十七代目池田夜右衛門(銀魂)の徹底解説・考察まとめ

十七代目池田夜右衛門(じゅうななだいめ いけだ やえもん)とは、SF時代劇風少年漫画『銀魂』(ぎんたま)の登場人物で、代々幕府に仕えて首切り役人を務めてきた池田家の一員。
首切りとは“鬼となった者を人間に戻す”仕事であるとの家訓を胸に、誇りと共に職務を全うする人格者。犯罪者に対しても不当な尋問を決して許さなかった。自身が活躍した時代は天人(宇宙人)による混乱期で、不当に死罪とされた囚人たちを殺すに忍びなく、密かに逃がし続ける。これを咎められて死罪を申し渡され、弁解することなく刑場の露と消えた。

十七代目池田夜右衛門(銀魂)の概要

十七代目池田夜右衛門(じゅうななだいめ いけだ やえもん)とは、SF時代劇風少年漫画『銀魂』(ぎんたま)の登場人物で、代々幕府に仕えて首切り役人を務めてきた池田家の一員。
実子の男子と自ら斬首した囚人の娘の2人を我が子として愛し、2人が池田家の技と誇りを継いでくれることを願っていた。しかし息子の方は「池田家の当主を自身が継ぎたい」との想いが暴走した結果、技巧に走り首切り役人として備えるべき慈悲と救済の精神を見失う。これに失望し、養女となった娘の方により期待していくようになる。

自身が活躍した時代は天人と呼ばれる宇宙人の外圧による混乱期で、不当に死罪とされた囚人たちを殺すに忍びなく、密かに逃がし続けていた。主人公坂田銀時(さかた ぎんとき)も彼によって命を救われた人間の1人で、彼からはどのようにしてそれを返せばいいのかも分からない恩人として深い敬意を抱かれている。
後に囚人を逃がした件を咎められて死罪を申し渡され、弁解することなく刑場の露と消える。しかしこれは実際には「池田家の当主を他の者に奪わせたくない」と考えた息子の策略であり、2人の子の骨肉の争いを招くこととなった。

十七代目池田夜右衛門(銀魂)のプロフィール・人物像

CV:石田圭祐

「首切りとは“罪を犯して鬼となった者を人間に戻す”仕事である」との家訓を胸に、誇りをもって職務を全うする人格者。たとえそれが死罪を与えられた犯罪者であっても、不当な尋問を行うことは決して許さなかった。
実直かつ誠実な人柄で、2人の子が池田家の技と誇りを正しく伝えていってくれることを望んでいた。皮肉にも彼のその態度が息子の「池田家の当主」への憧憬を必要以上に強いものへと育て、後の悲劇を生む原因となる。

それがいずれ自分の命どころか池田家をも潰しかねないことだとは知りつつ、不当に死罪を申し渡された人々を密かに解放するなど慈悲深い心の持ち主。銀時も夜右衛門に助けられた人物の1人で、彼からは深い恩義を向けられている。

十七代目池田夜右衛門(銀魂)の来歴・活躍

首切り役人の誇り

代々首切り役人として江戸幕府に仕える池田家に生まれ、成長した後はその当主となる。池田家は「自分たちの役目は“罪を犯して鬼になった者を人間に戻す”ことにある」との誇りを胸に首切り役人としての仕事を務めており、自身も罪人に対する慈悲の心を忘れないよう職務に励んでいった。
これは死罪を申し渡された者たちばかりではなく、取り調べを受ける一般の囚人に対しても向けられ、不当な尋問は決して許さなかった。

