ウィザードリィ外伝III(闇の聖典)のネタバレ解説・考察まとめ

『ウィザードリィ外伝III』とは、1993年に発売されたゲームボーイ専用カートリッジで、3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は『闇の聖典(SCRIPTURE OF THE DARK)』。日本国産ウィザードリィの第三作である。
城塞都市ダリアを治めるアガン王が、黄金の仮面の呪いを受け狂気に陥り引きこもった。呪いを解き、王を正気に戻すため冒険者たちが集められるというストーリー。

本作も『外伝I』『外伝II』のキャラクターを転送する事ができるが、能力値は種族の基本値に弱体化し、年齢も高くなるため新規作成キャラよりも不利な条件となる。
また本作より追加された性別、新種族、新職業の概念は当然過去作には存在しない。特に性別はランダムで決定するので、キャラクターのイメージに沿わない結果になってしまう事もある点に注意(キャラクターを削除しパスワードを入れ直せば、やり直す事は可能)。

マニアモード

本作では『外伝II』同様、本家アップル版『ウィザードリィ』で採用されていたセーブモードを選択できる「マニアモード」が実装されている。
マニアモードを選ぶと、FC版のようなオートセーブではなく、城に帰還した時にしかセーブされない。リセットをするとダンジョンの入り口に入った状態に戻される。
但し前作と違い、本作はマニアモードでクリアしても、ノーマルモードと比べてこれといった特典はない。

『ウィザードリィ外伝III(闇の聖典)』の登場人物・キャラクター

味方、NPC

アガン・ウコーツ

黄金の仮面をつけたアガン王

本作の拠点「城塞都市ダリア」の王。
300年前、リルガミンの街で将来を嘱望されていた若者だったが、恋人ダリアを殺害され、その復活のために魔族と契約。魔物の召喚に手を染めてしまう。
だがダリアを復活できるような強力な魔物の召喚には至らず、負の波動を受けてアガンは300年後の世界に放逐され、アガンによって呼び出された魔物の群れはリルガミンを滅ぼしてしまった。
300年後の世界でアガンは王となり、城塞都市ダリアを建設し世界の半分を統べるほどの巨大国家を築くが、それは魔族との契約によって得た力によるもの。
アガン王が敗れようが、魔物の軍勢を打ち破ろうが、いずれにせよ人間世界は魔族のものとなる計画であった。
リルガミンの街をかつて守護していた龍(正伝シリーズに登場するエル・ケブレスである)は、アガンを止めるため黄金の仮面を遣わし、彼の正気を奪い封印する事に成功する。
冒険者たちの活躍によってアガン王の封印は解け、アガン王は魔族の城に乗り込むものの、半ば魔族化していた彼の肉体は魔物に乗っ取られた状態となってしまう。
冒険者たちによってアガンは打倒され、魔族の野望は打ち砕かれるものの、アガン王の死体はかつての恋人ダリアの下へ辿り着いた時のみ復活できる。
その事実に辿り着かない限り、アガン王は蘇生呪文も効かず、寺院で復活させようにも必ず失敗し埋葬される運命にあった。

ダリア

ダリアの遺体

アガンが王となる以前からの恋人。何者かによって殺害され、遺体はカント寺院跡地にミイラとして隠される事になる。
冒険者との最初の遭遇時にはアンデッドモンスターとして襲い掛かってくるが、たとえ勝利しても消滅する事はない。彼女に勝利するとアイテム「銅のメダル」を入手できる。
アガン王の死体を引き連れて彼女の下に行くと、ダリアの魂は昇天し、アガン王が復活するグッドエンドルートに行く事ができる。

グランタン酒場の主人

最初の依頼人。彼の依頼を引き受け、賢者ムロンの言葉を伝えると次のストーリーに進める。

ガーネットの宿の女主人

二番目の依頼人。彼女の依頼を引き受け、古びた寺院に出現するダリアを倒せば次のストーリーに進める。

ミケラ商店の店主

三番目の依頼人。彼の依頼を引き受け、商店街を根城にする盗賊ガリアンリーダーを倒せば、冒険者たちがダリア城に入れるよう口利きをしてくれる。

賢者ムロン

墓場1Fの建物に住む賢者。冒険者が会いに行くと「街に破滅が迫っている。危機に備えるため冒険者たちを集めて欲しい」と酒場の主人に伝えるよう言う。
余談だが、彼の名前は『ウィザードリィ #4(Wizardry #4)』に登場する御言葉師MRONと同名である。

敵モンスター

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