デス・ウィッシュ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『デス・ウィッシュ』(Death Wish)とは、アメリカ合衆国で製作されたアクション・スリラー映画である。1974年に映画化された『狼よさらば』のリメイク作品。舞台はシカゴ、もはや警察でさえお手上げな無法地帯と化した町でブルース・ウィリス演じる外科医ポール・カージーは何不自由なく暮らしている。が、ある日何者かに襲われ妻を亡くし、娘は昏睡状態となる。家族の復讐を心に誓ったポールは「シカゴの死神」と化して自らの手で悪を成敗していく。監督のアメリカ銃社会への問題提起が伝わる映画である。
その他
ベサニー(演:カービー・ブリス・ブラントン)
銃砲店の店員。ポールがたまたま見つけたインターネットの動画広告で銃販売のプロモーションをしていた。広告を見た後、ポールは実際のお店を訪問し銃購入を検討する。一度目は何も買わなかったが二度目の訪問でベサニーから銃を購入した。
クリス・サルガド(演:マイク・エップス)
ポールと同じ病院に勤務する医師。
『デス・ウィッシュ』の用語
「911」番
本作冒頭で出てくる「911」。日本では警察への電話は110番だが、アメリカでは統一の緊急通報用電話番号で火事・救急・犯罪どれでも911番をコールする。
ミルトン・フリードマンの『実証経済学の方法論』
ジョーダンが頭部を撃たれ意識不明で入院中に同級生のソフィーが授業に遅れないようにと読み聞かせている書籍。著者ミルトン・フリードマンは、アメリカ合衆国の経済学者で1976年にノーベル経済学賞受賞している。著書では「経済理論は、仮説の現実的妥当性とは無関係に、ただそれが正確な予測を可能にするかどうかによって判断する」と主張している。
パネライ
1860年にジョヴァンニ・パネライによってフィレンツェに設立された時計メーカー。現在はリシュモングループの傘下’となっている。ルーシーがポールの誕生日にプレゼントをした時計。
『デス・ウィッシュ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
ポール「おれになってみろ!それでちょっとおとなしくしていろ」
ポールとルーシーは娘のジョーダンが所属しているサッカーチームの試合を見に来ている。その場に、スラングだらけの応援、罵倒している男性がいた。我慢がならなくなったポールは男性に言葉遣いを注意をすると、下品な男は、「おれがお前なら、おれはここで黙るぜ」と言うのに対し、ポールは「それはいい。おれになってみろ!俺を見習えよ。それでちょっとおとなしくしていろ」と落ち着いて応戦する。一発接触の場面でも落ち着いて対応するポールが印象に残る。
ベン「本当に大事なものを守りたいと思ったら、自分で行動するしかない」
ルーシーの遺体をポールと一緒にテキサスに連れて帰る途中、密猟者に出くわす。その場面でポールの義父ベンが発する言葉、「警察が街を守ってくれるとみんな信じている。だが、それは違う。警察が駆けつけるのは犯罪が起こった後だ。手遅れさ。鶏小屋から出る狐を狩るようなものだ」とそして、「本当に大事なものを守りたいと思ったら、自分で行動するしかない」と言う。この言葉を聞いてポールは自警団活動をすることを決める。
ポール「俺は妻を守れなかった、娘を守れなかった。男が果たすべきもっとも重要な役割だ」
ルーシーを失ってから精神的に不安定な生活を送るポール。どこへ行っても何をしても頭に浮かんでくるのはルーシーのことばかりで、前にも後ろにも進めないポールはなんとか強くあろうともがくが自分の家族を守れなかった自分を責め続ける。そこで発する一言には重みがある。
Related Articles関連記事
シックス・センス(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『シックス・センス』とはブルース・ウィルス主演の1999年のミステリー映画。 タイトルを直訳すると第六感。ブルース・ウィリスが演じる小児精神科医が、死者が見えるという第六感を持つ少年と向き合っていく、というストーリーだ。 映画館での上映では、「映画の秘密を話さないでください」のブルース・ウィリスの前置きも話題となり映画は大ヒット。アカデミー賞でも多くの部門にノミネートされた話題作。 監督は『サイン』などのM・ナイト・シャマラン。 第六感を持つ少年を演じたオスメントの名は世界中に知られた。
