Fortnite(フォートナイト)のネタバレ解説・考察まとめ

『Fortnite』とは、米国Epic Games社によって開発・配信された基本無料の三人称視点のオンライン対戦型シューティングバトルロイヤルゲームである。合計100人の同時接続プレイヤーが一つの島に降り立ち最後の1人になるまで戦い抜く。建築システムを採用しており、プレイヤーは島内へ自由に構造物を建築する事ができる。陣取り・カバーの取り合いによる銃撃戦のみならず、いかに素早く建築をこなして有利を得るかを争う「建築合戦」が醍醐味。有料でストラテジーゲーム「世界を救え」も遊ぶことができる。

キャッチコピーは「ゼロポイント」である。
ギャラクタスとの壮絶な戦いが終わった後『Fortnite』の島では、ゼロポイントの周辺が砂漠地帯になっていた。
それがギャラクタスによるものなのか、それともゼロポイント自体のなんらか作用によるものなのかは不明だったが、島の時空が不安定になっているのは確かなようだった。
なぜなら、チャプター違いにシーズン違い、それぞれ存在した時期の異なる建物や地形が融合し、新たな姿となって出現した事が確認できたからだ。

物語は2021年3月16日に予定されている、ワンタイム・イベントに続く。

『Fortnite』のゲームシステム

バトルロイヤルモード

『Fortnite』のメインモードで、PvPの最大同時対戦人数100人のバトルロイヤルである。基本マップである「島」が舞台だが、配下のサブモードが細かく枝分かれしており、同じ島を舞台にサブモードごとに違う遊びを楽しめる。

バトルロイヤルに共通する特長として、キャラクター能力値に一切の差がなく全プレイヤーが平等な条件で戦う点が挙げられる。
キャラクター装備品の変更や、ポイントを蓄積してレベルアップするシステムはあるが、それで変わるのは外見や音楽だけで、キャラクターの性能には影響しない。
課金要素は、この音楽購入や見た目を変える「スキン」の購入が全てであり、課金による効果は無課金プレイヤーより見た目を「豪華」にする事だけで、ゲーム進行は一切有利にならない。

ただし、プレイヤーが現実で扱っている通信環境、PC本体の性能やディスプレイ、キーボードやマウス、コントローラーといった物理的な条件で有利に立つ事は可能。
例えば、高性能グラフィックボードを搭載したPCならば、遠景でも精細に描画できるので、遠く離れた位置の敵を捕捉しやすくなる。マウスなら、2ボタンマウスよりも、5ボタンマウスの方が右手で入力できる操作が多くなり、有利に繋がる、といった具合だ。

なお、本モードでは敵同士が結託して勝利を勝ち取ろうとする「チーミング」は明確なEpic Games規約違反とされており、もしも発覚すれば最悪の場合アカウント永久停止の処罰を下される事もあるので、プレイヤーはその事を理解しておかなければならない。

大きな無人島を舞台とし、空飛ぶバスからプレイヤーはスカイダイブをして着地後に様々な武器を用いて最後の1人になるまで生き残るというルール。武器を拾い、木や岩、建造物などを破壊し資材を手に入れ、それらの資材を駆使して、敵の攻撃を防ぐ壁、砦を建築したり、山の上から狙撃するために階段を作って高いところへ登ったり、戦術は人それぞれである。
ゲームが進むにつれマップ外から徐々にマップ内へとプレイヤーがダメージを食らってしまう台風がせまってくる。最終的には台風の影響でマップ内でダメージを受けないエリアが狭くなるため必然的にプレイヤー同士が出会うこととなるため戦闘がはじまる。

基本モード(ソロ)

