オバケのQ太郎(オバQ)のネタバレ解説・考察まとめ

『オバケのQ太郎』とは藤子不二雄が1964年に『週刊少年サンデー』で連載を開始した漫画。「オバケ=怖い」の概念を覆し、愛されるオバケと言う新しいキャラクターを編み出した最初の作品でもあり、3回もアニメ化された。Q太郎に振り回される大原家の面々や個性溢れるご近所の人達Q太郎の兄妹に加えてアメリカ生まれのオバケ等、様々なキャラクターが登場する。時には人情や哀愁を感じさせる回もあるが、ドタバタを基調としたギャグ漫画である。人気のあった一方で、長年単行本が読めないと言った不遇の時期も存在した。

『オバケのQ太郎』の概要

『オバケのQ太郎』とは、藤子不二雄が1964年に『週刊少年サンデー』で連載開始されたのを皮切りに、『よいこ』『幼稚園』『小学一年生』などの小学館の学習雑誌に連載された。また、1965年・1971年・1985年と、3回TVアニメ化されたギャグ漫画である。主題歌や絵描き唄などが大ヒットし、アニメソング初の「日本レコード大賞」を受賞している。Q太郎が起こすドタバタ騒動に巻き込まれる、正太を始めとする大原一家と近所の人達に加え、弟のO次郎やドロンパと言ったオバケやラーメン好きの男等、一般的に広く知られている個性的なキャラクターも多く登場する。Q太郎のドタバタに振り回されるギャグ漫画だが、時には人情味や哀愁も感じさせる回もある。

『オバケのQ太郎』のあらすじ・ストーリー

Q太郎との出会い

ママの目を盗んで忍者ごっこに現れた小学生・大原正太(おおはらしょうた)は、ユウちゃんを始めとするお友達に虐められてしまう。
逃げた正太が隠れる場所を探していると「キュウキュウ」と音がする大きな卵を見つけた。正太が持ち上げて地面に投げつけると、中から身体の白い、頭にけが6本生えたオバケが現れる。
これが、オバケのQ太郎が誕生した瞬間である。
不気味がる正太だが、人懐こいQ太郎は正太から離れようとしない。2人がが騒いでいるうちにユウちゃん達に見つかってしまい、また標的にされてしまう。
投げつけて来る手裏剣から逃れようと草むらに隠れては相手の火遁の術で燃やされ、自分で水遁の術とばかりに池の中に潜っては、咥えていた筒にミミズを入れられると、やられ放題の正太。
それを見かねたQ太郎は、大きな息で相手を吹き飛ばし、身体を透明にして木を揺らして相手を落とすと活躍し、正太を助ける。但し、隠れたつもりで相手の仕掛けた落とし穴にハマってしまう。
Q太郎のドジを鬱陶しく感じた正太は、Q太郎と絶交してしまう。
その隙を見たユウちゃん達は、また手裏剣を投げつけ、正太を虐め出す。観念した正太がQ太郎に助けを求めると、Q太郎はユウちゃん達のママを呼んで来る。
「いつまで遊んでいるの」と、怒ったママが子供達をつねりながら、家路に連れて行く。
「まとめてめんどうみたよ」と、正太の前で得意気に振る舞うQ太郎だった。
Q太郎と正太の出会いが描かれたオバケのQ太郎第1作目は、Q太郎の活躍ぶりが目立っている。

Q太郎の事を家族に言い出せない

正太はQ太郎を大原家に連れて来たのはいいが、事情を知らない家族に見つかるのを恐れて、隠れている様にお願いをする。
Q太郎は姿を消せるので、正太の兄・大原伸一(おおはらしんいち)が急に部屋に入って来ても、それ程慌てる事は無かった。
そんな大原家に突然、父の旧友を装った謎の大家族が、どやどやと上がり込んでくる。
食卓もテレビの前も占領され、兄弟喧嘩をすれば大人数で暴れ出し、勝手に就寝してはオネショした蒲団を何枚も干す羽目になり、大原家は困惑する。
居候の分際だがそれでも我慢出来なくなったQ太郎は、透明になりながら大家族を追い出そうとする。
大食いのQ太郎は、大家族が何か食べようとするのを先回りし、冷蔵庫の中身や炊いたばかりのご飯だけでなく、大家族が注文した沢山のラーメンとざるそばまで、全部食べ尽くす。
怒りが頂点に達した大家族だが、隣りの家から漂って来たすき焼きの匂いに誘われて、アッサリと家を出て行き、大家族は隣の家に居候しようとする。実はこれもQ太郎の仕業だった。Q太郎は大原家を救ったものの、大原家の面々は、まだその事にまだ気づいていない。