Read Article
パルプ・フィクション(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『パルプ・フィクション』とは、クエンティン・タランティーノ監督による1994年公開のクライム映画である。主演はジョン・トラボルタ、共演はサミュエル・L・ジャクソン、ユマ・サーマン等。アカデミー賞脚本賞とカンヌ映画祭パルムドール賞を受賞した。ギャングであるヴィンセントと相棒ジュールズは、ボスからの命令でスーツケースを取り返すべく、アパートに潜入する。3つの異なる犯罪エピソードから構成されており、ストーリーの時系列と映画の時系列が異なる構成が話題を呼んだ。バイオレンスと乾いた笑いに満ちた傑作群像劇。
Read Article
アンブレイカブル(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『アンブレイカブル』とは、2000年製作のアメリカ映画。日本公開は2001年の6月。大ヒットとなった「シックス・センス」の次にM・ナイト・シャマランが手掛けた作品。脚本もシャマラン自身が担当した。凄惨な列車事故に遭いながら、ただ一人かすり傷ひとつ負わずに生き残った男が辿る数奇な運命を描く。主演は「シックス・センス」に続きブルース・ウィリス。共演はサミュエル・L・ジャクソン、ロビン・ライト・ペン。
Read Article
ジュラシック・ワールド(Jurassic World)のネタバレ解説・考察まとめ
『ジュラシック・ワールド』とは2015年のアメリカ映画で、1993年に製作された『ジュラシック・パーク』シリーズ4作目である。前作に引き続きスティーヴン・スピルバーグが製作総指揮を務めている。イスラ・ヌブラル島で起きた「ジュラシック・パーク」の事件から22年。新たなるテーマパーク「ジュラシック・ワールド」がオープンし、多くの観光客で賑わっていた。しかし、新たな目玉アトラクションとしてパークが用意していた新種恐竜インドミナス・レックスが脱走し、パークは大パニックに陥る。
Read Article
アルマゲドン(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『アルマゲドン』は1998年に公開されたアメリカのSFアクション映画である。主演ブルース・ウィリス、監督をマイケル・ベイが勤める感動の大ヒット作だ。小惑星衝突による人類滅亡の危機を、60億人から選ばれたハリーたちは救えるのか。6人の宇宙飛行士と8人の石油採掘プロフェッショナルへ、命懸けの一大プロジェクトがNASAより告げられる。重大な責任を背負い宇宙へと飛び立つハリーたち。彼らの覚悟、そして仲間と家族を想う愛や絆の偉大さが壮大なスケールで描かれている。
Read Article
男は髪の量じゃない!ハゲていてもかっこいい海外俳優まとめ
今も昔も、「髪が薄い・薄くなっていくのが悩み」という男性は多いのではないでしょうか。でも安心してください、髪が薄くたってかっこいい人はたくさんいます。今回は海外俳優の中から、髪が薄くてもかっこいい方々をチョイスして紹介します!
Read Article
【タイタニック】大人が選ぶ、泣ける洋画ベスト30!【アルマゲドン など】
SmaSTATIONで放送された大人が選ぶ洋画ベスト30を紹介します!アルマゲドンやタイタニックなど有名映画ばかりなのでぜひ最後までご覧ください。 『アルマゲドン』は、1998年のアメリカ映画。タッチストーン・ピクチャーズ提供、ジェリー・ブラッカイマー作品。
Read Article
【映画紹介】タランティーノの真骨頂!『パルプ・フィクション』の色褪せない名シーン3選
クエンティン・タランティーノといえば、ずばり『パルプ・フィクション』ですよね!1994年に公開され、気付けば21年も経ってしまいましたが、何回観ても、何年経っても色褪せない面白さ&スタイリッシュさ。賛否両論ある作品ではありますが、改めて本作の魅力を名シーンと共に振り返りたいと思います。
Read Article
映画ファン厳選!どんでん返し映画まとめ【ユージュアル・サスペクツ他】
予想もしない大展開や驚愕のラストに思わずうなってしまったことはありませんか? 本記事ではこれさえ観ておけば間違いない、映画ファン厳選のどんでん返しがすごい映画をまとめました。 ふだん映画をあまり観ないという方にもおすすめです!
