甲斐享(相棒)の徹底解説まとめ
甲斐享(かい とおる)とは、刑事ドラマ『相棒』の登場人物で、3代目相棒として活躍した青年刑事。
警視庁の次長である甲斐峯秋の息子だが、父親とは折り合いが悪く、彼に頼ることも権力者の子だと思われることも嫌う。一方でその物腰には品の良さがあり、育ちの良さを隠し切れていない。杉下右京自らの要望で特命係に入ることとなり、彼の下で刑事として成長していく。しかしその若さと、杉下という怪物的刑事を間近に見続けたことが原因で、凶悪犯への私刑を繰り返して逮捕されるという衝撃的な形で物語から退場した。
甲斐享のプロフィール・人物像
演:成宮寛貴
甲斐享(かい とおる)とは、刑事ドラマ『相棒』の登場人物で、3代目相棒として活躍した刑事。あだ名は「カイト」。
スマートな体形の青年で、ジレベストを愛用するなどファッションセンスも優れている。キャビンアテンダントの笛吹悦子(うすい えつこ)と同棲中で、2人でいる時はイタリアンを食べていることが多い。コーラを愛飲している。
警視庁の次長である甲斐峯秋(かい みねあき)の次男だが、父親とは折り合いが悪く、彼に頼ることも権力者の子だと思われることも嫌う。一方でその物腰には品の良さがあり、育ちの良さを隠し切れていない。
刑事に憧れ、さりとて父の威光で夢を叶えたと思われたくないため、ノンキャリアの立場で警察官となる。捜査一課の刑事となることを夢見て働く中、悦子と共に訪れた香港で警視庁特命係の杉下右京(すぎした うきょう)と出会い、彼と共に領事館内で起きた事件を解決。この際に見せた刑事としての能力と正義感を買われ、杉下に指名される形で警視庁の特命係に配属される。
特命係は“警視庁の陸の孤島”、“人材の墓場”ともいわれ、配属された刑事が次々と辞めていくことで知られており、当初は「どうして自分が特命係に」と憤慨していた。共に事件を追う中で、杉下の並外れた推理力と強硬な正義感を知り、彼を尊敬に値する人物だと信頼するようになっていった。
しかし特命係に来て数年後、「法の手の及ばない凶悪犯への私刑を繰り返して逮捕される」という衝撃的な形で物語から退場する。なぜそんなことをしたかについて、本人は「最初はどうしても復讐しなければ気が済まないという親友を止めるために、彼の代理で凶悪犯に私刑を食らわせたが、その後繰り返した理由は自分でも分からない」と語っている。父の峯秋は、「杉下という怪物的な刑事と間近に接している内に、本人の若さから“負けたくない、あのような刑事になりたい”という気持ちを無意識に育ててしまったのではないか」と分析している。
杉下にとっても享の暴走を止められなかったことは痛恨の出来事であり、彼から「俺に失望しているでしょう」と問われた際に「(君を止められなかった)自分自身に失望している」と言葉を返している。
甲斐享の来歴・活躍
父との軋轢
警視庁の幹部である甲斐峯秋の次男として生まれる。具体的な経緯は不明だが、父親とは折り合いが悪く、彼の力を頼ることも権力者の子だと思われることも毛嫌いしている。母や兄との関係は語られていないが、成人してからは実家を離れて暮らしており、特に仲が良いわけではないと思われる。
一方で刑事という仕事に憧れ、その花形である捜査一課の刑事になることを夢見る。父の力でこの夢を叶えたと思われたくない一心で、ノンキャリアとして警視庁に入り、警官から地方署の刑事にまで出世する。なお、峯秋は自分の子が警察で働くことには反対の立場を取っており、享は「自分がなかなか出世できないのは峯秋が手を回しているからだ」と考えていた。
合コンで知り合ったキャビンアテンダントの笛吹悦子とは、この頃にはすでに同棲している。悦子は甲斐のこういった事情や想いを汲み取った上で応援しており、後に特命係に配属された時も「警視庁の刑事であることには変わらない」と彼を激励していた。
特命係への配属
悦子と共に香港に赴いた際、たまたま同じ時にここを訪れていた警視庁特命係の杉下右京と出会い、領事館で起きた事件を共に解決する。この時見せた刑事としての資質と強い正義感を杉下から気に入られ、その名を覚えられる。
その後峯秋が接触し、息子が世話になったことへの感謝と個人的な礼がしたい旨を告げた際、杉下は「享を特命係に配属してもらえないか」と依頼。これにより、唐突に警視庁特命係への異動を命じられる。
