ダンテ（デビル メイ クライ）とは【徹底解説・考察まとめ】

『デビル メイ クライ 4』

アルゴサクスを倒し魔界から帰還してしばらくした後、ダンテはレディからとある大陸沿岸部に存在する城塞都市フォルトゥナにて、スパーダを神と崇めそれ以外の悪魔を排除することを教義とした魔剣教団という宗教の教皇サンクトゥスの暗殺依頼を受ける。不穏な動きを見せていたサンクトゥスを銃殺したダンテは、そこで若き教団騎士ネロと出会う。教団の命令で自分を追ってきたネロと対峙するうちに、彼が兄バージルの息子であると察し、バージルの形見である閻魔刀を預けて密かに見守るようになる。その後、帰天と呼ばれる悪魔の力により復活を果たしたサンクトゥスの企みにより、巨大な人造悪魔「神」に取り込まれたネロを救出するため、魔界の門である地獄門を起動する鍵となる閻魔刀を取り戻し、それを以てネロの救出に成功する。そして、「神」の内でサンクトゥスを討ったネロを新たなデビルハンターとして認めたダンテは、彼に閻魔刀を託し、フォルトゥナを立ち去るのだった。

『デビル メイ クライ 5』

『4』から数年後、ダンテは情報屋モリソンを介して、謎の青年Vから強大な力を持つ悪魔、魔王ユリゼンを討伐してほしいという依頼を受ける。その悪魔がダンテの戦う理由でありユリゼンの真の名前を聞かされ、トリッシュ、レディとともにユリゼンの討伐に向かうも、これまで数多くの大悪魔を蹴散らしてきたダンテですらユリゼンには全く敵わず、リベリオンを砕かれ、魔剣スパーダによる攻撃も通じずに返り討ちに遭い、そのまま消息不明となる。1ヵ月後、魔剣スパーダを探していたVによって発見されたダンテはその後復活し、現在は廃墟になったスパーダの旧邸宅に向かう。ダンテはそこでかつて自分がリベリオンに心臓を貫かれて悪魔の力に目覚めたこと、スパーダが何故自分にリベリオンを託したのかを理解し、リベリオンの「人と魔を融合する」性質を使いリベリオンと魔剣スパーダを融合させて自らの名を冠する伝説の魔剣・魔剣ダンテと魔人化を超える真魔人の力を得る。これによりダンテはユリゼンを圧倒し、さらに禁断の果実を食らって神にも匹敵する絶大な力を得たユリゼンすらも制した。そのままとどめを刺そうとするが、ユリゼンとの融合を狙っていたVによってユリゼンとVは一体化し、両者の本来の姿である兄バージルが復活を果たす。ダンテは家族の問題に決着をつけるため、そしてバージルの息子であるネロに親殺しの業を背負わせないために、ネロに真実を告げて単身バージルと最後の兄弟喧嘩に挑む。しかし、両者のぶつかり合いは、魔人化の力を覚醒させたネロによって中断され、誰一人死なせないと決意したネロにバージルとの決着を託す。親子喧嘩をネロが勝利したことで、ダンテはネロの実力を認め、彼に人間界を託してバージルとともにクリフォトの根を切断するために魔界へ向かった。それから1ヵ月の間、ダンテはバージルと襲い掛かってくる無数の悪魔を蹴散らしながら、殺し合いでは無い純粋な兄弟喧嘩を楽しむのだった。

ダンテの関連人物・キャラクター

トリッシュ

『1』のヒロインで、以降のシリーズにおいてダンテの相棒として活躍している。ダンテとは異なり純粋な悪魔で、電撃を操る力を持つ。『1』においてダンテにムンドゥス討伐を依頼し、マレット島へと招くが、その正体はムンドゥスがダンテの母エヴァの姿に似せて造り出した悪魔で、ダンテを油断させて抹殺する命令を受けていた。しかし任務に失敗した際に、ダンテによって命を救われたことで改心し、ダンテを支援してムンドゥス討伐を成功させた。その後、マレット島から脱出しダンテの相棒を務めるようになる。

ルシア

『2』のヒロインにしてもう1人の主人公。デュマーリ島の悪魔を討つ力を持った島の「護り手」と呼ばれる戦士。その正体は複合企業ウロボロスのCEOアリウスによって造られた「セクレタリー」と呼ばれる人造悪魔で、本名は「Χ・χ（カイ）」。出来損ないとしてアリウスに廃棄されそうになったところをマティエに拾われ、彼女の娘として育てられた。復活したアルゴサクスを討伐するために魔界へ向かうダンテを見送った後、「Devil May Cry」の事務所で彼の帰還を待ち続けていた。

