こどものおもちゃ(こどちゃ)のネタバレ解説・考察まとめ

『こどものおもちゃ』とは、子役タレントとして活躍する主人公・小学6年生の倉田紗南と、クラスメイトで問題児の羽山秋人を中心に繰り広げられる学校生活を描いた作品である。物語の中では、学校で起こるイジメや問題を紗南が解決しようとする姿、子供ならではの淡い恋心やストレートな感情が描かれている。学級崩壊や家庭崩壊、イジメといった社会問題を取り上げた深刻なシーンも、ギャグを交えながら表現されている。そのため、子供も大人も最後まで楽しむことができる学校生活を描いたコメディ漫画およびアニメ作品。

学校で荒れていた羽山が、家族からひどい扱いをされていたことを知った紗南。
自分が出演した羽山家の状況に良く似た設定のドラマの放送日、紗南は一人で公園で夕飯を食べている羽山を見つける。
お母さんがいなくて寂しくないかと問いかける紗南に、いたことがないから分からないと答える羽山。
羽山の答えを聞いた紗南が、突然お母さんごっこを始めた時に、羽山に膝枕をしながら紗南が言い始めた、ドラマ中の母親役のセリフ。

紗南「思うだけでいーんだ。見返りはいらない」

紗南は直澄と共に、映画「水の館」の撮影のため、数ヶ月間、山奥にこもりっきりになる。普段電波の届かない場所だが、電波が届く場所が1ヶ所だけあった。
マネージャーの玲から、監督から借りた携帯で連絡をしてもいいと言われた紗南は、迷わずに羽山に連絡をする。
何気ない会話をしていた羽山から、突然「風花と付き合っている」と告げられる紗南。このことがきっかけで、紗南は羽山のことを好きなことに気付く。
同時に失恋してしまった気持ちを直澄に聞かれた時の紗南一言。

直澄「僕のことを好きだなんて言う紗南ちゃんは嫌いだ」

出典: girlschannel.net

羽山が家族でロスに引っ越さなければいけなくなったことがきっかけで、顔に表情がなくなる「人形病」になってしまった紗南。
紗南は、羽山と離れなければいけない寂しさに押しつぶされそうになる気持ちから、羽山のことも忘れてしまう。自分が泣きたい時や悲しい時に、いつも優しく慰めてくれる直澄に「直澄君と付き合ってればよかった」と言い始めた紗南。
紗南の羽山への強い想いを知っている直澄が、羽山のことを思い出させるために紗南に言った一言。

羽山「親に嫌われてる子供がおめーみたいにまっすぐに育つかよ」

林間学校に行った紗南は、キャンプファイヤーの途中で一人で森の中に入っていき、突然姿を消してしまった。
突然消えた紗南を追いかけた羽山は崖から落ちてしまう。紗南も崖から落ちていたのだ。 ずっとカラ元気だった紗南に気付いていた羽山は何かあったのかと問いかける。
小説家の母が「娘と私」というエッセイ本を出版することが決まったと話す紗南。そのエッセイ本は紗南の本当の母親を探すためにものだった。
自分は母親に嫌われているかもしれないと不安に思っている紗南に言った羽山の言葉。

羽山「お前と離れたらダメんなるのはオレの方だ!」

出典: girlschannel.net

羽山が家族でロスに行くことを告げたことがきっかけで、恋人の紗南が表情がなくなる「人形病」になってしまう。心が張りつめた状態の紗南を優しく見守って欲しいという紗南の母の言いつけ通り見守る羽山。しかし、日を追うごとに食も細くなっていく紗南を見た羽山はどうしていいかわからなくなる。
ある日、紗南の希望で二人で駆け落ちしてしまう。宿泊先のホテルで二人で撮った写真を見た紗南は、自分が笑顔になっていないことを不思議に思う。紗南はずっと無表情のままでいることや心の病気であることを羽山から聞かされる。自分が心の病気にかかっていることを否定する紗南に、羽山が涙を流しながら離れて寂しいのは自分も一緒だと話し始める。
この言葉は、その時の羽山の素直な気持ち。

実紗子「この先も長く幸せにつきあっていきたいなら、性は真面目に考えなさい…言いたいのはそれだけよ」

恋人の羽山が家族でロスに移り住むことになったことがショックで、紗南が心の病気である「人形病」を患ってしまった。
子供は親の言う通りに離れ離れにならなけらばいけないことは理解しながらも、大人になれば離れる必要がないのではと考えた紗南。
母のお酒を口にするなど大人になるためにあれこれ試し始める。そして、洋服を脱ぎ羽山をベッドに誘う。その時、マネージャーの怜がお茶を運ぶために部屋に入ってきてしまう。驚いた怜の悲鳴で母の実紗子も現れる。
「未遂」だと羽山から聞いた実紗子が「14歳で子どもを産んだ女性を知っている二人ならわかるはず」と、二人がしたことを叱るのではなく、諭すように話した時の言葉。

『こどものおもちゃ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

紗南の言い間違いが多い

出典: igmonostone.com

漫画版でもアニメ版でも、紗南の天然キャラクターが炸裂している『こどものおもちゃ』。特に多いのは、紗南の言葉の言い間違いである。真剣な場面であっても言い間違いをしてしまう紗南に、玲や羽山などの周囲の人物が言い直すシーンが多々ある。例えば、腹を割って話すを「ケツを割って話す」、堪忍袋の緒が切れたを「ニンニン袋のへが切れた」、つじつまが合うを「シマウマが合う」、嘘も方便を「ウソもわだべん」などである。作品中には紹介しきれないほどの言い間違いがある。

アニメ版出演者の多様な経歴

アニメ版での声の出演は、プロの声優以外の人が多く採用されていた。常に歌い踊り続けている主人公の倉田紗南は、当時ラジオのFM東京などでパーソナリティをしていた小田靜枝が抜擢された。さらに、羽山秋人には現役の中学生だった中﨑達也が採用されていた。その他、ぜんじろう役にはお笑い芸人のぜんじろう本人が起用されるなど、実際にテレビで活躍している芸能人が本人役で出演している。

『こどものおもちゃ』が舞台公演された

出典: ameblo.jp

りぼん60周年記念公演として、博品館劇場で2015年8月20日から8月30日に『こどものおもちゃ』の実写版が上演された。脚本と演出は、アニメ版で監督をしていた大地丙太郎が務めている。
出演キャストは次のようになっている。

主人公の倉田紗南を、奥田こころ、小椋梨央。
羽山秋人を、相澤侑我、板垣李光人。
佐々木剛を、伊藤壮吾。
羽山夏美を、磨井彩月、吉村美音。
相模玲を、山本一慶。
倉田実紗子を、三石琴乃。

『こどものおもちゃ』特別番外編が発売されていた

pawadh32
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@pawadh32

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