さよならの朝に約束の花をかざろう(さよ朝)のネタバレ解説・考察まとめ

『さよならの朝に約束の花をかざろう』とは、2018年に公開された日本のファンタジーアニメ映画である。「P.A.WORKS」が制作を担当し、「岡田麿里」が監督を務めた。この物語の内容は、普通の人間よりも遥かに長い寿命を持つ少女「マキア」が、普通の人間の赤ん坊「エリアル」を拾い、様々な困難を乗り越えながら育てていく物語である。長寿の母とそうではない息子との物語を描いた本作品では、「愛」や「命」の尊さが繊細かつ美しく表現されており、鑑賞した人々に大きな感動を与えた作品として評価されている。

マキアとの別れの時にエリアルが叫んだセリフである。「エリアルが私を呼んでくれるなら、それが母さんじゃなくてもいい」というマキアの発言に対して、エリアルが最後に選んだマキアへの呼び名は「母さん」であった。エリアルがマキアを「母さん」と呼んだのは、彼の少年期以来のことである。このセリフを含めたマキアとエリアルの別れのシーンは非常に感動的であるため、作品のクライマックスと言えるだろう。

レイリア 「苦しくて、痛くて、でもこんなに美しい世界、忘れられるはずがない」

メドメルとの別れを悲しくも、愛おしく思うレイリア

メドメルと別れた後のレイリアのセリフだ。長老の教えの通り、愛することには痛みや辛さが付きまとっていた。しかし、レイリアはそれ以上に愛することの素晴らしさを知ったのだった。

マキア 「母さん約束、破っちゃう」

エリアルとの別れの辛さに泣き出してしまうマキア。

エリアルの最期を見送った後のマキアのセリフである。エリアルと交わした「泣かない」という約束を守れず、マキアは泣いてしまう。エリアルとの回想シーンと共に発せられるこのセリフは非常に切なく、感動的だ。

マキア 「エリアルを愛して、良かったと思っています」

エリアルの最期を見送った後のマキア。

ラストシーンでのマキアのセリフである。物語冒頭のラシーヌの「外の世界で出会いに触れたなら、誰も愛してはいけない」という教えに対してのマキアの答えだ。映画全体を通して、この作品は愛することの素晴らしさを教えてくれる。

『さよならの朝に約束の花をかざろう』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

バロウはラシーヌの息子

バロウは物語のターニングポイントに決まって登場するキャラクターであると同時に、非常に謎が多いキャラクターである。本人曰く、イオルフと人間のハーフであるらしい。また、イオルフの長老であるラシーヌの話をよくすることから、一説にはラシーヌと普通の人間との間にできた子供なのではないかと言われている。しかし、作中ではそれを決定づける発言や場面は無いので、明確な事実ではない。

深海誠監督も絶賛

『君の名は。』や『天気の子』などの作品で知られている深海誠監督も、この映画を非常に高く評価している。自身のTwitterでは「自分の中のふだん忘れていた記憶を揺さぶられる、素敵な映画だった。初監督としてこれだけの質を突きつけられると、嫉妬もするし焦りもしてしまう」と発言していた。

『さよならの朝に約束の花をかざろう』の主題歌・挿入歌

主題歌:rionos 『ウィアートル』

日本の女性シンガーソングライターである「rionos」(読み:リオノス)が歌う『ウィアートル』が主題歌となっている。作曲、編曲はrionos自身が担当しているが、作詞のみ同じく日本の女性シンガーソングライターである「riya」(読み:リヤ)が担当している。美しいピアノサウンドとrionosの優しい歌声が特徴的であり、劇場で涙を流してしまった観客の心をそっと包んでくれるような楽曲だ。

『さよならの朝に約束の花をかざろう』の予告編動画

予告編動画

PA.WORKSによる美しい映像演出と豪華声優陣による感情的なセリフ、そしてrionosの音楽が一つになり、映画の繊細な雰囲気や、クライマックスの切なさを分かりやすく表現している。また、この予告編でのみ、主題歌である『ウィアートル』のスキャットバージョン(歌詞をすべて「ラララ」で歌っているもの)を聴くことができるため、ファンは必見の予告編であると言えるだろう。

PV映像(マキアとエリアル篇)

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