このモードでは、100人のプレイヤーがバトルフィールドとなる一つの島に降り立ち、最後の1人になるまで戦い抜く。
基本の流れは以下の通りだ。

まず、ゲームが開始されると、バトルフィールドとなる島の海上からプレイヤー全員を乗せた、空飛ぶ「バトル・バス」がやってくる。このバスは島の中央ラインをまっすぐ突っ切っていき、そのまま来たのとは反対側の海上へ去っていく。
プレイヤーはバスが島の端に到達するまでの間、任意で降車する事が可能だ(最後まで降りないでいると、マップの端で強制降車させられる)。

降車後は、空中から地表にある程度近づくまで自由落下となるため、姿勢を制御しつつ着地したいポイントを目指す事になる。落下中にパラシュート展開ボタンを押すか、地表に近づくと自動的にパラシュートが開かれ、滑空状態になるのでそのまま着地していく。

降り立った時点のプレイヤーは丸腰だ。各場所には光るチェスト(宝箱)があるので開くと様々な武器や資源、回復アイテムなどがランダムで入っている。アイテムを探索しつつ、敵プレイヤーを倒していく。あるいは回避していく。
自分のいる位置は画面右上の簡易マップ、もしくはマップ呼び出しボタンで見る島の全領域マップで確認できるが、本モードでは敵プレイヤーの位置は表示されないため、索敵の必要がある。

その手段は目視の他、音が重要となる。
つまり、キャラクターが歩行する時の足音や、建物のドアの開閉音、銃撃・爆発音といったサウンドエフェクトである。

これらは自身だけでなく他のプレイヤーにも聴こえる(距離と共に音は減衰するので、離れた位置にいれば聴かれない。ただし銃撃音や爆発音は遠く離れた位置にも届く)ので、とにかく音を頼りに索敵していく。
その特性を逆手に取り、あえて動かずに物陰などに潜んでいる敵プレイヤーもいるので、注意が必要だ。もちろん、プレイヤー自身が隠れて待ち伏せしたり、敵をやり過ごすのも戦術の内である。

そうしてしばらくすると、島内の生存可能域を狭める超大型台風「ストーム」の来襲が告知される。
このストームは現実のそれと違い、台風の目へ向かって円を収縮させるように迫ってきて、最終的には島内の生存可能域を完全に埋め尽くしてしまう。そのため、プレイヤーは島がストームに包まれてしまう前にすべての敵を倒しきらねばならない。

ストームが収縮していく目(すなわち地点)はプレイ回ごとにランダムのため、いわゆる「覚えゲー」のような記憶戦法は通用しない。
シューティングゲームの基本となる射撃精度を上げ、陣取り、建築による回避(カバー)技術を極め、島の地理を把握し、冷静さを心がけ、良いアイテムに恵まれ、自分が倒せる(技量しか持っていない)敵に当たる運を掴まねば勝利できないのだ。

そして見事に最後の1人になったプレイヤーには、本ゲームで勝利を意味する「ビクトリーロイヤル」が栄誉として冠される。

なお、本モードは一度でも敵に倒されればプレイヤー自身にとっては「ゲームオーバー」であり、復活する事はできない(バトルロイヤル終了まで、戦闘中の他プレイヤーキャラクターを観戦する事はできる)。
そのため、本ゲーム内でもっともシンプルかつ『Fortnite』を代表するモードでありつつも、一番シビアな内容となっている(実際『Fortnite』を始めたばかりのプレイヤーがビクトリーロイヤルを得るのは、よほどの才能か運でもなければ、まず不可能といっていい)。

それだけに、本モードでビクトリーロイヤルを得る事は非常な栄誉とされ、プレイヤー間の認識においても一番価値の高い勝利と目されている。

基本モード(デュオ・スクワッド)

流れは基本モード(ソロ)と同一だが、こちらは複数人で協力プレイができる。
「デュオ」は1~2人組で「スクワッド」は1~4人組でのプレイ。
チームの誰か1人でも生き残って敵を全滅させれば、ビクトリーロイヤルとなる。
また、上記の通り1人でも参加できるので、ソロのハードモードのつもりで遊ぶ事も可能。