追い出されたQ太郎

家族にQ太郎の存在を隠し通していた正太だったが、動物嫌いの父・大原正助(おおはらしょうすけ)に見つかってしまい、Q太郎は追い出されてしまう。頭に来た正太も、Q太郎と一緒に家出をする。
このままでは食べていけないからとアルバイト先を探し、牛乳屋さんで仕事を始める。しかし、新聞配達の要領で牛乳瓶を放り投げては割ってしまい、配達先の家で犬と出くわしたQ太郎は逃げ回り、その隙に、家の子供に盗み飲みされてと散々な仕打ちに遭った結果、早々にクビとなる。
次はソバ屋で働き出すが、配達先は牛乳の時と同じ家だった。犬を見たQ太郎は、逃げ出した拍子に岡持ちを高い木の枝に引っ掛けてしまい、家の人にソバが1本足りないからまけなさいと難癖をつけられ、犬に吠えられたタイミングでソバをひっくり返しと仕事にならず、またクビになってしまう。
今度はQ太郎が、ゴミ屑拾いの仕事を見つけてくる。籠を担ぎながら声掛けしていると、また同じ家からお呼びがかかり、掃除機の中のゴミを片付けろと虐められる。
遂に怒った正太は掃除機を奪い取り、家族を掃除機の中に吸い込んで退治する。
その様子を見た押し売りが「俺と組まないか」と話を持ちかけ、2人は早速仕事に取り掛かる。
「持って来た物を買え」と脅したはいいが、実はそこは大原家だった。押し売りに怒ったQ太郎は掃除機で押し売りを吸い込んで、見事に撃退する。「あのオバケ、役に立つだろ」と自慢する正太のひと言で、大原家にQ太郎が住む事になった。

王子さまになりかけたQちゃん

Q太郎は誰かに付け回されている気配に気づくが、全く心当たりが無い。
Q太郎を付けていたのは、ネプチャ国の関係者だった。
ネプチャ国の王様は2年前に王子を亡くしており、その王子様がQ太郎にそっくりだったのである。
Q太郎を連れて行きたいネプチャ国側だが、Q太郎も大原家から出て行きたくない。
あの手この手を使うネプチャ国だが、Q太郎はどんな手にも屈しなかった。しかし、パパが路上で5000万円するネプチャ国の宝の壺を割ってしまい、その弁償としてQ太郎を差し出す羽目になってしまう。
しぶしぶ承諾したQ太郎は、日本にあるネプチャ国大使館に赴く。
亡き王子を見るかの様に喜ぶ王様はQ太郎にテレビや漫画を与えて可愛がるが、Q太郎の本心は「大原家に帰りたい」だった。
王様に嫌われて追い出されようと考えたQ太郎は、花壇の花を勝手に摘んだり周りの物を壊したりダイナマイトを爆発させたりと大暴れをするが、王様は若くして亡くなった王子がどうしても忘れられず、王子の姿とQ太郎がダブって映ってしまう。王様の気持ちを察したQ太郎は、同情する方に気持ちが傾いてきた。
そこへ正太が現れ、Q太郎を連れて帰ろうとする。王様を気の毒に思ったQ太郎は居残りを決め、正太と喧嘩をしてしまう。
しかしQ太郎は大原家が忘れられなかった。
ベッドの中で、泣きながら正太の名前を寝言で口にする。王様はその様子を見て、Q太郎も大原家が恋しいんだなと悟る。
翌朝、帰国の途に就く王様の車にQ太郎も一緒に乗った。羽田空港へ行くかと思ったが、通る道がおかしいと気づく。行先は、Q太郎を帰宅させる為に赴いた大原家の前だった。
「わしが寂しいのを我慢出来なくてどうする」と言い残し、王様は去って行った。
Q太郎は、また日本に来たら会おうと約束をして、大原家全員で王様を見送った。
Q太郎の優しさが、垣間見えた。

