呪術廻戦 懐玉・玉折のネタバレ解説・考察まとめ
『呪術廻戦 懐玉・玉折』(じゅじゅつかいせん かいぎょく・ぎょくせつ)とは、芥見下々の漫画作品『呪術廻戦』の65話から78話にかけて描かれた、現代最強の術師五条悟と最悪の呪詛師夏油傑の青春時代を題材とした一連のエピソードである。
東京都立呪術高等専門学校の学生である五条と夏油は、“2人で最強”を自称する名コンビだった。「星漿体」こと生け贄にされる予定の少女の護衛を任された2人は、術師殺しとして名高い伏黒甚爾と対決し、挫折と苦悩の中でそれぞれが歩まんとする道を違えていく。
天内理子(呪術廻戦)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
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天内理子(あまないりこ)とは『呪術廻戦』に登場するキャラクターであり、呪術界の要とされる存在「天元」と同化することができる「星漿体(せいしょうたい)」と呼ばれる人物である。天元との同化を阻む目的で組織から命を狙われ、その護衛の任を在学中の五条と夏油が受けた。五条と夏油の前では威丈高にふるまうが、学校では普通の女子中学生である。学校以外ではボディーガードの女性黒井と常に行動を共にしている。
伏黒甚爾(ふしぐろ とうじ)/禪院甚爾(ぜんいん とうじ)
CV:子安武人
術師殺しとして名を馳せる殺し屋。生まれつき「呪力を全く持たない」という特殊体質で、代わりに術師とも渡り合えるほどの怪物じみた身体能力を持つ。
五条家と並ぶ呪術の名門禪院家の出身。しかし呪力を持たなかったことから迫害されて出奔、自分の力を認めなかった者たちを見返すように術師を主な標的とする殺し屋となった。その後伏黒姓の女性と出会い、彼女に惚れ込んで婿入りし、「伏黒甚爾」を名乗り始める。
伏黒甚爾/禪院甚爾(呪術廻戦)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
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伏黒甚爾(ふしぐろ とうじ)/禪院甚爾(ぜんいん とうじ)は、『呪術廻戦』の登場人物で、生まれつき呪力を持たない代わりに超人的な身体能力を備えた"天与呪縛"という特殊体質の持ち主。
虎杖悠仁の級友である伏黒恵の実父で、呪術師の名門禪院家の出身だが、実家では日陰者扱いされていた。出奔して荒んだ生活を続け、術師殺しとして名を馳せ、最強の呪術師・五条をも倒すも、死の淵で才能を開花させて息を吹き返した彼の前に敗死。
物語開始時点で故人だが、様々な人物に深く関わり、印象的な悪役として高い人気を誇る。
『呪術廻戦 懐玉・玉折』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
甚爾「自尊心(それ)は捨てたろ」
自分を負ってきた五条に挑まれた甚爾は、プロの殺し屋としてあるまじきことに必要の無い戦いに応じる。なぜ自分がそんなことをしたのか分からず、違和感を覚えながらも殺意と暴威を振り撒いた甚爾は、しかし術師として完全な覚醒を果たした五条によって敗北する。
致命傷を負ったまま立ち尽くす甚爾は、ここに来て「なぜ自分が必要の無い戦いに応じたのか」の答えを得る。呪力を持たずに生まれてきた自分を否定した呪術界、その頂点に立つだろう最強の術師となった五条を、自分の力で捻じ伏せてみたくなった。そうすることで、自分の人生を肯定したいという欲求に抗えなかった。
五条という強敵を前に、「必要の無い戦いなど御免だ」という自分の流儀を捨てた時点で、甚爾の敗北は決していた。そう悟った甚爾は、「自尊心(それ)は捨てたろ」と自嘲気味につぶやき、自分も他人も尊ぶことの無い人生を選んだはずだと己の失策を悔やむ。しかしそんな彼の脳裏に浮かんでいたのは、人生で唯一愛した女性と、彼女が己の子を愛しげに抱き締める姿だった。
甚爾は『懐玉・玉折』における最強最大の敵であり悪役だが、彼が辿ってきた人生に思わず同情を感じてしまう名シーンである。
夏油「生き方は決めた。後は自分にできることを精一杯やるさ」
「非術師を皆殺しにして、術師のための楽園を作る」。そんな狂気にも似た目的に向かって歩み始めた夏油は、幼い術師の姉妹を虐げていたとある村の住人を殲滅して姿を消す。やがて彼は「運試し」と称して五条を新宿の雑踏に呼び出すと、己の思想とそれに向かって突き進む旨を告げる。