ソロとの最大の違いは復活制度である。
デュオとスクワッドモードでは、プレイヤーもしくは仲間が倒されても、一定時間以内に仲間から救助される・仲間を救助する事によって、低HPの状態ながら復活できる。
ただし、救助作業に当たっているキャラクターは、倒された仲間に密着した状態でいなければならず身動きが取れないため、敵に包囲されていて壁を作れる建材もない、というような状況下では仲間を見捨てる選択肢も必要になってくる。

また、このモードでは文字チャットおよびボイスチャットの他、意思表示アイコン(弾がない、などのアイコンがキャラクターの吹き出しとして表示される)が使用でき、それらを使用して仲間と連絡を取り合う事ができる(敵とはできない)。

チームランブルモード

合計40人の参加プレイヤーが、20人ずつのチーム、すなわち2チームに分かれて戦う大規模戦モード。
このモード最大の特徴はバトルロイヤル終了までプレイヤーは何度倒されても、救助作業なしに自動復活する事である。
ビクトリーロイヤルの条件は「先に相手チームプレイヤーを125人倒す事」だ。

この特長のため、基本モードよりも取っつきやすく、初心者向けとなっている。
ただし、何度でも復活できるという事は、すぐに倒される弱いプレイヤーが集中砲火を浴び続ける可能性もあるという事であり、しかもその場合はチームの足を大変に引っ張ってしまう事にもなる。

このため基本モードに比べれば初心者向けだが、楽に勝てるモードというわけではない。
また、集団戦で戦功を立てるためには、自身がどこに向かえばいいのか、向かった先で突撃するのか援護するのか、あるいは敵の攪乱に回るのか等、基本モードよりも大きな戦略を考える必要性もある。

また、内部システム的にはスクワッドモードの扱いとなっており、実際、プレイ開始前に1~4人のスクワッドメンバーを組むようになっている。そのため、ボイスチャット・文字チャットを行えるのはスクワッドメンバーとだけであり、自分のスクワッド外の仲間とは意思表示アイコンでしか連絡を取る事ができない。

アリーナモード(ソロ・デュオ・スクワッド)

バトルロイヤル中のルールは、基本モードと同一。
このモードでは、いわゆるランクマッチのような制度を採用しており「ディヴィジョン」というランクが存在する。参加して戦績を挙げれば挙げるほど、プレイヤーのディヴィジョンは上がっていき、より強い相手とマッチする事ができるようになっている。

下から順に、オープンリーグ、コンテンダーリーグ、チャンピオンリーグとなっている。
また、チャンピオンリーグで上位ディヴィジョンに食い込めば、世界中で開催される『Fortnite』公式大会(賞金付き)への出場権を得る事ができるようになっており(いわゆるeスポーツ選手として抜擢される)プロゲーマーを目指す人間の登竜門としても機能している。

期間限定モード

常設ではなく、期間限定で開催されるモード。
その内容は『Fortnite』開発陣による新モードのβ版であったり、それ以前の面白そうなアイデアを試しに実装してみたというレベルの内容であったり、さらにはユーザーが「クリエイティブモード」で作成したものを、そのまま採用する「投稿欄」のようなモードでもあったりする。
基本的に実装期間が終わると、二度と遊ぶ事はできない。

つまり、その時々で「面白そうなものを実装してみたから、遊んでくれ!」という開発陣のサービスが詰まったモードであり、人気が出たら本採用に繋げるという新モード実験場でもある。
なお、かつて本モードのひとつで後に正式採用されたものとして「チームランブル」が挙げられる。

バトルラボモード

いわゆる練習モード。最大15人が参加可能となっている。
このモードでは、倒されても何度でも復活できるのに加えて、ストーム発生開始まで3時間以上の時間が設けられており、実質、制限時間なしの体でプレイを続ける事ができる。
また、開始前の「マッチオプション」で開始時のプレイヤーの初期位置やHP量、重力の強さ、倒された時にアイテムを落とすかどうかなどが自由に設定できる。
このため他のモードでは戦闘でゆっくり堪能する暇もない島の美しい情景を散策しながら楽しむ事もできる。