特命係は“警視庁の陸の孤島”、“人材の墓場”ともいわれ、配属された刑事が次々と辞めていくことで知られており、当初は「どうして自分が特命係に」、「自分をどうしても辞めさせたい峯秋の差し金か」と憤慨していた。それでも念願の警視庁の刑事という立場になれること自体は好意的に受け取り、捜査一課の面々には顔を合わせるたびに自分を売り込んでいた。
しかし特命係で過ごす内、当初は「ワケの分からない刑事」だと思っていた杉下が、類稀な推理力と自身を上回る強硬な正義感の持ち主であることを知り、次第に彼を尊敬するようになっていく。杉下を純粋に尊敬し、彼と共に事件を追う様は、よくできた弟子のようでもあった。
純粋で歪な師弟関係
杉下が享を特命係に招いたのは、本人曰く「前の相棒がいなくなってから、特命係を広く感じるようになった」とのことだが、実際のところは素質のある若者を育ててみようと考えたためだと思われる。
これまでの相棒たちとの関係は、始まった当初はややギクシャクしたものだったが、享に対しては「育ててみよう」という思いがあったためか比較的良好な関係を築く。享もまた明確な言葉や態度にはしなかったものの、そんな杉下を師のように敬い、彼から多くを学び取ろうとした。同時にただ権力に執心しているだけだと思っていた峯秋が、自分が思っていた以上に警察の人間として市民を守ることを真摯に考えていたことを知り、彼に対する態度を軟化。必要に応じて峯秋の威光を利用するなど、父を頼ることへの嫌悪感も和らげていく。
しかし杉下という刑事として怪物的な存在に接し続けた結果、享の中に「負けたくない、自分も杉下右京のような刑事になりたい」との想いが芽生えていく。この歪みは本人も気付かぬまま少しずつ肥大化し、やがて高校時代からの親友である梶祐一郎(かじ ゆういちろう)が、妹を殺した犯人への復讐を計画していたことを知って本格的な暴走を招く。
梶の妹を殺した男は薬物中毒で、心神喪失状態であったことから軽い罰を受けただけで出所することとなっていた。どれほど諭しても犯人への復讐をやめようとしない親友を救うため、享は先んじてこの犯人に自ら私刑を加え、これによって梶に一定の留飲を下げさせた上で復讐の虚しさを理解させる。一方で、「正義の名の下に、法で裁けない悪を裁く」という行為に、享は酔い痴れるようになっていく。
ダークナイト
享はその後も法の手の及ばない悪人に対する私刑を密かに繰り返すようになり、世間は正体不明のこの人物のことを「ダークナイト」と持てはやす。しかしある時、「ダークナイト」を名乗る何者かによる犯罪者を被害者とする殺人事件が発生。責任を感じて享が捜査に乗り出す一方、杉下は「これまでのダークナイトの犯行とは特徴が違う、恐らく別人の犯行だ」とまで見抜き、偽者ばかりか本物のダークナイトである享にまで辿り着いてしまう。
決定的な証拠を突きつけられ、享は素直に罪を認める。自分でもなぜ私刑を繰り返してきたのか分からず、詫びることしかできない享に、それまで彼に目をかけてくれた杉下は「君が悔いるべきはそこじゃないだろう」と告げて、いつかまた刑事として再起してほしいことを訴えた。
享の犯行は峯秋や悦子にとっても衝撃であり、特に峯秋はかなり泡を食った様子で彼と面会し、「ようやく自分を警視庁から追い出せてほっとしているか」と問われた際には「バカを言うな」と声を荒げている。この段階で享の子を妊娠していることと同時に白血病に侵されていることが判明した悦子が心配だと語る享に、「彼女のことは自分に任せろ」と言い切っている。
享は懲戒免職となり、杉下も部下の暴走を止められなかったことで無期限の停職処分を受ける。親しくしていた捜査1課の刑事たちの計らいで、イギリスへと旅立つ直前の杉下と再会。「もはや愛想も尽きているるでしょうが」と前置きしながら話しかけようとする享に、杉下は「君を止められなかった自分自身に愛想が付きかけている」と言葉を返し、どんな形であれいつかまた会うことを約して別れることとなった。
甲斐享の関連人物・キャラクター
杉下右京(すぎした うきょう)
警視庁特命係の刑事。紅茶とチェスを愛好する、人並外れた推理力と強硬な正義感を持つ紳士である。一方で人の心の機微には疎く、それが原因で離婚した過去を持つ。
香港の日本領事館で起きた事件を共に解決した際に、享の刑事としての資質と正義感の強さを気に入り、「少し前までいた相棒がいなくなって部屋が広くなったので」などと嘯きつつ彼を特命係にスカウトする。これまでの相棒に対しては、特に共に行動するようになった直後はつっけんどんな態度が目立ったが、享については「この有望な若者を育ててみよう」といった考えがあったのか最初から比較的親身に接していた。