生まれ故郷「オバケの国」へ行く

正太の部屋に、懸賞が当たって喜ぶ大原伸一(おおはらしんいち)がやって来る。賞品はマッシロ歯みがきの1等賞で、飛行機による東京一周遊覧旅行だった。
懸賞を当てたくなった正太はママに歯みがきをおねだりするが、相手にしてもらえない。仕方なく、わざと歯みがきを使い切って買いに出かけるが、懸賞は終わったと言われ、ショックを受ける。
ガッカリした正太だが、どうしても空の旅が諦めきれない。
そこにQ太郎の妹・P子が現れ、パパがみんなを「オバケの国」へ招待していると明かす。行かせてくれとママにお願いするが、反対されてしまう。ところがパパが賛成をして、Q太郎達とオバケの国へ出発する事になった。
このパパ、P子が化けていた。
雲の上にあるオバケの国に到着すると、Q太郎のパパ・X蔵とママ・おZが出迎えてくれた。オバケ銀座を案内し、食用雲のおもてなしを受ける正太は、オバケの国を物珍しがって楽しむ。
「オバケの国なのに一つ目小僧や幽霊はいないんだ」と訝しがる正太だが、P子は「それは迷信よ」と説明を始める。
遥か昔、地球にはオバケ族と人間族が住んでいた。しかし、のんびり屋のオバケ族は人間に適わないと思い知る。
オバケ族は人間を脅かして懲らしめようとしたが、それでも適わず、心の優しいオバケは雲の上に逃げて、自分達の住む場所を作った。
これが、P子が教えたオバケの国の歴史である。
その頃地上では、伸一が、賞品の飛行機旅行に参加していた。しかし、エンジンの調子がおかしいと内密の騒ぎになり、1人ずつ乗せて飛行する等、怪しげな雰囲気が漂い始めていた。
そんな事も知らないQ太郎達は、オバケの国で野球や釣りを楽しんでいる。
そこに突然、故障して空中を旋回していた飛行機が現れる。その飛行機には伸一が騎乗していた。
釣り竿で飛行機を釣り上げたQ太郎達はこれに乗って帰ろうと提案し、気絶していた伸一と一緒に、無事に大原家へ帰宅した。

オバケ達の会議「バケ連事務総会」の内容とは?

ある日、正太と伸一が、2階の窓からよそよそしく侵入し、大原家の間取りや家族構成を確認し始める。
この2人は、ドロンパと、ドロンパが連れてきたバケ連事務総長のクニャラ氏の化けた姿だった。
何しに来たのとQ太郎が尋ねると、世界中のオバケが加盟する「国際オバケ連合」が毎年開く「バケ連事務総会」の会場に、大原家が選ばれたとの事。
100ヶ国のオバケが集まるパーティの為、1日だけ大原家を空けてくれないかと強引な提案をされ、ドロンパに丸め込まれる形で、大原家での開催が決まってしまった。
Q太郎が一家の様子を探るが、全員「特に予定は無い」の一点張りで、困惑してしまう。
そこに突然、日にちを間違えたウラネシヤ代表の黒いオバケ・ボンガが現れた。
Q太郎は、寒さが苦手なボンガの為に、正太達を何とかごまかして家中のストーブを集め、ボンガを暖めてあげる。
そこにまた、日にちを間違えて、アラスカから来たエスキモーのオバケ・アマンガがやって来た。アマンガは暑いのが我慢出来ないからと、家じゅうの窓を全開してしまう。
両極端なオバケを満足させる為に翻弄されるQ太郎。アマンガから耳打ちされた「アイツはバケ食いオバケだから気をつけな」の言葉にビビっているところにカンツオーネを唄い出すイタリア代表のオバケ・マカローニも現れて、前日の深夜だと言うのにQ太郎のイライラが爆発する。
翌朝、なかなか家から出ていかない大原家の人達に苦労するQ太郎だが、ドロンパ達の力を借りて、どうにか出て行かせることに成功する。
そして家が空いたと同時に、世界中からオバケがやって来て、世界平和をテーマとしたバケ連総会が開催される運びとなった。
戦争をテーマにした総会は侃々諤々の議論となるが、ケンカの道具が無くなれば解決すると結論付けて閉会し、その後のパーティが盛大に開催された。
大原家の騒ぎを聞きつけた警察が様子見に来たが、たまたま中国のオバケが披露した手品で家を消した為、難を逃れる。
そして、出て行かされた大原家の人達がおかしい事に気づき、家に帰ろうとする。
しかし、パーティ後の家は荒れ放題と化していた。
困ったQ太郎だったが、マナーの良いオバケ達は、来た時よりも美しくとばかりに外装まで綺麗にして、大原家を去って行く。
ちょっとだけ寂しがるQ太郎の元に大原家の面々が戻って来るが、家がどこにあるのか解らない様子。
後片付けしたオバケ達が綺麗にし過ぎたせいで以前の家と見分けがつかなくなり、自宅を探していたのであった。

