Fortnite(フォートナイト)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『Fortnite』とは、米国Epic Games社によって開発・配信された基本無料の三人称視点のオンライン対戦型シューティングバトルロイヤルゲームである。合計100人の同時接続プレイヤーが一つの島に降り立ち最後の1人になるまで戦い抜く。建築システムを採用しており、プレイヤーは島内へ自由に構造物を建築する事ができる。陣取り・カバーの取り合いによる銃撃戦のみならず、いかに素早く建築をこなして有利を得るかを争う「建築合戦」が醍醐味。有料でストラテジーゲーム「世界を救え」も遊ぶことができる。

世界を救えモード

有料購入コンテンツ。
使用されるオブジェクトやキャラクターは同一だが「バトルロイヤル」とは、まったく別のゲームになっている。
バトルロイヤルがその名の通り、プレイヤー対プレイヤーの勝ち残り対戦ゲーム、いわゆる「PVP」であるのに対して、この世界を救えモードの敵はNPCであり、プレイヤー同士は味方となって協力しあうゲーム、すなわち「PVE」なのである。

ステージクリア型のストラテジー(いわゆるタワーディフェンス)ゲームであり、プレイヤー達の陣地を建築で防衛しつつ、押し寄せてくる敵NPCを排除するのが基本の流れとなる。プレイヤーは、アウトランダー・ソルジャー・忍者・コンストラクターの4種類から好きなヒーロー(キャラクター)を選んでプレイしていく。
排除完了になれば、次のステージへ進める。

また、さらなるバトルロイヤルとの相違点として、こちらはキャラクターの性能アップ制度が採用されている点が挙げられる。
パワーアップアイテムなどの購入にはゲーム内通貨「V-Bucks」が大量に必要だが、このV-Bucksは無課金で取得できる量はごくわずかだ。つまり本モードでの課金は、実際にゲーム進行が有利になるわけである。

なお『Fortnite』発表当初は、いずれ無料配信されるとアナウンスされていたが、2020年6月に公式サイトにて撤回が発表され永続的に有料コンテンツになることが確定した。理由は公式にはなんら発表されていない。

本モードは要求するマシンスペックが非常に高い。
実際、Nntendo Switch/Nntendo Switch Lite/Android/iOSの機種ではマシンスペックが足らず本モードが削除されているほど「別物」状態であるにも関わらず、アップデート頻度はバトルロイヤルやクリエイティブと同じタイミングで行われていたほどだが、無料化撤回の後は、実際にプログラム的にも別物として切り離され、他モードと互換性がなくなる事が発表されている。
また、本モードのアップデート頻度だけが落とされる事も明らかになった。

建築・編集

建築で出現させた壁の中央に、編集で窓を設けた。

本ゲームの主要素のひとつ。
建材を消費することで壁・床・屋根を、なにもない空間に出現させられるオブジェクトを建築という。
建材が続く限り、いくらでも出現させる事ができる。

このシステムがあるため、本ゲームはTPSというジャンルでありながら、ただの撃ち合いに留まらずクラフトゲームのジャンル的要素を併せ持つ。
なお、建築には体力が設定されており破壊可能。

また、建築で出現させたオブジェクトは「編集」によって変形させる事も可能。
言葉としては「建築を編集する」といった風に使う。

壁型の建築に窓を編集したり、床型の建築を階段型に編集できたりする。
これを駆使することで、銃撃戦の際に窓を編集して射撃窓として活用したり、戦闘を無視して本当に「家」を建ててしまう事も可能。
ただし、敵プレイヤーが出現させた建築を編集する事はできない。

スキン変更

キャラクタースキン。これでも全体量からは極一部である。

本ゲームでは、キャラクタークリエイトの要素がない代わりに「スキン(見た目)」を変更する事ができる。

キャラクター本体と、装備品(収集ツール、武器、グライダー、バックパック、落下時エフェクト)を細かく変更でき、これらのスキンはキャラクターだけでも500種類を超え、装備品も含めると1000種類以上ものスキンが用意されている。
そして、キャラクター用スキンと、装備品用スキンの組み合わせは自由自在で「このキャラクターにはこの装備品だけ」というような制限は一切ない。
そのため例えば、可愛らしい女の子キャラクターの装備品を禍々しいデザインにしてみたり、逆に、いかつい男性キャラクターの装備品を愛くるしいものでまとめてみたりするという表現も可能になっている。

上記の通りスキンの種類が膨大なため「用意されている数種類のパーツを組み替えられる」程度のキャラクタークリエイトシステムを採用しているゲームよりも、よほど自分好みの見た目をしたキャラクターを実現する事が可能であり、しかも、このスキンはアップデートごとに追加されていくので、理論上は本ゲームのサービスが続く限りスキンは増えていくという事になる。

ただし、無課金の状態で使えるスキンは極わずかであり、大多数は購入しないと使えない。
本ゲームの主要な課金要素となっている(厳密にはスキン自体は課金対象にあらず、スキンを入手するためのゲーム内通貨「V-Bucks」が課金対象である)。

