トランスポーター(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『トランスポーター』とは、フランスで製作され2002年公開となったカーアクション映画。『TAXi』シリーズ等で知られるリュック・ベッソンが製作・脚本を手掛け、ジェイソン・ステイサムが主人公フランクを演じる。フランクは元軍人でプロの運び屋「トランスポーター」を裏社会で営んでいるが、ある日、やむを得ず荷物を開けてしまったことで、悪の世界の争いに巻き込まれてしまう。壮絶なカーチェイスと銃撃戦、ジェイソンの格闘技術が見もののシリーズ第1作目。

ウォールとの対決

ライとフランクは、ウォールのオフィスへやってきた。ウォールはまだ出勤しておらず、2人は彼のオフィスで待ち伏せをする。ウォールが入って来るや否やフランクは、鮮やかな手さばきでウォールの拳銃を抜き取り、彼に銃口を向ける。

ライは書類棚を開けて、今日到着した奴隷が乗ったコンテナ番号を探そうと必死だ。フランクがなぜ自分の命を狙ったのかウォールに聞くと、荷物を開けたからだと返答された。

ライは書類を見つけられず、フランクも書類探しの手伝いを始めた矢先に、ライの父親クワイが護衛を連れてやってくる。
ライの父親は奴隷としてコンテナには乗っておらず、奴隷を乗せて人身売買をしている側だったのだ。

ライはクワイに銃口を向けて、人身売買を辞めるように言う。しかしクワイは考えを変えることはないと言い、一瞬の隙をついてフランクに銃を向ける。そしてライにフランクを殺されたくなければ、自分に向けた銃を下ろすように警告する。

ライが銃を下ろしたにも関わらず、彼の部下にフランクを殺すように命じライを拘束する。

絶体絶命のフランク

絶体絶命のところで、タルコニ警部と3人の警察官がウォールの事務所へやってくる。フランクはウォールの手下に拘束され、ウォールに頭を殴られ気絶し床に倒れている。

ウォールはフランクを恐喝と暴行の罪で告発すると言い、警察に身柄を引き渡した。タルコニ警部は、ウォールたちに後程警察署に出頭するように命じてオフィスを後にする。

留置所で目を覚ましたフランクは、すぐに留置所から出してくれとタルコニ警部に頼む。しかしタルコニ警部は、事情を知らずウォールに告発された内容から見てもすぐに留置所から出ることはできないと言う。
タルコニ警部は、真実を話せとフランクに迫る。仕方なくフランクは人身売買が行われており、マルセイユに今日そのコンテナが着くことを告げた。

タルコニ警部は「今回のような事件なら12時間で解決できるのか?」と聞くと、「12時間もかからず解決する」とフランクは約束する。
フランクは留置所から出るため、タルコニ警部を人質に取ったふりをしてタルコニ警部に拳銃をつきつけて警察署から脱出する。

タルコニ警部をトランクに入れて、フランクのボートが停めてあるヨットハーバーへ行き、車を降りてタルコニ警部もトランクから下す。
フランクはタルコニ警部を置いて1人でボートに乗り、人身売買された人が乗るコンテナを探しに行くのだった。

フランクの本気

夜になりコンテナヤードに潜入したフランクは、聴診器でコンテナの中の音を聞く。しかしなかなか探しているコンテナが見つからない。

ライは父のクワイと港のオフィスにいた。出発するからついて来いとクワイに言われるが、ライはそれを拒否する。結局ライは父親の護衛に、無理やりオフィスから引きずり出されて車に乗せられた。

フランクはちょうどその時、敵を発見し発砲する。その音を聞きクワイの一味が集まってくるので、フランクは戦うことになった。そうしている間に、ライを乗せた車と奴隷を乗せたコンテナは、港から出発してしまう。

