コムイ・リー(D.Gray-man)の徹底解説・考察まとめ

コムイ・リーとは、漫画『D.Gray-man』及びアニメ『D.Gray-man』、『D.Gray-man HALLOW』に登場する、黒の教団・本部の室長である。妹はエクソシストのリナリー・リー。科学班出身で、自身を「科学班室長」と名乗ることも。
司令官として教団をまとめる優秀な人物である一方、発明品によって事件を巻き起こすトラブルメーカーでもある。本来は心根の優しい人物であるが、室長としての立場から、非情な決断を下さなければならない場面も多い。
重度のシスコンで、リナリーを溺愛している。

コムイ・リーのプロフィール・人物像

年齢:29歳(初期)→30歳
血液型:AB型
誕生日:6月13日
身長:193cm
体重:72kg
担当声優:『D.Gray-man』小西克幸、『D.Gray-man HALLOW』井上剛

コムイ・リーとは、漫画『D.Gray-man』及びアニメ『D.Gray-man』、『D.Gray-man HALLOW』に登場する、黒の教団・本部の室長である。同じく黒の教団に、殺人兵器AKUMAを破壊できるイノセンス使って戦う、エクソシストのリナリー・リーがいる。
リナリーが幼い頃、エクソシストとして教団に連れていかれたことをきっかけに、黒の教団に入団する。その後、若くして室長の座まで上り詰めた優秀な人物だ。アジア支部出身。イノセンス研究の筆頭でもあるため、対AKUMA武器の修理なども手掛けている。科学班の出であるため、「科学班室長」と名乗ることも。
教団とその上位組織である中央庁の間に立ち、ときに厳しい決断を下さなければならない立場である。機密が多い組織であるため、団員には非情なことを強いる場面も見られる。しかし、戦いの中で後を絶たない仲間の犠牲に、時折感傷を抑え込もうとする様子を見せており、本来は心根の優しい人物であることが伺える。

メガネに白いベレー帽・白衣がトレードマークである。コーヒーは本格派で、ブルーマウンテンを飲んでいる。
頻繁に迷惑な発明をしては周囲を巻き込むトラブルメーカーで、発明品を発端とした事件で教団本部を壊滅させたこともある。部下からは99%の信頼と1%の殺意を寄せられている。
仲の良い人物は、教団本部の食堂の料理長・ジェリー。
重度のシスコンで、リナリーを溺愛している。

コムイ・リーの能力

便利アイテムの発明

コムイはロボットや薬などを次々と開発する天才で、団内にプライベートな実験室を持っている。今まで作中に、「コムリンⅡ」、「コムビタンD」、「コムリンEX」などが登場し、よく暴走して教団を危機に陥れている。

コムリンⅡ

コムイの頭脳と人格をコピーした仕事のお助けロボットとして開発された。しかし、コーヒーを摂取したことで壊れてしまい、エクソシストの肉体を強化するべく暴走する。リナリーをマッチョにしようと奔走するが、彼女の対AKUMA武器「黒い靴(ダークブーツ)」によって破壊される。

コムビタンD

人間がゾンビのように凶暴化する劇薬。どんな疲れも吹っ飛ばす残業用の薬として開発されたが、強力すぎて理性まで吹っ飛んでしまうのが難点。危険物として科学班員たちによって隠されていたが、幽霊の少女が持ち出したのをきっかけに、教団内に解き放たれてしまう。ウイルス性を持ち、感染者が噛みつくことで他者に感染する。一時は本部の全員がゾンビ化するが、後日アジア支部から引っ越しの手伝いに来たバクによって抗体が作られ、事態は収束した。

コムリンEX

コムリンⅡよりもコムイの姿を忠実に再現したロボット。戦闘能力やワクチン開発能力を持つ。ゾンビ化したソカロ元帥に破壊される。

コムイ・リーの来歴・活躍

過去

コムイは両親をAKUMAに殺されており、家族はリナリーだけである。しかし、唯一の肉親であるリナリーは、イノセンスの適合者だったために教団へと連れ去られてしまった。リナリーは教団の下で戦うことを強いられ、逃げ出そうとしたことで幽閉され、心を病む。教団から逃れられないリナリーの元へ行くため、コムイはサポート役である科学班員として教団へ入団した。そして、3年で教団本部の司令塔である室長の座に上り詰め、彼女との再会を果たす。それからは、リナリーと共に教団に所属しながら、AKUMAの製造者である千年伯爵との戦いを続けている。

黒の教団の司令塔

クロスがコムイ宛に紹介状を送ったと主張するアレンに、固まるコムイ(右から3人目)。

指揮官として全団員をまとめるコムイは、エクソシストやイノセンスが起こす奇怪事件を事前に調べるサポート部隊であるファインダーに任務を与え、イノセンスの回収に励んでいた。
主人公のアレン・ウォーカーが入団するために教団を訪れた際は、アレンの師であるクロス元帥からの紹介状が届いていたにも関わらず、読まないまま書類の山に埋もれさせており、知らぬ存ぜぬで事態をややこしくした。コムイが事態を把握していなかったために、アレンは侵入者としてエクソシスト・神田の対AKUMA武器「六幻(ムゲン)」による強烈な洗礼を受けることとなった。

