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SCRAP三太夫（ゆでたまご）のネタバレ解説・考察まとめ

『SCRAP三太夫』とは集英社の『週刊少年ジャンプ』上で、1989年24号から40号まで連載したゆでたまごによるギャグ漫画作品。連載前に2度の読み切りを経て連載化された。
西暦20XX年の未来を舞台に、ダメなロボット警察官である三太夫が悪を倒すストーリーである。第1話にて読者アンケートによる人気投票で第2位を獲得したが、第2話以降でどんどん人気が下降して連載打ち切りとなった。ゲストキャラクターとして、ゆでたまごの大人気作品『キン肉マン』に登場した超人ウォーズマンが登場している。

本作の最終2週、第16話目と第17話目だけに、ゆでたまごの代表作である『キン肉マン』でも人気キャラクターであったウォーズマンが登場している。これは、連載開始早々に読者アンケートで人気が急降下し、既に編集部によって打ち切りが決定した中、そのまま何事もなく終わっていくのも悔しかったため、ゲストキャラクターとして登場させたと原作者のゆでたまごは述べている。その他、超人博物館として『キン肉マン』の世界観とクロスオーバーさせ、最後はウォーズマンの必殺ベアー・クローで敵を倒す展開となっている。

キン消しに続いてSCRAP三太夫消しゴムが発売

1980年代に社会現象にまでなったキン消し（キン肉マン消しゴム）にあやかって、『SCRAP三太夫』の消しゴムもガチャポンメーカーのユタカから発売された。消しゴムは全9種のみで、それぞれ三太夫、リリー、ヘーシンク、アレン、瑳川、サンタロー、ヤ・カーン、スモウ・ロボ、羅修彎である。原作が不人気で打ち切りになってしまったこともあり、それ以上の種類は発売されることもなく、ひっそりと消えていった。

『キン肉マン』の二番煎じ

ゆでたまごの代表作である『キン肉マン』の設定と非常に似通っており、二番煎じ的な作品であると評された。例えば『キン肉マン』はプロレスである事に対して本作は柔道がテーマ。ドジでダメだが正義感が強くいざとなったら強くなる主人公、三太夫にアドバイスを送るサンタローとの関係は、キン肉マンとミート君の関係に酷似している。また、本作は超人ではなくロボットであるが、超人のようなキャラクターも多い。さらにギャグ路線からバトル路線に変わる様は、『キン肉マン』そのものであり、焼き直しという印象は最後まで拭えなかった。

連載わずか17週で打ち切り

ゆでたまごの『週刊少年ジャンプ』連載作品の中で、一番の短命作品となってしまった本作であるが、その不人気の理由としては以下のようなものが挙げられる。まず、主人公の頭部がバケツであり、デザイン的に格好悪く魅力がなかったという点。主人公の三太夫を始めとするロボットが、敵も味方もロボットと言いつつ超人だか妖怪だかわからないようなケースが多く、ロボット題材の漫画としても魅力に欠けていた点。ギャグ漫画であるが、そのギャグが非常に低俗で下品で、ウンコマシンガンやジェット小便など、読者がついてこなかった点などである。さらに追い打ちとして、同時期に小畑健原作の『CYBORGじいちゃんG』という作品が開始された事で、どっちを打ち切るという『週刊少年ジャンプ』編集部の連載会議にかけられ、本作が終了することになってしまった。

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