レディ・イン・ザ・ウォーター(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『レディ・イン・ザ・ウォーター』とは2006年に公開されたファンタジームービー。『シックス・センス』(1999)など衝撃的な結末の映画が大ヒットしたM・ナイト・シャラマンが監督を務めた。殻に閉じこもった人生を送っていたある中年男が、海の精に出会う。中年男は周囲の人々と協力して、海の精を助け、世界を救うために大奮闘する。天敵の恐ろしい魔物も登場し、危険と困難を伴うミッションを通して、中年男は失っていた自信を取り戻し、人生を見つめ直す。現代に蘇ったおとぎ話が、大きな感動を与えてくれる作品だ。
ブルーワールドを守る魔物で、掟の番人と呼ばれている。
風貌はまるでサルのようで、木の上に住んでいる。
大変凶暴で、生れ落ちると同時に親を殺してしまう。
しかしこの凶暴さで何世紀もブルーワールドの秩序を保ちつつ、スクラントからナーフを守ってきた。
グレート・イートロン
ナーフを故郷に連れていく巨大なワシ。
人目を避けてナーフの元に飛来し、ナーフを背中に乗せ、ブルーワールドまで連れていく使命を担っている。
選ばれし器
ナーフが人間界で会わなければならない人物。
ナーフがこの「選ばれし器」という人間に会うと、その人間は「目覚め」を体感する。
そしてその人間が成しえた事が、後々の世界に大きな影響を与えると言われている。
料理本
ヴィックが執筆した文化や社会を批判する本。
この本がアメリカの未来の指導者に大きな影響を与え、大事な変革が起こる。
しかし作者のヴィックは、「この本が原因で殺されてしまう」とストーリーに予言された。
ショックを受けるヴィックに「人はみんな繋がっているの。1人の死がすべてに影響を与える。」と伝え、彼の死が決して無駄ではないことを伝える。
『レディ・イン・ザ・ウォーター』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
ストーリー「あなたの心は美しい。あなたの心は大きい」
ストーリーはクリーヴランドの日記を読み、彼は妻子が強盗に殺されたという悲しい過去を抱えていることを知る。
そして「あなたの心は美しい。あなたの心は大きい」と彼の人柄を見通す。
それを聞いたクリーヴランドは、過去を思い出し、日記を抱えて辛そうな表情をする。
一見、過去を暴くような失礼な行動だが、この出来事を通してクリーヴランドは過去に向き合い始め、後にストーリーを救う原動力となった。
シャワー室でのやり取り
水を浴びると調子が良いストーリーは、ラン兄弟の部屋のシャワー室で裸で水浴びをしながら過ごしていた。
人間界ではブルーワールドの話はしてはいけないという掟があり、ストーリーからブルーワールドへの帰還について直接聞きだすことができない。
そこでアナは一計を案じて、言葉でなくジェスチャーで返事をするようストーリーに提案した。
まずクリーヴランドはチョイ夫人から聞いた話をアナに聞かせ、アナはシャワー室にいるストーリーに伝える。
ストーリーはその問いにジェスチャーで答え、それを見たアナが答えをクリーヴランドに伝える。
大変まどろっこしいやり方だが、これで掟を守りつつ、ギルドや通訳といった役割について聞き出すことが出来た。
協力者が一丸となってストーリーを守り、未来の世界につなげようという団結力が感じられる場面だ。
ハリー「なぜ映画の登場人物は傘をささない?」
スクラントとの対決を試みたクリーヴランドだったが、予想に反して襲われそうなる。
しかしちょうどハリーが通り掛かり、人目を嫌うスクラントは姿を消し、なんとか事なきを得た。
クリーヴランドは関係者以外を巻き込まないよう、何事もなかったように振舞い、ハリーが今日見た映画についてさりげなく尋ねた。
するとハリーは映画で登場した雨のシーンをこき下ろし、「なぜ映画の登場人物は傘をささない?」とバカにしたようにクリーヴランドに問う。
クリーヴランドは「それはおそらく、体を浄化し、新しく生まれ変わるという暗喩では?」と答えた。
今作の最後のシーンであるグレート・イートロンの来訪の際にも、クリーヴランド達は激しい雨に打たれる。
この雨が心を閉ざしていたクリーヴランドが、ストーリーとの不思議な体験を通して自信を取り戻し、自らが浄化されていく様を暗喩している。
リーズ氏「人は救われる価値があるかな?」
クリーヴランドがパーティーへの参加をリーズ氏に呼び掛けると、リーズ氏はいきなり「人は救われる価値があるかな?」と問いかける。
クリーヴランドはその問いに力強く「あります」と返答する。
リーズ氏はクリーヴランドの過去を知っており、「過去からは逃げられない」「私のようにはなるな」と含みを持った言葉をクリーヴランドに投げかけた。
戦争関係のTVばかり見ているリーズ氏は、どうやら過去に戦争で立ち直れない程の経験をし、このアパートに引きこもっているのだろうと推察される。
この言葉をきっかけに、心を閉ざしていたクリーヴランドに過去に向き合おうとする意識が生まれる。
またクリーヴランドは後にこのやり取りを思い出し、彼が「尊い発言をした男」 であることに気付く重要なシーンだ。
『レディ・イン・ザ・ウォーター』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
デュリー氏役は海外ドラマ『ウエストワールド』の俳優
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目次 - Contents
- 『レディ・イン・ザ・ウォーター』の概要
- 『レディ・イン・ザ・ウォーター』のあらすじ・ストーリー
- コーブ・アパートの人々
- 海の精との出会い
- 「選ばれし器」探し
- ナーフを助ける人々
- 旅立ちのパーティー
- クリーヴランドの使命
- グレート・イートロンの来訪
- 『レディ・イン・ザ・ウォーター』の登場人物・キャラクター
- クリーヴランド・ヒープ(演:ポール・ジアマッティ)
- ストーリー(演:ブライス・ダラス・ハワード)
- ヴィック・ラン(演:M・ナイト・シャマラン)
- アナ・ラン(演:サリタ・チョウドリー)
- ヤン・スーン・チョイ(演:シンディ・チャン)
- チョイ夫人(演:ジューン・キョーコ・ルー)
- デュリー氏(演:ジェフリー・ライト)
- ジョーイ・デュリー(演:ノア・グレイ=ケイビー)
- ハリー・ファーバー(演:ボブ・バラバン)
- レジー(演:フレディ・ロドリゲス)
- リーズ氏(演:ビル・アーウィン)
- ベル夫人(演:メアリー・ベス・ハート)
- バブチック氏(演:ジャレッド・ハリス)
- ナレーター(演:デヴィッド・オグデン・スティアーズ)
- 『レディ・イン・ザ・ウォーター』の用語
- マダム・ナーフ
- おとぎ話
- ブルーワールド
- スクラント
- タートゥテック
- グレート・イートロン
- 選ばれし器
- 料理本
- 『レディ・イン・ザ・ウォーター』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ストーリー「あなたの心は美しい。あなたの心は大きい」
- シャワー室でのやり取り
- ハリー「なぜ映画の登場人物は傘をささない?」
- リーズ氏「人は救われる価値があるかな?」
- 『レディ・イン・ザ・ウォーター』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- デュリー氏役は海外ドラマ『ウエストワールド』の俳優
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- ゴールデンラズベリー賞にノミネート
- 『レディ・イン・ザ・ウォーター』の主題歌・挿入歌
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