ボイスチャット

オンラインゲームでの基本的なコミュニケーションツールとなるボイスチャットは、本ゲームにも採用されている。
文章チャットも可能だが、戦闘中にはボイスチャットが実質的に唯一の意思疎通手段となる(建築システムによって、他のFPSやTPSのゲームよりも操作キーが多いため戦闘中は片手でもフリーにしている事ができない)。

また、本ゲームはEpic Games社によって、差別的発言や、犯罪幇助、チートツール販売宣伝などマナー違反の監視が厳格であるとされ(ただし同社は、その監視アルゴリズムを公表していない)さらにゲーム中はいつでも、直近で一緒にプレイしたプレイヤーを通報できるようになっているため、数あるオンラインゲームの中でも、比較的安心してボイスチャットができるものとなっている。

ワンタイム・イベント

プレイヤーは無敵状態の飛行船で島内を自由に移動でき、好きな位置・アングルからこの戦いを思う存分観戦する事ができた。

本ゲームの特徴的なシステムに、ワンタイム・イベントの開催がある。
これは最大同時接続100人が、普段バトルフィールドとしている島内で起きる特別な出来事に、プレイヤーキャラクターを通して体験参加できるイベントである。

参加資格は、あらかじめEpic Games社が決めた日に、イベント開始時刻1時間前(全世界同時)までにログインしている事。
その条件を満たしている場合は、ロビー(ゲームモード決定画面)に「○○(ワンタイム・イベント名)」というモードが選択肢に現れるため、それをクリックする事で参加となる。

イベントの内容はその時々によって様々であり、過去には巨大ロボットと怪獣の大決戦が起きたり、実在のアーティストを招いてのコンサートが開催されたりする事や、元日(協定世界時)に打ち上げ花火で新年が祝福されたりした。

ワンタイム・イベントの名の通り、その時にしか開催されないものなので、開催時にゲームをプレイできない人間は参加できない。
また、協定世界時の昼間に世界同時で行われるため、日本の場合は深夜~早朝にかけての開催になってしまう。時間をずらしての再開催もしないため、ヨーロッパ・アメリカ地域に対して、アジア・オセアニア地域は参加時間的に不平等を強いられる。

そのため「不参加だったが、どうしても内容を確認したい」という場合は、他の参加者がYou Tubeなどにアップロードしたワンタイム・イベントの動画を見るしかない。

動画で紹介しているものはチャプター1・シーズン9のワンタイム・イベントである。
物語は、突如島に現れた謎の怪獣を迎撃するため、チャプター1・シーズン9開始からこのイベント時まで、溶岩地帯の上の工場で建造中だった巨大ロボ「ピンクのメカクマちゃん」がついに出撃。両者は大激突する、というもの。

巨大ロボの出撃から怪獣との激突、怪獣を海に突き落として倒したかと思ったら手痛い反撃を受けピンチに陥るも、最後は必殺剣で逆転するという流れは、ヒーローものの王道であり、観戦していたプレイヤーを大いに湧かせた。

見所は、怪獣を倒した際の巨大ロボの踊り。これはプレイヤーキャラクターにも踊らせる事が可能なエモート「楽勝だ」であり、普段のマッチに勝利したプレイヤーの多くが自分のキャラクターに踊らせているエモートだ。
普段のマッチからはかけ離れた壮大な戦いの後の、まるでいつものプレイヤー達のような巨大ロボの態度というギャップが、多くの観戦者の笑いを誘った。

『Fortnite』の登場人物・キャラクター

本ゲームの登場人物・キャラクターは基本的に「スキン」というアイテムの形で販売されており、プレイヤーキャラクターとして使用する事ができる。

基本キャラクター

ジョンジー

本作の代表的なスキン(プレイヤーキャラクターの外見)であり、主人公各とされている。各シーズンの始まりを宣伝するトレイラームービーにはよく出演している。
はっきりとした設定は発表されていないが出演シーンの都度、異なる役割を与えられ、時に時空の裂け目に飲まれても生き残るタフな男であったり、スパイ組織に加入する謎の男であったりする。
災害からの避難時、仲間(ピーリー)をバナナジュースにして飲んでしまったりなど、生き残りのためなら手段は問わない様子である。

ラミレス

本ゲームのヒロイン格となるスキン。ゲーム中のムービーではジョンジーに次いで出演回数が多い。
「バトルロイヤル」では影が薄く、モブキャラの扱いだが「世界を救え」では逆に、戦闘部隊の指揮官を演じていたりするなど主役級の扱いである。そのため、彼女は「世界を救え」での主人公なのだと考察するファンもいる(公式設定として発表されている訳ではない)。

なかなか気が強い性格で、敵を恐れず率先して銃撃戦をこなすムービーが存在する。
それと同時に可愛い物が大好きらしく、別スキン「ピンクのクマちゃん」の中の人は彼女である。

takamura1282o2
takamura1282o2
@takamura1282o2

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