Read Article
『シックス・センス』の子役ハーレイ・ジョエル・オスメントの軌跡
ここでは映画『シックス・センス』や『A.I』などに出演して大人気になったハーレイ・ジョエル・オスメントを紹介する。『シックス・センス』の頃は子役として大人気だったが、その後は学業に専念してハリウッドの子役にありがちな転落人生にはならなかったようだ。大人になってからも俳優として活動を続けている。
Read Article
唐突なダンスシーンが印象的な映画8選!パルプ・フィクションやナポレオン・ダイナマイト(バス男)といった名作ばかり!
ここではミュージカル映画ではないのに突然始まるダンスシーンが印象的な映画をまとめた。クエンティン・タランティーノ監督による『パルプ・フィクション』、『バス男』という日本語題が物議をかもした『ナポレオン・ダイナマイト』など、名作ばかりだ。
Read Article
2015年公開のハリウッド映画まとめ!『アベンジャーズ』から『ミッション:インポッシブル』まで超豊作
アメリカの有名映画制作会社が数多く拠点を置き、アメリカ映画の代名詞ともいえるハリウッド。『スター・ウォーズ』や『アベンジャーズ』、『ミッション:インポッシブル』や『ジュラシック・ワールド』など、日本でも大人気の映画が勢ぞろいしています。特に2015年には『アベンジャーズ』と『スター・ウォーズ』の同年公開に加え、名だたるシリーズの続編や新作が発表されました。ここでは大豊作の年のハリウッド作品をご紹介!
Read Article
【アルマゲドン】地球崩壊・人類絶滅・自然災害を描いたパニック・ディザスター洋画13選【ミスト】
数ある映画作品の中には、私たち人間の今後について考えさせられるものがたくさんあります。地球崩壊や人類滅亡、自然災害をテーマにした作品がこれに該当するでしょう。人間では太刀打ちできない脅威が迫ってきた時、どう立ち向かうべきなのか。そんなことを考えさせられる洋画をまとめました。
Read Article
【オーロラの彼方へ】永久保存版!「何度観ても面白い」洋画・映画を大特集!【アルマゲドン】
世界的な文化として、国も人も問わずに日々楽しまれている映画。物語の中で描かれる喜びに、あるいは悲しみに、思わず涙してしまった人も少なくないはず。 ここでは、「何度も観てしまう、何度観ても感動できる」と高い評価を受ける名作映画をまとめて紹介する。
Read Article
タグ - Tags
目次 - Contents
- 『デス・ウィッシュ』の概要
- 『デス・ウィッシュ』のあらすじ・ストーリー
- シカゴ
- ポール家の悲劇
- 無能な警察
- ポールの決断
- 復讐
- 『デス・ウィッシュ』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- ポール・カージー (演:ブルース・ウィリス)
- カージー家
- フランク・カージー (演:ヴィンセント・ドノフリオ)
- ルーシー・カージー(演:エリザベス・シュー)
- ジョーダン・カージー(演:カミラ・モローネ)
- ベン(演:レン・キャリオー)
- シカゴ警察
- ケヴィン・レインズ(演:ディーン・ノリス)
- レオノーレ・ジャクソン(演:キンバリー・エリス)
- 強盗団
- ノックス (演:ボー・ナップ)
- ザ・フィッシュ(演:ジャック・ケシー)
- ジョー(演:ロニー・ジーン・ブレヴィンズ)
- その他
- ベサニー(演:カービー・ブリス・ブラントン)
- クリス・サルガド(演:マイク・エップス)
- 『デス・ウィッシュ』の用語
- 「911」番
- ミルトン・フリードマンの『実証経済学の方法論』
- パネライ
- 『デス・ウィッシュ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ポール「おれになってみろ!それでちょっとおとなしくしていろ」
- ベン「本当に大事なものを守りたいと思ったら、自分で行動するしかない」
- ポール「俺は妻を守れなかった、娘を守れなかった。男が果たすべきもっとも重要な役割だ」
- ポール「これまで家族のために生きて来た。妻と娘を愛してきた。なのに二人のことを忘れろと言うのか!」
- YouTubeを見て銃の扱いを覚えるポール
- ポール「お前がアイス屋か。おれは、お前の最後の客だ」
- 『デス・ウィッシュ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ブルースに対する共演者からの評価
- なかなか決まらなかった監督
- 『デス・ウィッシュ』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:AC/DC『 Back In Black』