SCRAP三太夫(ゆでたまご)のネタバレ解説・考察まとめ

『SCRAP三太夫』とは集英社の『週刊少年ジャンプ』上で、1989年24号から40号まで連載したゆでたまごによるギャグ漫画作品。連載前に2度の読み切りを経て連載化された。
西暦20XX年の未来を舞台に、ダメなロボット警察官である三太夫が悪を倒すストーリーである。第1話にて読者アンケートによる人気投票で第2位を獲得したが、第2話以降でどんどん人気が下降して連載打ち切りとなった。ゲストキャラクターとして、ゆでたまごの大人気作品『キン肉マン』に登場した超人ウォーズマンが登場している。

名前は可愛いが、地上げ屋が所有するヤクザロボットで、外見は桜の入れ墨、ボクシンググローブ、腹巻には匕首を挿した恐ろしく、性格も凶暴である。三太夫たちがマイケルの歓迎会を行った鋼鉄寿司寿司屋に退去を迫っていたところ、三太夫の怒濤波巴投げに敗北した。

アイアン軍団

ロボ・ザ・トースター、羅修彎(らしゅわん)、ヤ・カーンの3人で、いずれもA級ライセンスの持ち主であるが、あまりに狂暴だったために欠陥ロボットと認定される。 トースターは技能試験中のアクシデントで負傷した羅修彎をヤ・カーンと共謀してあっさり見捨てるなど非道な行為に走った。この行為では三太夫の怒りを買い、柔道技で粉砕された。

ショーベン・チビリ

ショーベン・タラシが、サンタローの柔道を受け継いだ三太夫を倒すために作ったロボット弟子。サンボ殺法の達人である。鋭い牙の大きな口を持つ凶悪な顔つきで、頭部は西洋便器でできている。タラシの命を受けて、リリーを人質に取って三太夫に挑戦し、二本背負いを破るなど善戦したが、最後には海の写真をヒントに新技「波しぶき岩砕き投げ」を編み出した三太夫に敗北した。

ボクサマン

15年前に瑳川鉄郎が逮捕した、強烈なパンチを売り物にするノックアウト強盗ロボット。15年間服役し、出所後に瑳川への恨みを晴らすため命を狙う。頭部にはヘビー級ボクサーのチャック・デンプシー愛用のグローブがおさめられており、それを着用すると、ボクシング技術が使えるようになる。生みの親である科学者を殴り殺したほど凶悪で、その後も強盗を繰り返していた札付きの凶悪ロボットである。瑳川を救おうとする三太夫を仕掛けを施したリング上に誘い出して、ボクシング対柔道の異種格闘技戦を行った。最後は大切なぬいぐるみを犠牲にした瑳川の思いに応えた三太夫の前に敗れる。

缶ヘッド

人間が捨てた空きカンがゴミ収集所で突然変異を起こして生まれたロボット。窃盗や強盗を繰り返しており、超人レスラー達にまつわる品々を展示している超人博物館からキン肉マンの格闘技チャンピオンベルトを盗み出した。その後、超人タッグのチャンピオンベルトを奪おうと、再度博物館を襲うが、最後はバトルマンと三太夫の合体技、二本背負いスクリュー・ドライバーで敗れ去った。

その他のキャラクター

姿 サンタロー (すがた さんたろー)

明治より現代までの柔道史上最強と称される柔道家で、弟子がおらず、自分の柔道の技術を受け継ぐものがいなかったため、自分の技術のすべてをミラクル・バケツにこめて亡くなる。骨董屋に売っていたバケツが三太夫の頭部に使われた事で復活を果たし、三太夫の柔道の師匠となって戦いの中でアドバイスを行うようになる。その姿は三太夫にしか見えない。

鉄槌管司(てっつい くだし)

ロボット清掃局の局長で、長髪に左目には眼帯をしている。三太夫と留棲架をスクラップにするためロボットミンチ工場に連行した。ロボット裁判会では三太夫をはじめとした問題あるロボットをスクラップとする決定を下した。その後、スクラップ級ロボットたちに秘めた能力があるかどうかを判定するため、ロボット技能試験を受けさせて、生き残ることができれば元の地位に戻すとした。

ショーベン・タラシ

ロシア出身で、サンタローをライバル視していたサンボの使い手である。背中に便器を背負っていて、戦いに勝利した後に便器で小便をする。サンタローに敗れた後、猛修行を行って二本背負い破りを身につけて再度サンタローへの挑戦を試みるが、既にサンタローは生涯を終えた後だった。幽霊になったショーベン・タラシはサンタローの柔道が三太夫に受け継がれている事を知ると、自分のすべてを伝承したショーベン・チビリを作り、三太夫に戦いを仕掛けた。

『SCRAP三太夫』の用語

ロボット警備隊基地

通称「ROK(ロック)」、ロボット警備隊基地の事で、西暦20XX年に政府が凶悪化する一方の犯罪に対抗するために、人間より強力な肉体を持つロボットを警官に採用し、ロボット警官の組織として作られた。日本全国及び世界の都市に支部を抱え、三太夫の所属しているのは東京我楽多シティ支部。東京我楽多シティ支部管轄エリアでは発生する犯罪件数が多すぎて、犯罪に対して出動するロボット数が足りなくなっている現状がある。

ライセンス

ロボット警備隊基地の警官たちは、その能力に応じてレベルA・B・Cの3段階のライセンスが与えられており、それぞれそのレベルを示すベルトを身につけている、A級はスピード・パワー・知能の3つが完璧なロボットのみに与えられるレベルで、ヘーシンクとリリー、マイケルのみが所持している。B級はA級ロボットに次ぐ成績のロボットに与えられ、アレンが所持している。C級はロボットとしては最低限必要な能力しか持っていない者に与えられ、留棲架が所持している。さらにこの下のドジばかりのレベルとしてS級(スクラップ級)があり、三太夫にはこのレベルが付与されている。能力の低いロボットは、欠陥品としてロボット裁判会にかけられ、作中で留棲架と三太夫は裁判会にかけられた。その後、技能試験を通じて生き残れたロボットは元の地位に戻る事ができる。

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