「できるわけがない」と指摘する五条に、「お前にならできる。自分にできることを他の人間にできないと決めつけるのか」と言い返した夏油は、さらに続けて「生き方は決めた。後は自分にできることを精一杯やるさ」とつぶやく。
互いに「2人で最強」を自称し、親友かつ無二の相棒として共に歩んできた五条と夏油が、悲しいほどに擦れ違ってしまったことを思わせる名セリフ。無防備に背を向けて去っていく夏油を、五条が何も言わずに見詰めることしかできなかったのも、2人の友情とその終焉を語る寂しげなものとなっている。
五条「俺だけ強くても駄目らしいよ」
決別の言葉と共に去っていった夏油の姿を見失った後、「誰よりも何よりも強くなったはずの自分が、親友の悩みに気付くことも、親友を止めることもできなかった」という事実に、五条は打ちひしがれる。やがて話を聞いて駆け付けた教師に対し、五条は「俺だけ強くても駄目らしいよ」と語り、自分に匹敵するほど強い術師を育てるために呪術師専門の教職の道を選ぶ。
個人としては最強の五条と、彼の力の限界を描いた名シーン。基本的に傍若無人な性格の五条がなぜ教師になろうと考えたのか、それがよく理解できる場面ともなっている。
『呪術廻戦』の他編のまとめ記事
呪術廻戦 渋谷事変のネタバレ解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
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『呪術廻戦 渋谷事変』(じゅじゅつかいせん しぶやじへん)とは、芥見下々の漫画作品『呪術廻戦』の83話から133話にかけて描かれた、“最強の術師”五条悟の封印に端を発する呪術師と呪霊たちによる大規模な抗争である。
人類殲滅を目論む自然呪霊一味は、そのための最大の障害である五条悟を十重二十重の策をもって封印。これを知った人間の呪術師たちは、五条を奪還すべく結界で閉じられた渋谷駅一帯に雪崩れ込み、呪霊たちと死闘を繰り広げる。両者の戦いの裏では、別の思惑を持つ第三者の企みが静かに進行していた。
呪術廻戦 死滅回游のネタバレ解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
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「死滅回游(しめつかいゆう)」とは、『呪術廻戦』に登場する用語で、作中で行われる“人造の術師による集団での殺し合い”のことを指す。
「呪術の可能性を見極める」という目的のために暗躍する呪詛師・羂索が仕掛けたもので、より優れた術師を、彼の想像を超えた存在を生み出すよう様々な総則(ルール)が設けられている。開催場所である「結界」の中に一度でも踏み込めば、他人を殺し続ける以外に自分を守れない非常に悪質なシステムとなっている。主人公虎杖悠仁の学友・伏黒恵の義姉である伏黒津美紀も巻き込まれている。
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呪術廻戦の御三家・禪院家まとめ
禪院家(ぜんいんけ)とは、『週刊少年ジャンプ』の人気漫画『呪術廻戦』に登場する呪術界のエリート家系・御三家の一つである。術式至上主義であり、術式を持たない者は血族であっても落伍者として蔑まれる。また男尊女卑の思想も強く残っており、長く続くがゆえに古き因習に囚われている。 『呪術廻戦』では禪院家出身のキャラクターが多く登場するが、人間性を疑いたくなるような人物も多く、読者の中では「禪院家は『クズ』の集団」という認知が進んでいる。
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乙骨憂太(呪術廻戦)の徹底解説・考察まとめ
乙骨憂太(おっこつ ゆうた)は、『呪術廻戦』の登場人物で、現代最強の術師五条悟に特に期待されている若手呪術師にして、国内に四人しかいない特級術師の一人である。 ごく普通の少年だったが、幼馴染の祈本里香の死後、彼女の霊に取り憑かれる。やがて里香は国家規模の破壊すらもたらしかねない強大な呪霊と成り果て、これを御する術を学ぶために東京都立呪術高等専門学校に転入。呪術の世界と関わっていく中で、その秘めた才能を開花させていく。 『呪術廻戦』本編では、主人公虎杖悠仁の一学年上の生徒という立場。
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