パーティーロイヤルモード

バトルロイヤルモード配下のサブモードだが、唯一バトルロイヤルの島とは別マップが採用されている(特に名前はない)。

このモードの特長は「戦う」要素を完全に排除している事であり、武器になるアイテムが出現しない。プレイヤーキャラクターに体力が設定されていないため、他プレイヤーを倒す事はできず、また倒される事もない。もちろん、どれほどの高所から落ちても死なない。
このため、回線障害や自ら終了操作をしない限り、マッチから離脱する事はない。

明確な目的は設定されておらず、参加したプレイヤー同士で気ままに過ごせるが、パーティーロイヤルの島の中にはバギーやボート、それら用のコース、魚のいる池などがあり、レースをしたり釣りをして遊ぶ事もできるようになっている。

また、パーティーロイヤルの島の東端には空中に浮かぶ巨大スクリーンを備えたイベントステージが常設されており、普段は『Fortnite』で使われている様々なアート(ローディング画面用のイラストなど)が次々と映し出され、本ゲームの世界に浸る事ができる。
このイベントステージでは、ワンタイム・イベントが実施される事があり、その際にはあたかも現実のイベントに参加しているかのごとく、その時しか見られないショートムービーや現実世界のアーティストを招いたライブを鑑賞する事ができる。

イベントには世界中からアーティストが参加しており、日本からは「米津玄師」が2020年8月7から8月8日にかけて、1日3回のライブ配信を行った。
このモードは通常のバトルロイヤルモードとは別の観点で『Fortnite』を代表するモードだ。
というのは、本ゲームの登録者数は全世界合計で3億人を突破している。この数は、同一人物による重複登録を除いた単純計算では米国の総人口に匹敵するわけであり、すなわち、それに近い数の人間が『Fortnite』を遊んでいるという事になる。

ここまでの数になると、現実空間と並行して存在する「仮想現実」がそこにあるといっても過言ではなく、実際に『Fortnite』を介して、様々な国・地域の人間がコミュニケーションを取っている事実がある。

本モードは、まさにそのコミュニケーションのために用意された場であり、仮想現実に成長した『Fortnite』そのものといえるのだ。

クリエイティブモード

いわゆる「エディットモード」であり『Fortnite』で遊べるバトルフィールドを自由に作成できる。
バトルロイヤルモードに出現する、およそほとんどのオブジェクトを自由に配置でき、さらにバトルラボよりもはるかに細かくマッチオプションを決めることが可能。
その気になれば巨大な迷宮を造ったり、サーキットを制作し、レースゲームを作成してしまう事も可能。

ただし、プレイヤーに与えられるのは「バトルロイヤル」のバトルフィールドとなる島ではなく、それよりかなり狭い「小島」だ。
また、その中で設置できるオブジェクトの数も「メモリ」という数値で管理されており(大きく精密なオブジェクトほど、多くのメモリを消費する)無限に世界を創造できるというわけではない。

その代わり、小島にはいくつかの種類(ゲーム内ではスターター島と呼ばれる)があり、最初に自分が造りたいと思っているものに近いものを選ぶ事が可能。
また、既に出来上がっているサンプル(ゲーム内ではテンレプート島と呼ばれる)もいくつかあり、それを自由に造り替える事もできる。

さらに完成した(完成未満でも良いが)オリジナル孤島はアップロードし、世界中に公開する事ができるようなっている。
その中で人気が高く『Fortnite』制作陣の目にとまることが有れば、バトルロイヤルモードの島の一部、あるいは期間限定モードとして採用される事もある(採用の条件や実装の仕方はその時々で変わり、不滅のルールが設けられているわけではない)。

takamura1282o2
takamura1282o2
@takamura1282o2

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