クロス・マリアン(D.Gray-man)の徹底解説・考察まとめ

クロス・マリアンとは、『D.Gray-man』の登場人物であり、黒の教団のエクソシスト。また、神父、元科学者、魔導士など多数の顔を待つ。教団に5人しかいない元帥の1人で、主人公アレン・ウォーカーの師匠でもある。養父を亡くし傷ついたアレンを助け、エクソシストとしての戦い方や心構えを教えた。アレンを教団へ向かわせる際に失踪していたが、実は教団からかねてより依頼されていた仕事の為に方舟に潜入していた。その後アレンと再会し、クロス部隊と合流。生成工場の破壊任務の為ノアの一族との戦いに協力する。

黒の教団のエクソシストで、元帥のうちの一人。ふわふわとした白い髪の毛に眼鏡、フランス人というのが納得の芸術家のような見た目をしている。元画家であり、趣味はスケッチ。対AKUMA武器は装備型で、「楽園ノ彫刻(メーカー・オブ・エデン)」という鑿(のみ)の形状をしている。
クロスとは対照的な性格の持ち主で心優しく弟子想い。ノイズ・マリ、神田ユウ、チャオジー・ハンやすでに亡くなっているデイシャ・バリーの師匠。ノイズ・マリを「まーくん」、神田ユウを「ゆーくん」と呼ぶなど弟子をわが子同然と考え息子のように思っているが、弟子たちからは嫌がられている。ティエドールはクロスのことを”不良”と呼んでいる。作中の絡みはあまりないが、お互い別々で嫌味を言っていることから、エクソシストの中でも特に関わりがある人物のようだ。

クロス・マリアンの名言・名セリフ/名シーン・名場面

「いい女ってのは一途すぎるよな」

方舟でアニタの死を悲しむクロス・マリアン

クロスを追って中国から江戸へ向かったアニタは、航海中にAKUMAの襲撃で死亡。その際居合わせていたリナリーから、アニタの死を知らされた時の言葉。
「何があっても跡を追うな」と言ったにもかかわらず、クロスを愛しているからこそ危険を承知で追いかけた。そんな一途さを好んでいたと思われる。女たらしならではの大人の哀愁漂う台詞。

「で 残りはオレの服を台無しにした分だ」

教団内で誕生したレベル4に服をボロボロにされて怒っているクロス・マリアン

アレンとリナリーがレベル4にとどめをさす直前、断罪者でギリギリまで追いつめることとなる。建前として一発目は教団のために撃ったことにしたが、ほかの何発かは自分の為に撃った。
投げ飛ばされた勢いで神父服をボロボロにされて激怒。怒りとは裏腹に笑顔で言い放っていた。クロスの性格が垣間見れる台詞。

「宿主なんざ もっとくだらない奴がなってりゃよかったのに」

悲しむアレン・ウォーカーを抱きしめ、気遣うクロス・マリアン

ヴァチカンの中央庁の監視を受けながらアレンと面会した際に伝えた言葉。
アレンのことは弟子であるにもかかわらず振り回したり冷たい態度をとっていたが、本当は大切に思っていることを仄めかす発言である。基本的に褒めたり優しい言葉をかけることがないため、作中でほぼ唯一と言っていいほど素直に気持ちを伝えている場面。この後、自室に戻り、教団で成長したアレンのことを「生意気な面になった」と喜んでいた。

「怖いなら一緒にいてやる くさっても師匠だからな おまえの小便シーツ死ぬほど洗ったしよ」

夢の中で決意を新たにしたアレン・ウォーカーを見守るクロス・マリアン

アレンの夢の中でクロスが伝えた言葉。
これから宿主として侵食が進み「アレン・ウォーカー」としての自我が消えていくのを前に、寄り添うような言葉をかけていた。師匠としてというよりは、まるで父親を彷彿とさせる台詞である。
なんだかんだ言って責任感が強い傾向が見受けられるので、クロスが自称・女にモテるのも頷いてしまう場面。普段は冷たいけど、ここぞという時はせめて助けてやろうという優しさが見受けられる。
その後、アレンが変わらない決意を見せるので突き放すようにも見えるが、彼なりに消えていく弟子を思っていることを感じさせる。

クロス・マリアンの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

出自の謎

クロス・マリアンの年齢はプロフィール上不明となっており、初登場時から明かされていない。顎鬚を生やしヘビースモーカーで貫禄のある風貌というと、洋画に出てくるワイルドな中年男性を思い出す。そんな特徴を持つので、多くのファンの間では推定40~50代くらいだと思われていた。「14番目の関係者」としても、30年間宿主を探していた旨の発言をしていることから、最低でも40歳以上であることは明らかだった。しかし、単行本24巻の『コムイの談話室コーナー』において、科学班のジョニー・ギルより「見た目が20代後半」という情報が公開されており、見た目の年齢と実年齢が合致していないことが判明した。それより前の談話室コーナーでは、「ノアの一族は老化が遅く、若くいる時間が長い」という体質が書かれているが、ノアの一族は死亡したスキン・ボリックとルル=ベル、14番目のネアを除く11名全員が目覚めているため、クロスはなんらかの方法で一族とは関係なくノアの力を得ている可能性がある。また、回想の中でクロスはマザーから「真理に触れ人の境を超えてしまった」と告げられていることから、ネアとの関わりによって千年伯爵含むノアの一族やイノセンスとは無関係の力で若返っているという説も濃厚である。もしくは、魔導士なので魔術によって若くい続けていると考えることもでき、年齢についての謎は深まるばかりである。

また、もう一つの可能性としてファンの間でも噂されているのは、「ブックマンだった」という説だ。作中登場するブックマンは歴史を記録するという使命を持っている。年老いたブックマンとまだ19歳の後継者であるラビ、その2人しか登場しないため年齢の幅が開きすぎているという不思議があった。しかも、ブックマンが捕らえられた際に「また後継者を失いたくないだろう」と言われていることから、ブックマンとラビとの間にはもう一人後継者がいたがなんらかの理由で後を継げなくなったと考えられている。
クロスが元ブックマン後継者として考えられるのはそれだけではない。2人の間に存在するとすれば、間をとって年齢的に40~50歳くらいの者が有力だが、おそらくその年齢に近いということ。
それだけでなく、クロスを含めた3人には共通点がいくつか存在する。一つ目にブックマンの髪の色は定かではないが、ラビの髪色は濃さは違うがクロスと同じ赤毛であること。二つ目に3人とも国籍が不明であること(他の登場人物は基本的に国籍の情報がある)。そして、クロスが7月31日生まれ、ブックマンが8月5日生まれ、ラビが8月10日生まれ、と誕生日も近くおまけに全員獅子座、ということなどが挙げられる。
どちらの説も多くのファンが考察しており、クロス・マリアンの本当の姿とはいったいどんなものなのかわからない、そんな謎の多さが彼の魅力にもなっている。

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