さようならQちゃん

「やるか、やめるか、うーん、迷う」と、Q太郎はいつになく深刻な顔で悩んでいた。
心配になった正太はパパや伸一に相談する。2人ともQ太郎の様子がおかしい事に気づいていたが「どうせ食べ物の事だろう」と、軽く見ていた。
しかし、思い詰めたQ太郎の意志は固く「後の事はキチンとしなくては」と、外へ出て行く。目的は、Q太郎を囲んでいた友達への、貸し借りの清算だった。
ゴジラの元へ行き、貸していた30円を返せと迫る。シラを切ったゴジラはQ太郎を殴って追い払う。それでもめげないQ太郎は透明になってゴジラを追いかけ、50円持っていたのを見つけて、無事に返してもらう。
更にQ太郎は別の少年達の元へ行き、次々に貸していたお金を返してもらう。
Q太郎はその足でハカセの元へ行き、自分が借りていたお金をハカセ返して、ひと安心する。
今度は木佐の家へ行き、借りていた漫画本を返す。木佐は漫画を読んでいたのを親に見つかって迷惑するが、今のQ太郎には、そんな事はお構いなしだった。
大原家に戻って来たQ太郎は、食欲も無く、相変わらず元気のないままだった。漫画やテレビばかり見ている正太に向かって「勉強しろ」と𠮟る。正太が無視して草野球に行けば「このままでは心配だから」と、勉強机を持って行く。
明らかにQ太郎の様子がおかしいと訝しがる正太達の元へドロンパが現れ、事情を聞く。
ドロンパは普段の様にQ太郎をイジメるがQ太郎は無反応のまま去り、自分が大切に溜めていたお菓子をP子にあげてしまう。周りのオバケ達にも、Q太郎の態度のおかしさが伝わって行く。
その夜、Q太郎は正太を夜更かしに誘う。出逢った頃の思い出を語り合いたかったが、正太は布団の中に潜り込み、寝てしまう。最期の夜なのに会話が続かないと寂しがるQ太郎だった。
翌朝、パパやママ達が、Q太郎が朝ごはんの時間に起きてこない事を心配する。正太が部屋を覗きに行くと、Q太郎の姿が見当たらない。
Q太郎は置き手紙を残して、家出をしていた。
「自分は世の中の事を何も知らず、大原家の人達に甘えてばかりいるわけにもいかない。広い世界へ飛び出して、もっと勉強がしたい」と言うのが主な理由だった。
Q太郎の別れを惜しむ正太は泣きながら家を飛び出し、みんなに事情を説明する。ライバルだったドロンパまで泣き出したところで、物語は終了する。
その筈だったが、何故か家出したQ太郎がみんなの元へ戻って来る。
家出をやめたのかと思いきや、Q太郎は昨日受けた仕打ちを思い返したら急に腹が立ち、正太やドロンパ達に仕返しをしにやって来ただけで、P子にあげたお菓子も半分返せと取り上げに来ただけだった。
スッキリしたQ太郎は、正太達に見送られながら、今度こそ本当に飛び立って行った。

15年後のQ太郎(「劇画オバQ])