レディ

『3』のヒロインで、ダンテと同様デビルハンターを務める。生身の人間だが常人離れした身体能力を持ち、ロケットランチャーの「カリーナ＝アン」をはじめとした様々な重火器を扱う。悪魔の力を得るために父アーカムが母を生贄にしたことがきっかけで全ての悪魔を憎んでいたが、ダンテとの戦いでスパーダの意志を受け継ぐ決意をした彼の姿を目の当たりにし、人間のような悪魔も存在することを知る。以降のシリーズではダンテのデビルハンター仲間兼友人として交流するようになり、日常的にダンテから借金の取り立てをしている。また、自身が手に負えない案件をダンテに押し付けて、多額の仲介料を巻き上げている。『4』では彼女からの依頼が、ダンテがフォルトゥナへ向かう要因となった。レディとはダンテが付けた呼び名であり、本名は「メアリ」である。

バージル

ダンテの双子の兄。ダンテと同じく半人半魔であるが、人間として生きることを選んだダンテとは異なり、悪魔として生きる道を選んでいる。幼少期に母エヴァを悪魔によって殺された際に、己の無力さに絶望し、力こそが全てと考えるようになり、強い力を追い求めるようになる。そのためにはどんな犠牲も厭わない冷酷な性格で、考え方が正反対のダンテとは幾度となく衝突するようになる。

『3』では魔界の封印を解く鍵であるアミュレットを巡ってダンテと対立し、最終的に一騎打ちで敗れる。その後、魔界の深部でムンドゥスに挑むも敗北し、捕らえられる。

『1』では「ネロ・アンジェロ」と呼ばれる傀儡に改造され、ムンドゥスの手駒としてダンテの前に立ちふさがる。ダンテと激しい戦いを繰り広げるうちに、僅かに残ったバージルとしての記憶が蘇り、3度目の戦いで敗北後、姿を消した。

『5』にてバージルとして生存していたことが判明するが、度重なる敗北により既に肉体は崩壊しかけていた。しかしダンテに勝つという目的を果たすために、ネロから閻魔刀を奪い返し、閻魔刀の力で「人」としての自分を切り離して、「悪魔」としての自分である魔王ユリゼンとなって降臨する。クリフォトの樹が供給する魔力により一時期はダンテを圧倒する強さを見せるが、魔剣ダンテと真魔人の力を得たダンテには敵わず敗北してしまう。だが、死の間際に「人」の部分であるVによって再融合を果たし、本来の姿であるバージルとして蘇る。その後、ダンテとの決着をつけるべく殺し合いに挑むが、乱入したネロに制止され、ネロに勝ったらダンテに勝利したことにするという条件のもと、ネロとの親子喧嘩の末に敗北。敗者として殺し合いをやめてクリフォトの人間界侵食を止めるというネロの方針を聞き入れ、ダンテとともに魔界へ向かう。その際、魔界へ向かう自分たちを止めようとしたネロを制止し、彼に宝物の詩集を預けて再戦を約束した。それから1カ月後も魔界に留まり、魔界の悪魔達を蹴散らしながらダンテと殺し合いでは無い純粋な力比べをする様子が描かれている。

パティ・ローエル

『アニメ』版のヒロイン。ダンテが情報屋モリソンが持ち掛けた護衛の依頼で出会った少女で、ダンテに助けられて以降、頻繁に「Devil May Cry」に通い詰めるようになる。世話焼きな性格で、私生活がだらしないダンテに代わって事務所の掃除をしたり、彼の世話を焼いている。『5』では電話越しにボイスだけ登場。18歳の誕生日を祝うための誕生日パーティーにダンテを招待しようとしていた。

ネロ

『4』、『5』にて主人公を務める若きデビルハンター。ダンテがレディの依頼でフォルトゥナを訪れて魔剣教団の教皇サンクトゥスを襲撃した際に対峙する。この時ダンテから「悪魔の腕」と化した右腕とその力に興味を示されるようになる。魔剣教団の命令でダンテ追跡を命じられ、何度か衝突するが、全ての黒幕がサンクトゥスであると知った後は、ダンテと共闘するようになる。事件解決後はダンテから閻魔刀と「Devil May Cry」の看板を託され、フォルトゥナで便利屋「Devil May Cry」を開業するようになるが、『5』でユリゼンによって右腕と閻魔刀を奪われる。

その後、Vと名乗る青年からユリゼン討伐の依頼を受けるが、力及ばず敗退する。1か月後、ニコが造った対悪魔用の義手「デビルブレイカー」を装着し、Vとともに再度ユリゼンに戦いを挑む。実はダンテの兄バージルの息子で、ダンテとは叔父と甥の関係である。『5』の終盤、ダンテからバージルが父親であると明かされ葛藤するが、恋人のキリエから激励を受けて、誰一人死なせないと決意したことで失った本当の右腕を取り戻し魔人化能力に覚醒する。ダンテとバージルの殺し合いに割って入り、ダンテに代わってバージルに戦いを挑む。親子喧嘩の末、バージルに勝利したネロはダンテから人間界を守ることを託され、ニコとともにフォルトゥナへ帰還した。