蒼き雷霆 ガンヴォルト 鎖環(ギブス)のネタバレ解説・考察まとめ

『蒼き雷霆 ガンヴォルト 鎖環(ギブス)』とは、2022年7月28日にNintendo Switch用ソフトとしてインティ・クリエイツから発売された、ライトノベル2Dアクションゲーム。キャッチコピーは「求めた希望(あした)の、その先へ」。「第七波動(セブンス)」と呼ばれる超能力を持つ主人公の少女・きりんが、同じ超能力者たちの中でも最強と呼ばれた少年・ガンヴォルトと出会い、各地で勃発する能力者たちの暴走と、その裏で動き出した組織・ATEMSに立ち向かう物語を描いている。

プラド

プラドの人間の姿(画面左)と能力者の姿(画面右)。どちらの姿でもナルシストで芝居がかった性格は変わらないが、その性格に見合った強さはかなりのものである。

CV:上坂すみれ

第七波動の中では希少な部類に入る、炎と氷を同時に操る「クール&ヒート」の能力者で、ZEDΩ親衛隊兼ハーレムメンバー・ATEMSナイツのひとり。戦闘時には赤と青のカラーリングと炎と氷の装飾が特徴的な魔法剣士のような姿に変身し、速く激しく華麗な剣技と、強力な炎と氷のエネルギーを用いた遠距離・広範囲攻撃を使いこなして敵を圧倒する。
男装がよく似合う麗人で、物腰も上品で飄々としているが、時に芝居がかった物言いをして煙に巻こうとしてくる。何より自分が能力者の中でも希少な部類に入ることから「わたしこそ新しい世代へと至るチカラの使い手」と豪語するなどナルシストとしての一面も持って、他のATEMSナイツから鼻つまみ者扱いされることもしばしばである。そして戦いの最中できりんを「子猫ちゃん」呼ばわりしてからかったことから、彼女からあまり良く思われていない。

『蒼き雷霆 ガンヴォルト 鎖環(ギブス)』の用語

第七波動(セブンス)

本作も含めた『ガンヴォルト』シリーズの重要なキーワードのひとつで、人類の中に発現するようになった超能力の総称。放電能力や発火能力、身体強化や電子制御など、発現方法は人によって様々なものが存在し、いまだに解明されていない事柄が多く、その研究成果の大半も皇神グループによって隠匿されている。まだ人類における能力者の割合はわずかなものではあるが、その出生率は年毎に増加してきているため、第七波動能力者は若者が多い。

電子の謡精(サイバーディーヴァ)

本作も含めた『ガンヴォルト』シリーズの重要なキーワードのひとつで、モルフォの歌を介して他の能力者の精神に干渉する精神感応系の第七波動。この第七波動は能力者の精神状態と密接な関係があると言われており、モルフォと波長があった者であれば、その精神に働きかけることで第七波動の力を高めることができる。また、本作ではこのサイバーディーヴァと同系統の第七波動としてレイラの第七波動「電子の踊精(サイバージーン)」が登場している。

皇神グループ(スメラギグループ)

本作も含めた『ガンヴォルト』シリーズの重要なキーワードのひとつで、電力会社を中心とし、国内の秩序を保つ傍ら能力者研究を行う超巨大複合企業体。通信報道機関や宇宙開発、軍事産業までもを手掛ける超巨大企業で、政財界に対しても多大なる影響力を有している。そして能力者研究には非人道的な行為も行われており、これまで幾度となく反対勢力による襲撃を受けてきた。第七波動に関する技術は世界でも随一とされている。

皇神未来技術研究所

皇神グループで行われる研究の中でも特に研究価値の高い第七波動能力者や、その因子について研究が行われている施設。第七波動に纏わる最先端技術、その全てが集まっているとされている。高度な結界技術で防衛されており、外部からの干渉は困難を極める。暴龍と化したガンヴォルトもこの施設の最下層に封印され、その膨大なエネルギーを用いた電力で多くの人々の生活の営みとなっていた。

封鍵(ホウケン)

本作の重要なキーワードで、前々作で登場した第七波動を制御するための触媒である「宝剣」の原型とされたもので、真の宝剣とされるもの。元々は「龍脈」と呼ばれる地中を流れるエネルギーのルートを制御して、国の霊的な守護を高めるために造られた。現在は役目を終えて国内の各所にて祀られていたが、その力に目をつけたATEMSによって略奪の対象となった。

ATEMS(アテムス)

本作の重要なキーワードで、ZEDΩをリーダーとし、彼の意向と采配のもとで台頭し始めた海外の能力者武装組織。独自の第七波動研究から武力行使など、その活動範囲は枚挙に遑がない。構成員の幹部は主に女性が占めていて、彼女たちは「ATEMSナイツ」と呼ばれる親衛隊となっており、それぞれがZEDΩに忠誠を誓った強力な第七波動能力者である。海外の組織であるため皇神グループとの直接的な関係はないが、皇神グループの第七波動技術やその扱いには猜疑を抱いている。

『蒼き雷霆 ガンヴォルト 鎖環(ギブス)』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

アメリカ映画が元ネタとなったB.B.の技

B.B.がバトルで使ってくる技のひとつに「ダンツァ・ガイスト」というものがあり、この技の名前は1965年に公開されたアメリカの映画『Orgy of the Dead(邦題:死霊の盆踊り)』から来ているとされている。この映画は死霊役の女性が踊るシーンで大半が占められている映画として有名となっている。日本での公開は1986年前後とされているので、B.B.が作中で多用する死語の流行時期とも近い。そしてこの技の演出に展開した羽根がB.B.を中心に回転する様が輪踊りの形式に似ているものとなっている。盆踊りには慰霊や霊送りの意味合いもあるため、B.B.の第七波動とも合致している。

『ロックマン』の攻撃システムが元ネタとなったシロンのSPスキル

本作ではボスも体力が半分以下まで削られたところでSPスキルを使用してくる仕組みとなっており、そのボスのひとりであるシロンが使用するSPスキル「マジシャンズゲート」は、『ロックマンEXE2』に登場する攻撃システム「プログラムアドバンス」が元ネタとなっている。プログラムアドバンスとは『ロックマンEXE2』の作中で入手できるアイテム「バトルチップ」を戦闘中に3枚以上組み合わせることで発動でき、組み合わせ次第でより強力な攻撃技を繰り出すことができる。
そしてシロンのマジシャンズゲートの元ネタとなったプログラムアドバンスは「ゲートマジック」と呼ばれる攻撃技で、この技はロックマンの前に現れた、『ロックマンEXE2』に登場するキャラクターのひとり・ゲートマンが胸の門から様々な物体を飛ばして複数の敵を攻撃するものとなっており、マジシャンズゲートでシロンを中心にメインである広範囲へのビーム攻撃を発動しながら、光弾など他の攻撃を連発する演出がゲートマジックに酷似している。

システィナと神崎すみれの共通点

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