フランクはぎりぎりでコンテナの上に飛び乗るが、バスの操車場で降り落とされてしまう。ここでもクワイ一味との激闘になるが、なんとか逃げることに成功する。

空からのアプローチ

フランクはバスの操車場にあった車でコンテナとライを追うが、スピードに耐えきれずエンジンが燃えてしまう。

困ったフランクがふと空を見上げると、農薬散布用のセスナを見つける。そのセスナが着陸したと同時に持ち主を脅して、セスナでコンテナを空から追いかけるように指示をする。程なくして無事追いつくことができた。
フランクは操縦士に頼んで、タルコニ警部に連絡をとりすぐ来るように伝える。その後フランクはセスナから飛び、走行中のコンテナの上に無事パラシュートで着陸することに成功した。

すぐにフランクはコンテナの運転手を引きずり落として運転席を乗っとるが、途中で車内に入り込んできたウォールと格闘戦になる。なんとかウォールを車内から叩き出すと、ウォールは後続のトレーラーに轢かれて死亡した。

フランクはコンテナを海岸近くに駐車するが、どこからか現れたクワイに銃を突き付けられコンテナから降りるよう指示される。

娘のライを乗せた車に向かってクワイは、「言うことを聞かなければ娘を射殺してくれ」と言い残し、フランクに崖の方へと登るよう命じる。登った後崖の端まで歩かせてフランクを撃とうとする。
遠くではライの悲鳴と銃声が聞こえ、クワイは娘が自分の手下の言うことを聞かず銃殺されたのだと勘違いする。クワイはフランクを撃つため、銃を向けなおす。

そして1発の銃声が響く。フランクは自分が撃たれたのかと思い体を見るが血は見当たらない。ライがクワイの後ろから彼に発砲したのだった。
ライはフランクを助けるため父親に発砲したことを涙ながらに話し、フランクに抱きしめられる。

いい雰囲気のところを、後ろからタルコニ警部が「12時間以内だったな、君を甘く見ていたよ」と言って大勢の警察官を連れて微笑みながら近づいてきた。

ライは警察官と一緒にコンテナを開けて、中にいた人全員を無事救出して幕を閉じる。

『トランスポーター』の登場人物・キャラクター

フランク・マーティン(演:ジェイソン・ステイサム)

吹き替え:山路和弘
裏社会で名を通すプロの運び屋。愛車のBMWでどんな依頼物でも運ぶ。絶対的な3つのルール「契約厳守」「名前は聞かない」「依頼品を開けない」を守り任務に就く冷静沈着な元特殊部隊の隊員。運転はもちろん格闘技もトップクラスの腕前。
ある日、自分に課したルールを破ってしまいトラブルに巻き込まれる。死闘を繰り広げるが最後には悪党に勝利する。

ライ・クワイ (演:スー・チー)

吹き替え:根谷美智子
フランクが自分のルールを破るきっかけとなった中国人女性でフランクが依頼された荷物の中身だった。正義感が強く、人助けのためなら自分の命も厭わない性格。
コンテナで運ばれてくる人身売買された中国人を救うため、フランクに協力を頼むが、実は、人身売買を仕切っていたのは自分の父親だった。結局父親の考えを正すことができず、フランクを助けるため、自らの手で父親を射殺する。

ウォール・ストリート (演:マット・シュルツ)

吹き替え:西凜太朗
フランクが依頼された荷物(ライが入ったカバン)の受取人でプール付きの大豪邸に住んでいる。ライの父親のクワイと共に人身売買に関わっている。
悪いことをしていても悪びれる様子もない。人を殺すことに全く戸惑いがなく酷薄非情。

タルコニ警部 (演:フランソワ・ベルレアン)

吹き替え:小島敏彦
ニース警察の警部でフランクとは顔見知りでコーヒーを呼ばれる仲。今回の事件を含めてフランクが裏の世界の仕事をしていると感付いている。
今回の事件では、タルコニの協力無しではフランクは無事解決することはできなかった。警部という役職だが、フランクのように時には法律に乗っ取らずに事件を解決することも避けられないと考える人物。

クワイ(演:リック・ヤン)

吹き替え:後藤哲夫
ライの父親で、人身売買をしており、約400人の中国人をタンカーで輸送している。自分のビジネスのためなら娘も殺せと命じるほど冷酷な人物。ライの母親も自分にとって邪魔な存在となり殺害した。最後は娘のライに殺される。

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@nesheba55ok6

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