さよならの朝に約束の花をかざろう(さよ朝)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『さよならの朝に約束の花をかざろう』とは、2018年に公開された日本のファンタジーアニメ映画である。「P.A.WORKS」が制作を担当し、「岡田麿里」が監督を務めた。この物語の内容は、普通の人間よりも遥かに長い寿命を持つ少女「マキア」が、普通の人間の赤ん坊「エリアル」を拾い、様々な困難を乗り越えながら育てていく物語である。長寿の母とそうではない息子との物語を描いた本作品では、「愛」や「命」の尊さが繊細かつ美しく表現されており、鑑賞した人々に大きな感動を与えた作品として評価されている。

赤目病

レナト特有の流行り病の事である。発症すると全身が燃えるように熱くなり、やがて死んでしまう。また、詳しい原因や対処法については明らかになっていない。

『さよならの朝に約束の花をかざろう』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

ラシーヌ 「外の世界で出会いに触れたなら、誰も愛してはいけない」

イオルフの長老であるラシーヌ。

イオルフの長老ラシーヌによる物語冒頭でのセリフである。イオルフは伝説の存在であるため、周りから奇異の目で見られ、利用され、そして忘れられていく。ラシーヌはそんな悲しい結末を知っているため、このような教えを民に説いた。この言葉は物語の問題提起となる言葉であり、マキアはこの教えを背負いながら「愛する」というものを模索していくのだった。

バロウ 「一人ぼっちが、一人ぼっちと出会ったか」

赤ん坊を育てるマキアを見送るバロウ。

マキアがエリアルを拾った時のバロウのセリフである。家族のいないマキアは同じ一人ぼっちのエリアルに自分の姿を重ねたのだった。

マキア 「変な匂い。お日様の匂い」

エリアル(左)の匂いを嗅ぐマキア(左)。

マキアが初めてエリアルを抱きしめた時のセリフである。家族のいなかったマキアにとって、エリアルの温もりは非常に特別なものであったのだと伺えるセリフだ。

ミド 「みんないつかはこの日が来るんだ」

ミド一家が飼い犬であるオノラを埋葬するシーンである。

飼い犬であるオノラが死んだ時のミドのセリフである。この言葉によって、マキアは皆が自分より早く死んでしまうことを改めて理解し、エリアルは命あるものは必ず死んでしまうことを知るのだった。

エリアル 「俺、母さんのこと守る」

マキア(右)とエリアル(左)が約束を交わすシーンである。この時にエリアルは「母さんを守る」と誓ったのだった。

少年期にエリアルがマキアと交わした約束の言葉である。その後、エリアルはマキアとの関係に違和感を覚えていくことになるが、母さんを守るという思いはずっと持ち続ける。

マキア 「私の事、ずっと守ってくれてたの」

クライマックスでのマキア(右)とエリアル(左)のセリフの掛け合いに多くの視聴者が涙した。

戦争が終わり、エリアルと再会した時のマキアのセリフである。エリアルと離れ一人ぼっちになってしまっても、エリアルの事を思うことで生きてこれたというマキアの心情が分かるセリフだ。また視聴者には、人間一人の「存在」のかけがえなさを教えてくれる言葉でもある。

エリアル 「行かないでくれ!母さん!」

去り行くマキアに対して涙するエリアル。

マキアとの別れの時にエリアルが叫んだセリフである。「エリアルが私を呼んでくれるなら、それが母さんじゃなくてもいい」というマキアの発言に対して、エリアルが最後に選んだマキアへの呼び名は「母さん」であった。エリアルがマキアを「母さん」と呼んだのは、彼の少年期以来のことである。このセリフを含めたマキアとエリアルの別れのシーンは非常に感動的であるため、作品のクライマックスと言えるだろう。

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