それだけに享が何人もの人間に私刑を繰り返していたことには衝撃を受けており、「世話になった上司の杉下と父である峯秋の顔に拭い切れない泥を塗った」と自分の前で後悔する彼に「君が悔いるべきはそこじゃないだろう(=事件の被害者への謝罪がまず先だろう)」と強い口調で語っている。
自らの手で逮捕してなお、享に対して相応の情を抱き続け、最後に対面した際に「もはや愛想も尽きているでしょうが」と罪悪感に押し潰されそうになりながら話しかけられた際も、「君に対してよりも、君を止められなかった自分に愛想が付きかけている」と伝え、いつかまた会うことを約して別れていった。
杉下右京(相棒)の徹底解説まとめ - RENOTE [リノート]
renote.net
杉下右京(すぎした うきょう)とは、刑事ドラマ『相棒』の登場人物で、警視庁特命係に所属するベテラン刑事。
英国風のスタイルを好み、チェスと紅茶をたしなむ紳士的な人物だが、並外れた推理力と強硬な正義感を併せ持つ切れ者である。これまでに解決できなかった事件はほぼ皆無だが、真相を暴くことへの躊躇がまったく無く、たびたび“組織にとって不都合な事実”まで突き止める。このため警察上層部からは警戒されているが、本人はまったく気にしていない。一方で他人の心の機微には疎く、それが原因で離婚した過去を持つ。
甲斐峯秋(かい みねあき)
警視庁の次長。実父だが折り合いは悪く、互いにできる限り顔を合わさないようにしている。峯秋の何にここまで嫌悪感を抱いたのかは特に描かれていないが、初期の享は自分が“父の権力を頼っている”ように誰かから揶揄されると途端に激高していたため、「正義のためにある警察という組織の中で、権力闘争に執心する腐った父親」という認識はあったものと思われる。
自分を徹底的に嫌う享に峯秋の側もごく冷淡な態度で接しており、「息子に刑事が務まるとは思えない」と常々語っている。杉下から彼の特命係行きを打診された際は、「それでアイツが警察を辞めてくれるなら願ったり叶ったりだ」とむしろ喜んでいた。
しかしそれなりに権力に執着し、ライバルを蹴落とすことに躊躇が無いことを別にすれば、比較的まとめな感性の持ち主で、必要とあれば特命係に手を貸すことも厭わない。この点は享からすれば意外だったようで多少ながらも次第に軟化させ、これに応じる形で峯秋の側も刑事としての享のことを少しずつ認めていった。
それだけに享が連続暴行犯だったことが明らかとなった時はかなり驚いており、警察の人間として一切手心なく彼を処罰するよう働きかける一方で、なぜ息子があんなことをしたのかを彼なりに必死に考えていた。留置場で面会した際、「あなたの顔に今度こそ拭えない泥を塗った」と詫びる享に、そんな程度で揺らぐほど自分の権力は脆くないと豪語し、自身の孫となる命を妊娠したばかりの悦子のことは任せるよう伝えた。
笛吹悦子(うすい えつこ)
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水谷豊演じる杉下右京は、人気刑事ドラマ『相棒』シリーズのメインキャラクターで、優れた推理力で難事件を解決する老練の名刑事。しかし極端に理屈っぽい上に我が強く、一度やると決めたことは何がなんでも実行し、そのためであれば他人の感情への配慮を二の次にするなど、偏屈な人柄として設定されている。 そんな杉下の、ファンにはお馴染みの「人をイラつかせる一言」5選を紹介する。
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【相棒】宮部たまき役の高樹沙耶が大麻所持の疑いで現行犯逮捕!再放送への影響必至…
人気刑事ドラマ『相棒』シリーズに登場する宮部たまき役で有名な高樹沙耶。1983年に女優としてデビューし、沖縄・石垣島に移住してペンションを経営していたその高樹が、大麻の不法所持で逮捕された。 高樹は以前から「大麻の合法化」を声高に唱えて様々な活動を続けており、ネットでは驚きと共に「やっぱりね…」との声が多く見られた。当時の反応を紹介する。
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