アレンの入団後、伯爵側に人類最古の遺伝子を受け継ぐ超人であるノアの一族が現れ、戦いが激化する。そして、千年伯爵らによって、すべてのイノセンスの核となる存在である「ハート」狩りが行われ、エクソシストの元帥であるイエーガーが殺害されてしまった。コムイは各地に散らばる元帥を守るため、エクソシストたちに護衛任務を与えたが、その矢先に団員148名の死者を出すこととなる。団員のひとりからは、上司の遺体を故郷に返してやってほしいと懇願されるが、コムイは室長の立場からこれを厳しく却下しする。しかし、指令室でひとりになると、「感傷に浸るな…考えるんだ勝つことだけを」と自分に言い聞かせるように零した。コムイは、リナリーたちにクロスの護衛の任を与え、江戸へ向かわせた。

ノアによる本部襲撃

江戸での戦いで、ノアの方舟(ノアの一族が保有する空間転移能力を備えた舟)を手に入れた黒の教団。方舟は、操縦するライセンスである「奏者の資格」を持つ者にしか動かせず、アレンがその資格を持っていたことが判明する。また、クロスが方舟を動かす方法を知っていたことも明らかになる。中央庁はアレンとクロスを危険視して両者の接触を禁止し、中央庁特別監査役であるマルコム=C=ルベリエを教団本部に派遣する。アレンを異端審問にかけようとしたルベリエだったが、コムイは間に入ることでこれを阻止した。エクソシストを物のように扱う中央庁から彼らを守ろうと、コムイは決意を新たにするのであった。

江戸へ向かう海上でのAKUMAとの戦闘で、イノセンスの最大限開放により、異常をきたしてしまったリナリーのイノセンス。コムイがイノセンスの番人・ヘブラスカに彼女のイノセンスを見せると、シンクロ率が10%を切っていることが発覚し、一度装備を外させることになる。イノセンスが適合者の強い思いに反応して、今までにない変化を起こしていると言うヘブラスカ。次にシンクロするときは、寄生型の適合者のように強力なイノセンスの力に侵される可能性があるため、命を削る覚悟が必要だと告げられ、コムイには胸が潰れるような話であった。

方舟から奪取した、AKUMAを作る元となる物質であるAKUMAの卵を狙って、ノアの第12使徒・ルル=ベルが教団本部に襲撃を仕掛けてくる。大量のAKUMAが教団内に侵入したが、対AKUMA武器の破損などにより応戦できるエクソシストの数が少なく、教団は多くの犠牲を出す。ヘブラスカに、次にシンクロするときは命を削る覚悟が必要だと言われた手前、すぐにリナリーを差し出す決心がつかなかったコムイ。みんなを守るためなら覚悟してみせるというリナリーに、自分は死んでもいいのかとコムイは問う。そうではないと彼女は涙を流し、ふたりの心はすれ違う。
コムイは自分が教団へ来たことで、リナリーにそのような生き方を選択させてしまったと感じていた。しかし、リナリーもまた、コムイに自分以外の全てを捨てさせてしまったと、負い目を感じていた。それまでは、なんとか苦境から逃れようともがいていたリナリーだったが、コムイが自分の元へ来たときに逃げるのをやめ、エクソシストとして彼と生きていくことを決めたのだった。
リナリーは震えながらも、コムイや仲間を守りたいという強い想いから、再びイノセンスとのシンクロに成功する。コムイに見守られながら、彼女のイノセンスは結晶型に進化し、以前の何倍にも強い力を手に入れたのであった。レベル4のAKUMAが誕生し、その力の前に教団は撤退を迫られていたが、リナリーの復活もありこれを免れる。

室長としての立場

室長として、アレンを敵とみなす永久任務を下すコムイ。

ルル=ベルの襲撃により、崩壊しかかった本部移転の準備を進めていたコムイたち。しかし、コムイが開発した劇薬「コムビタンD」により、教団本部の団員がゾンビのように次々と凶暴化する事件が起こる。そこに、かつて教団で咎落ち(イノセンスと無理にシンクロしようとしたり、イノセンスを裏切ったりした際に起こる現象。人体がイノセンスに取り込まれ、破壊される)の被害に遭った被験者たちが形を成した少女の幽霊が現れ、引っ越しを中止しろとコムイに要求した。少女は、ひとり取り残されるのを恐れ、コムビタンDを利用して団員たちを本部に留めようと画策していたのだ。少女は、リナリーが同じように無理やり連れてこられたにも関わらず、犠牲になってくれる人間がいてうらやましいと言う。しかしコムイは、「犠牲じゃない 一緒に生きるために助け合ってるんだ」と伝え、本部襲撃以降気持ちがすれ違っていたリナリーと和解する。コムイは少女に、「この十字架の下に犠牲になったもの全部 ボクが室長としてずっと背負ってくつもりだ」と宣言し、咎堕ちの犠牲になった者達の名前も忘れないと約束したのであった。

ルベリエと密約を交わしたクロスは、中央庁立ち合いの下アレンと面会し、自分が知っているアレンの秘密について話した。そこで、クロスは14番目のノア「ネア」の千年伯爵を倒すという意思を継いでおり、アレンはネアのメモリーを持つ宿主だということが発覚する。アレンの潔白が証明されることを望んでいたコムイだったが、彼がノア化した際には倒すようエクソシストたちに命を下さなければならなかった。

ノア化が顕著になり、教団の地下に幽閉されていたアレンは、自立型イノセンス・アポクリフォスの襲撃もあり、教団外へと逃亡する。そしてコムイは、以前から決めていた「今後アレンをノアと識別し、敵と見なす」という永久任務を団員に下した。

コムイ・リーの関連人物・キャラクター

リナリー・リー

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