十七代目が活躍した時代、幕府は開国を迫る天人(あまんと)と呼ばれる宇宙人たちの外圧によって荒れ、これに反発した攘夷志士と呼ばれる侍たちの反乱が長く続いた。これらはどうにか鎮圧されるも、強引な施策によって不当な判決で死罪にされる者も少なくなく、十七代目は「こんなことで未来ある若者が命を失うことがあってはならない」との義憤を抱く。
このため、それが己の命どころか池田家を潰しかねないことだと理解しつつ、自分の手の及ぶ限りで「生きるべきだ」と判断した囚人を密かに解放することを繰り返していた。この中には攘夷志士として大暴れした主人公坂田銀時(さかた ぎんとき)も含まれており、彼からは「あの男に命を救われた、いつかこの恩を返さなければならない」と深く感謝される。

次代への希望と失望

十七代目と2人の子供たち。仲のよい親子だったが、池田家の跡目を巡って決裂していくこととなる。

死罪人たちを逃がすことを密かに続ける一方、2人の子に恵まれる。この内1人は実子だが、もう1人は自らが首を斬った攘夷志士の娘だった。
血のつながりのあるなしに関わらず、2人を我が子として慈しみ、池田家の技と誇りを継いでくれることを望んで鍛え上げる。しかし、実子である息子は突如現れた義妹に戸惑い、彼女が自分に勝るとも劣らぬ剣才を持つことを知ると「父は池田家の跡目を義妹に継がせる気ではないか」との焦燥に駆られるようになり、次第に“池田家の技”にのみ執着するようになっていく。

十七代目は幾度かこれを注意したものの、池田家を愛すればこそ次期当主にこだわる息子は次第に罪人を「試し切りの道具」程度に見るようになっていく。これに失望した十七代目は、やがて自分の跡目として義理の娘の方に期待を寄せ始める。敏感にこれを感じ取った息子は、「池田家の当主の座を奪われる」と恐慌。幕府内に自分の味方を増やそうとしていた政治勢力に唆されるまま、“何人もの罪人を解放した”との罪で父を捕らえ、彼に死罪を申し渡す。
いつかこの罪で自分が裁かれることを覚悟していた十七代目は、それが自分に対する罰だけで池田家自体に波及しないことを知ってむしろ安堵。一言の不満も不平も漏らさず、義理の娘の介錯によって刑場の露と消えた。

その後息子は十八代目池田夜右衛門となり、自分の立場を脅かす唯一の存在である義妹を闇に葬ろうと画策。敬愛する義父の首を斬ったことで思い悩み出奔した彼女は、偶然から銀時と出会い、彼と共に義兄を止めるために戦うこととなる。

十七代目池田夜右衛門(銀魂)の関連人物・キャラクター

池田朝右衛門(いけだ あさえもん)

義理の娘。自ら介錯を務めたとある攘夷志士の子だったが、不憫に思った十七代目が引き取り、我が子として育てていった。
師としても父としても十七代目のことを尊敬していたが、自身が彼の介錯を務めることになってしまい、激しく動揺する。池田家の当主の座にこだわるあまりに暴走を重ねる義兄を倒し、後に十九代目池田夜右衛門となった。

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十八代目池田夜右衛門(じゅうはちだいめ いけだ やえもん)

実子。十七代目からは跡目として期待され、彼自身もそれを誇りとしていたが、その強い憧れと自身に勝るとも劣らぬ剣才を持つ義妹の存在に運命を狂わされていく。
池田家の技を見事に受け継ぐ一方で、“罪を犯して鬼となった者を人間に戻す”という罪人への慈悲の心は理解せず、これにより十七代目を失望させていった。

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坂田銀時(さかた ぎんとき)

江戸で万事屋(よろずや)という何でも屋を営む男。自由気ままに振る舞い、時に無様な醜態をさらし、“見たいものを見て、守りたいものを守る”を実践する快男児。
かつて攘夷志士として大暴れしたが敗北し、何よりも守りたかった敬愛する師を失う。生きる気力を失って自ら幕府に捕まり、死罪を受け入れるつもりでいた。しかし十七代目の配慮で解放されることとなり、「あの男のお陰で自分は生きている」と彼に深い恩義を抱いている。

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