Q太郎が大原家を去ってから15年後。
正太は大会社のサラリーマンとして働いていた。
ある日の夜、若ハゲと近眼が進行した博勢に、新事業を立ち上げたいから協力してくれないかと、話を持ち掛けられる。
困惑しながら家路へ戻る正太の背後から「大原家はどこですか」と問いかけるオバケの姿。よく見ると、身体中に皺の寄った、少し老けた体裁のQ太郎だった。
久々の再会を喜び合いながら、正太は自宅にQ太郎を連れて行き、妻に紹介をする。正太は既に結婚していた。
2人は食卓を囲みながら、昔話に花を咲かせる。Q太郎は父親のコネでオバケ銀行への就職が決まっていたが、何か変わった事がやりたくなったので地上に戻って来たと、昔とちっとも変わっていない様子だった。ドロンパはアメリカへ・U子は空手の修行・神成さんは亡くなったと、Q太郎が去った後の話も聞けた。
暫くQ太郎は正太の家に居候をするが、妻は怪訝な様子でいる。ある夜、なかなか寝付けないQ太郎が正太の部屋に行くと、正太の妻がQ太郎に迷惑している会話を耳にする。ご飯を20杯食べる事や寝ている時の大いびきが我慢出来ないと正太に打ち明けるが、正太は暫く我慢してくれと言うのが精一杯だった。
Q太郎は15年間で正太の暮らしが変わり、自分とのズレが起きている事に感づいてしまう。食事も少しだけになり、だんだんと元気を失くして行ってしまう。
トボトボと町を歩いていると、後ろからQ太郎を呼び掛ける大きな男が現れる。かつてのガキ大将・西郷強(ゴジラ)だった。Q太郎との再会を喜ぶゴジラは、かつて一緒に遊んだ友達を家に呼び、Q太郎の歓迎パーティを始める。
木佐はキザのままでよっちゃんはママになりと、大人になったみんなを懐かしがる。
遅れて博勢がやって来ると、「Q」と書かれた布切れを取り出して、みんなに見せる。
それは昔、全員で無人島に行った時に掲げた旗だった。
当時の事を思い出して全員が童心に帰るが、大人になってしまい、いつしか子心を忘れている事に気づかされる。
あの頃の様に、もう一度みんなで頑張ろうと団結したところで、会がお開きとなる。
正太は酔った勢いで脱サラを決め、明日、その件を告げると宣言して寝てしまう。
翌朝。酔いが醒めた正太の元に妻が現れ、お腹に赤ちゃんがいると告げる。昨日の剣を完全に忘れて有頂天になる正太だった。「正ちゃんも大人になるんだな」と思ったQ太郎は、もう昔の様に戻れないなと気づき、何も言わずにオバケの国へ飛び去っていった。

「ドラ・Q・パーマン」

オバケのQ太郎・ドラえもん・パーマンの共通点は『相棒が怠け者』である。夏休みのある日、宿題を全くやらないのび太に痺れを切らしたドラえもんは「さいなんくんれん機」でわざと地震を起こして、のび太を驚かせる。オバケのQ太郎の家では正太が、頭の良いO次郎に宿題を片付けさせ(とは言えO次郎は全部間違った答えをノートに書いていた)、コピーロボットに宿題を任せていたパーマンも、怠けていたのを知り、呆れる。
同じ境遇の存在を知ったドラえもんは、オバケのQ太郎とパーマンを誘い、
愛想を尽かしたドラえもんは、同じ悩みを抱えたオバケのQ太郎やパーマンと一緒に、家出を決める。山奥でキャンプをする事になった3人は、それぞれの胸の内を明かして、意気投合する。
一方、ドラえもんがいなくなって不安になったのび太は、隠し持っていたタケコプターを使い、正太とコピーロボットのミツ夫と一緒に、居場所を探す。
ある山に辿り着いたドラえもん・オバケのQ太郎・パーマンの3人は、それぞれの胸の内を語り合い、仲を深めて行く。陽が落ちたところでドラえもんが一曲唄い出すと、ドラ声の反動で近くの山が噴火し、大洪水が発生する。木の上に避難した3人の視界には、水没した町の景色しか見えなかった。相棒も巻き込まれたものと捉えて泣きじゃくる3人に、のび太が話しかける。実はこの景色、3人を懲らしめようと、ドラえもんが置いて行った「さいなんくんれん機」を使ったものだった。ほっとする3人の元にO次郎・ドロンパ・パーマン2号・パー子達も現れる。みんな揃ったところで改めてキャンプが始まり、楽しい一夜を過ごす事となった。
「コロコロコミック(1979年8月号」」に掲載された、漫画家・しのだひでおの手による作品で、ドラえもんがテレビ朝日でアニメ放映されるのを機に、この作品も1980年4月8日、アニメ放映された。
オバケのQ太郎がスピン・オフとして出てくる、稀有な作品である。

『オバケのQ太郎』の登場人物・キャラクター

オバケ(Q太郎の家族)

Q太郎(キューたろう)

nabesama
nabesama
@nabesama

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