラウスは下民であるユノや黒の暴牛を快く思っていなかったが、強敵相手に臆することなく戦い、仲間を守る強い意志を見せた彼らのことを認めるようになる。そしてミモザは、アスタのことが気になり始める。

王都の襲撃

魔宮探索の功績により、ユノとクラウス、ミモザの3人は騎士団員戦功叙勲式に参加することになった。その他にも金色の夜明けからはアレクドラやシレン、ハモンが呼ばれていた。立食の場では下民差別から話が広がり、アレクドラが実力不足のクラウスや、魔宮探索で早々に負傷したミモザを叱責する。また不遜にも貴族に対して大きな口を叩くアスタにアレクドラや銀翼の大鷲のソリドたちが攻撃を仕掛け、一触即発の事態にまで発展した。
しかしそこで王都が襲撃を受けているという知らせが飛び込んできた。王都を襲っているのは白夜の魔眼と呼ばれるテロリスト集団だ。金色の夜明けは2つのグループに分かれて事態の鎮圧に向かう。
団員たちは敵の魔法で操られる死体の群れを薙ぎ払い市民を救うが、そこで敵の罠が発動して王都から数百キロも離れた位置に転移させられてしまう。金色の夜明けで唯一回避できたのは、直前で罠を察知できたユノだけだった。ユノは白夜の魔眼の1人と激闘を繰り広げる。序盤は敵にの魔法に翻弄されるものの、精霊シルフの力を制御できるようになり一気に逆転。白夜の魔眼の捕縛に大いに貢献した。
転移させられた他の騎士たちは、力を合わせて超複合魔法を放つことで白夜の魔眼の新手が現れたすぐ後に王都へと舞い戻る。白夜の魔眼には逃げられてしまったが、ミモザの応急措置により重傷を負った紅蓮の獅子王の団長フエゴレオン・ヴァーミリオンは一命をとりとめた。

ダイヤモンド王国との戦い

白夜の魔眼との戦いで警備が薄くなったところを、ダイヤモンド王国が攻めてきた。金色の夜明けはクローバー王国の国境防衛の要衝・キテンの防衛を任せられる。このキテンにはダイヤモンド王国が誇る最強の魔導士・八輝将が襲来していたが、ユノやウィリアム、ランギルスの活躍で追い返すことに成功した。特にユノの躍進はめざましく、最強の騎士団と謳われる金色の夜明けの中でも精鋭といって差支えがないほどに力を伸ばしていた。アレクドラはウィリアムからも期待をかけられるユノに対して負の感情を蓄積させていき、ランギルスは興味を覚え始める。

白夜の魔眼との決戦

度重なる白夜の魔眼の襲来を受け、ついにクローバー王国は白夜の魔眼の壊滅に動き出した。各騎士団からの選りすぐりで王撰騎士団(ロイヤルナイツ)を結成し、白夜の魔眼のアジトに襲撃を仕掛けたのだ。金色の夜明けからはユノ、クラウス、ミモザ、ハモンが選抜試験を突破し、特別参加としてシレンが選ばれることになった。王撰騎士団の選抜試験ではユノと、彼を快く思わないアレクドラが対決。勝負はユノの勝利で終わり、アレクドラは打ちのめされることになる。

王撰騎士団による白夜の魔眼のアジトの攻略が進む中、団長のウィリアムが白夜の魔眼のパトリに肉体を明け渡し、魔法帝ユリウスと対決。2人の勝負はパトリの勝利に終わり、ユリウスは殺害されてしまう。ウィリアムの悲しみなのか、パトリの右目からは涙が流れた。
その後パトリは転生魔法を発動。魔導士たちの肉体がエルフ転生の器に利用される。これにより金色の夜明けは王族のミモザ以外がエルフに乗っ取られて、人間に反旗を翻してしまう。ユノも当初はエルフに体を乗っ取られていたが、前世が目覚めきっていない状態でアスタの姿を見た影響でエルフの魔力を得ながら意識を取り戻した。白夜の魔眼はクローバー王国の王都へ侵攻し始める。ユノは王国中で暴れるエルフの鎮圧をしつつ、王都へ向かい、ミモザは王族ということもあって銀翼の大鷲の団長ノゼル・シルヴァやその妹であるノエルと共に直接王都へ急行した。

王都ではランギルスをはじめとするエルフに乗っ取られた金色の夜明けの団員が王族を襲っていた。ランギルスは王を殺害する一歩手前まで行くが、そこに現れたフィンラルたちに止められる。一方、ミモザは仲間たちとヴァーミリオン家を襲うエルフの鎮圧に向かう。その後は駆けつけたユノやアスタたちと、エルフを追ってこの世とあの世を結ぶ「影の王宮」に侵入した。
影の王宮ではエルフと人間の戦いがさらに激しさを増す。しかし実はエルフ滅亡は悪魔ザグレドの暗躍によるものだったと判明し、さらにザグレドが不完全ながらも顕現してしまう。ユノたちはエルフと手を組んで、ザグレドの撃破に向かう。ザグレドとの戦いは熾烈を極めたが、ユノやアスタ、パトリたちの活躍によって勝利を収めることができた。
影の王宮にいたエルフは悪魔のことを知ることができたので、人間に対する憎悪がおさまっていたが、外では多くのエルフは憎悪に囚われたままだった。そこでパトリの頼みでアスタに転生魔法を解除され、元に戻ったヴァンジャンスの世界樹魔法と、エルフ族の長リヒトが持つ宿魔の剣、そしてアスタの滅魔の剣の力により全ての転生魔法が解除された。ウィリアムは天に還らずに地上に残ったパトリと共に、背負った罪を償っていくことを決意した。
そのウィリアムはヤミと共にユリウスの遺体を安置していた場所に赴くが、そこに彼の遺体はなかった。なんとユリウスは自分にもしものことがあった際に再びやり直すため、時間と魔力を少しずつ蓄えていたことで復活を果たしたのだ。ウィリアムは改めてユリウスに対して忠義を誓った。
こうして、この騒動は収められたが、しかし結果的に王や国民を危険な目にさらした金色の夜明けは、周囲から厳しい目で見られるようになってしまった。

イノシシ討伐・魔宮調査の任務でユノとアレクドラが和解

王撰騎士団の選抜試験でユノに負けたアレクドラのプライドは粉々に砕かれた。その後もアレクドラのユノに対する対抗心は消えていなかった。
そんなアレクドラとユノはイノシシ討伐の任務が与えられる。ユノはクラウスやミモザとイノシシが暴走していた原因を究明し、騒動を解決に導く。アレクドラは村人に感謝されるユノを見て逃げ苦しく感じていた。
次の任務は魔宮の調査。この任務はアレクドラが指揮することになった。魔宮は野盗によって荒らされており、アレクドラは奥で魔法騎士崩れの男と戦う。しかし相性が悪く、敗北してしまう。結局その魔法騎士崩れはユノをはじめとする団員の連携で倒すことができたが、アレクドラは自身が負けた失態を重く感じていた。
そんなアレクドラにユノは「ユノはアレクドラの指揮のおかげで勝てたのだ」と言う。ユノはアレクドラのことを仲間だと認めているのだ。それを知ったアレクドラは少しだけユノを認め、「すまなかった」と謝るのだった。

副団長の交代

白夜の魔眼との戦い以降、ランギルスは副団長の職務を行っていなかった。そしてユノが自身と同じ一等上級魔法騎士に昇格したことで、副団長の座をかけて手合わせを申し込むことに。「負けた方が団を去る」という条件で行われた決闘はユノに軍配が上がる。しかしランギルスは本気で戦っておらず、それをユノにも見破られていた。ユノは「いずれ必ず、本気で手合わせしてくれると約束してください」と言い、去るランギルスを見送った。
ランギルスはユノやウィリアムの言葉で団を去ることは思いとどまったが、当分の間は修業の旅に出ることを決意した。

悪魔が巣くうスペード王国の襲来

白夜の魔眼との戦い、ひいてはエルフとの戦いの根底にあったのは悪魔の暗躍だった。これによりクローバー王国は悪魔を危険視する。しかし悪魔と契約を交わした魔導士が恐怖支配しているスペード王国が、クローバー王国や周辺国に進軍し始める。
金色の夜明けのアジトはスペード王国のゼノンの襲撃を受ける。ゼノンの目的は「世界樹魔法」を操るウィリアムだった。ウィリアムは団員たちを守りつつ自身の夢である金色の夜明けを守るべく立ち向かう。アレクドラやクラウスたちもウィリアムを守るべく果敢に戦うが、シレンやハモンといった団員の半数が死亡。ウィリアムもゼノンに拉致されてしまう。

ハート王国の防衛

クローバー王国が襲われたとのほぼ同じころ、ハート王国もスペード王国の襲撃を受けていた。ハート王国にはミモザやノエルといった魔法騎士が滞在していたが、スペード王国の幹部ヴァニカの呪いの爆弾で重傷を負ってしまう。その後はエルフたちに助けられ、更なる修業に励む。

ウィリアムの救出

金色の夜明けの団長であるウィリアムと、黒の暴牛の団長であるヤミは、悪魔の力を最大まで引き出すために、冥府の門の開門に利用されようとしていた。これを阻止するため、魔法騎士団はクローバー王国に襲撃をかける。金色の夜明けからはユノやミモザ、ランギルスといった面々が参戦した。
ユノとランギルスはゼノンと再び交戦する。精霊同化したユノの新たな魔法「スピリット・オブ・ボレアス」で重傷を負わせることに成功するが、ゼノンが悪魔の心臓を手に入れたことで戦況が一変。ユノがやられ、ランギルスも倒されそうになるが、そこにフィンラルが参戦する。ランギルスは兄と連携することでゼノンを翻弄するが、それでも力は及ばなかった。しかしユノが自身本来の魔法である「星魔法」に覚醒したことでゼノンに勝利した。

スペード王国幹部の「漆黒の三極性」の3人を撃破し、ウィリアムとヤミの救出に成功した魔法騎士たちだったが、最上級悪魔のルチフェロが不完全ながらも顕現してしまう。ルチフェロの力は強大で、魔法騎士団の団長クラスですら簡単にやられるほどだった。ルチフェロは自身の完全顕現を邪魔したアスタを執拗に狙う。ユノはアスタやヤミ、黒の暴牛の副団長ナハトと力を合わせて戦う。ウィリアムは魔法「ミスティルテインの刃」で刀を生み出し、ヤミに与えてサポートする。そして皆の力でついにルチフェロを倒すことに成功した。しかしユノたちはみな重傷を負っており、ヤミとナハトは瀕死の状態だった。ユノは星魔法でミモザを引き寄せる。ミモザも魔力がなく、2人の回復を行うことは困難だったが、黒の暴牛のチャーミーにより魔力を回復したことで、無事に2人の治癒を行うことができた。

その後、ユノはナハトに連れられて、スペード王国の王妃と会うことに。実はユノはスペード王国の王子であり、危険から遠ざけるためにクローバー王国の教会に預けられたというのだ。スペード王国はユノに「国へ戻ってきてくれ」と頼むが、ユノはアスタとの誓いがあるため、クローバー王国に残ることを選んだ。

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